2016年8月19日 (金)

キオクノシルシ

先日、Slow Motion Replay の石橋卓也さんからメールを頂きました。

Slow Motion Replay についてはかつてこのブログでも紹介させて頂いたことがあります(『こちら』)。

   Smr

    (Slow Motion Replay のメンバー;中央が石橋さん)

       Smr2_2

       (Slow Motion Replay のデビューアルバム『Heavy Duty』

さて石橋さんからのメールです。

『僕自身3枚目のCDが発売されました。  

今回は、「高橋飛夢」君というシンガーソングライターをプロデュースという形で世に出ます。 

年齢層を問わないとても良いアルバムが完成いたしました。 

70年代80年代の音楽を現在の音楽性に昇華したような内容になっています』

どのような経緯でシンガーソングライターの高橋飛夢さんをプロデュースするに至ったのか。

高橋さん自身がインタビューで答えています(『こちら』)。

『僕が渋谷の青山蜂でライブをした時に、Slow Motion Replayの石橋さんに声をかけて頂いたのがきっかけだったんです。

そこから箭内健一さんを紹介してもらいここまでこられました。

とても嬉しいです』

確かに高橋さんの歌声を聴くと一緒に仕事がしてみたいと思うようになるかもしれません。

ということで、Slow Motion Replay プロデュースによる高橋飛夢のデビュー・ミニ・アルバム『キオクノシルシ』

       Photo_2

『こちら』 のアマゾンの頁で収録されている8曲を試聴することが出来ます。

Sound Cloud の石橋さんのページで聴くことも出来ます(『こちら』 です)。

『百聞は一見にしかず』ならぬ『百読は一聴にしかず』といったところでしょうか。

よろしかったら試聴してみてください。

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2016年8月17日 (水)

富士山と興銀ビル

台風7号が通り過ぎた後の都心から見た富士山の光景です。

Fuji_4

そう言えば昔、日本興業銀行の本店で働いていた時、男子トイレの窓から富士山が綺麗に見えたのを思い出します。

夕暮れに染まる富士山が特に印象的でした。

もっともいつの間にか近くに高いビルが立ち、富士山は見えなくなってしまいましたが・・。

そしてその興銀本店のビルも来月にはいよいよ取り壊されるのだとか・・。

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   (写真は『近代建築写真室@東京』のサイトから)

興銀に勤めた22年間のうち、約半分をこのビルで過ごしました。

建築家村野藤吾の傑作。

軍艦ビルの異名で、中に勤める行員には親しまれましたが、取引先からは近寄りがたいと言われたこともあるビルでした。

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2016年8月 7日 (日)

トヨタ株の今後

今週の日経ヴェリタスは「トヨタ株は買いか」の特集。

トヨタ株の今後を(1)自動運転、(2)電動化、(3)シェアリングの切り口から占っています。

詳しくは記事の方をご覧になって頂きたいのですが、ここでは私の感想を少し。

トヨタ株については、私が思うに、投資家の懸念は主に次の点にあるような気がします。

『いかにトヨタといえども(1)燃料電池車(2)プラグインハイブリット(3)電気自動車といった全方位的なアプローチは無理で、もっと絞り込む必要があるのではないか』

将来、何が勝ち組になるから分からないから、トヨタとしては燃料電池車やプラグインハイブリットに軸足を置きつつも全方位的アプローチを行っているのでしょうが、テスラや日産は電気自動車に賭けているように思います。

はたしてトヨタのアプローチが正しいのかどうか。

かつてFPD(フラットパネルディスプレイ)を巡って、液晶ディスプレイ、プラズマディスプレイ、有機ELディスプレイ、FED(フィールド・エミッション・ディスプレイ)などが鎬を削りました。

パナソニックはプラズマにかけ、キヤノンはSED(FEDの一種)を推し進めていました。

今から10年前のことですが、私は幕張で開催されたCEATECでSEDを見ました(『こちら』)。

「これは見事なディスプレイだな」と鮮烈な印象を持ったのを今でも思い出します。

しかし液晶における技術革新が予想以上に早く進みました。

その結果、パナソニックやキヤノンはプラズマやSEDからの撤退を余儀なくされてしまったのです。

キヤノンは2010年の段階で早々とSEDから撤退。

パナソニックはプラズマからの撤退が遅れて2013年度末となってしまいました。

投資家としては「こうしたことと同じようなことが自動車に起こると・・」と不安を覚えてしまうのです。

ある時点で進んでいた技術が、他の技術が進むことで追い越されてしまうということが起こりえるからです。

例えばこれから先、技術革新によってもし仮にリチウム電池の性能が更に格段と進化するとした場合、いったいどういうことになるのでしょうか。

燃料電池車やプラグインハイブリットに軸足を置きつつも全方位的アプローチを行なうトヨタが勝つのか、それとも将来を見据えて電気自動車を推し進めるテスラのような会社が勝利するのかー。

その答えはそれほど遠くない将来に出てくるように思います。

なおご関心のある方はこの辺についてもう少し詳しく論じた『こちら』の記事もご参照ください。

* * * 

もうひとつ気になる点は自動運転に向けての技術。

先月日本でも発売されたメルセデスのEクラスは、

(1)前走車との最適な車間距離のサポート(注:日本の規制上、敢えて「サポート」といった表現にしているのかもしれません)

(2)車線維持のサポート(車線が不明瞭な道ではガードレールなどを認識)

(3)車線変更をアシスト(移動したい車線側のウィンカーを2秒以上点滅させる)

(4)交通標識を画像認識で読み取り制限速度をドライバーに知らせる

(5)歩行者飛び出し検知機能

(6)ミリ波レーダーを使って側面衝突の事故を検知し、ぶつかる直前に、シートのサイドサポートに仕込まれたエアチャンバーを膨らませて、乗員をクルマの中央に向かって押し出すシステム

(7)iPhoneを使ってリモートコントロールの自動パーキング(日本仕様車では今回採用されず)

といった具合に、至れり尽くせりの内容。

当然トヨタもこういった技術はすべて持っているのでしょうが、実際にこういった車を売り出すといった点ではメルセデスが一歩先を行ったように思いました。

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2016年8月 6日 (土)

オリンピックの開幕

朝起きると、前日の夜に充電しておいたスマホに電源を入れます。

すると、この頃は WhatsApp のアイコンに 20~30、多いときは50といった数字が赤く表示されます。

  Rio

かつて私と同じ時期にAFSで留学していた仲間たちが日本が夜の間に WhatsApp でチャットをしていて、数字で表示される分のメッセージが私にとって未読であると示されているのです。

1971-72年にかけてカリフォルニア州オレンジ郡に留学していた高校生留学生たち(名前は当時のニックネーム;カッコ内は国名)。

アーニー (Guatemala) 、エレイナ (エクアドル)、ジリアン (UK)、ホゼ (Argentina)、ミミ (イラン)、マルコ (Brazil)、ミレン (Spain)、ナジ (レバノン) 、ナジワ (ヨルダン)、スーザン (Australia)、イヴェット (Belgium)、ブリジット (Germany)、チェチェ (Colombia) 、ガビ (Austria)、ジェイ (Thailand)、チョロ (ペルー) 、エズラ (エチオピア)、私(日本)

総勢18名ですが、ペルーのチョロと、エチオピアのエズラは残念ながらすでに他界。

Kousin2

来年みんなで会おうということになり、数か月前に WhatsApp でグループ登録し、みんなでワイワイと(私が寝ている間に)チャットをしているというわけです。

このチャット、彼らの時間帯で夕刻から始まり、夜まで続くのですが、今日は日本時間の朝8時にピタリと終わりました。

アーニーいわく「これからオリンピックの開会式を見る」。

Seika

30分後、ブラジルのマルコが次のように WhatsApp 上で発言。

「開会式を見ている君たちには分かってもらえたと思うけど、

ブラジルはたんにカオス(混乱)っていうわけじゃない。

この開会式を見ていて、どうだい君たち、素晴らしいと思わないか?

こうやって世界からいろんな人たちが集まってくれるのを見ていると、AFSに共通したものがある」

Seika2

AFSは第一次世界大戦中に野戦衛生隊として組織され、2つの大戦中、傷病兵の救済にあたりました。そして大戦後、「世界平和のためには相互理解が重要だ」との信念のもと、高校生の留学プログラムとして活動を行うようになりました。

「ともに歩こう、ともに語ろう (Walk Together, Talk Together)」

をスローガンとしています。

ブラジルのマルコが語ったように、オリンピック開会式ではイラクの選手も北朝鮮の選手もみんなと同様にスタジアム内を行進していました。

相互理解へ向けての第一歩は、やはり

「ともに歩こう、ともに語ろう」

だと思います。

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2016年8月 2日 (火)

これってバブル?

バブルの問題は、その渦中にいるときには、我々のような凡人には、「それがバブルであると気づきにくい」ことだ。

だから我々は「これってバブル?」と常に問いかけるようにしないといけない。

バブルはやがて弾けて終焉するし、気づかないでいると弾けた時に、大きな痛手を受けてしまう。

かつては「マエストロ」と称され絶賛されていたグリーンスパン元FRB議長も、今になってみると、「当時、米国の住宅バブルに気づかず、(2006年6月を最後に利上げを行わなくなり)、それがリーマンショックに結びついた」と批判されている。

     Frb_2

(注:左側が Fed. Fund Rate、右側が Discount Rate;出所は 『こちら』 )。

FRBのイエレン議長やその関係者たちも、おそらくは「グリーンスパンと同じような轍は踏みたくない」と考えているのだろう。

次の利上げのタイミングに関して、ここにきてニューヨーク連銀のダドリー総裁やサンフランシスコ地区連銀のウィリアムズ総裁が相次いでコメントするようになってきた( 『こちら』 )。

* * * *

話は変わるが、中国人来訪者たちによる日本での爆買いも一時の勢いを失くしてきているという。

よく考えてみれば分かることだが、大きな客船が岸壁に横付けされて、ものすごい人数の中国人来訪者たちが、手に持ちきれんばかりの品物を買い漁って中国大陸に持って帰る―この状況は尋常ではない。

今年の1月私は韓国に出張したが、金浦空港でも同じような光景を見た。

Photo

 (上図は1元のドルベース価格推移;昨年後半より下落が続く)

こうしたことが起きるのは次の3つの理由の何れかだ。

【1】 中国の元が不当に高く評価されている

【2】 日本円や韓国のウォンが不当に安く評価されている

【3】 上記【1】と【2】の両方の現象が生じている

要は元高バブルだったのか、円安バブルだったのか、あるいはその両方だったのか。

爆買いといった異様な状況はいずれは弾ける運命にある(もしかすると、もうすでにかなりの程度で弾けているのかもしれない)。

爆買いを期待して経営を舵取りしてきた企業や、これを町興しの一助にしようとしてきた地方にとっては、これから先、難しい状況が訪れることになるかもしれない。

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2016年7月31日 (日)

これから先のリスク

一昨年の12月から日経ヴェリタス紙にほぼ月1回のペースで連載中の「Money Never Sleeps」。

第14回が本日発売のヴェリタス紙に掲載されました。

今年の初めダボス会議でジョージ・ソロスは、「中国経済のハードランディングは事実上不可避であろう」と警鐘を鳴らしました。

実際、これからの世界経済にとって『Brexit』よりも『中国』の方が大きな問題になり得るとの論調が最近多くなってきています(たとえば 『こちら』 )。

本日の「Money Never Sleeps」ではその辺のところに触れました。 

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2016年7月30日 (土)

検証

今年2月に 『不透明な10年後見据えて、それでも投資する人が手に入れるもの』 という本を出しました。

その中で 「GoogleかアマゾンかアップルかFacebookの何れか、またはその4社すべてに投資する」 ことについて書きました(86-88頁)。

と同時に、ダウ平均株価指数に投資することについても書きました(126頁)。

はたしてその結果は?

まだ5か月しか経っていないのですが、本が出版された日(2月26日)と現時点(7月29日)で比較してみましょう。

  1

4社すべて上昇しましたが、中でもアマゾンやFacebookの上昇が際立っています。

ところで、この間、円高に振れました。

2月26日の為替レート(TTM 113.02円)で円をドルに換えて米国株に投資し、7月29日の為替レート(TTM 104.42円)で(売却した米国株を)円に戻したらどうなっていたでしょうか。

    2

円ベースでみても、やはりアマゾンが際立っています。

アマゾンのベゾスはウォーレン・バフェットを抜いて世界第3位の金持ちになったのだとか(『こちら』 および 『こちら』)。

シアトルの建設中のアマゾンの新しいコーポレート・オフィスは再来年(2018年)完成の予定です。

    Amzon_s_2

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2016年7月26日 (火)

株長者 投資の極意

昨晩出演した日経CNBCテレビ『日経ヴェリタストーク』ですが、PCやスマホでもご覧になれます。

『こちら』です。

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2016年7月25日 (月)

自分の投資スタイルを見つける

今晩は日経CNBCテレビ『日経ヴェリタストーク』に出演しました。

今週の日経ヴェリタスは株式投資で成功した5人の個人投資家を取り上げて、その極意に迫る特集でした。

番組でもこれをフォローし、この点について議論しました。

ところで、成功した投資家の人たちの例を学ぶのは大切なことですが、自分のスタイルを見失わないことも大切です。

スタンフォードのビジネススクールでジョン・マクドナルド教授がこう言っていたのを思い出します。

『ファンダメンタルズを見て投資するのであれ、チャートを手掛かりとするのであれ、人によってアプローチはいろいろである。

長期投資が得意な人もあれば、短期で決着をつけるのが好きな人もいるだろう。

人それぞれ得手、不得手がある。

大切なのは自分のスタイルを見つけることだ。

何が正しいアプローチで、何が間違っているということはない。

どういったアプローチを取っても結果的に成功するのがその人にとっての正しいアプローチなのだ。

それを見つけることだ』

なお番組の最後では日本では個人投資家の裾野があまり広がってない、米国に比べて個人が株式投資をする率が少ないといったことを取り上げました。

いったいどうしたら個人投資家の裾野が広がるのでしょうか。

それに対する私の答えは、『投資家がきちんと利益を上げられることが重要だ』ということ。

日本では、周りを見回すと、個人投資家で損をしている人が結構多いのです。

よって「株式投資は危なそうだから止めよう」-こう考えてしまう人が多いのです。

例えば1987年にNTT株が売り出されたとき、政府が売り出しているのだから大丈夫だろうと、この株を売り出し価格で買って、ずっと持っていた人は(途中値上がりしましたが)、いまでは損をしています。

当時の売り出し価格1,197,000円→分割調整後5,867円(現在は4,969円)。

昨年の日本郵政3社の株式売り出し価格は:

日本郵政1,400円

ゆうちょ銀行1,450円

かんぽ生命2,200円

現在の価格は3社とも売り出し価格を下回っています。

政府を信じて株を買っても結局は損してしまうという状況が続いては、個人投資家は増えていきません。

(政府としては「証券会社によるブックビルディングで売り出し価格を決定しているのであって、株で損したとしても投資家の自己責任、株は上がったり下がったりするもの」という立場なのでしょう。

しかし実現が難しい成長ストーリーであれば、それを修正させるのが売り出し手として誠意ある対応であったような気がします)。

番組の再放送は:

27日(水) 21:15~です。

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2016年7月23日 (土)

もう一つの問題

中国が抱える問題。

これまでに(1)外貨準備高の逓減、(2)人民元安(の傾向)、そして(3)過剰債務問題を見てきました。

さて、もう一つの問題は資本逃避、いわゆるキャピタルフライトと言われるものです。

この問題は中国共産党幹部が個人的な資産を中国から海外に移しているといった話との関連でよく報じられてきました。

ただ恐らくは量的な規模の点からすると、もっと大きな問題は、これまで中国に積極的に投資してきた世界のマネーが中国にさほど魅力を感じなくなり、中国から引き揚げているといった点でしょう。

たとえば昨年、ゴールドマンサックスは「BRICファンド」を閉鎖しました(閉鎖と言っても実際には清算ではなく、同じくゴールドマンが運営する「新興国株式ファンド」へ統合する形を取りました)。

BRICファンドの運用成績は過去5年間でマイナス21%となり、投資家による資金の引き上げが相次いだのです(運用資産は2010年の8億4200万ドルから9800万ドルへと88%も減少;『こちら』)。

当然このファンドから中国に投資されていた資金もその多くが引き上げられてしまったものと推測されます。

資本逃避は、ファンドの形で中国市場に投資していた外国資本の撤収だけに留まりません。

例えば香港の大富豪、李嘉誠はグループ会社が持つ香港や中国本土の資産売却を進め、代わりに英国の携帯電話会社、鉄道車両メーカーなどを買収しました(『こちら』及び『こちら』)。

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     (出所:Wall Street Journal; Sept. 6, 2015)

これはM&Aの形を取った一種の資本逃避と(見方によっては)見ることが出来ます。

傘下のハチソンワンポアは中国・香港よりも欧州で利益を上げるようになり、李嘉誠はグループ会社の登記地を昨年香港から英領ケイマンに移しています。

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2016年7月21日 (木)

新しいウェブサイト

私ごとで恐縮ですが、今般ウェブサイトのデザインを新しくしました(『こちら』)。

なお 上記のリンク をクリックすると新しいものに行きつくはずですが、まれに古いものがキャッシュ・メモリーに残っていて表示されたり、一部エラー表示の画面が出ることがあります。

その際は更新もしくは再読み込みのボタンを押すと正しく表示されます。Website_6

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2016年7月20日 (水)

ネットの根源

【事例1】

最近のクルマの修理工場は、以前とはかなり変わってきたと言います。

修理の現場で意外と多く見られるのがソフトウェア関連。

このチェックのためにテスターをつなぎ、どこがおかしいかを診断します。

そしてよく出てくる診断結果が「ソフトウェアをアップデートせよ」というもの。

この指示が出てくると、クルマを通信でつなぎます。

そうすると新しく改定されたソフトウェアが本社(外車の場合は本国)からネットで送られてきてクルマにインストールされます。

修理はこれで終わります。

【事例2】

Aさんがクルマを運転していると後方からかなりのスピードで近づいてくるクルマがありました。

Aさんのクルマは危ないと認識し、自動でブレーキが少しかかり、ブレーキランプを点灯させることで後続車に警告しました。

私が運転しているクルマはここまで賢くありませんが、日本の路上ではAさんのクルマのような賢いクルマがどんどん増えています。

* * *

このように、あらゆるものにマイクロプロセッサーが組み込まれ、そして、あらゆるものがインターネットにつながる「IOTの世界」が現在急速に進展しています。

そうした中でのソフトバンクによるアームの買収。

これはもう見事と言うしかありません。

Arm_2

    (アームの株価推移~過去10年)

この買収により、ソフトバンクは、ネットの根源とも言うべきコアの部分を押さえることが出来たわけで、今後の成長が大いに期待できます。

かつてアップルがiPhoneを発表した時、ソフトバンクの孫さんはスティーブ・ジョブズのところに駆けつけ、「ぜひともこれをソフトバンクで扱わせて欲しい」と懇願しました。

ジョブズは、ドコモなどの既存勢力にチャレンジャーとして挑むソフトバンクに共鳴したこともあり、どこよりも先にソフトバンクでiPhoneが取り扱われることを認めました。

これによりソフトバンクの業績はぐんと伸びて今日の地位を築きました。

これから先、3年後、5年後はどうなっているのでしょう。

アップルやサムスンにとっては、川上はアームに抑えられています(アームはスマホに搭載される通信用半導体の回路設計シェア9割超)。

そして川下には米国のスプリントであり、日本のソフトバンクであり、いずれにせよソフトバンクグループが存在します。

川上も川下もどちらもソフトバンクグループに抑えられてしまったわけで(もちろん川下には競合他社がたくさんいるので抑えられたわけではないですが)、その昔にジョブズと孫さんとの間で交わされたやり取りは、ひょっとすると、これから先、数年後には、立場が逆転しているかもしれません。

それにこの買収をするにあたってソフトバンクが手放したのは:

【1】アリババ株、1兆0900億円、これによりソフトバンクのアリババ持株比率は32.2%から約27%へ。

【2】ガンホー株、730億円、これによりソフトバンクのガンホー持株比率は28.41%から4.94%へ。

【3】スーパーセル株、7700億円、これによりソフトバンクのスーパーセル持株比率は72.2%から0%へ

【2】と【3】はゲームの株です。ゲームはこれから先1年くらいはポケモンGOに客を奪われそうですから、売却のタイミングとしては良かったものと思われます。

そして英国の国民投票でEU離脱が決まったこともあって、ポンドもぐんと安くなっていた・・(よって買収価額が高いと一部で批判されていますが、円ベースにするとそれほどでもない)。

いろんな意味で見事と思わせる買収劇でした。

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