2017年5月28日 (日)

値上げ力

今週の日経ヴェリタスの特集記事は『値上げ力』。

記事にも少し出てきますが、ヤマハの株価が今月に入って好調。

Yamaha

    (上図は過去3か月間の株価推移)

株価が上昇したのは5月2日。

前日比で17%上昇しました(3,095円→3,630円)。

実は5月1日の市場終了後にヤマハは決算を発表。

今年度(2018年3月期)は、対前期増収増益、過去最高の営業利益を予想すると発表したのです(下図)。

Yamaha1_3

  (ヤマハによる説明資料;クリックすると大きくなります)

ここで気がつくのは営業利益率の増加。

16/3期 9.3%

17/3期 10.9%

18/3期(予想) 11.4%

思い起せば2015年4月30日。

ヤマハは2015年4月30日、『アップライトピアノ、グランドピアノ、一部ピアノ周辺商品 価格改定のご案内』と題するプレスルリリースを発表(『こちら』)。

2015年8月1日よりアップライトピアノ、グランドピアノ(The CFシリーズ除く)、一部ピアノ周辺商品の価格を改定(=値上げ)することを告知したのです(昨年10月1日からはハイブリッドピアノを値上げ;『こちら』)。

日経新聞の記事(『こちら』)によると、「各国市場に合わせた値上げなど楽器の価格適正化が浸透」とありますので、値上げは恐らくは日本だけに留まらず主力の海外市場でも実施されていることがうかがわれます(ヤマハは売上の66%が海外)。

何が値上げを可能にしているのでしょうか。

最大のポイントは地道な企業努力とそれによって築き上げられたブランド力だと思います。

この辺については昨年2月に会社四季報オンライン(『こちら』)に書いたので繰り返しませんが、ポイントのみ下記に再掲します。

『現在ヤマハは世界最大のピアノメーカーになっていて、世界シェア32%を握るに至っている。それでも世界の著名なピアニストたちのコンサートを聴きに行くと、彼らの弾くピアノはスタインウェイであることが多い。スタインウェイのウェブサイトによれば、スタインウェイピアノは「世界で活躍しているソリストの98%以上から選ばれている」という』

『2015年10月の「ショパンコンクール」ではファイナリスト10人のうち、7人がヤマハ、3人がスタインウェイを弾いて、3次予選までを勝ち進んだ。「やっとヤマハがスタインウェイに勝ったのか」と胸を躍らせる関係者も多かったが、最後の決勝の段になって、2人のピアニストが演奏ピアノをヤマハからスタインウェイに変更、決勝は「ヤマハ奏者5人」対「スタインウェイ奏者5人」とで分け合う形になった。結局6人の入賞者のうち2位、5位、6位がヤマハのピアノを弾き、1位、3位、4位がスタインウェイを弾いた』

『ヤマハの中田社長はテレビ番組のインタビューに答え、「フェラーリは商売としては世界一ではないが、誰もが憧れるすごい車をつくっている。(ヤマハとしても)誰もが憧れる、そういうものを作りたい。音楽というのは必需品ではない。(だから)みんなが憧れるものを作って、初めて『これを使ってみたい』と思われるようになる」と語った。クリエイティブ・エコノミーの時代には世界のトップランナー、トップブランドであることが重要なのだ。シェアだけを追っていたら、いずれは韓国や中国のメーカーに追いつかれてしまうことにもなりかねない』

ブランド力構築に関するこうした地道な企業努力があって、はじめて値上げをしても顧客があまり逃げないということが可能となり、営業利益率の増加が達成されます。

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2017年5月27日 (土)

日経新聞の書評サイト『ひらめきブックレビュー』

日本経済新聞社の書評サイト『ひらめきブックレビュー』

これは毎月1回、更新されているものです。

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昨日6月号が公開されましたが、このトップ記事、「今月の『視野を広げる必読書2選』」に拙著が取り上げられました。

『こちら』でご覧になれます。

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2017年5月26日 (金)

本の感想

最近読んだ本の感想、というか「寸評」です。

【1】『超一極集中社会アメリカの暴走』

中身の濃い1冊。

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1回読むだけでは勿体ないので、もう一度読みかえすことになりそう・・。

著者の前回作『超・格差社会アメリカの真実』も読みごたえがありました。

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ところで今回(赤い表紙の方)の『超一極集中社会アメリカの暴走』については池上彰さんが雑誌「波」の4月号に書評を書いています。

『こちら』でご覧になれます。

本書の著者の小林さんの名前を私が最初に知ったのは、著者がまだ「ペインウェバー」(懐かしい名前!)に勤めていた頃。

日経新聞『経済学』に著者が寄せた文章が目を引きました。

印象に残ったので、切り抜いて保存していました(下図;クリックすると大きくなります)。

今から33年前。1984年のことです。

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【2】捨てられる銀行

派手に新聞で広告されていたので買って読んでみました。

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広告によれば(シリーズ合計で)22万部だとか、かなり売れているとのこと。

本書は一言で言うと、最近の金融庁が何を考えているかを書いた本。

それだけ邦銀(とくに地銀?)は、金融庁の意向を「忖度」しようとしている・・・ということなのかもしれません。

読み終えての感想ですが、銀行は金融庁の方を向かずに、もっと顧客の方を向いて欲しいと思いました(それこそが森信親金融庁長官が目指しているものに違いないのですが・・・)。

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【3】日本と中国、もし戦わば

版元(出版社)から献本してもらった本。

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読む人の政治的立場によって、本書の内容に賛成するか反対するか、いろいろだと思います。

本書には昨年1月の『Foreign Policy』誌の「日中尖閣戦争」というシミュレーション記事が紹介されています。

ちなみに帯にある「わずか5日間で日本が敗戦する!?」とは、このシミュレーション記事のことです。

それはともかくとしても、本書は、習近平が推進する「一帯一路」など、中国が何をしようとしているのかを理解する上でも役立つと思います。

同じような意味で、マイケル・ピルズベリー著の『China 2049』も読んでおきたい1冊です。

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【4】駅格差

この本も版元(出版社)から献本してもらったもの。

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前作『沿線格差』が売れたのでしょう。

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第2弾として 駅格差 を取り上げていますが、第1弾よりも、こちらの方が流行るかもしれません(たんなる私の勘ですが)。

私が中学生だった頃、クラスメートたちと「西荻窪駅がいいか、吉祥寺駅か、三鷹駅か」を競ったことがあります。

武蔵野三中という中学だったのですが、それぞれ住んでいるところが西荻に近い子、吉祥寺に近い生徒、三鷹に近いクラスメートがいたのです。

西荻勢の言い分:なんてったって23区。電話番号も03。

吉祥寺:井の頭線が乗り入れている。

三鷹:特別快速が止まる。

といった具合に、マツコ・デラックスが聞いたら喜びそうな会話。

昔(もう50年も前!)から、こんな感じですから、この種のたわいもない話は、いつの時代にもけっこう好かれるんですね、おそらく・・。

突っ込みどころ満載の本ですが、宴会や最近ハヤリの「意見交換会」の席での話のネタになるかもしれません。

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【5】プレ・シンギュラリティ

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2年半前に出た同じ著者の話題作『エクサスケールの衝撃』の抜粋版。

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『エクサスケールの衝撃』は分厚くて値段も高かったので、まずはこちらのプレ・シンギュラリティを読んでみるという読み方も有りだと思います。(こちらの方は半年前に出たもの)。

それにしても著者の齊藤元章さんの博識ぶりには驚かされます。

この本の通りになれば、人類の未来は明るいし、何よりも日本の未来が相当明るい・・・。

たとえ疑心を抱いて読み進んだとしても、「たった3割でもこの本に書いてあることが実現すれば、それだけでも凄い」と思えてきます。

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2017年5月20日 (土)

NVIDIA (1年間で3.8倍になった株)

NVIDIAの名前は、かつてオンラインゲームをやっていた人には馴染みのある名前だと思います。

ゲームをPCで楽しむ人たちの間では、NVIDIAのGPU、グラフィックボードはよく知られた存在でした。

自動運転との関連で私が最初にNVIDIAの名前を意識したのは、今から3年前の2014年。

同社主催の「GTC(GPU Technology Conference) 2014」が3月24日~27日に米国カリフォルニア州サンノゼで行われ、デンソーの佐藤育郎氏と新原英樹氏がプレゼンを実施。

このときの模様が記事になりました(『こちら』)。

その後、自動運転車がラスベガスのCES(コンシューマー・エレクトロニクス・ショー)に登場(2015年1月、詳しくは『こちら』)、私もブログに書いたり、当時連載していた東洋経済の会社四季報オンラインに記事を寄せたりしていました。

そして1年後、つまり昨年(2016年)の1月になると、NVIDIAは、自律走行車向けの車載人工知能エンジン「Nvidia Drive PX 2」を発表(『こちら』)。

第一世代の「DRIVE PX」の次の世代となる「DRIVE PX 2」は、人の脳に近いプロセスを行うニューラールネットワークを用いたディープラーニング(深層学習と言われる機械学習)を特徴としていて、1秒間に24兆回の演算を実施。

これはMacbook Pro150台分の演算性能に相当するといいますが、これがランチボックスサイズの大きさに収まっているとのことでした。

これを知ってNVIDIA株の購入に走った人もいるかもしれませんが、実は株価はこのニュースにはさほど反応せず、従来と同じように 27ドル~30ドルのレベルを行き来していました。

株価が上がり始めるのは、2016年5月12日に第1四半期の業績発表(『こちら』)をした直後です。

このとき(5月12日終値)、35.57ドルを付けていた同社株価は翌日には40.98ドルで取引を終えました(1日で15%高)。

そして昨年11月10日には第3四半期の決算を発表(『こちら』)。

このときも決算の数字は株価を一日で15%ほど押し上げ、ニュースになりました(『こちら』)。

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しかし、それから3ヶ月後の今年2月22日。

野村証券のアナリストRomit Shah氏がNVIDIAの株式について、買い(Buy)から売却(Reduce)に recommendationを変更(『こちら』)。

Romit Shah氏はプライス・ターゲットも100ドルから90ドルに落としました(『こちら』)。

NVIDIAの株価はこれによって下落しますが、昨年の5月と同様に今年も5月がやってきます。第1四半期の業績発表です。

5月9日、NVIDIAは業績を発表(『こちら』)。

このときの数字は1日で18%ほど株価を上昇させました(102.94→121.29)。

ちなみに昨日は136.00ドルで取引を終えています。

昨年5月12日は35.57ドルでしたので、約1年間でNVIDIAの株価は3.8倍になったことになります。

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これらのことから言えることはどんなことでしょう。

【1】情報は出来るだけ早くキャッチする

【2】優れた製品も決算の数字に反映されなければ株価にも反映されにくい

【3】優れた製品は(「すぐに」とはいかなくとも、遅かれ早かれ)決算に反映される(のが一般的)

【4】アナリストの見解に踊らされない → その道のプロ、アナリストの意見は貴重であり、私は出来るだけ多くのアナリストのレポートを謙虚な気持ちで読むようにしています。しかしそれが正しいかどうかを判断するのはあくまでも自分です。

【5】株価が上がり過ぎたから買えないということはない → 昨年の9月12日、「いま注目している銘柄は?」とテレビで聞かれて、私はNVIDIAと答えました(『こちら』および『こちら』)。このときNVIDIAの株価は7ヶ月前に比して2倍の60.75ドルになっていましたが、いまでは更にその2倍以上になっています。

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2017年5月17日 (水)

同窓会

先週土曜日に東京・新宿の維新號で高校時代の同窓会が開かれました。

私はAFSで留学したため、高校入学時は早稲田大学高等学院のD組でしたが、3年の1学期を終えたところで渡米。

1年間の留学後は、1年下の学年に編入し(今度のクラスはF組)、そこで3年の残りの学期を終えて卒業しました。

このため高校の同窓会というと、私には2つの種類があるのですが、今回の同窓会はD組の方。

写真はこのときの同窓会の模様。

クラスメートの写真を無断でネットにアップすることは出来ないので、写真は顔が判別できないほど小さく縮小するとか、カットするなどして加工しています。

上の写真では後列の一番右(黒のジャケット)が私です。

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48名のうち24名が出席。

ちょうど50%の出席率でした。 

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2017年5月13日 (土)

角砂糖

今週火曜日のダ・ヴィンチニュースで拙著が取り上げられました(『こちら』です)。

『【AI:人工知能】「シンギュラリティ」後、私たちはどう生きるのか? 生活や仕事はどう変わるのか?』

と題する記事で、拙著のほかに冨山和彦さん、落合陽一さんの本の合計3冊が紹介されています。

冨山さんとはお互いスタンフォードのビジネススクール同窓生ということもあって、何度かお会いしたことがあるのですが、落合陽一さんとはまだお会いしたことがありません。

しかし落合さんの話は最近よく耳にします。

現在29歳。東京大学で博士の学位を取得し、筑波大学と自身の企業であるPixie Dust Technologiesにて、メディア芸術及びメディア技術に関する研究や制作に従事するメディアアーティスト。筑波大学の学長補佐、筑波大学助教、大阪芸術大学客員教授なども兼務・・・

とご紹介しただけでは、よくお分かりにならないかもしれません。

そんな方は『こちら』をどうぞ。

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ところで今週、六本木でAさんと会ってお話ししました。

Aさんも29歳で、今年3月東京大学で博士の学位を取得。落合さんとはよく会って、いろいろと喋り込む仲のようです。

そんなAさんによると、落合さんは今までの社会は「角砂糖を出荷する作業」のようだと語っていたのだとか・・・。

全てが白くて、きちんと立方体になっていなくてはならず、角が取れて丸くなっているものは駄目。

しかしそういった角砂糖が社会の上層部を形造っていた時代というのは、急速に終焉しかけているのかもしれません。

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日本がバブルのピークにさしかかろうとしていた頃、アサヒ・スーパードライのCMがテレビで盛んに流れました。

      Asahi  

ヘリコプターに乗った国際ジャーナリストの落合信彦氏が、海底油田の掘削現場近くにおりてきて、さっそうとビールを飲むシーン(『こちら』です)。

ご存知の方も多いと思いますが、落合陽一さんは落合信彦さんの息子さんです。

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2017年5月12日 (金)

WhatsApp

日本ではLINEが盛んですが、海外にいる友人たちからのメッセージはもっぱらWhatsAppです。

LINEと同じようにグループトークも出来ます。

私の場合は、たとえば世界に散らばるAFSの同期たち(高校を1年間同じ地域で過ごした)でグループを作っています(詳しくは『こちら』参照)。

そして多くはたわいもないことなのですが、彼らは毎日のように何かをチャットしていて、それが毎朝、私のスマホに表示されてきます。

先日は母の日について、グアテマラのアーノルド君が、

「グアテマラでは毎年5月10日が母の日だ。決まっている。米国は第2日曜日だとか言って分かりにくい」

と話すと、これに対してスペインのミレンさんが一言述べるといった具合。

たしかに母の日は世界各国でこれを何日とするかバラバラです(下表参照)。

それはそれで興味深いのですが、だからと言って別にどうと言うことはないような・・・。

なお下の図は世界各国の母の日を一覧表にしたもの(Wikipediaより)で、クリックすると大きくなって読めるようになります。

Mothers_day_3

日本は時差の関係でWhatsAppのオンタイムのチャットには参加しづらく、私の場合はいつもRead Only になっています。

まぁ、その方が精神的に楽です。

もし仮に、日中、頻繁にチャットが表示されるとすると、仕事に集中できません。

この辺は友だち関係を重視するラテン系と、仕事に真面目な日本人の差なのかもしれませんが・・・。

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2017年5月11日 (木)

書店員のイチ押し

宣伝みたいになってしまって恐縮ですが、昨日発表となった「2017年 honto 4月月間ランキング」

この中の「書店員イチ押しコーナー」で、文教堂書店さん推奨の5冊のうちの1冊に拙著が選ばれました。

プロの目利きに選んで頂いて光栄です。

それと、もうひとつ。

拙著が「キャリアサプリ」の記事で紹介されました。

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2017年5月10日 (水)

THE 21

本日発売の月刊誌「THE 21」(PHP研究所)6月号にインタビュー記事が掲載されています(84-85頁)。

タイトルは『結局、老後に必要なお金はどれくらいなのか』。

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詳しくは記事をご覧になって頂きたいのですが、この問題は「老後」をどう定義するかによります。

働かなくなって給料を貰えなくなるのが老後だとすれば、そこから死ぬまで何年あるか。

65歳で働くのを止めて93歳まで生きると、この間28年。

夫婦2人で月25万円使う(総務省家計調査)とすると、公的年金では足らないところが出てきます。

この部分が老後に必要な資金ということになります。

人によって年金額も違います(国民年金の方が厚生年金よりも圧倒的に少ない)。

また退職金や企業年金を貰える人もいるので、まさに人それぞれですが、これからの時代、重要になってくるのは何歳まで働けるかということだと思います。

それも勤め先に面倒をみてもらって嫌々働くのではなくて、自分なりに価値を創造して稼いでいくやりかたです。

それが70歳であったり75歳であれば、老後の計画がずいぶん楽になります。

もちろん年を取ってまで働くのはまっぴらごめんだという人もいます。

確かに人に命令されて働くのは苦痛です。

しかし本来自分なりに価値を創造して、その見返りにお金をもらうというのは楽しいもの。

年を取ってからも「稼げる力」を若いうちから鍛えていくのが、これからの時代、老後のお金の不安を解消する第一歩のように思います。

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2017年5月 8日 (月)

「アップル株と世界経済」

本日発売の週刊エコノミスト5月16日号の巻頭特集は「アップル株と世界経済」。

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この中で「アップル株の基礎知識」と題して、アップル株に関する7つのポイントを述べさせていただきました。

26-27頁です。

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2017年5月 6日 (土)

高等教育の無償化と憲法改正

高等教育を無償化するには憲法改正が必要か。

この問題は憲法 第八十九条との関連で議論になることが多い。

まず 第八十九条を見てみよう。

【第89条】 公金その他の公の財産は、宗教上の組織若しくは団体の使用、便益若しくは維持のため、又は公の支配に属しない慈善、教育若しくは博愛の事業に対し、これを支出し、又はその利用に供してはならない。

* * *

前段はいいとして、後段の「公の支配に属しない慈善、教育若しくは博愛の事業」に対して、公金その他の公の財産を支出することは憲法上、認められない ― このことに留意が必要だ。

* * *

つまり「公立高校」の無償化は問題ないとしても、私学の場合は 第八十九条に言う「公の支配に属しない・・教育」との関連で議論になりうる。

これに対して例えば小嶋和司・大石眞「憲法概観」(有斐閣双書)は次のように述べる。

『この点において、学校法人等の「経常的経費」への助成措置を定めている私立学校法(昭24法270)、とくに私立学校振興助成法(昭50法61)の合憲性が、しばしば問題とされる。

これについては安易な包括的支出を抑止するための具体的措置が講じられている限り、違憲とはいえないと考えられる』(241-242頁)

清宮四朗「法律学全集3 憲法Ⅰ」(有斐閣)はもう少し慎重に次のように述べる。

『もっとも問題になるのは、「公の支配に属さない事業」とは何を意味するかである。

種々の説が行なわれているが、国又は地方公共団体の監督・指導によって、組織・運営の自主性が失われていない私の事業と解すべきであろう。

これに対し、人事、予算、事業の執行などについて、自主性を失うとみられるほどの強い監督を受けるものは「公の支配に属する事業」である。

現行法の例によると、私立学校法は、学校法人に対し補助金等の助成をなすのに関連して、所轄庁は、業務または会計に関し報告を徴すること、助成の目的に照らして不適当であると認める予算の変更を勧告すること、違法の行為をした役員の解職を勧告することができるとしている(私立学校法59条)。

また、社会福祉事業法(56条)、児童福祉法(56条の2)などにも同じような規定がある。

しかし、この程度の監督では、事業はなお自主性をもち、公の支配に属するものとはみられないから、助成との関係からみて、憲法上の疑義が残される。

憲法の規定は、公的な財政的援助に伴い、私的事業の自主性を害することを嫌って設けられたものであろうが、援助をする以上は事業の自主性は認めず、事業の自主性を認める以上は援助はしないと割り切っている憲法の態度そのものが、立法論としては、問題である。

わが国の私立学校等の経営の実情はこれに対する反省材料与えている。

慈善、教育、博愛等の事業は、事業としては、公共性の強いものであり、性質上国家も尽力すべきものである。

私人がそれを行う場合は、国家の力不足補う意味がある。

したがって、国家がそれに財政的援助を与えるのはむしろ当然であり、望ましいことである。

にもかかわらず、事業の自主性にこだわって、援助をしぶるのは、憲法自身の矛盾とみなされる』(265-266頁)

阪田雅裕編著「政府の憲法解釈」(有斐閣)には、この問題に関する国会での政府の答弁、答弁書などが収められている(237-242頁)。

長くなるので全文を記すことは控えるが、要は次の文章に要約される。

『政府は、国等が民法の規定(平成18年法第50号による改正前)に基づき設立される公益法人に対する程度の監督権限、すなわち法人設立の認可権や一般的な監督権限を有するのみでは「公の支配に属」するとはいいがたいとして、慈善・博愛の事業については社会福祉事業法などを、教育事業については私立学校法等を特別に制定し、これらの法律に基づいて国等が法人の人事や財務に対しても一定の権限を持つことが、第89条の下での公的な助成が許容されるための要件であるとしてきた』(238頁)

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以上、現行憲法の下でも「公立」の高等教育無償化は問題ないし、私学であっても(解釈上疑義は残り得るものの)問題なく対応可能であると言い得る。

斯かる状況下で、高等教育無償化を実現する為に憲法を改正するというのは、国民には理解されにくいのではないか。

ほんとうにこれを実現したいのであれば、まずは「公立」の高等教育無償化を「予算措置を講じ法律で定める」のが第1歩だと思う。

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2017年5月 5日 (金)

もしドラ

大ヒットした『もしドラ』(もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの『マネジメント』を読んだら)。

何を今さら、と思われる方も多いかもしれません。

しかし改めて読み返してみると、ヒットするだけのことはあって、いいことがたくさん書いてありました。

(実は7~8年前に買って読んだときには、パラパラと急ぎ読みしただけで、そのまま本棚に置いてしまっていました)。

以下、本書からの引用。

『イノベーションの戦略の一歩は、古いもの、死につつあるもの、陳腐化したものを計画的かつ体系的に捨てることである。

イノベーションを行う組織は、昨日を守るために時間と資源を使わない。

昨日を捨ててこそ、資源、特に人材という貴重な資源を新しいもののために解放できる』(本書144頁)

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『古代の偉大な科学者アルキメデスは、「立つ場所を与えてくれれば世界を持ち上げてみせる」と言った。

アルキメデスの言う「立つ場所」が、集中すべき分野である。

集中することによって、初めて世界を持ち上げることができる。

したがって集中の目標は、基本中の基本というべき重大な意思決定である』(本書184頁)

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『自らの事業は何かを知ることほど、簡単でわかりきったことはないと思われるかもしれない。

鉄鋼会社は鉄をつくり、鉄道会社は貨物と乗客を運び、保険会社は火災の危険を引き受け、銀行は金を貸す。

しかし実際には、「われわれの事業は何か」との問いは、ほとんどの場合、答えることが難しい問題である。

わかりきった答えが正しいことはほとんどない』(本書25頁)

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20世紀最高の知性の一人と言われるドラッカーの著作は含蓄ある言葉が多く、1冊を読むのにとても時間がかかります。

『もしドラ』の引用として上げた上記の文書は、いずれもオリジナルはドラッカーのものですが、どれも重要な意味合いを持つもの。

たとえば「自らの事業は何かを知ること」。

これを東芝や日本郵政の経営陣が突き詰めて考えていたとすれば、現状とはもっと違った状況になっていたのかもしれません。

7~8年前に『もしドラ』を読んだときには、正直とくに大した印象を持たなかったのですが、不思議なことに、本というのは読むタイミングによって、時に全く違ったものを読者に与えてくれます。

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