2017年8月15日 (火)

ホテル・リッツ

パリのリッツは、リッツ・カールトンのグループ・ホテルの1つと誤解されることが多いようですが、実は今ではまったくの別。

と言っても、源流は同じで、リッツ・パリは1898年にスイスのホテル経営者セザール・リッツらによって設立されました。

一方のリッツ・カールトンは、アルバート・ケラーが米国でのフランチャイズ権を購入することによって始められました(最初のホテルは1911年にニューヨークに設立)。

その後、両者は各々別の道筋を辿って現在に至っています。

現在パリのホテル・リッツはエジプトの実業家モハメド・アルファイドが所有(アルファイドの息子はダイアナ元英国皇太子妃とともに交通事故で亡くなっています)。

一方のリッツ・カールトンは現在ではマリオット・インターナショナルの一部になっています。

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なぜこんなことを書いているかというと、日経の書評欄(8月12日付)で、ティラー・J・マッツェオがパリのリッツについて著した『ホテル・リッツ』の書評を読んだから。

これは仏文学者の野崎歓さんによるものでひじょうに興味深く読めました。

(アマゾンの書評欄の書評(『こちら』)もなかなか面白いです)。

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ヘミングウェイ、チャーチル、ココ・シャネル・・・。

リッツを愛した人たちは数多く、それがゆえに1冊の本(それもノンフィクション)になってしまったということなのでしょうか・・・。

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リッツには、一般のホテル(リッツ・カールトンを含む)で見られるロビーやコーヒーハウスは見当たりません。

このため宿泊客以外はほとんど入り込んできません。

お客さんには出来るだけアット・ホームな感じでくつろいで欲しいという配慮なのでしょう。

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2012年、総額500億円という巨額な費用をかけて、リッツはリノベーションを実施しています(『こちら』)。

リノベーションは4年間という長期にわたり、この全期間、ホテルは完全に閉鎖していました。昨年6月にようやく改装を終えてオープンしています。

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2017年8月14日 (月)

静かなのを好む

"How do I want to be remembered? I'd prefer silence."

『どのように人々の記憶に残りたいかだって?私としては沈黙(静かなの)を好むね』

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     (From the official Instagram account of Ferrari.)    

生前にこのような言葉を残していたエンツォ・フェラーリ。

フェラーリの創業者です。

1898年、イタリア、モデナの板金工の次男に生まれ、22歳の時にアルファロメオのテスト・ドライバーになりました。

49歳の時に自らレーシング・マシンを開発し、自動車製造会社としてのフェラーリを設立。

1988年、90歳で他界しました。

今日、8月14日は彼の命日にあたります。

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2017年8月11日 (金)

45年ぶりのリユニオン

今週月曜日から5日間。

私がAFSで留学した時の留学生仲間が45年ぶりにカリフォルニア州オレンジ郡に集まり、同窓会を実施しています。(昨年の『ブログ』にこの会が企画されていることを書きました)。

地元の新聞が聞きつけて、「世界各国から9人もの人たちが集まるなんて珍しい」と、大きな記事にしました(『こちら』)。

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写真は左から(国名だけを記すと)オーストラリア、グアテマラ、オーストリア、レバノン、アルゼンチン、エクアドル、イラン、ベルギー、スコットランド。

残念ながら私は参加できなかったのですが、9人の仲間たちからは連日のように WhatsApp で写真がたくさん送られてきて、気分的にはその場にいたような雰囲気になりました。

45年前のみんなはどんな感じだったのか。

当時の写真を探してみました。

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メンバーがぴったり合致するわけではないのですが、右から2人目がエクアドル、(向って)その左(長いドレス)がベルギー、後列、左から3人目がスコットランドです(私は前列左)。

ちなみにこの写真はニクソン大統領(当時)の私邸に招かれたときのもの。

45年も経つと私も含め、みんなかなり外見が変わりました。

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2017年8月 9日 (水)

X-Lab Summer Program (その2)

8月2日のブログでご紹介した X-Lab Summer Program。

縁あってこのプログラムの公開イベントに聴衆者の一人として参加しているのですが、そもそも X-Lab Summer Program とは、7月30日から8月12日までの14日間にわたって、各国の建築学科の学生、研究者、実務者を対象として開かれている「国際的なワークショップ」です。

その趣旨は、これからの社会における建築の役割を国際的、学際的な視点から考えようとするもので、デジタル・テクノロジー、科学など多岐にわたる領域から研究者を招聘。

建築が扱う領域を拡張し、幅広い産業とのコラボレーションの可能性を模索しようとしています。

8月5日(土)のセッションでは、

UCLAのJeffrey Inaba (Associate Adjunct Professor) と、

Aalto大学のKivi Sotamaa 氏によるプレゼンがまず行われ、

その後、隈研吾氏豊田啓介氏(noiz)を交えてのパネルになりました。

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7日(月)は、東京大学の平野利樹助教が「20世紀まではContinuityの世界だったが、21世紀になって世界はDisconnectionに陥っている」との認識のもとに講演。

続いて慶應義塾大学のカズ米田特任教授

筑波大学の落合陽一助教がそれぞれプレゼンを実施。

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テクノロジーが発達して、人工知能が身近で使われるようになる時代がもうすぐ近くまでやってきています。

これから先、人々の生活はどう変わるのか。平野さんも米田さんも、そして落合さんも同じような問題意識を持っているようでした。

しかし3人それぞれアプローチや興味の対象は異なり、そのために聞いていて面白いセッションでした。

いずれにしても建築、およびその周辺領域は私にとっては専門外の分野。

にもかかわらず、約100名の大学生、院生、建築家たちと一緒に新進気鋭の学者、建築家、研究者の話を聞くという経験は、知的好奇心を満足させてくれるものでした。

下の写真は、7日(月曜日)のセッションの風景。

慶應義塾大学三田キャンパス東館8階ホールで午後7時~9時にかけて行われました。

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2017年8月 8日 (火)

You are what you eat.

You are what you eat という英語があります。

この言葉のように、食べるものが自分の細胞になっていくわけです。

ですから、我々は誰もが、もっと食べるものに気をつかいたいもの。

仕事で米国に行くたびに思うのは、昔に比べて体重過多と思われる人が増えたということ。

昔といっても、私が高校時代に留学したころのアメリカです。

つまり1971-72年で、いまから50年近くもまえなのですが、このころのアメリカ人はもっとスタイルが良かった、というか、今ほど太った人は多くなかったように思います。

この辺はおそらくは統計データにあり、どこかの記事でも読んだような記憶がありますが・・・。

いずれにせよ米国でも欧州でも、街を歩けば 24時間開業のスポーツジムが目に留まり、ダイエット・コンシャスの人(ダイエット意識の高い人)は、Sencha とか Matcha とか言い出す時代。

日本でも本屋さんに行くと食事に関する本が目を引きます。

昨日、出版社に献本頂いたのは『病気にならない食べ方はどっち?』

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5~6頁ごとにクイズ形式にエッセンスがまとまられており、読みやすいかたちになっています。

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2017年8月 5日 (土)

先進性、革新性

合理的に考えるのであれば、都心で車を持つのは経済的にペイしないことの方が多いように思います。

地下鉄に乗るとか、タクシーを使うとか、遠出をするときにはレンタカーを使えば、車を

①買うコスト、

②保有するコスト(保険、車庫)、

③使うコスト(修理、定期点検、燃料)

をかけずに済みますし、諸々の税金もかかりません。

にもかかわらず、人々が車を買うのは、利便性のみならず、プラス・アルファーの何かを求めているからではないでしょうか。

電気自動車についても合理的に考えて経済性を評価すれば、「あり得ない選択だ」という人が少なくありません。

ガソリン代がかからないからといって、車の値段が高ければ、なかなかその分の追加コストを回収出来ないという論法です。

しかしテスラの場合は、

「電気自動車」 vs. 「ガソリン車」

という構図ではなくて、どうやら

「電気+自動運転車」 vs. 「ガソリン車」

という構図とすることに成功しているように思います。

つまり「電気+自動運転車」と位置付けることで、

テスラ車は「先進性・革新性」を具現しようとしているのです(別に私はテスラの回し者ではなく、テスラ車を所有している訳でもありません)。

電気自動車と自動運転車が一つの車に融合されることで、テスラを運転することが格好いいと映る・・。

そういった消費者心理を見誤ってしまうと、テスラを過小評価することに繋がってしまうような気がします。

なお1回の充電で航続可能な距離は今ではずいぶんと伸びていて、テスラ(モデルS)の場合、約600キロ(正確には572キロ)。

また、テスラの自動運転はかなりの優れもので、ストップサインなども見分けます。

『こちら』の頁の最初の動画(約2分)を見て頂くと、それがどんなものか実感できます。

普及版の「モデル3」(航続距離345キロ)は米国で385万円(1ドル=110円)。いよいよ量産が始まりました。

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2017年8月 2日 (水)

X-Lab Summer Program

X-Lab Summer Program(『こちら』)で、UCLA、Greg  Lynn教授(『こちら』)の基調講演がありました。

Lynn教授いわく『自分の知っているAさんは歩いて5分のスーパーにも車を走らせて買い物に行く。いっぺんにたくさんの買い物をするので、とても持ちきれないからだ』。

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(The Photo by A'Design Award & Competition. Please see this Page.)

そこで教授が開発したのが、ロボット・ジータ(Gita)。

上の写真(クリックすると大きくなります)の真ん中(下)のように持ち主を認知して、持ち主の後をついて動きます。

スーパーまでは車ではなく歩いていき、買ったものはジータのなかに入れればOK。

時速35キロまで出るのだとか・・(詳しくは『こちら』)。

そう言えば、昨日シリコンバレーから来たBさんと食事をしたのですが、Bさんいわく

『岩崎さん、もうすぐにも、我々は1人で3台も4台もロボットを持つようになるよ。用途に合わせてね』

たしかにそんな時代がもうすぐ近くにまでやって来ているのかもしれません。

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2017年7月30日 (日)

米国企業4-6月期決算

グーグルやアマゾンはともに減益で、投資家にとっては期待外れの決算。

一方でフェイスブックは前年同期比71%増の純利益を上げ、株価が上昇。

明暗を分ける形になりましたが、グーグルにしてもアマゾンにしても売り上げは伸びており(前年同期比グーグル+21%、アマゾン+25%)、株価の下落は限定的でした。

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アマゾンを例に今年に入ってからの株価の動きを追ってみると、6月9日までは株価は順調に推移。

しかしこの日を境にテクノロジー株全般に対する見直し(急ピッチで高くなりすぎた)や利益確定売りが入り、株価は1,012ドル(6月9日始値)から953ドル(7月3日安値)まで、5.8%ほど下落。

しかし調整もそこまでで、その後の株価は回復を示し、7月27日の決算発表後、28日の取引を終えても1,020ドルのレベルに留まっています。

これは今年の初めの757ドル(1月3日始値)に比して、35%高。

投資家が期待しているのは、アマゾンにしてもグーグルにしても、やはり今後の展開力でしょう。

というのも、例えばアマゾンを例に決算の数字を見てみると、アマゾンの売り上げの89%を占めるネット販売部門(北米+海外)は、288百万ドルの赤字(4-6月期)になっています。

アマゾンの決算は全体としては黒字になっていますが、これはAWS部門(Amazon Web Services;クラウド事業)で916百万ドルの収益を上げているから。

つまり一般消費者が日常利用しているネットでの販売部門(アマゾンの中核事業)は赤字で、これは将来の刈り取りを目的としていて、現状は赤字でも構わないとのスタンス。

こうした大胆な戦略の下にアグレッシブな先行投資を実施中なのがいまのアマゾンなのです。

このようなパワープレーを前にすると、競合他社は「付いていくのがやっと」といった状況に追いやられてしまいそう・・。

そう言えば(話は若干それますが)米国でヒットしたエコー。

このエコーも日本での発売はまだでした(噂では遅くとも年内に発売になるとか・・『こちら』)。

* * *

なお8月1日にはアップル、2日にはテスラ、10日はNVIDIAがそれぞれ決算を発表します。

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2017年7月24日 (月)

人生のキャッシュフロー

先日(6月20日)の「ブログ」で紹介した 『定年後 年金前』 という本。

本日、6年ぶりの増刷(第5刷になります)が決まりました。

老後にいったい幾ら必要か。

この本が出た頃には、これに対して正面から答えようとした本は、あまりありませんでした。

当時『老後にいくら必要か』といったタイトルの本は書店に並んでいましたが、なかを読んでみると、0円、2億円、800万円といったケースが並び、その人の置かれた状況によって、「そのいずれもあり得る」と書かれていたりして、あまり参考になりませんでした。

たしかに人によって状況はぜんぜん違うので一概に論ずることは出来ません。

それでもこの問題に正面から答えようとすることは、読者にとって参考になるのではないか。

こう考えたのがこの本、『定年後 年金前』 の執筆の動機です。

考えてみれば、私は興銀の審査部に5年間在籍している間にこれと似たような設問にぶつかりました。

この油田を開発した方がいいか(油田の開発資金を融資すべきか、断るべきか)。

こうしたプロジェクトを審査するときにも、長いものでは40年くらいのキャッシュフローを引いたのです(埋蔵量が豊かでそれだけ可採年数がある場合)。

その間、原油の値段は大きく変動するだろうし、採掘コストも変わってきます。

しかしそれでも長期にわたるキャッシュフローを引き、プロジェクトがどのくらいの経済性を持つものなのかを吟味することが、銀行として融資の可否を決める上で必要でした。

これと同じように人生のキャッシュフロー、例えば65歳から死ぬまでのキャッシュフローを引いたらどうなるのか。

こうした分析を行うことで、『老後にいくら必要か』の問題に答えていけるのではないかと考えました。

ここでのポイントは4点です。

【1】何歳まで生きると仮定するのか

当然のことながら、現役を退き、働かなくなってからの年数が長ければ長いほど(つまり長生きすればするほど)必要な資金(所要資金)は増えていきます。

それでは、何歳まで生きるかを考える場合、マスコミが毎年発表する平均余命を考えれば良いのでしょうか。

いえ、違います。

マスコミが発表するのはゼロ歳児の平均余命。

仮にあなたが60歳なら生存バイアス(すでに60歳まで死なないで生きていた)が働くので、ゼロ歳児の平均余命よりも最終的には「より長い」年齢まで生きることが予想されます。

さらにこの種の分析には「安全性のマージン」を考慮に入れる必要も出てきます(銀行融資の際の担保掛目に近い発想)。

こうしたことを考え合わせながら、キャッシュフローを引く際の「何歳まで」を決めていきます。

【2】老後の生活資金として毎年いくらのおカネを使うか

これには、総務省の家計調査のデータが参考になります。

「世帯主が60歳代で2人以上の世帯」といった具合に場合分けされて、毎月いくらを使うかがデータ上、明らかになっています。

さらに財団法人「生命保険文化センター」などがアンケート調査を行い、夫婦2人で老後生活を送る上で必要な「最低日常生活費」、「ゆとりのある老後生活費」などの数字を公表しています。

【3】介護が必要になったときに入る介護付き老人ホームのコストを幾らと置くか

これもピンきりですが、首都圏の平均的なコストが雑誌などに記載されています。

【4】こうしたコスト(キャッシュフロー上の「出金・払い」)に対して、「入金」であるところの年金はいくらもらえるのか

厚労省や日本年金機構が、サラリーマンで厚生年金に加入している人への、老後の毎月の年金支給額(「モデルケース」)を発表しています。

しかしこれは20歳から60歳になるまでの40年間の全期間にわたって保険料を納めた人のケース。

平成3年4月より前は、20歳以上の学生については保険料支払いは任意でした。

よって現在50代、60代の人の場合、23歳位でサラリーマンになって、その時に初めて保険料を払い始めたという人もいると思います。こうした人は、その分、年金支給額が少なくなります。

* * *

以上のような諸点を考慮に入れてキャッシュフローを引いていくと、人によって当然違いはありますが、3000万~5000万円くらいの「足りない部分」(年金だけでは足りない部分)が出てきます。

これを①退職金(経団連の企業会員など257社の大卒者平均2,357万円)や、②企業年金、③預貯金、④ローン支払い後の持ち家の価値などでまかなうことが可能か、という計算になってきます。

「やっぱり足りない」ということになれば65歳以降も働くしかありません。

逆に「結構余裕がある」ということであれば、65歳を待たずに退職して悠々自適の人生を送ることも可能です。

もっとも・・・。

経済的にはゆとりがあって、悠々自適の人生を送るつもりだったのに、それが意外にも苦痛だった・・・。

本書にはそんな例も出てきます。

いずれにせよ一度は老後のキャッシュフローのシミュレーションをやっておくことをお勧めします。

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2017年7月16日 (日)

3000時間の投入

17~18年前、外資系投資銀行に勤めていた頃。

取引先A社の経理・財務担当役員のBさんから連絡が入りました。

『村上ファンドの村上さんが弊社の会長にアポを入れてきました。

会長から「まずは君が会え」と言われたので私が会いますが、ミーティングに同席して頂けますか』

当時、すでに村上ファンドは幾つかの案件でマスコミを賑わしており、上場企業には恐れられている存在でした。

ミーティング当日、Bさんと一緒に村上さんにお会いしました。

出された名刺には「株式会社M&Aコンサルティング」とあり、私には村上さんがコンサルティング会社の立場でA社に会いに来たのか、ファンドの立場なのか、分かりにくかった―そんな印象を持ったのを覚えています。

と、そんなことを思い出しながら、村上世彰氏の『生涯投資家』を読みました。

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読了してすぐに、たまたま週刊文春を読んでいると、村上さんと阿川佐和子さんとのインタビュー記事が目に入りました(『生涯投資家』の版元は文藝春秋です)。

村上氏いわく、この本の執筆には村上氏が1000時間、ほかにデータなどを調べるアシスタント2人がそれぞれ1000時間、合計3000時間を投入したとのこと。

* * *

ところで、この本には日本でもコーポレートガバナンスがだいぶ進んできたと書かれていますが、私が思うに実態はまだまだ。

社外取締役など形だけは整った企業も多いのですが、経営者に指名されて選任されてくる人でどれほどのチェック機能が働くのか、疑問なしとしません。

実際のところ、大企業の部長クラスと話していますと、「業務を分かっていない人に説明するのに時間もかかるし、いったいどれほどの意味があるのか」といった声も聞こえてきます。

以下はシスコシステムズの社外取締役を務めたことのある孫さんの発言(出所は『こちら』)。

『(シスコでは)CEOが一生懸命に説明して、CFO(最高財務責任者)も説明して、担当役員がテーマごとに出てきて説明をして、そこで社外取締役から、「ああだここだ」とボコボコに叩かれる。  

もうね、ジョン・チェンバーズ(シスコCEO)なんかこうやって汗ぬぐいながら、一生懸命に説明、力説する。

それで社外取締役の奴らは偉そうに、「うーん、納得いかん」とか言う(笑)。

平気で「やり直し」とか言って、3分の1ぐらいの案件は突き返していた。 

日本と全然違うよ。

日本は社外取締役なんていうのは形式だけで、それはもう社長というか、社内から上がってきた起案で、まともに反対して潰そうなんていう話はほとんどないじゃない。  

もうお家騒動ぐらいの感じで、しかも事前根回しでね。

根回し、根回し、もうそれでそんなのほとんどしゃんしゃんという感じじゃない。  

例えばシスコでは丸一日やるからね。

前の日の夜に大体、役員と一緒のディナーがあって、この過去数カ月の状況をお互いにインフォーマルに食事しながら、雑談の中でいろいろやりとりをする。  

翌日朝9時から大体5時まで丸一日かけて、ことごとくテーマごとにガンガン議論して、大体3分の1は流れる。

もう否決か納得いかんということでもう一回突き返す。

通るのは3分の2ぐらいだよ。  

そのぐらい真剣勝負のガバナンスが働いているんだよ。

社外取締役がもう真剣勝負で参加しているから、お互いがプロの経営者として鍛えられているんだよね』

* * *

同じ社外取締役と言っても、米国と日本ではだいぶ違います。

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2017年7月11日 (火)

じゃんぽ~る西の『モンプチ 嫁はフランス人』

マンガ家の「じゃんぽ~る西」さんについては以前にこのブログで紹介したことがあります(『こちら』)。

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日本人の目から見たフランスを独特のタッチで描いた漫画が新鮮でした。

2011年に『パリ 愛してるぜ~』、12年には『かかってこい パリ』を発表。

プライベートでも2012年にフランス人のカリンさんと結婚。

その「じゃんぽ~る西」さんの最新作、

「仏大統領の妻は24歳年上 いかにしてふたりは出会い、結婚に至ったのか」

が現在ネットで無料公開されています(フィールヤング8月号掲載中の作品)。

私にこれを紹介してくれたのは、フィールヤングなどを編集制作する会社の役員の方。

彼からもらったメールには「日本の恋愛市場拡大のためにも拡散をお願い致します」との言葉が添えられていました。

『こちら』でその作品をご覧いただけます。いま話題の大統領、マクロンを知るうえでも役に立つ漫画だと思います。

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2017年7月10日 (月)

シュワルツェネッガーと父ブッシュ(パパブッシュ)とオバマ

江川紹子さんが「こんな人たち」発言に関してシュワルツェネッガーの例を引きながら論じていた(『こちら』)ので調べてみました。

2003年カリフォルニア州知事に出馬したシュワルツェネッガーは聴衆の一人に生卵を投げられます(下記の動画の14秒目)。

『シュワルツェネッガーの動画』 (←『こちら』;全部で2分2秒)

ガードマンが手で拭おうとしても彼のスーツのジャケットは卵でグチャグチャ。

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仕方なく上着を脱いでスピーチを行います。

その後、生卵を投げられたことについて聞かれて、彼は次のように返答(動画の1分34秒目)。

「This guy owes me bacon now. I mean there's no two ways about it because, I mean, you can't just have eggs without bacon. But this is all part of, you know, the free speech.」

「彼は卵だけじゃなくて私にベーコンもくれないと。ほんとうだよ(マジだぜ)。と言うのは、ベーコンなしの卵だけなんて、おいしくないし・・。まぁ、これはすべて言論の自由の一環だからね」

* * *

もうひとつ。

これは以前ブログに書きました(『こちら』)。

93年1月、ホワイトハウスに着任したビル・クリントン宛てに前任の父ブッシュが残していた手紙。

『この手紙を読むときに、あなたは(民主党も共和党も関係なく)我々みんなの大統領になっているでしょう』

大統領選を闘って、自分(父ブッシュ)が敗れ、相手(ビル・クリントン)が勝った・・。

しかしひとたび選挙が終われば、

大統領は、民主党・共和党に関係なく、「こんな人たち」も含めて、米国民みんなの大統領なのです。

* * *

自分が演説しているときに、反対者プラカードを掲げてやってきたらどうするんでしょう。

『昨年11月のオバマ大統領の動画』

この動画は40分と長いのですが、11分13秒目くらいに、こういった状況に見舞われたときのオバマ大統領の対応が出てきます。見事でした。

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