2017年9月23日 (土)

以前よりは少しは改善したが・・

平成28年9月に国税庁の長官官房企画課が発表した「民間給与実態統計調査」(『こちら』)。

これによると、年収1000万超の人は日本全体(公務員を除くベース)の4%という狭き門。

全体の58%の人が、年収400万円以下。

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実はこのデータ、3年前に比べれば、全体としてみれば、わずかですが改善しています。

下のグラフは平成24年のもので、全体の59%の人が、年収400万円以下。

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もっとも、貧しい人の割合は3年前に比して若干増えていて、年収200万円以下の人は

23.9%→24.0%に微増。

その分1000万円超の人は、3.8%→4.0%へと増えています。

いずれにせよ大きな変化はないのですが、先日フェイスブックに友だちのMGさんが米国のデータとして下図をアップしていました。

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これを見ると年収1100万円を超える世帯が全体の27.7%。

日本のデータは個人の年収。

米国は世帯なので共働きのところはその分、増える。

よってこの2つを比較するのは無理がありますが、それにしても米国では全体の3割近くの世帯が年収1100万円を超えているという状況にあります。

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2017年9月18日 (月)

“It could happen” なのか

There was one final meeting the next morning, with General Walter C. Sweeney, Jr., Commander in Chief of Tactical Air Command, who told the President that even a major surprise air attack could not be certain of destroying all the missile sites and  nuclear weapons in Cuba.

That ended the small, lingering doubt that might still have remained in his mind.

翌朝、ダメ押しの会談が、戦術空軍司令官のウォルター・C・スウィーニー・ジュニア将軍との間で行われた。

将軍は大統領に対し、大規模な奇襲爆撃をやったとしても、キューバにあるすべてのミサイル基地と核兵器を確実に破壊できるとはいえない、と語ったのである。大統領の心中にまだ残っていたかもしれない小さな、去りやらぬ疑念に、これでケリがついた。

* * * * *

上の英文はロバート・ケネディ著の『Thirteen Days』の一節(38頁)。

日本文はその和訳で『13日間』(毎日新聞社外信部訳;中公文庫37頁)。

* * * * *

米国はこれまで第二次世界大戦、朝鮮戦争、ベトナム戦争、湾岸戦争、対アフガニスタン、対イラクといろいろな戦争をしてきましたが、相手が核兵器を持っている国との戦争はしてきていません。

いちばん戦争に近くまで来たのが、このキューバ危機。

このときキューバに対して奇襲爆撃を行うことも検討されましたが、たとえ大規模に攻撃しても完全にキューバの核兵器は破壊できるとは限らないとして、これを行うことを控えました。

米国のDefense Intelligence Agencyによると、北朝鮮の金正恩のコントロール下にある核兵器は最大で60基。実際にはこの数よりもずっと少ないとする別の独立した専門家の意見もあると言います(8月8日付ワシントンポスト紙『こちら』)。

いずれにせよキューバのときと同じで米国は北朝鮮に対して核攻撃でもしない限り、通常兵器では、如何に大規模爆撃をしかけても、北朝鮮の核兵器は除去しきれない(エバンス・リビア元米国務次官補代理『こちら』)。

川上高司氏が新潮45(10月号)に寄稿したところによると、日本政府の計画では(中略)

『米軍が北朝鮮を先制攻撃する場合、米国は事前に約20万人の在韓米国人の退避行動を始めるはずであるから、それに合わせて邦人の退避を進める』

とのことです(同誌18-19頁)。

ちなみに韓国には約3万8000人の在留邦人、約1万9000人以上の短期滞在者がいて、合わせると5万7000人になると言います(前掲誌18頁)。

人類は55年前のキューバ危機を乗り切りましたが、はたして今回はどうなるのでしょうか。

『衆議院議員選挙があるということは心配しなくてもいいということだよ』―こう語る人もいますが・・・。

* * * * *

Its economy is only a fiftieth as big as that of its democratic capitalist cousin, South Korea. Americans spend twice its total GDP on their pets.

北朝鮮の経済は、韓国(北朝鮮とは従兄弟のような関係だが民主主義、資本主義の国)の50分の1の大きさしかない。

米国人は北朝鮮のGDPの2倍もの金額をペットに費やしている。

* *

上記は英国のEconomist誌の8月5日付記事(『こちら』)。

この記事のタイトルは『It could happen』というものでしたが、仮に『It happened』ということになれば、たいへんなことになります。

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2017年9月16日 (土)

その後のNVIDIA株

NVIDIA株については、これまで何回か書いてきました(『こちら』『こちら』『こちら』など)。

ですから、ここでは若干のコメントのみ。

昨日1日でNVIDIA株は6%強上昇。

ついに180ドルを超えました。

Evercore のアナリスト、C.J. Muse が目標株価を 180ドル→250ドルに上げたことに、市場が反応したもの。

この件については、米国を中心にいくつかの記事で取り上げられていますが、それらの中でも 『こちら』がお勧め。

思い起せば、半年ほど前の今年の2月22日。

野村証券のアナリストRomit Shah氏がNVIDIA株を、買い(Buy)から売却(Reduce)にrecommendation (推奨)を変更し、目標株価を 100ドル→ 90ドルに下げました。

Nomura の名前は米国(ウォール街)でも知れ渡っていますので、マーケットは率直に反応。

すぐに株価は 110ドル→95ドルまで下落したのです(このとき私は安くなった株を若干ですが買い増しました)。

さて、今回のEvercore のアナリスト・レポート。

これをどう読むか、です。

このレポートと、これを受けて180ドルにまで上がった株価を見て、

(1)こんなに高くなったのだから絶好の売り場と考えるか

あるいは、その逆に、

(2)アナリストの言うようにさらに 250ドルまで上がると信じ、買い増しを検討するか(あるいは新規に購入するか)

皆さんはどのように考えるのでしょうか。

それにしてもちょうど1年前です。

たまたま出演したテレビ(日経ヴェリタストーク)で「いちばん注目している株は何か」と聞かれ、「NVIDIA」と答えたのが、去年の9月12日。

あの時の株価は60ドルで、あれから1年間で3倍になってしまいました。

まぁ、しかし過去のことを話してみても始まりません。

問題はこれからどうなると見るか。

実際に自動運転の車(といっても現在市販されている車なのでたいしたレベルの自動運転ではないのですが)を運転して私が感じることは、運転が格段と楽になり、しかも(私の個人的感想ですが)面白くなったということです。

車に備わった画像認識機能で、交通標識を車が読んで、現在走っている道路の最高速度を教えてくれる。

車線を変更する時も方向指示器を出すだけで、車が適切なタイミングで車線を変更してくれる。

他愛もないことなのですが、このちょっとしたことが便利であり、かつまた楽しくも感じます。

ですので、恐らくはこれから先も、こうしたことがどんどんと進化し機能追加になっていく。

そうした近未来(といってもせいぜい3~4年後)が現実にやってくる・・。

だからこそNVIDIA株のPERは現在52倍と、とてつもない高倍率をつけているのですが・・・。

(もっとも話はそれますが、アマゾンに至ってはPERは251倍の超高倍率です)。

仮に Evercore のアナリストが言うように、NVIDIA株がこれから先 250ドルになれば、このときの時価総額は 1500億ドル(16兆5000億円)。

これは現在の半導体株のリーダーであるインテルの時価総額1739億ドル(19兆1000億円)の86%のレベルに達することを意味します。

さすがにインテルの86%にまでは達しないだろうと考えるのか、あるいはそうなっても驚くに値しないと見るのか・・

見方は分かれるところですが、市場はどちらの答えを出していくのでしょうか。

NVIDIAの次回の四半期決算発表は11月です。

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2017年9月15日 (金)

グーグルがリフトに1100億円出資?

何かと問題になることが多かったウーバーではなくて、リフトを使うという人も米国では多い(『こちら』を参考)。

リフトはウーバーに次ぐ、業界2位の会社。

しかし distant second であり、かなり離されているらしい。

想定時価総額(どちらも上場していない)も、ウーバー7.5兆円に比し、リフト0.8兆円(『こちら』)。

しかもウーバーと違って、リフトのオペレーションは米国のみ。

とは言うものの、配車アプリサービス・ビジネスの最終覇者はまだ決まったわけではない。

4年前、グーグルは傘下のVCを通じ、ウーバーに280億円ほど出資しているが、今度はその競争相手の「リフトに1100億円出資することを検討している」とのニュースが飛び込んできた(『こちら』)。

配車アプリサービスのビジネスは今後ますます加速していく・・。

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2017年9月 8日 (金)

毎月10日

2年前に母を亡くしました。

94歳でした。

母は自分で風呂に入ることも出来なくなって、介護付き老人ホームに入りました。

そんな母が好んで読んでいたのが月刊『文藝春秋』。

毎月10日前後の発売日になると私はこれを買って、母のところへ届けました。

もっとも最後の1~2年は、届けると喜んでくれるのですが、

実際には読んでいなかったのかもしれません。

いつも新品同様の形で机の上に置かれていました。

もしかすると、雑誌が発売になると息子が来てくれる。

そのことが待ち遠しかったのかもしれません。

実は雑誌に係わりなく、毎週末には必ず母のところへ行っていたのですが・・・。

さて、そんな文蓺春秋に私のインタビュー記事が載りました。

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母が生きている間に見せてあげたかったです。

出版社から送られてきた雑誌をそっと仏壇に供えました。

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2017年9月 5日 (火)

全固体電池

一昨日に続いて電池の話です。

もしも電気自動車の航続距離が現在の3倍、フル充電に要する時間もたったの数分、そんな夢の電池が開発されたら・・。

今から7~8年後。

2025年にもこうした電池を搭載した電気自動車が出現する可能性が出てきました。

夢の電池は一般に次世代電池と言われるもの。

幾つか候補があるのですが、実用化に向けて期待されている最右翼が全固体電池。

それがどういうものか。

現在のリチウムイオン2次電池からご説明した方が分かりやすいかもしれません。

実はリチウムイオン2次電池はわずか4つの部材から基本的には成り立っています。

正極材、負極材、電解液、セパレーター(絶縁材)です。

このうち電解液は、電気を通しやすいが揮発・引火も引き起こしやすいという特性を持っています。

そのことが原因かどうか、専門家ではないので詳しいことは分かりませんが、サムスンのスマホ爆発事故、全日空787バッテリー発火事故などが思い起こされます。

このため電解液を使わない全固体電池の開発については、以前から各方面で試みられていました。

以下は一昨日のブログで紹介したノーベル賞候補の1人と言われる吉野彰氏の発言です(週刊エコノミスト17年2月14日号)。

『2016年に東京工業大の菅野了次教授が、リチウムイオンの伝導率(イオンが移動するスピード)が液体の2.5倍という画期的な電解質を開発した。

この電解質を使うと出力は25倍になることが分かった。

これまで全固体電池は「電解液を固体にするので、液漏れがなくて安全だ。しかし、イオンが動きにくいので出力は低い」と言われていた。

しかし、菅野教授が開発した電解質を使って作ってみると、逆の結果となった』

菅野教授たちの研究グループはNature Energy 16年4月号に論文を発表(『こちら』で全文をご覧になれます)。

これを受け、Nature Japan は菅野教授および加藤祐樹博士(トヨタ自動車)にインタビューを実施。16年7月22日付のハフィントンポスト(日本)の記事となって掲載されています(『こちら』)。

さらに菅野教授たちは今年の7月10日、米国科学誌「Chemistry of Materials」に論文を掲載(『こちら』)。

これまでの固体電解質材料は、高価な元素であるゲルマニウム(Ge)を用いたり、塩素(Cl)などを用いた特異な組成に限られていて、電気化学的な不安定性も抱えていたのですが、新しく電解質として、スズ(Sn)やケイ素(Si)という元素を組み合わせて組成することに成功したことを発表しました(『こちら』)。

『30年以上、全固体電池の研究を続けてきた』と語る菅野教授。

お蔭で人類は夢の電池を手にするまであと少しのところまで来ました(実は全固体電池はセンサー用など超小型の分野ではすでに実用化されています)。

なお昨晩は日経CNBCテレビの『日経ヴェリタストーク』に出演しましたが、全固体電池にも話が及び、個人的にも楽しむことが出来ました。

ご関心のある方は『こちら』をご覧になってみてください(約13分間の動画です)。

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2017年9月 3日 (日)

秋の訪れ?

少しずつ秋が訪れてくるのが感じられるこの頃。

米国では明日、月曜日は Labor Day で休日。

シカゴに5年ほど住んだことがありますが、毎年 Labor Day を過ぎるとセーターや上着が必要になったのが思い出されます。

早いものであと1ヶ月もしないうちに今年もノーベル賞受賞者が発表されます(10月2日の医学生理学賞を皮切りに、3日は物理学賞、4日が化学賞といった具合に続いていきます)。

今年の日本人受賞者は誰か?

すでにいろいろなサイトで候補の方々の名前が取り沙汰されています(たとえば『こちら』)。

そのうちの一人が「リチウムイオン二次電池」を開発した旭化成顧問の吉野彰氏(69歳)(『こちら』の記事を参照)。

なおこの辺は私にとって専門外なのでよく分からないのですが、仮にリチウムイオン絡みでノーベル賞が授与されることになるなら、吉野氏のみならずジョン・グッドイナフ教授、水島公一氏などの名前もあがってくるといった報道もあります。

いずれにせよ日本人が中心となって開発したリチウムイオン電池。

それがビジネスの世界ではどうなったかを見てみましょう。

2000年代には、三洋電機とソニーが民生用リチウムイオン二次電池で、それぞれ世界シェア1位、2位を独占していました。

ところが・・・。

2010年以降になると状況が変わってきます。

サムスンSDIなどの韓国勢に追い上げられ、三洋電機はパナソニックの完全子会社となり(2011年)、ソニーの電池事業も先週金曜日(9月1日)に村田製作所に譲渡されました(『こちら』)。

また車載用リチウムイオン電池の分野では、日産自動車が、NECとの合弁会社であるAESC(日産51%、NEC49%)を中国系ファンドの「GSRキャピタル」に売却することを決めました(『こちら』)。

このようにリチウムイオン二次電池は日本人が中心になって開発したものの、その後は韓国勢や中国勢が台頭、厳しい戦いを強いられてきています。

しかし電池を製造する部材(正極材・負極材・セパレーター・電解液など)では、日本のメーカーがまだまだ強い。

例えば負極材では日立化成が推定世界シェア3割と世界首位、セパレーターでも旭化成が世界最大手の地位にあると見られています(いずれも週刊エコノミスト17年2月14日号より)。

ノーベル賞の話からずれてしまいましたが、たとえ技術開発の面で先駆者であったとしても、韓国勢や中国勢に追い上げられてしまうことは、電池のみならず半導体や液晶でも経験したこと。

それを防ぐポイントはいくつかあるのでしょうが、ひとつには常に1歩先を行くべく開発の手を緩めないこと、そして必要な時に必要な設備投資をメリハリをつけて実行すること。

と同時に、「いいものを開発すれば、ユーザーは使い続けてくれる」と楽観視せずに、マーケティングにも力を入れることでしょう。

シリコンバレーで幾つか会社を起業したAさん。来日中に何度か会いましたが、「Marketing is everything」と力説していました。

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2017年8月28日 (月)

退職金の運用

「退職金は何パーセントで運用したらいいか。3パーセント程度を目指すべきでしょうか」

こういった質問を雑誌社の記者の方などからよく受けます。

来月以降、実際に記事になって出てくると思うので、記事については出た段階で、このブログでまたお知らせします。

なお以下に書くことは、雑誌の記事とは重複しません。

さて、記者の方が言われたように、「3パーセントで運用する」といった言葉は実際のところ、新聞や雑誌でよく目にします。

銀行や証券会社のセミナーで、フィナンシャル・プラナーと称する方たちが「3パーセント程度での運用を目指す」と説明するのを聞いたことがある人も多いでしょう。

言うのは簡単ですが、「3パーセントで運用する」とは、いったいどういうことでしょうか。

60歳の人が退職金を2,000万円受け取って、年率 3パーセントで運用すると、20年後の80歳の時には、

2,000万円×(1.03)^20=2,000万円×1.806

となっています。(注:「^20」は20乗のことです)。

つまり2,000万円が3,612万円になっているということです。

しかし低金利、低インフレ(というかデフレ気味)のこの時代に、「3パーセントで運用する」というのは簡単ではありません。

たとえば日本株での運用を考えてみましょう。

仮に20年前に2,000万円を投じていれば、何パーセントで運用できていたでしょうか。

20年前の日経平均は18,656円ですから

18,656円(20年前の8月25日)→19,452円(先週末)をエクセルを使って解くと、

年率 0.21パーセントでしか運用できていないことがわかります。

これでは現在の住信SBIネット銀行の定期預金金利とほとんど同じで、静岡銀行の定期預金金利以下の水準です。

日銀の黒田総裁がバズーカ砲を何度か放っても、結局はこういった運用実績しか得られなかったわけです。

私は、若い人が無理のない範囲で投資をするのはいいと思います。

毎月の給与や年に1~2回の賞与も見込めるからで、投資に失敗しても何とか挽回できます。

人によっては例えばゴルフや外食の回数を減らすことによって、埋め合わせをすることも可能かもしれません。

しかし退職者は収入が年金に限られてしまいます。

投資に失敗して退職金を半分にしてしまったら、退職後のライフプランが一気に狂ってしまいます。

来月から節約のため食費を半分にするとか、電気代節約の為にエアコンを控えるといったことを始めれば、健康に響いてしまいます。

「半分とは大げさな」と思われるかもしれません。

しかしあの投資の神様であるウォーレン・バフェットでさえ「自分はこれまでに(相場の下落などによって)資産を半分にしたことが4度もある」と語っていました。

銀行の窓口などで「3パーセントでの運用を目指しましょう」と勧められ、説得(?)されることも少なくありません。

そう言われたら、今度はこう切り返してみたら如何でしょう。

「そんなことが可能であれば銀行は日銀の当座預金にゼロ金利やマイナス金利でお金を預けておかないで、これを引き出して、銀行自身が3パーセントでの運用を目指したらどうですか」

銀行としては、国債を買って直後に日銀に転売したり、海外債券を買ったり、リート(REIT)を買ったりしていますが、それでも、取れるリスクには上限があるので、結局はゼロ金利に近い金利で日銀に362兆円もの資金を預金しています(『こちら』)。

3パーセントで運用するのが難しいからこそ、黒田さんがバズーカで資金を市場にばらまこうとしても、銀行は日銀への預金という形で資金を日銀に戻してしまう。

だからお金が市場に回っていかないのです。

3パーセントでの運用が難しいのは銀行自身がいちばん良く知っています(ちなみに例えば、みずほフィナンシャルグループの16年度当期利益は6000億円。総資産200兆円の0.3%でしかありません)。

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2017年8月24日 (木)

夏休み

夏のこの時期になると、「夏休みは取りましたか」とか「どちらに行きましたか」といった質問をよく受けます。

しかし14年前に独立・起業してから、私は夏休みをほとんど取っていません。

思い起せばサラリーマン時代(23歳~49歳)は、やりたくもない仕事をやらされることも多く、取引先、上司、部下からは目に見えないプレッシャーを受けていました。

理不尽と思われることでも、これに耐えて仕事をすることもありました。

そうしたサラリーマン時代には、夏休みを取って、日ごろのストレスから解き放たれることがけっこう重要でした。

しかし独立・起業すると状況は少し変わってきます。

独立後1~2年は、一刻も早く会社を軌道に乗せる必要がありました。ゼロから1を立ち上げるというのはたいへんで、仕事に没頭しました。

仕事が軌道に乗ってくると、今度は自分の判断で仕事を引き受けるかどうか、ある程度、取捨選択できるようになりました。

組織の中で働くことにつきまとうストレスもあまり感じなくなり、休みに対する渇望度も減るようになります。

絶対的な時間数で言えば、興銀時代、外資系投資銀行時代に比べて、独立した今の方が多くの時間を仕事に割いていると思います。夏休みだけでなく、ゴールデンウィークや正月休みも働いていることが多く、土、日のどちらかは会社にでることも少なくありません。

それでも精神的ストレスは今の方が少ないような気がします・・・。

と、ここまで書いて、いや、いや、違う・・・。そうとも言い切れません。

よく思い起してみると、14年の間にはいろいろなことがありました。

何といってもリーマンショックのころは、取引先も私の会社もたいへんでした。

どこへ行っても「この事業から撤退する」といった後ろ向きの話を多く聞かされ、文字通り精神的なストレスに見舞われていました(取引先の社長の悩みを同じレベルで共有しない限りは、経営コンサルタントなど務まりません)。

都合の良いことに、人間は時間が経つと辛いことは忘れてしまう傾向にあるようです。

大企業という大きな船から離れて、小さな小舟を自分で漕ぎはじめるというのはやはりたいへんです。

天候が安定している時は、真っ青な大海原を自分の力で舟を漕ぐ楽しさや醍醐味を満喫できます。

しかし問題は嵐が来たとき。

いろいろ考え直してみると、独立・起業は気楽に人に勧められるようなものではないことだけは確かです。

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2017年8月15日 (火)

ホテル・リッツ

パリのリッツは、リッツ・カールトンのグループ・ホテルの1つと誤解されることが多いようですが、実は今ではまったくの別。

と言っても、源流は同じで、リッツ・パリは1898年にスイスのホテル経営者セザール・リッツらによって設立されました。

一方のリッツ・カールトンは、アルバート・ケラーが米国でのフランチャイズ権を購入することによって始められました(最初のホテルは1911年にニューヨークに設立)。

その後、両者は各々別の道筋を辿って現在に至っています。

現在パリのホテル・リッツはエジプトの実業家モハメド・アルファイドが所有(アルファイドの息子はダイアナ元英国皇太子妃とともに交通事故で亡くなっています)。

一方のリッツ・カールトンは現在ではマリオット・インターナショナルの一部になっています。

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なぜこんなことを書いているかというと、日経の書評欄(8月12日付)で、ティラー・J・マッツェオがパリのリッツについて著した『ホテル・リッツ』の書評を読んだから。

これは仏文学者の野崎歓さんによるものでひじょうに興味深く読めました。

(アマゾンの書評欄の書評(『こちら』)もなかなか面白いです)。

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ヘミングウェイ、チャーチル、ココ・シャネル・・・。

リッツを愛した人たちは数多く、それがゆえに1冊の本(それもノンフィクション)になってしまったということなのでしょうか・・・。

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リッツには、一般のホテル(リッツ・カールトンを含む)で見られるロビーやコーヒーハウスは見当たりません。

このため宿泊客以外はほとんど入り込んできません。

お客さんには出来るだけアット・ホームな感じでくつろいで欲しいという配慮なのでしょう。

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2012年、総額500億円という巨額な費用をかけて、リッツはリノベーションを実施しています(『こちら』)。

リノベーションは4年間という長期にわたり、この全期間、ホテルは完全に閉鎖していました。昨年6月にようやく改装を終えてオープンしています。

     Ritz3

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2017年8月14日 (月)

静かなのを好む

"How do I want to be remembered? I'd prefer silence."

『どのように人々の記憶に残りたいかだって?私としては沈黙(静かなの)を好むね』

      Ef_2 

     (From the official Instagram account of Ferrari.)    

生前にこのような言葉を残していたエンツォ・フェラーリ。

フェラーリの創業者です。

1898年、イタリア、モデナの板金工の次男に生まれ、22歳の時にアルファロメオのテスト・ドライバーになりました。

49歳の時に自らレーシング・マシンを開発し、自動車製造会社としてのフェラーリを設立。

1988年、90歳で他界しました。

今日、8月14日は彼の命日にあたります。

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2017年8月11日 (金)

45年ぶりのリユニオン

今週月曜日から5日間。

私がAFSで留学した時の留学生仲間が45年ぶりにカリフォルニア州オレンジ郡に集まり、同窓会を実施しています。(昨年の『ブログ』にこの会が企画されていることを書きました)。

地元の新聞が聞きつけて、「世界各国から9人もの人たちが集まるなんて珍しい」と、大きな記事にしました(『こちら』)。

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写真は左から(国名だけを記すと)オーストラリア、グアテマラ、オーストリア、レバノン、アルゼンチン、エクアドル、イラン、ベルギー、スコットランド。

残念ながら私は参加できなかったのですが、9人の仲間たちからは連日のように WhatsApp で写真がたくさん送られてきて、気分的にはその場にいたような雰囲気になりました。

45年前のみんなはどんな感じだったのか。

当時の写真を探してみました。

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メンバーがぴったり合致するわけではないのですが、右から2人目がエクアドル、(向って)その左(長いドレス)がベルギー、後列、左から3人目がスコットランドです(私は前列左)。

ちなみにこの写真はニクソン大統領(当時)の私邸に招かれたときのもの。

45年も経つと私も含め、みんなかなり外見が変わりました。

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