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2005年10月26日 (水)

経営者のミッション・ステートメント

今から30年以上も前から今日に至るまで、日立製作所は、ずっと、『この樹なんの樹・・』

のテレビCMで、日立グループ各社の発展をPRし続けています(現在は第9代目のCMになります)。

企業にとって『発展』とは、どういうことでしょうか。

以前、『トヨタはGMの10倍の株主価値を持つ』と書きました(10月10日)が、日立はIBMの6分の1の価値しかありません(IBM:15.3兆円vs.日立:2.4兆円)。

実は、日立と同じように「大きな樹」を追い求めた日本企業は沢山あります。

日本の主要都市では飽き足らず広く海外にまで出店を進めた百貨店の『そごう』。

繊維、医薬、食品、化粧品と様々な事業分野へ進出していった『カネボウ』。

何をもって企業の『発展』というのか、その尺度が曖昧のまま、事業を進めますと、経営者は企業を誤った方向に導いてしまいます。

その結果、傷つくのは、リストラの対象となる従業員や、下請けの中小企業、あるいは「老後の為に」と思って株を買った株主です。

経営者は自らのミッション・ステートメントを取り違えてはいけません。

日本では新しく着任した社長は、殆どの場合、『前任者の敷いたレールの上を走り、これを更に発展させたい』とコメントしますが、経営者に求められるのは、『価値の創造』です。

IBMのガースナー会長は、ハードからソフトへの転換を積極的に図り、株主価値を10倍に高めました。

Lotus や Tivoli など数々の優良なソフトウェアー会社を次々と買収していったのですが、仮に日立や富士通が、これらの会社を買収していれば、世界のソフトウェアー業界事情は今とは、かなり違ったものになっていたと思われます。

価値を創造出来ない経営者には、早く退場してもらわないことには、みんなが不幸になります。

このことを、市場の場で、直接、株主に問うことによって、強制的に行うのが、『敵対的買収』です。

株価を見れば分かることですが、過去5年間で、TBSの経営陣は、同社の価値(株主価値)を約6割減価させてきました。価値の創造ではなく、破壊です。

老後の為にと思ってTBSの株を5年前に買った株主に対して、現経営陣はどう説明するのでしょうか。

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