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2006年5月25日 (木)

Toppoint

Toppointという情報誌をご存知でしょうか?

先日この情報誌の橋本編集長にお会いしました。

橋本さんがこの情報誌を始めたのは今から19年前。それまでは、外資系企業で営業(セールス)を担当していて、お客さんのところに行っては、ゴルフや野球の話をしてから、営業の話を切り出していたそうです。

ある時、趣向を変えて、自分が読んで面白かった本の話をお客さんにしたところ、すごく受けた。

そこで、それからは自分が読んで面白かった本の感想や内容を一枚の紙に書いて、お客さんのところに持っていくようにしたと言います。

そうこうする内に、橋本さんの書いた「本の内容・感想文」は、いろいろなお客さんに喜ばれるようになり、橋本さんは「これで食っていけるかもしれない」と考えたそうです。

19年前、意を決して、独立。「本の内容」を紹介するビジネスを起業することを決断されたとのことです。

仕組みはこうです。

橋本さんが毎月100冊に及ぶ新刊書を読む→その中から、橋本さんの情報誌の読者が興味を持ちそうに思う本 を10冊選び、その内容を1冊あたり4ページまとめる→これを会員宛てに配布する。

忙しくて書店に行く時間が無い経営者やビジネスマンは、会員となることで、まず橋本さんが選んだ10冊のエッセンスを読み、それが面白そうであれば、情報誌の裏についている注文書で本を注文する。(もちろんこの段階ではアマゾンで買うとか本屋で買う人もいると思います。)

4月26日のブログにも書きましたように、私自身、月に10冊くらいは本を買っていますが、本当に面白かったと思える本、じっくり読むのに値した本というのは、そのうち精々1冊です。

そういった意味では良書に関する情報は実は大変価値あると思います。

また自分のオフィスや家の近くにある本屋が必ずしも良書を選んで置いてくれているともかぎりません。

橋本さんの話を聞いていて「なるほど、面白いところに目をつけたな」と感心しました。

ところで、このビジネスモデルが成功するかどうかは、本を選ぶ「橋本さんの目が確かである」ということにかかっています。(ある意味で忙しい読者に代わって橋本さんが一次スクリーニングをしているわけですから。)

毎日膨大な量の本が出版されていますが、橋本さんは、毎朝ジュンク堂という大型書店に行き、問屋さんから届いた本の荷物をご自分で開けるがごとく、真っ先に新しい本の情報を入手するのだそうです。

そして「絶対の独立性、公正さ」を実現する為に、情報誌には「一切の広告を受け付けない」という一徹さ。

着眼点、発想、工夫、そして努力。これによって達成されるお客様からの「信頼」。

新しくビジネスを成功させる上での全ての要素が揃っていたからこそ、橋本さんの情報誌「Toppoint」は19年もの長い間、読者の方に支持され続けてきたのでした。

自分自身のビジネス(「インフィニティ株式会社」という会社をやっています!)を考える上でも大変参考になったお話でした。

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コメント

こんばんわ!

岩崎さんの投資銀行読み終わりました!!
とっても目がウロコで社会経済の見方が変わりました。
僕自身大学にて投資クラブの代表をやっているので、最後の考え方は役に立ちました。
ちょっとむずかしかったですが(^_^;)

岩崎さんのブログにあるように、また投資銀行の姿のように、「顧客のために」という姿勢がいかに大切かということを新聞を読んでいても感じました。
例えば、損保ジャパンの不祥事も、自社のわがままのいい例ですね。

こういった視点を持てたのは、投資銀行を読んだお陰です!
ありがとうございました!!

投稿: 学生max | 2006年5月27日 (土) 01時54分

学生max様

ありがとうございます。

本を書く身として、沢山の読者にそれなりに読んでもらうよりも、たとえ一人であっても、何かをその本から掴み取って頂ける読者が現れることの方が、圧倒的に嬉しいものです。

現実の社会には(投資銀行の中にも)、志の高い人もいれば、低い人もいます。

その中で、高い志を持ち続け、「綺麗に」生き続けることは(たとえ大変であっても)可能だと思います。

お互いがんばりましょう。

投稿: 岩崎 | 2006年5月27日 (土) 08時14分

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