« 朗読ミュージカル | トップページ | メドゥーサ(その6) »

2008年5月 5日 (月)

メドゥーサ(その5)

今日は立夏でした。

さて三菱UFJ証券の水野和夫チーフエコノミストによりますと、

20世紀にはハイテク製品が希少価値で資源は一般商品だったが、21世紀には逆に資源が希少価値でハイテクはコモディティになってしまう

とのことです。

以下、水野さんの発言をまとめた『嶌信彦のコラム(毎日JP)』より抜粋してみます(青字部分)。

水野氏によると、95年からの10年余に世界の金融資産が90兆ドル増え、150兆ドルとなり、同じ期間に20兆ドル増えた実物資産の3倍に達したという。

通貨は物と物との交換をスムーズに行なう媒介手段として工夫されたものだから、本来なら実物資産よりやや多目の量でいいのだが、株式で企業買収が可能になるなど、ここ10年余のビッグバンによる金融の規制緩和で、マネーの流通量が一挙に増大してしまったのだ。

この通貨が株や債券、為替、資源、穀物などへ投機的に投資されるため、それらの価格が上昇するのだ。

さらにBRICSを中心とする新興国の人口28億人が先進国経済を営む10億人の中に入ってきたこともその原因となっている。

少ない人口なら先進国システムの中に溶け込ませることができるが、人口が多すぎると必ず価格革命を起こすというのだ。

過去においては、15~16世紀に先進国だったイタリア、ギリシャの地中海経済3000万人にイギリス、フランス、オランダ、ドイツ、東欧などの5700万人の遅れた地域が参入、

さらに大航海時代でヨーロッパが金や銀を大量に持ち込んだため、

穀物価格などが6~8倍に高騰したという。

この間にイタリアの土地バブルやオランダのチューリップバブルが発生している。

現代の28億人は人口爆発を抱え、経済成長のために石油や石炭、鉄鉱石などを大量に必要とするので、穀物、資源の価格が数倍に高騰するわけだ。

さてMEDUSAと称される国々が脚光を浴びるようになったのは、原油価格高騰(下図;WTIベース原油価格推移)が背景にあります。

800pxoil_prices_medium_term_2

しかしこの原油価格の高騰が原油だけでなく石炭、非鉄(銅、鉛、亜鉛など)、鉄鉱石などの資源価格全般や穀物の価格にまで及ぶものであり、しかも構造的に高騰する傾向にあるのだとしたら・・。

水野さんの言うように資源は一般的に言って希少価値となり、一方、ハイテクはコモディティ化してしまうのだとしたら・・。

ハイテク製品を生み出すのを得意としてきた日本にとっては厳しい時代を迎えることを意味しそうです。

|

« 朗読ミュージカル | トップページ | メドゥーサ(その6) »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



« 朗読ミュージカル | トップページ | メドゥーサ(その6) »