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2009年1月29日 (木)

塩漬け

『金融資産崩壊 ― なぜ「大恐慌」は繰り返されるのか』という本を出しました(詳しくは『こちら』)。

都心の本屋さんにはもう既に並んでいますが、一部の書店では1~2日遅れるかもしれません。

この本の『はじめに』と『末尾』の部分から抜粋してみます。

* * *

株などの金融資産を、塩漬けにしたままでいいのだろうか。

2008年の金融恐慌により、多くの個人投資家が傷ついた。

売るに売れず、多大な含み損を抱えたまま、持ち株や投資信託を塩漬けにしている人が多い。

「とりあえず、このままにしておこう。いずれは上がるだろうから」。

半ばあきらめの気持ちで放置しているのだろう。

しかし、本当に塩漬けにしたままでいいのだろうか。

本当にいずれは上がるのだろうか。

これから先、株の値段がもっと下がり、今の5分の1になってしまうとしたら・・。

そして元の値段に回復するまで、この先25年間もかかるとしたら・・。

今から80年前の世界大恐慌のとき。

株価は1929年10月の「暗黒の木曜日」以降、3週間かけて35%下落したが、実はその後、半年間かけて回復し、ほとんど元の水準まで戻している。

株価がよりいっそう悲惨な形でじりじりと下落を続けていくのは、翌年以降だ。

1930年から32年までの間に、大恐慌はより深刻なものになっていった。

3年の月日をかけて、株価はついには90%近く下落してしまう。

元のレベルに戻るのは1954年。その間に世界は、総数6,000万人もの死者を出したとされる第二次世界大戦を経験している。

1929年から数えると、戦争を挟んで、株価回復には25年間もかかってしまった。

塩漬けなどせずに、さっさと売ってしまったほうがずっと良かったのだ。

* * *

もちろん、80年前に起きたことと同じことがいま起きるとは限らない。人類はより賢くなっているに違いないからだ。

こんなジョークをアメリカの友人が教えてくれた。 ニューヨークで流行(はや)っているそうだ。

「金融恐慌から身を守るために、できることは3つある。

まず、スポーツジムの会員になること。次にコストコ(会員制の倉庫型店舗)の会員になること。次に、今のうちにローンを組んでクルマを手に入れること。

そうすれば最低限の生活はできる。ジムでシャワーを毎日無料で利用できて、体が洗える。コストコの試供品で腹が満たせる。

家を失っても、自動車があれば寝ぐらになる。金がなくても大丈夫さ」。

                      Crash_of_finacial_assets_2 

人間は「学習する動物」であるから、歴史に学んでいるはずだ。

しかし残念なことに、世界大恐慌のときと同じような光景が、今日の世界でも急速に広がり始めた。

アメリカでは、ホームレスの収容施設が、郊外の新興住宅地の周辺に広がりつつある。

「テントシティー(tent city)」と呼ばれるもので、そこには金網で囲まれた中にテントが立ち並んでいる。域内の掲示板には、ボランティアが行なう炊き出しの予定表と、教会への集会参加を呼びかけるビラが貼られている。

東京では2008年の暮れ、日比谷公園に「年越し派遣村」が出現した。

「テントシティー」も「派遣村」も、大恐慌のときのホームレスたちの光景とそっくりだ。

* * *

人類は80年前の大恐慌のような悲劇に突入していくのだろうか。

あるいはオバマ大統領の大胆な経済政策が奏功し危機は収斂していくのか。

オバマが行おうとしている多大な財政支出を伴う「手術」にアメリカ経済という「生体」が耐えられるかどうか。

今後の明暗はその一点にかかっている。

大規模な財政支出がドルに対する信認喪失に繋がってしまえば、いったんは回復したかに見える株価も、次のより大きな暴落へと繋がっていってしまうリスクがあるのだ。

何とかドルへの信認を維持させながら経済建て直しの施策を講じていけば、次のより大きな暴落に繋がることなく危機はやがて修復に向かうだろう。

そのどちらの道をたどるのか。

2009年が今後の歴史の分岐点となる。

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2009年1月26日 (月)

今回の不況の特徴

1989年-1990年にピークに達したバブル。

このバブルが崩壊した時以上に、今回の不況の衝撃が大きいという話を経営者の方々からよく聞きます。

株価を見てみましょう。

前回のバブルのピーク時、1989年12月末を(A)とし、その5年後、1994年12月末を(B)とします。

日経平均は

 (A)    (B)

38,915 → 19,723

とバブルの崩壊によって5年間でちょうど半分になりました。

しかしこの同じ期間、(A)と(B)の2つの時点で、トヨタやキヤノンの株価を見てみると、

     (A)    (B)

トヨタ 2,099 → 2,100

キヤノン 1,200 →  1,126

と両社とも殆ど変わっていません。

20年前のバブルの崩壊は不動産、建設、ノンバンク、金融を直撃しましたが、トヨタやキヤノンのように輸出の比率が高く、日本の需要が落ちても海外で稼げた企業にはあまり深刻な影響が及びませんでした。

今回の不況は違います。

今回も昨年一年間の破綻上場企業の顔ぶれを見れば明らかなように、不動産、建設が最も打撃を受けたと言っていいでしょう。

しかしそれに止まらないのが今回の不況の特徴です。

ご存知のように自動車、電機といった、これまで日本が強いと思われていた業種にまで衝撃が及んでいます。

世界的規模の不況の為、輸出産業の各社も「創業以来最大規模」と言われる打撃に見舞われています。

一般の家庭の家計に及ぼす影響も、今回はより深刻で、これまでは聖域とされていた教育費の分野まで影響を受けるようになってきました。

教育産業に勤めるKさんの話。

『これまではバブルが弾けたり不況になっても教育費だけは別で、日本の家庭は教育費にはあまり手をつけてこなかったが、今回は違う。親に迷惑をかけたくないとして受験料や入学金の安い学校を選ぶ子や受験する学校を絞る子も多い。塾にもあまり金をかけなくなった。』

銀座のブランド・ショップ店長のSさん。

『客層は若干変わってもこれまではブランド・ショップには何れかのタイプの客が来てくれていたのに・・。』

昨日の朝日新聞では不況にもかかわらずフェラーリは売れているとの記事がありましたが、現実には中古市場では値を下げてきているようです。

全世界的な津波が例外なく各所を襲っている・・。おそらくはそういったイメージに近いのでしょう。

次のように語った人もいました。

『前回のバブルの崩壊は高いところから平地に落ちたことによる衝撃。今回は平地から、底が見えない、暗い、深い穴に落ちていく感じだ。』

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2009年1月21日 (水)

共生

「原点に帰る」とか「共生」といったことが意識されたオバマ大統領の就任演説でした。

                  090120barackobama_president1

【経済について】

Our economy is badly weakened, a consequence of greed and irresponsibility on the part of some....

(一部の人たちの強欲と無責任の結果、我々の経済はひどく弱体化してしまった)

Its power to generate wealth and expand freedom is unmatched, but this crisis has reminded us that without a watchful eye, the market can spin out of control - and that a nation cannot prosper long when it favors only the prosperous.

(富を創り自由を広げるという点で、マーケット(市場)の力に比肩するものはない。

しかし一方で、今日の危機は、市場をきちんと監視しなければ市場は制御不能になってしまうことを我々に気づかせた。

と同時に豊かなものばかりを優遇する国は長く繁栄することが出来ないことを我々に気づかせた。)

The question we ask today is not whether our government is too big or too small, but whether it works-

(我々が今日問うのは我々の政府の大小ではなく政府が機能するか否かだ。)

And to those nations like ours that enjoy relative plenty, we say we can no longer afford indifferece to suffering outside our borders;

(我々と同じように比較的豊かな国々に対して。彼らに対して我々は言おう。我々の国境の向こう側の人たちが苦しんでいることに対して我々はもはや無関心ではいられない。このことを言おう。)

【原点について】

...we understand that greatness is never a given. It must be earned.

(我々の国の偉大さは与えられたものではない。それは勝ち取らなければならないものだ。)

...it is ultimately the faith and determination of the American people upon which this nation relies. It is the kindness to take in a stranger when levees break, the selflessness of workers who would rather cut their hours than see a friend lose their job... It is the firefighter's courage to storm a stairway filled with smoke, but also a parent's willingness to nurture a child, that finally decides our fate.

(結局のところ、この国がよって立つのは、アメリカの人々の信念と決意である。それは堤防が決壊したとき見知らぬ人をも助ける親切心であり、友人が職を失うのを傍観するよりも自らの労働時間が削られるのを選ぶ無私の心だ。

我々の運命を最終的に決定付けるのは、煙に覆われた階段を突進する消防士の勇気であり、いとわずに子供を育てる親の気持ちだ。)

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2009年1月20日 (火)

282年の歴史

282年の歴史を誇るRoyal Bank of Scotlandが多大(3.7兆円)な赤字を計上。

株価はピーク時(07年3月6日)の719pに比し11.6pにまで下落。ピーク時の1.6%にまでなってしまいました(昨日1日だけで67%の下落)。

Royal_bank_of_scotland_2

同行に対する政府の持ち株比率は7割にまで高まったとのことですが、ブラウン首相は今後、同行を完全に国有化するかどうかについてはコメントを避けたとのこと。

Royal Bank of Scotlandと言えば、National Westminster Bank を敵対的買収によって傘下に収め、イギリス4大銀行(他はHSBC、Barclays、Loyds)の一角を占めるに至った銀行。

世界的な金融危機はなかなか収まりません。

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2009年1月19日 (月)

大恐慌を駆け抜けた男 高橋是清

高橋是清は歴代日銀総裁のなかで唯一その肖像が日本銀行券(お札)に使用された人物です。

彼は1854年、川村庄右衛門(47歳)ときん(16歳)の子として生れます。16歳の母、きんは魚屋の娘で川村家に子守奉公にきていた女中でした。私生児として生れた是清は生後まもなく養子に出されます。

その後、是清はアメリカに留学するのですが、渡米中に騙されて奴隷契約書にサインさせられた挙げ句、奴隷生活を送る羽目にまで陥ってしまいました。

このように戦前6度も蔵相を務めた高橋是清については意外な一面が幾つもあります(その触りのところは、『こちら』でも十分知ることが出来ます)。

そんな高橋是清という人物を軸に、第二次世界大戦前のわが国の財政の歩みを、読みやすく綴ったのが、『大恐慌を駆け抜けた男 高橋是清』 。(ただし内容的には高橋是清の人物伝というよりも明治から第二次大戦に至るまでの財政史の色彩を呈しています。)

アマゾンの書評にも書きましたが、明治政府の財政状況は、日露戦争後に大きな対外債務を負うことになりました。

しかし『それまでのわが国では、様々な困難に対して、政府と国民は概ね一体となって立ち向かっていったのに対して、日露戦争後は、国民が「勝ち戦」と思っている状況の中で、政府が一人で財政的な「負け戦」の処理を行わ』ねばならなかったとのことです。

そしてそのような「負け戦」に取り組まなければならなかった政府は、『自らは増税を回避し、増税のツケを地方に回』しました。

高橋是清が『駆け抜けた』のはそういった時代でした。

そして今。はたして現在、財政当局が見ている「風景」と国民が見ている「風景」とは、(実は同じ風景なのでしょうが)、日露戦争後のように違う見方がされているのでしょうか。

だとしたら、そのツケは誰が、どういう形で支払うことになるのでしょうか。

読んでいてそんなことが気になりました。

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2009年1月18日 (日)

Defining Moment

高校時代、英語クラブに属していたので、多くのスピーチを丸暗記しました。

リンカーンのゲティスバーグでの演説。

『人民の、人民による、人民の為の政治』で有名ですが、私にとっては最初の出だしが印象的でした。『Four scores and...』と続くのですが、score が20をあらわすとはここで初めて知りました。

ケネディの演説。

就任演説の『Ask not what your country...』の部分は余りに有名ですが、1963年アメリカン大学卒業式での演説が個人的には気に入っています。

『For, in the final analysis, our most basic common link is that we all inhabit in this small planet. We all breathe the same air. We all cherish our children's futures. And we are all mortal.』

オバマのこれまでの演説では昨年8月の民主党大会での演説が印象的です。

We meet at one of those defining moments, a moment when our nation is at war, our economy is in turmoil…』

『ディファイニング・モーメント』 

政治情勢、経済状況が混迷を極めるなか、我々はいままさに『今後を左右する瞬間・正念場』にいます。

大統領就任にあたってオバマがどう語りかけるのか。

いよいよ明後日です。

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2009年1月14日 (水)

Jon Favreau

ハリウッド映画に出てきそうな写真ですが、この人がJon Favreau 。

オバマのチーフ・スピーチ・ライターです。

Jon_favreau_2

なぜチーフ・スピーチ・ライターと言うのでしょうか。

それはスピーチ・ライターは彼だけではなく、あと2人いるからです。

あとの2人は:Adam Frankel (27歳)と Ben Rhodes (31歳)。

この3人がチームを組んで、オバマのスピーチを書いているのですが、このチームのヘッドがこの人、27歳のJon Favreau です。

Jon Favreau は大学を出てすぐ、23歳の時にオバマと出会い、翌年オバマのスピーチ・ライターになります。

最初の出会いは、オバマが4年半前の民主党大会でケリー候補の応援演説をするべく、舞台裏でリハーサルをしていた時。

大学を出たばかりでケリーのスタッフをしていたFavreau は、オバマのリハーサルを聞いていて、思わず口をはさみます。

『チョッと待って下さい。その部分は重複になっています』

この時オバマは、「この子供のような青年はいったい誰なんだ」 といった顔をしていたとのこと。

しかし確かに演説原稿のその部分は重複していました。

オバマは、Favreauの指摘に従い、重複する部分を修正したうえでスピーチに臨みます。

2人がこうして出会った後、(ケリーが落選したこともあって)Favreauは職を失い、ほとんど破産寸前になってしまいした。しかし翌年、オバマは、Robert Gibbs(オバマの communications director)の推薦もあって、この青年(Favreau)を自分のスピーチ・ライターとして雇います。

Favreauは、マサチューセッツ州Worcester市にあるthe College of the Holy Cross大学の出身。

本を読むことの好きだった青年は最近はあまり本を読む時間がないとこぼしているとか。

世界中の人々を感動させるスピーチを書くコツについて聞かれた際、Favreauはこう答えたとのことです。

『私は書くときにオバマになりきるのです。彼のジェスチャー、声の出し方、イントネーション・・。自分が完全にオバマになって原稿を書くのです。』

もう少しFavreau のことを知りたい方は、『こちら』『こちら』の記事をどうぞ。

Jonfavreauobamaspeechwriter1208lg

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2009年1月12日 (月)

一瞬の判断の遅れが、命取りになる

「一瞬の判断の遅れが、命取りになる」。

F1撤退を発表した時のホンダ福井社長の言葉です。

考えに考え抜いたあげく、断腸の思いで決めたF1撤退。

全ての思いがこの言葉に凝縮されている ― そんな決断の重みが伝わってくる言葉でした。

2008年の上場企業の倒産は史上最多。上場廃止後に倒産したエー・エス・アイを含めると、33社。

今年に入っても既にクリード(東証一部)、東新住建(ジャスダック)などが破綻。

「一瞬の判断の遅れが、命取りになる」。経営者にとって一瞬たりとも油断できない、緊張の日々が続きます。

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2009年1月10日 (土)

会計上の問題

GMの問題は、労働者の年金、健康保険など、膨張した社会保険関係のコストだけではありません。

FOX NEWS (『こちら』をクリックした後、次に番組一覧表をスクロールしていって『Fixing GM's Books・・』と表題のついたインタビュー番組をクリックします)によると、

GMはこれまでにも数多くの会計上のミスを犯し、

その金額は過去5年間のものを合計すると、3兆円( $32 billion)になる(3兆円の損失計上)とのことです。

過去5年間に、SECによる investigation が4回も行われ、更に内部の会計investigation が3回、会計報告の修正(accounting re-statement)が3回、CFOも何回も替わって現在 3人目・・といった具合。

一体何が問題だったのでしょうか。

Pension and Retirement Benefit の評価

Supplier Price Reduction (仕入れ価格の下方修正(値下げ)の評価)

デリバティブの評価

などなど。

売上が好調だった2005年でさえ、当初発表された20億ドルの赤字ではなく、

実際の赤字は105億ドル(約1兆円)だったとのこと。

これにGMACのEzra Merkin のスキャンダルが加わります。

政府の緊急融資$13.4 billion の返済期限は3月31日。

いったいどうなっていくのでしょうか。

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2009年1月 9日 (金)

経験と知識の差

『大恐慌のような事態を経験したかどうかで、人々の投資行動が変わる』という、当たり前のような結論ですが、Stefan Nagel 教授(スタンフォード大学)の最近の研究です。

詳しくは『こちら』をどうぞ。

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2009年1月 8日 (木)

フーバー村

派遣契約打ち切りなどで仕事や住居を失った人々。

彼らの年末年始の生活を支援していたのが、

東京・日比谷公園や厚生労働省講堂に出来た「年越し派遣村」です。

このニュースを見て「フーバー村」を思い出された方も多いと思います。

大恐慌時代のアメリカ。

職や家を失った人々が数多く発生しました。

彼らは掘っ立て小屋を建て、そこに住みました。

ところどころに、そのような小屋が群がり、それはフーバー村と呼ばれました。

フーバーとは当時の米国大統領の名前です。

Hooverville

Residents

Hooverville3

Hooverville4

フーバー村。英語では Hooverville と言います。

詳しくは、「こちら」

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2009年1月 3日 (土)

あなたのクレジットカードは拒否されました

オバマの書いた本を読むと、彼の目線が普通の人の目線であることを実感します。

政治家や役人・経済人にありがちな 『上から目線』 ではないのです。

オバマが脚光を浴びたのは4年前の大統領選挙でケリー候補を応援した時のスピーチ(2004年7月27日)。

このスピーチで彼が訴えたのは、The Audacity of Hope。

大いなる希望と訳されることが多いようですが、直訳すれば 『大胆不敵な、ずぶとい希望』。

逆境や挫折があったとしても、そして、失業や家族の病気、貧困があったとしても、運命を信じ、希望を持ち続ける 『ずぶとさ、不敵さ、大胆さ』。

困難であることをものともしない希望、不確かであることをものともしない希望 ― それをオバマは The Audacity of Hope と表現したのです。

2004年の民主党大会でこのスピーチを行う前。オバマの緊張する様が彼の著書(合衆国再生)に出てきます。

不安と緊張の中、オバマがステージの黒いカーテンの裏で最後に思ったこと。それは

『主よ、彼らの物語をしっかり語らせたまえ』(注:彼らとはオバマの周りの人々、支持者、ボランティア)

この祈りとともに、オバマは黒山のような聴衆と数々のテレビカメラが待つステージに足を踏み出したのでした。

そのオバマがそれより4年前の2000年の民主党大会に出席しようとした時の描写が上記の彼の著書(合衆国再生)に出てきます。

当時オバマは民主党大会が催されたロサンゼルスに飛行機で到着した後、空港のレンタカー窓口でクルマを借りようとしました。党大会会場にレンタカーで行く為です。

窓口の係りの人はオバマにこう言います。

『オバマさん、あなたのクレジットカードは拒否されました(従ってクルマはお貸しできません)。』

その後、何とかしてオバマは民主党大会に駆けつけたのですが、結局会場に入ることさえ許されませんでした。。。

会場に入ることが許されなかった民主党員がその8年後には大統領になってしまう。。。

まさに The Audacity of Hope の世界ですが、大統領になった後でも初心を忘れることなく我々と同じ目線で世界をリードしていって欲しいと願います。

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2009年1月 2日 (金)

Opportunity for our kids

オバマのスピーチはCNNやYouTubeで幾度と無く聞いてきたのですが、にもかかわらず、書店で、1,050円を投じて衝動買いしてしまいました。

朝日出版社の『オバマ演説集』。

本と一緒にCDが付いてきます。

全部で5つのスピーチを収録していますが、収録されている中で一番新しいものは、昨年11月4日の、大統領選勝利が確定した際の演説。

Obama

今ではすっかり有名となったアトランタの106歳、アン・ニクソン・クーパーさんの話が出てくるスピーチです。

演説の終わりの方でオバマはこう語りかけます。

『This is our time to put our people back to work and open doors of opportunity for our kids ・ ・ ・』

(人々をもう一度職に就け、子供たちのために機会の扉を開けるべき・・時なのだ)

*  *  *

はたして今、我々は次の世代のために 『機会の扉』 を開けているのでしょうか。

我々の前の世代は戦争の悲劇に苦しみながらも今の繁栄を我々に残してくれました。

我々の世代の役目はそれを次の世代に、次の世代が希望を持てるような社会として継承していくことにあります。

*  *  *

オバマが大統領に就任するのが1月20日。

どんなスピーチになるのでしょうか。

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2009年1月 1日 (木)

明けましておめでとうございます

1983年11月のシャガールの作品。(亡くなる2年前、シャガール96歳の時の作品です。)

Le Rendez-Vous

英語で、

The rendez-vous (ランデブー;待ち合わせ、出会い、恋人たちが会うこと)

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シャガールは何を想いこの絵(リトグラフ)を描いたのでしょうか。

シャガールが残した言葉です。

  "In our life there is a single color, as on an artist's palette, which provides the meaning of life and art. It is the color of love."

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