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2009年5月28日 (木)

いよいよ秒読みか

2002年、ユナイテッド航空が連邦破産法11条適用を申請するかどうか、ぎりぎりの状況にあった際、一部のマスコミはこう書きました。

『仮にユナイテッドが連邦破産法11条の適用を申請したとしても上手く更生できないだろう。

破産法適用下の航空会社で飛行機の保守点検がきちんと行われるかどうか。

人々は不安に思い、そんな危なっかしい航空会社の飛行機になんて怖くて誰も乗らないだろう。』

2009年、GMに関しても次のような意見がありました。

『破産法適用下の自動車会社で生産された自動車なんて怖くて乗れない。

そのように思う人がたくさん出て更生は上手く行かないだろう』

2002年12月、ユナイテッド航空は連邦破産法11条の適用を申請。

その後、破産法の仕組みを上手く利用したユナイテッド航空は競争力を高め、会社再建に成功。

2006年2月には破産法の適用を外れ普通の会社に戻りました(詳しくは『こちら』)。

さて現在。

GMについてもいよいよ秒読みの段階に入りつつあります(詳しくは『こちら』)。

しかしGMに関しては、すでに 2008年6月の段階でマーケットは今後1年以内にGMが破綻する確率を25%と読んでいました。

いまから1年前です(詳しくは『こちら』)。

このような諸点を考え合わせると

(1)仮にGMが破産法の適用を申請したとしてもマーケットはさほどの影響を受けないだろう

(2)むしろ破産法の仕組みを上手く利用すれば、GMの競争力は回復し、何れまた相応の競争力ある自動車会社へと再生するだろう

ことが予想されます。

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2009年5月27日 (水)

準決勝

あのスーザンボイルさん(詳しくは『こちら』)が、準決勝に進出。

しかし世界中の人々に注目されてしまった今。

準決勝では大分緊張している様子が窺え、出だしからいきなり音が不安定な形で・・始まりました。

それでもあの美しい声は健在。

決勝ではもっと素晴らしいパフォーマンスを期待したいところです。

準決勝の様子は『こちら』でどうぞ。

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2009年5月24日 (日)

経済闘論

日経CNBCで『ザ・経済闘論』という番組を26日(火)夜9時から10時30分まで放映する予定です。

『世界経済 危機脱出への胎動 ~問われるニッポンの戦略~』というテーマの生番組ですが、この第2部(後半分)『ニッポンの戦略』のところにご招待頂きました。

日ごろ思っていることを発言してこようと考えています。

* * *

実はいま本業の投資会社兼経営コンサルティング会社『インフィニティ』の代表として結構多忙を極めています。(最近資本金を3千万円から7千万円に増資しました。)

日本を巡る状況が微妙に変化してきているからです。

リーマンショックの後、多くのファンドが投資家や貸手からの換金請求に応じるため、投資していた株式や不動産の売却に走りました。

日本から撤退してしまったファンドや人員を大幅に削減してしまったファンドも少なくありません。

その結果、M&Aの世界ではこれらのファンドによる売り案件が結構出てきました。

一方で、ファンドの中には機関投資家や銀行の金に頼らないファンドもあります。

代々続いている海外の富豪ファミリーの資金を運用しているようなファンドです。

彼らにしてみれば今回の金融危機で日本は相対的に傷が浅かった国。

特に輸出企業は売上が急減した為、直近では株価を著しく落としましたが、元々は技術力があり競争力がある企業が多い。

『とにかく現金を・・』と売り急ぐファンドが多い中で、全く別の動きを示すファンドもあり、インフィニティにもいろいろな話が持ち込まれています。

またインフィニティが行っているスタート・アップ企業への投資業務の方でも、2005年~07年ころのバブルの時代と違って、(案件の数は減りましたが)技術力のある会社とか優れた特許を持つ会社とか、地に足のついた展開が期待できる会社に対する投資の話が多くなってきています。(と言っても社内の投資委員会の審議を通り、実際に投資に至るのは年に1~2件なのですが・・。)

* * *

ということで、本当のところはテレビに出ている時間など無いはずなのですが、学者でもエコノミストでもない私に声をかけて頂けるというのは大変な名誉であり、ありがたく思っています。

もっとも学生時代の私の友人に言わせると

『岩崎はどう考えてもテレビ向きじゃない。聞いていて何を言いたいのか分からないことが多い。止めた方がいい』

とのことなのですが・・。

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2009年5月23日 (土)

報道番組

日ごろ新聞紙上で目にしている数多くのニュース。

朝の忙しい時間帯で読んでいることが多く、見出しを見るだけで終わってしまっているものも少なくありません。

そんなニュースの裏側にある事実をドラマの形で再現したのが、テレビ東京の『ルビコンの決断』

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報道番組としての姿勢を崩さず、事実を淡々と綴ってみせますが、かえって好感が持てます。

ドラマを演ずる役者さんたちの演技力も光り、見ていて思わず引き込まれてしまいます。

一昨日放映された、末期がんと戦った山本議員のドラマも感動的でした。(そのうち再放送もされると思いますので見過ごされた方は是非!)

* * *

ところで山本議員の妻を演じた大場久美子さん

               Kumiko_oba

ドラマ放映日の前日に我々の勉強会(勉啓塾。詳しくは『こちら』)に講師として来て頂いていました。(その時はドラマのことをまったく話されていませんでした。)

かつてはアイドルとして一世を風靡した大場さん。

私は大場さんが長い間パニック障害に苦しんでいたことを当日の講演で初めて知りました。(大場さんの著書『やっと。やっと!』に詳しく記されています。)

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2009年5月20日 (水)

クリーンテック

内燃機関(エンジン)から自動車の動力を得るよりもモーターから得た方が、より効率的ではないでしょうか。

すでにご紹介した(『こちら』)Tesla のハイ・パフォーマンスを見てもこのことは実感できます。

問題は電池の性能。

本日の朝日新聞記事です(↓)。

『リチウムイオン電池

出力水準世界一、日立が開発

 日立製作所は19日、世界最高水準の出力となるリチウムイオン電池を開発したと発表した。今秋からハイブリッド自動車向けに、試験的な出荷を始めるという。従来品と比べると、同出力では容積やコストが4割減る。13年に量産を始める予定。

 開発した電池は、縦90㍉、横120㍉、奥行き18㍉で重さは240㌘で、出力は1080㍗。出力密度(電池1㌔グラムあたりの電力)は、いまの量産品の約1.7倍になる。電極には希少金属のコバルト系ではなく、コストの比較的安いマンガン系の新材料を使っている。出力密度を上げやすく冷却しやすい角形に変えたり、電池内部の電極を薄い膜にしたりすることで高い効率を実現したという。

 日立は05年から、世界で初めて車両向けのリチウムイオン電池の量産化を始めた。トラックや鉄道車両向けにこれまで60万個を出荷。10年からは量産品の最新型を月産30万個のペースで、ゼネラル・モーターズ(GM)などへ供給する。電池の15年度の売上高を1千億円、世界シェア30%を目指す。

私が30年ほど前にスタンフォードのビジネススクールに留学していたころは、ベンチャーとして注目を集めていたのは、マイクロソフト、アップル、インテル、ジェネティック(遺伝子・バイオ)などの企業でした。

今日ではクリーンテック(clean technology)の分野のベンチャー企業の人気が高いと言います。

先行する日本、猛烈な勢いで追い上げる米国、中国。

高性能の電気自動車が手頃な価格で手に入る。そういった時代はもうすぐそこのところまで来ています。

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2009年5月17日 (日)

i MiEV

今夏市場投入される予定の三菱自動車i MiEV。

I_miev_4

ベースとなる車体は三菱の軽自動車アイ(i)。

6月号の文藝春秋誌における三菱自動車益子社長の発言(村沢義久氏との対談)によれば、当初は年間生産台数2000台。

価格は400万円強で、主として法人向け。

来年は5000台を生産して一般にも販売するとのこと。

一般家庭の100ボルトの電源でフル充電しようとすると所要時間は14時間(200ボルトなら7時間)。

   I_miev2_2

急速充電器を使えば30分で80%の充電が可能。

i MiEVの航続距離は160キロなので、東京の人が東京圏内で走り回っている分には特に問題はありません。

最高速度は時速130キロ。

4人乗り。

    Photo_2

      (電池:セル)

    Photo_3

      (電池:モジュール)

搭載されているリチウムイオン電池の電池パック。1つのモジュールは4個のセルで構成され、このモジュールを22個直列につないで電池パックとしています。

     I_miev3    

なお、i MiEVについては三菱自動車のホームページ内に特設のセクションがあり、詳しい解説が掲載されています(『こちら』)。

また現在発売中の上記『文藝春秋』(6月号)の対談記事も参考になると思います。

ところでこの対談記事、三菱自動車の益子社長の対談相手となった村沢義久東京大学特任教授は、私がスタンフォードに留学していた時の1年先輩の日本人留学生でした。

いまから30年ほど前ですが当時の面影を残す写真を見て、留学時代のことが懐かしく思い出されてきました。

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2009年5月15日 (金)

リチウムイオン電池

Teslaの電気自動車にせよ、あるいは今夏市場投入される三菱自動車のアイミーブにせよ、電気自動車の鍵となるのはリチウムイオン電池です。

『電気の歴史イラスト館』というサイトがあります(『こちら』)。

ここのリチウム電池の記述が分かりやすいと思います。(以下青字部分は同サイトからの引用)。

『リチウムは・・水分があると常温でも窒素と反応し窒化リチウム(Li3N) を生じ、熱すると燃焼して酸化リチウム(Li2O)になるなど、反応の激しい物質で、電池に使用するには安全性に問題がありました。

リチウムを電池に使用すると原理的には高い電圧が出せると考えられていましたが、電池に使用するには安全上の問題から電解質に水分が含まれていない等の条件を満たす必要がありました。

電解質に水を含まない有機溶剤が発明され、これを使用し、電極(陰極)に金属リチウムを使用した電池が発明されましたが水分の除去や漏洩が十分でなく実用には至りませんでした。

リチュウムイオンを吸収・放出する金属酸化物が発明され、それを利用したのがリチウムイオン電池で、1979年にジョン・グッドイナフ (J.B.Goodenough) と日本の水島公一による特許が取得され、高い電圧と大きなエネルギーを取り出すことができることが実証され、急速に実用化が進展しました。』

上記サイトの『電池の歴史年表』(『こちら』)を覘くと、上記の歴史的変遷がコンパクトにまとまれています。

『1948年にコールマンほかが、リチウム電池に必要な電解質に有機溶剤を使用した水を含まない電解質(nonaqueous Solvents)を使用した電池を発明(us2597451)。

1966年、Rightmireが、金属リチウム電池を発明。

1979年、J.B.Goodenoughと水島公一が、リチウム遷移金属酸化物を電池の陽極に使用する特許を取得(リチウムイオン電池の発展のきっかけ)』

以下、松下、三洋、ソニーなどの日本企業がリチウムイオン電池に関する数々の特許を取得していきます。

リチウムイオン電池を自動車に使用する上では、蓄電容量(自動車の航続距離)、充放電速度、コスト、安全性などがポイントとなります。

Teslaやアイミーブなど現実にマーケットに投入される電気自動車も出てくるなど、この辺の問題はかなりクリアされてきているわけですが、日本、アメリカ、中国、韓国、ヨーロッパなどで更なる技術革新にたいする挑戦が繰り広げられています。

一つの方向性がウルトラ・キャパシタ(Ultracapacitor;電気二重層コンデンサ)からのアプローチ(詳しくは『こちら』)。

この技術とリチウムイオンの技術を融合させて充放電速度を更に高められないだろうか。米国のワシントン大学などでこういった研究も進み企業化の例も見られるようになってきました(『こちら』)。

なおリチウムイオン電池で世界シェア3割と首位を誇る三洋は供給能力を6倍にすべく300億円をかけて兵庫県加西に新工場を設立することを決定(14日付け日経新聞夕刊)。標準的なハイブリット車換算で年10万台分超を量産する計画(既存の徳島工場のキャパは同じベースで年2万台相当の生産キャパ)。

三洋の親会社となるパナソニックはトヨタと共同出資でパナソニックEVエナジーを設立。現在はニッケル水素電池を供給していますが、リチウムイオン電池の共同研究も行っているとのこと(上記新聞記事)。

プラグイン・ハイブリット、電気自動車への流れが一気に加速しています。(次回は三菱の電気自動車アイミーブについて書きます。)

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2009年5月13日 (水)

Tesla

『ハイブリットやプラグイン・ハイブリットを超えて、一気に電気自動車を開発してしまおう。その方が環境に対する負荷が更に一層少ない』

そう考えて開発されたのがアメリカのテスラ

            Tesla

4月23日のブログでも少しご紹介しました。(タイム誌の記事は『こちら』)。

そのテスラ社から衝撃的な発表がほんの数時間前にありました(『こちら』)。

「テスラのモデルSを購入しようとの予約が既に1000件を超えた」とのこと。

モデルSが発表されたのが3月26日ですから1ヶ月少々で1000件を超えたことになります。

テスラは既にスポーツカータイプのRoadsterを400台販売済みです。

モデルSは「ファミリー・セダン」タイプで乗員7名。

1回の充電で480キロ走ります。

もちろんモデルSも、ハイブリットではなく、完全な電気自動車。

0 → 96km/h の加速も、5.6秒といいますので、十分満足できる水準(ポルシェ・ボクスターの加速性能が0 → 100km/hで5.9秒。詳しくは『こちら』。4代目BMW325 i の加速性能が0 → 100km/hで7.2秒。詳しくは『こちら』)。

このモデルSの販売価格は約500万円です($49,900)。

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2009年5月11日 (月)

SUV

燃費の計算法にはいろいろあり、必ずしも単純な比較は出来ませんが、新型プリウスの燃費はリッター38km。

一方、一昨年あたりまでアメリカで流行っていたSUV(スポーツ・ユティリティ・ビークル)

デトロイトの自動車メーカーは、ロビー活動によって、SUVを小型トラックに分類させたと言います(トーマス・フリードマン著『グリーン革命』)。

乗用車だと燃費規制で最低リッター11.69kmの燃費達成を要請されますが、小型トラックだとリッター8.8kmで済んだからだ(上記著書)とのことですが、8.8km というのは 38km の4分の1以下です。

2008年上半期の原油価格高騰によって、SUVは、Sports Utility Vehicle ではなく、Suddenly Useless Vehicle(突然使い物にならなくなってしまった乗物)となってしまいました。

日本の自動車メーカーの中では、アメリカ市場のSUVに最も熱心だったのは、トヨタであったと言われています。

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2009年5月 6日 (水)

Chevrolet Volt

早ければ来年12月には生産開始となる予定のGMのChevrolet Volt(下の写真2点)。

プラグインシリーズ・ハイブリット搭載で販売価格は400万円(米政府による購入補助で320万円)程度と予想されています。

     Chevy_volt_4_2

     Chevy_volt_3_2

ボルトのリチウムイオン電池のセル部分は、LG Chem社が供給。EVモードで約64km走行可能とのこと。

一方、今年の上海国際モーターショーで注目を集めたのが、中国奇端汽車(Chery Inc.)のプラグイン電気自動車、「瑞麒M1 EV」。

写真(下記の記事をクリックすると出てきます)で見るとトヨタの「ヴィッツ」に似た外観。

「瑞麒M1 EV」を紹介した、日経エレクトロニクスの大槻 智洋氏、日経Automotive Technology 小川計介氏の記事(『こちら』及び『こちら』)によれば、満充電時の走行可能距離は、120~150km。

220Vの家庭用電源から充電でき,充電所要時間は5時間前後。(但し30分間で8割充電可能となる見込み)。

リチウム電池のサプライヤーは、中国WanXiang EV Co., Ltd.(万向電動汽車)で、容量は 64V/45Ah。

日経新聞の記事(5月5日)によれば、このプラグイン電気自動車は今年末に北京で発売開始となり、中国国内の後は海外市場にも投入する予定とのこと。価格は約100万円というから驚きです。

迎え撃つ日本勢。

5月中旬に発売開始となるトヨタの新型プリウス(第3世代)は、プラグインとはならず従来のニッケル水素電池が使われます(詳しくは『こちら』)。

ただ一方でトヨタは今年の年末からフリートユーザー向けに、新型プリウスをベースにリチウムイオン電池を搭載したプラグインハイブリッド車をグローバルで約500台リースする予定、といったニュースも聞こえてきます。

* * *

自動車の次世代技術については5月6日付けの朝日新聞がコンパクトな記事にまとめていました。以下は同記事からの抜粋(カッコ内は同記事による代表的メーカー)。

①ハイブリット車(トヨタ、ホンダほか)

②プラグイン電気自動車(GM、フォード、クライスラー、三菱自動車)

③燃料電池車(GM、トヨタ、ホンダ)

④水素自動車(BMW、マツダ)

その他クリーン・ディーゼル車、バイオ燃料車など

すでにオバマ大統領は経済刺激策に20億ドル(2000億円)の電池開発計画を盛り込んでいます。

* * *

鍵となるリチウムイオン電池。

繰り返し充電できる2次電池の一種で、既に携帯電話やノート型パソコンなどに使用されています。

ニッケル水素電池に比べ、約3倍の高電圧が得られ、重量を約半分に、体積は2~5割ほど小型・軽量化できるとされています。

一方で課題とされているのが、生産コスト(ニッケル水素の1・5~2倍)、充電速度、安全性(温度が上がる)など。

現在、各方面で研究、開発が行われており、近い将来ブレークスルーとなる技術が実現することが期待されています。

例えば、リチウムイオン電池のアノード(正電荷が流れ出す電極)には通常カーボン(炭素)が使われていますが、代わりにシリコンを使えばリチウムイオン電池のエネルギー・キャパシティを劇的に増加させることは長く知られていました。

問題はシリコンの brittle structure にあったとのことですが、この辺の難点を解決する試みも一部のベンチャーで行われ始めています(詳しくは『こちら』)。

* * *

次世代の覇者となるのは、日本か、中国か、シリコンバレーか、あるいは破綻が予想されるGMなのでしょうか。

『21世紀に、間に合いました』とのCMでトヨタがプリウスを売り始めたのが1997年。

いまから12年前です。

いまから12年後の世界の自動車産業はどうなっているのでしょうか。

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2009年5月 4日 (月)

法人税を考える

不況の深刻化は中小企業に特に悲惨な影響を及ぼす。実際に破綻してしまう先も多い。

このことの理由のひとつとして、一般に中小企業の資本勘定が脆弱であることが挙げられる。

資本勘定というバッファーが薄い為、ひとたび売上が減り、利益が出なくなると、多くの中小企業が債務超過に陥ってしまうのだ。(【注】債務超過に陥った会社には一般に銀行は貸出をしないから、多くの場合、会社は資金繰りがつかなくなって破綻してしまう。)

中小企業が破綻することにより失業者が増大してしまうから、これは社会全体にとって大きな問題だ。

ところで、中小企業が資本勘定を薄くしている理由のひとつとして、中小企業の経営者が往々にして「会社が儲かった時に金を使ってしまう」ことが挙げられる。

中小企業は同族会社であることが多く、「経営者の個人勘定」と、「会社の勘定」とが、必ずしも峻別されていないことが多いことも、「儲かった時に金を使ってしまう」ことの一因となっている。

具体的な例で示そう。

現時点で破綻の危機に瀕している中小企業の中にも、例えば2年ほど前には従業員を連れ立って海外に慰安旅行に出ていった先も多いはずだ。

すなわち「儲かった金を利益で計上しても、税金で持っていかれるだけなので、従業員で旅行でもした方がいい」と考え、福利厚生費など損金処理が許される範囲で、従業員を連れ立って海外などに出かけていった会社が多いのである。

資本勘定は、単純化すれば「資本金」+「資本準備金」+「利益剰余金」である。

すなわち資本勘定は、(会社の利益の約半分にあたる)税金を払った後で、余った利益(税引き後利益)が積み重なることで、初めて(利益剰余金が増え)厚みを増していく。

多くの中小企業経営者が景気のいい時に「税金を払って資本勘定を厚くしよう」とは考えずに「税前利益の半分も税金で持っていかれるのであれば、使ってしまおう」と考える限り、中小企業の不況抵抗力はなかなか強化されない。

であれば、最低限の利益剰余金(たとえばその会社の人件費一年分)が積みあがるまでは法人税を免除するといった形に、法人税を変えてはどうだろうか。

逆に必要以上に利益剰余金を溜め込んで、必要な設備投資や研究開発も行わず、株主還元(配当)もしない上場会社に対しては、過分な利益剰余金に対して課税することを検討できるかもしれない。

100年に一度の不況は、我々がこれまで前提としてきた諸制度を見直す契機でもある。

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2009年5月 3日 (日)

ハイパー・チャイルド

興銀のシカゴ事務所(後に支店)に勤務していた時の話です。

デニース(女性の名前です)という大学院出の有能な秘書がいました。

彼女は仕事場の同僚にあだ名を付けるのが得意。

中でも傑作だったのが、○○さんに付けたあだ名でした。

「ハイパー・チャイルド」。

日本語で言うと「癇の強い子供」ということでしょうか。

常に何かを見つけて、周りを巻き込み、ある種、興奮していないと気がすまない・・

* * *

ところで、長いこと外資の投資銀行でテンションの高い生活を送っていた私は、ときおり今の自分は「ハイパー・チャイルド」になっていないかと省みることがあります。

スピード感を持って仕事をすることに重きをおきすぎ、常に忙しくしていないと不安になる・・

そんな状況では決していい仕事はできません。あせらずに必要とあれば辛くともじっと待つ。

時にはそんな姿勢も必要だと感じます。

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2009年5月 2日 (土)

誰も寝てはならぬ

プッチーニの「誰も寝てはならぬ」を歌い、同じように人気を集めたのが、こちら(→)のポール・ポッツさん(2007年)。(当時はYouTubeがまだ今日ほど一般化していなかったのかもしれません。) 

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2009年5月 1日 (金)

YouTubeへのアクセス4800万件突破

ミュージカル「レ・ミゼラブル」の名曲「夢破れて」を歌い一躍世界中で有名になった英国のスーザン・ボイルさん。YouTubeのアクセス数はついに4800万件を超えました。

日本でもすっかり有名になったのでご覧になった方も多いと思いますが、まだ見ていないという方は『こちら』をどうぞ。

ところでボイルさんはチャリティーを目的として1999年に1000枚だけCDを作ったことがあるとのことです。こちらのCDもYouTubeに『アップ』されていてかなりのアクセスとなっています。

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