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2009年7月 7日 (火)

Best and Brightest

アメリカの元国防長官のマクナマラ氏が亡くなられました(享年93歳)。

ケネディ、ジョンソン両大統領のもとで国防長官を務めたマクナマラ氏は、私がスタンフォードに留学(1978-1980年)中に、大学にやってきて学生を前にスピーチをしました。

当時の彼は世銀総裁。

『ハーバードやスタンフォードのビジネススクール卒業生は投資銀行やコンサルタント会社へ行ってしまい、なかなか世銀を就職先として選んでくれない。国際機関を就職候補先として考えて欲しい』

多くの学生が集まった会場で彼はこう訴えました。総裁自ら、リクルートの為に西海岸までやってきたのでした。

しかし学生からはかなり辛らつな質問や発言が寄せられました。

『国際機関といっても官僚主義がはびこっていると聞く』

『そもそもあなたはベトナム戦争に関する政策立案で大きな間違いを犯した。その為に何人もの尊い命が犠牲になった』

後者の質問に対しては、マクナマラ氏がこう答えていたのを私は今でも鮮明に覚えています。

『今振り返れば、当然そのような批判もあるだろう。ただ当時の状況の中で、全知全能をかけて判断したら、やはりあのような結論にならざるを得なかった』

マクナマラ氏といえば、若い頃から非常に頭脳明晰との評判で、国防長官就任当時から『Best and brightest』と言われていた人物。

晩年、取材に訪れた記者に対して『人間とは過ちを犯すものなんだ。政策決定者も例外ではない』と述べたといいます(7日付け読売新聞)。Best and brightest と持てはやされ続けていた頃の彼に、この謙虚さがあったとすれば、歴史の評価もまた違ったものになっていたのかもしれません。

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