« 2010年10月 | トップページ | 2010年12月 »

2010年11月25日 (木)

「あと3年は景気の低迷が続く」(米FRB)

朝鮮半島情勢やアイルランド問題にもかかわらず株式市場は今のところ比較的堅調に推移しています。

昨日(24日)のニューヨーク市場。マーケットはアメリカの11月20日週の新規失業保険申請数を435,000と予想していましたが、実際は 407,000と少なめの数字ですみました。

前週は441,000でしたので、34,000の改善です。

結果、ダウは1.4%近くも上昇した上で、25日の感謝祭を迎えることとなりました。

しかしながら、喜んでばかりもいられません。米FRBが23日(火)に明らかにした11月2-3日の会議の議事録。

ここでは、FRBが米国経済見通しについてかなり悲観的に見ていることが分かります。

詳しくは『こちら』の記事が参考になりますが、以下では特に失業率の見通しに注目してみましょう。

Federal Reserve officials' new forecasts for unemployment

2010: 9.5%-9.7%

2011: 8.9%-9.1%

2012: 7.7%-8.2%

2013: 6.9%-7.4%

      Source: Federal Reserve

要はFRBは2013年まで失業率7%台が続くと見ているということです。

米国では特に若者層の失業率が深刻で、11月2日の『ブログ』でも書きましたが、現在、米国全体の失業率が9.6%のところ、若者(24歳以下)の失業率は19.1%です。

日本でも10月1日現在の就職内定率(来年3月卒業者)は57.6%となっています。(下記のグラフは『こちら』からとりました)。

3160_2

| | コメント (0)

2010年11月18日 (木)

エスファンド

    336_2

シリコンバレーのベンチャーキャピタル、クライナー(『こちら』)が中心となって先月下旬エスファンドなるものを立ち上げました(『こちら』)。

写真の左側がエスファンドについて語るクライナーのジョン・ドア(John Doerr)。

インタビューが行われている場所はフェイスブックの本社です。

エスファンドは総額250百万ドル(200億円)のファンドです。

このファンドは、ソーシャル・スペースと言われる領域で有望なスタートアップ(新規設立の企業)を見出し、そういった企業に対して成長のための投資を行います。

ソーシャル・スペースの領域とは、Social Applications and Services のことで、具体的には、ジンガ(Zynga)、フェイスブック(Facebook)などがやっている領域。

日本では DeNA(モバゲー)、グリー(Gree)、ミクシィなどがこの分野で有名です。

ところで ジンガ(Zynga;『こちら』)はマーク・ピンカースによって3年前に設立された会社。クライナーは初期段階からこの会社に投資をしていて、5人いるジンガの役員の一人がクライナーの人間です。

クライナーが中心となって立ち上げたエスファンドは、すでに下記の会社が出資をコミットしさらに戦略的パートナーとして投資先企業とかかわりあうことを約しています。

アマゾン、フェイスブック、ジンガ、コムキャスト、リバティー・メディアなど。

下記のビデオではクライナーのJohn Doerr がエスファンドについて語っています。。

ビデオの時間は約5分です。(ビデオをご覧になるには『こちら』をクリックしてみてください)。

『こちら』がビデオの内容をまとめた記事です。

| | コメント (0)

2010年11月14日 (日)

ビルマ

スー・チーさんが解放されました。

オバマ米国大統領の演説を聞きました。「People in Burma ・・・」と、日本政府やマスコミが使う「ミヤンマー」ではなく、「ビルマ」の国名を使っています。

そこでアメリカ国務省のウェブサイトを調べてみました(下記にサイトの画像のコピーを添付します。より詳しくは『こちら』をどうぞ)。

Burma_3

このように地図でもはっきりとBurmaと記しています。更にページの右側には、Highlights と表記して、Crowley 氏(Assistant Secretary)の発言(下記)を載せています。

北朝鮮とビルマとの関係についてです。

MR. CROWLEY: All I will say on this topic is that we have longstanding concerns about the nature of the relationship between Burma and North Korea and we have consistently reinforced in our conversations with Burmese authorities the importance of meeting all of their international obligations, including those in the area of nonproliferation. I’m not going to get into intelligence matters about what we know or what we think. This is an area that we are watching very carefully. We have concerns about the nature of that relationship. It is something that we watch very carefully. It’s something that we continue to talk to the Burmese Government about.

なおBurmaのRangoonには米国大使館があり、この大使館(Embassy of US)のウェブサイトを見ることも出来ます(『こちら』)。

このサイトには11月7日のビルマの選挙に対するオバマ米国大統領の声明文(下記)も記載されています(詳しくは『こちら』)。

Obama_on_burma

ビルマの国名について ―  ビルマでは1988年軍部がクーデターにより政権を掌握、翌89年に国名をビルマからミヤンマーに改称。

米国、英国、豪州などはこれに従わず、ビルマという国名を使い続けていますが、日本政府はミヤンマーを使っています。

私がビルマのヤンゴンを訪れたのは クーデターから9年を経過した1997年9月。

空港には銃を抱えた兵士たちがいて、日本の古いバス(東北地方の名前が記されていました)が飛行場のなかを、人や荷物の運搬用に行き来していたのが印象的でした。

あれから13年になりますが、ビルマの民主化はいっこうに進んでいません。

The November 7 elections in Burma were neither free nor fair, and failed to meet any of the internationally accepted standards associated with legitimate elections. The elections were based on a fundamentally flawed process and demonstrated the regime’s continued preference for repression and restriction over inclusion and transparency.

上記のオバマ大統領の声明文はこう始まります。

| | コメント (0)

2010年11月11日 (木)

長期金利の上昇

はじめにQE1とQE2についてまとめてみます。

QE1:実施総額 1兆7500億ドル

    実施期間 09年3月~10年3月 (約1年)

QE2:実施総額 8500~9000億ドル

       (今次の国債追加買入分は6000億ドル)

    実施期間 10年11月~11年6月 (約8ヶ月)

QE2発表後、徐々にですが長期金利が上昇してきました。

11月4日以降の動きです。

   (米国10年国債金利推移)

Int_10_year_t_no

日本の10年国債金利も4日以降上昇してきています。

Pagecontent   

今後も金利動向から目を離せません(ご参考までにロイターの記事(『こちら』)です)。

| | コメント (0)

2010年11月 4日 (木)

来年6月まで6000億ドル

FOMCの結果は「資産購入を来年6月までに6000億ドル」というもの。

規模的には事前のマーケット予想の中でも「ほぼ上限に近いほう」だったのですが、「これは来年6月までに月間約750億ドルのペースで・・」と伝わると(この部分は期待はずれで)、ダウ平均株価は91.35ドル安の11,097.37ドルに。

「しかしFOMCはQE3の可能性も示唆した」との声が聞かれ、結果的に年初来最高値(11,215.13ドル)で引けました(下図)。

Z

為替も同じように乱高下し、ユーロドルはFOMC発表後は1.42までドルが下落(ユーロ高)した後、1.40までドル高(ユーロ安)に。その後、1.41ドル台へ戻すという展開。

円ドルも発表直後に乱高下して、現在は81.07円のレベル。

金はFOMC発表後1トロイオンス1,325.5ドルまで大幅に下落。その後1,337ドルまで戻しています。

これらを踏まえ、日銀はどう動くのでしょうか。今日明日と政策決定会議です。

|

2010年11月 3日 (水)

カリフォルニア州の結果

(1)上院議員

HPの元CEO、フィオリナは敗北し、民主党の現職Barbara Boxer が勝利しました。

(2)州知事

ブラウン氏が勝ちました。

* * * *

以上、中間選挙の詳細は『こちら』

(3)Prop 19

否決(『こちら』)。

| | コメント (0)

2010年11月 2日 (火)

QE2

昨晩日経CNBC(『日経ヴェリタス・トーク)に出演しました。

テーマは米国の中間選挙とFOMC。

(1)11月2日の中間選挙の予想

下院議員の任期は2年なので435議席全部が改選対象になります。ここでは共和党が過半数を獲得すると見られています。

一方上院議員の任期は6年。100議席のうち改選となるのは、3分の1(33議席)に若干の上乗せがあり37議席。非改選の議員の中に、民主党議員が40名いるので、よほどのことがない限り、民主党は過半を維持できる見込み。

(2)共和党が下院で過半を握るとオバマ政権はどうなるか

米国ではねじれは珍しいことではありません。クリントン大統領も1993年1月に大統領になり、94年の中間選挙では民主党が敗れました。米国の政党は党議拘束がさほど強くありません。オバマもクリントンと同じように議会対策をきちんとやれば彼の政策を実行できると見られています。

(3)FOMC

11月2日、3日のFOMCでは更なる金融緩和が決まる見込み。量的緩和の追加額はマーケットでは2000億ドル~5000億ドルのレンジを予想。これを実行に移すタイミングも「直ぐに」という見方から、「5000億ドルといった大きめの額を上げておいて6ヶ月くらいの期間でこの上限額を埋めていく方向で実行していく」といった対応策を予想する向きもあり、いろいろ。

ただ何らかの、然るべき量的緩和策があるとマーケットは予想しており、だからこそダウ平均株価は7月始めの9,700ドルから、10月終わりの11,200ドルまで、4ヵ月間掛けて15%も上げてきました。

(4)円相場

日銀もFRBの動きに合わせて迅速な対応が取れるように金融政策決定会合の日を前倒し設定。よって何らかの追加措置を取ることが予想されます。

円相場は80円を切る方向に向けて動いてきています。79円75銭を上回る円高に一時的になるかもしれませんが、そうなるとトレーダーたちは、どこで反転するのか、かえって怖くなるはず。80円を切る円高は一時的になったとしても、そう長くは続かないかもしれません。

* * * *

ヴェリタストークでは、以上のような話をしました。

ところで米国では11月2日、3日のFOMCで決まると予想される「更なる金融緩和」のことを、QE もしくは QE2 と呼んでいます。

QE2 とは Quantitative Easing 2 のことで、第2弾の量的緩和のこと。第1弾が行われたときは、QE とは呼ばれていませんでしたから、いきなり QE2 がやってきたといった感じです。

このQEという、今では米国の市場関係者の誰でもが使っている言葉は、私の理解では最初に使い始めたのは日銀だと思いますが、いかがでしょうか?

だとしたら、FRBとしては、日本が2001年に始めた量的金融緩和政策を意識しながら、現在の金融政策の舵取りをしているといったところでしょうか。

アメリカの失業率は9.6%。特に若者(24歳以下)の失業率は19.1%です。

大胆な量的緩和には、金や原油・金属などの商品価格や資産価格の上昇などの副作用も伴います。しかしこれをやらざるをえないほど、実態経済は冷え込んでしまっています。

日経ヴェリタストークの再放送は、11月2日(火) 17:45~、19:06~です。

| | コメント (0)

2010年11月 1日 (月)

幻冬舎MBO

幻冬舎がMBOで上場廃止となる旨が発表されました(『こちら』)。

Photo

         (幻冬舎株価推移)

金曜日の株価146,000円に対して、公開買付価格は220,000円(50.7%のプレミアム)。

過去3ヵ月平均株価147,565円、6ヶ月平均株価150,012円に比してもプレミアムはそれぞれ49.1%、46.7%となっています。

このためレックス(6ヶ月平均に比し▲18.1%のディスカウント)やサンスター(6ヶ月平均に比し18.6%のプレミアム)などの時のように買付価格が問題とされる可能性は低いと思われます。

幻冬舎はこれまで自己株の市場買付を積極的に行ってきており、発行済み株式総数36,000株のうち自己株式が24%強の8,650株にも上ります。

公開買付では自己株式は取得しないとしています(『こちら』)ので、買付予定株は(新株引受権行使を勘案しても)最大27,449株、買付代金は最大 6,039百万円となります。

一方、当社の貸借対照表(平成22年6月30日)を見ると、借入れ金はゼロで、

現預金           4,325百万円  (a)

受取手形・売掛金    5,245百万円   (b)

有価証券          705百万円   (c)

支払手形・買掛金 ▲2,509百万円   (d)

未払法人税等     ▲343百万円    (e)

(分かりやすくする為、流動負債項目を敢えて▲表示しています)

すなわち以上を合計すると、ネットキャッシュ(ネットの現預金)に 「近いもの」 の合計( (a)~(e) )が、7,423百万円。

要は、買付人は60億円の資金で74億円の現預金(に近いもの)を得ることが出来るわけです。

米国であれば、このような場合、『だったら私が、22万円ではなくて、24万円でTOBする』という対抗馬が出てくることが予想されます。

もちろん今回のMBOでもそういった対抗馬がこれから先、出てくる可能性も無いわけではありません。

しかし幻冬舎の場合、「見城社長の強烈な個性が収益を生み出す原動力である」と見ることも出来、仮に対抗馬が出てきて、より高い価格で幻冬舎を買収したとしても、見城社長が退社してしまえば、ゴーイングコンサーンとしての企業価値は大幅に毀損してしまうことが予想されます。

(これ以上、現在進行中の案件に対して、「仮にこうなったら・・」と想定してみても余り意味のないことかもしれませんが) 本件の場合、もし24万円でTOBするという対抗馬が出てきたら、幻冬舎の取締役会はどう判断するのでしょうか、頭の体操としては興味あるところです。

それにしても幻冬舎の場合、これまで市場でついてきた株価が安すぎました ― PER 4.5倍、PBR 0.4倍。

こんなに安い値段しか付いていないのであれば、「MBOして買い戻してやる」― そう思う経営者の気持ちは理解できるところです。

もっとも投資家の立場から見れば、「万が一見城社長が体調でも崩し退任したらどうなるんだろう」と思って、この株はなかなか買い進めなかった面があるのかもしれません。

さらに7年前に上場したときの幻冬舎の公募価格は120万円(分割調整後のベースで40万円)。

創業者としてこの値段で売り出しておいて、これを22万円で買い戻すことに対しては、「感情的に納得できない」と思う投資家も多いかもしれません。

今回会社が発表したプレス・リリースには「現在の当社の財務状況等からは、上場維持の最大のメリットであるエクイティ・ファイナンス活用による資金調達の必要性が当面なく、当社は上場会社としてのメリットを十分に活かしきれていない」とありますが、

「だったら、そもそも上場なんて、してはいけなかった」というのが多くの投資家が思うところだと思います。

| | コメント (0)

« 2010年10月 | トップページ | 2010年12月 »