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2011年3月31日 (木)

規制の虜

同じように地震と津波に襲われても、福島第二の方は何とか大惨事になることをくい止めることが出来ました。

第一の場合はどうして大惨事となってしまったのか ― 今後いろいろな形で検証が行われていくと思います。

『日本は原子力の脆弱性についての警告を無視した(Japan Ignored Warning of Nuclear Vulnerability)』 ― こう題する記事が先日米国ウォールストリート・ジャーナル紙に掲載されました(『こちら』)。

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「日本の規制当局は数か月前に原子力発電所で新しい冷却技術を利用することについて討議した。

この技術を採用していれば今回のような大惨事は防ぐことが出来たか、そうでなかったとしてもずっと軽いものであったはずだ。

しかしながら彼らは現存の原子炉の脆弱性を無視する方を選んだ。

(Japanese regulators discussed in recent months the use of new cooling technologies at nuclear plants that could have lessened or prevented the disaster...

However, they chose to ignore the vulnerability at existing reactors..)」

* * * *

「規制する側が規制される側に取り込まれて、規制が規制される側に都合よく歪曲されるメカニズムを「Regulatory Capture」(規制の虜)という」-こう指摘するのは高橋洋一さんです(『こちら』)。

高橋さんによると

「東電は歴代経産幹部の天下りを受け入れており、11年1月には原子力安全・保安院の上部組織である経産省資源エネルギー庁の前長官だった石田徹氏が、退官後わずか4か月で顧問に天下っている。

そうした天下りの見返りとして政府は厳しい監督をせず、安全基準も今となっては甘かったことが明らかになった」

(以上、高橋氏の上記記事より)。

規制の虜は日本だけの問題ではありません。

米国の金融の世界でも規制する側(ワシントンD.C.)と規制される側(ニューヨーク)との間の人事交流が問題視されています。

ポールソン元財務長官やル―ビン元財務長官のように、規制される側の人間が規制する側になったり、あるいはその逆(ル―ビンは財務長官退官後、シティグループ取締役に就任)のケースも多く、米国では「回転ドア」(Revolving Door)と言われて批判されています。

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先般ご紹介(『こちら』)した映画『インサイドジョブ』では、このような回転ドアこそがリーマンショックをもたらした原因の一つであると痛烈に批判していました。

回転ドアにしろ天下りにしろ、結果的に規制に手心が加えられることに繋がりかねません。

大事故、大災害が起きて、我々は初めてこのシステムの問題点を痛烈に思い知らされます。

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