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2011年4月30日 (土)

現場の声

若くして亡くなられた中川昭一元財務大臣を初めてとして、興銀を辞めて政治家になった後輩たちが何人かいます(『こちら』に主な人たちの名前が載っています)。

その中の一人が少人数(10~20名)の勉強会を毎月催していて、私も時間が許す限り参加するようにしています。

2~3年前でしょうか、青山繁晴さんがこの勉強会の講師として招かれていました。

100名近くを集める政治家のパーティーと違い、少人数の勉強会です。講師の青山さんは、かなり「突っ込んだ、中身のある話」をしていました。

さてその青山さんが今般、福島原発内部に入り、現場で指揮を取る所長の吉田昌朗氏にインタビューしました。

   Anchor

そしてそのときの模様が、関西テレビ・スーパーニュースアンカー「青山繁晴のニュースdeズバリ!」で放映されました(4月27日)。

(なお一部はフジテレビのニュース番組でも放映されていたので、そちらでご覧になった方も多いと思いますが、フジの方は時間的制約の関係か、カットされている部分が多すぎました)

その点、「青山繁晴のニュースdeズバリ!」の方は大切なメッセージをきちんと伝えていると思います。

「スマトラ沖地震、最初にマグネチュード9を超える地震があって3か月後にマグネチュード8台の後半の地震があった(岩崎注:正確には最初は9.1、3か月後に8.6)・・・。

今回も同じことが起きたらいったいどうするんですか」

との青山さんが質問。

これに対して吉田所長は「同程度の地震、津波が来るのは致命的だと思っています」。

一刻も早く防波堤を作らないといけない―そういったやり取りが2人の間で交わされています。

そして「いま最大の問題は何ですか」との青山さんの問いに対する吉田さんの答えは「5号機、6号機です」

YouTubeにアップされていますので、『こちら』をご覧になってみてください。

ところで吉田所長。私は直接の面識がありませんが、私の高校時代のクラスメートの知人らしく、彼いわく、「なかなかの人物である」とのこと。

番組の中でも青山さんが吉田所長について「いい男がいますね、この日本は・・。」

まさに日本の命運を握っている現場の指揮官。

日本は現場の力で支えられている ― そのことを改めて認識させられる青山さんの番組でした。

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2011年4月29日 (金)

世界の“絆”グラフ World "KIZUNA" Graph

クリエイシオンの高木さん(『こちら』)とはお互い講演会の講師としてご一緒したことがあります。

その彼からメールをもらいました。

Photo_3

以下、高木さんからのメールをそのまま引用します。

「『世界の“絆”グラフ World "KIZUNA" Graph』という電子写真集を刊行しました。

■ダウンロード (FREE) http://on-deck.jp/

■サポート http://yaplog.jp/kizunagraph/

■Twitter @kizunagraph

東日本大震災の被災者の方々に寄せられた、世界中の人々の哀悼と応援のメッセージ集です。

大震災のあと、インプレスR&D「OnDeck」編集部で、自分たちになにができるかを考え、「メディアの人間としてできることは、メディア=媒体になること」という結論になり、挑戦してみました。

海外からのこうしたメッセージは、いくつかニュースで取り上げられたり、YouTubeに上がっていたりしましたが、全体像が見えてきません。

そこで、まず外務省がFlkrに上げている写真の使用許諾をとり、世界中の日本大 使館、日本人会、日本商工会、日本人学校、海外青年協力隊、海外のブロガーたちに協力を呼びかけ、実現しました。

世界中のニュースサイトも、Google画像検索やGoogle翻訳などを駆使して、現地語で徹底的に調べまくりました。

そして、69の国と地域、108点の写真を一冊の電子写真集にまとめてあります。

まず驚かされたのは、海外の人たちからの反響の大きさです。

世界各国在住の日本人の人たちはもちろん、こんなにも多くの海外の人たちが、こんなにも悲しんでくれていたり、応援のメッセージ、義援金、物資を送ろうと努力してくれていたのかと。

この感動の輪は、ほうっておけば消えてなくなっていくでしょう。

ぜひ、ダウンロードして見てください。 (以下略)

インプレスR&D「OnDeck」編集部

クリエイシオン 高木利弘 」

『こちら』をクリックすると見れます。

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福島第一爆発時の動画

「本当か」と思わず目を疑いたくなる動画(YouTube)です。

   Fukushima_2  

3月14日の3号機爆発時の動画(YouTube)が『こちら』

すでに200万回以上再生されています。

イギリスのSky News TVが放映したものがYouTubeにアップされたようです。

爆発音はおそらく擬音で、人工的につけられたもの。

Sky News TVウェブサイトに行ってサイト右上の『SEARCH FOR MORE SKY NEWS VIDEOS』の欄に『Fukushima』と打ち込んで検索をかけると英国で放映された時の動画が出てきます。

YouTubeの投稿欄にどなたかが『日本では恐らく放映されなかった』と書いていますが、真偽のほどはわかりません。(→と、このように当初このブログ記事を書いたのですが、コメント欄にあるように、先ほど『日本でも放映されていました』とのコメントを頂きました。

『こちら』が日本で放映された時の画像です。

なお1号機爆発時の動画は『こちら』。これは日本テレビのニュースです。このYouTube も 170万回以上再生されています。

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2011年4月27日 (水)

渡りに舟

            Fune3 

あるスポーツジムの話。このジムではこれまで毎月15日と月末日とを定休日としていましたが、7月からは毎週水曜日を定休日にすることを検討中とのこと。

定休日が月2回から月4~5回に増加することになります。

「節電に協力する」という大義名分なのでしょうが、このジムはこれまでにも会員の月会費を値上げしてきたりしているので、収益改善の一環なのかもしれません。

確かに定休日が少し増えたとしても会員であることをやめようと思う会員はそう多くはないでしょう。

ジムの経営者にとってみれば、収入(これは主として会員が払う定額の月会費)はさほど変わらずに、人件費、水道光熱費などを削減できるということになります。

もちろん都心でスポーツジム、ヨガ教室、英会話学校などを経営する上で、一番のポイントは不動産賃借料です(この辺は実は『定年後 年金前』という本の中でも書きました)。

不動産賃借料は固定的側面の強いコストで、黙っていても毎月支払いが発生しますし、都心ではこのコストがバカになりません。

このため都心で事業を営む経営者にとっては、「不動産を休みなく働かせる」(不動産を休ませずに長時間営業し、出来るだけ不動産に金をもうけさせる)ことが重要になってくるのです。

家賃の高い都心でコンビニが朝早くから夜遅くまで開店しているのはそういった理由によるものです。

ただ月会費が定額制のスポーツジムにとっては話がすこしだけ違ってきます。

ひとたび会員を集めてしまえば、そして、それを維持することが出来さえすれば、彼らは、不動産を休みなく働かせるよりも、人件費(特にジムのスポーツ教室などで教えている外注費的な人件費)、水道光熱費などの変動費削減に目が行ってしまいがちになります。

このようなスポーツジム経営者にとって、「節電に協力する」という大義名分はまさに「渡りに舟」といえるのでしょう。ジムの評判を落とすことなくして変動費削減を図れます。

いま現場のビジネスの世界のあちらこちらで起きているのは、こういった「渡りに舟」的な動きです。

各社、各事業者にとっては最適解であっても、人員削減もしくは人件費カットなどを通じて、日本経済全体としては縮小均衡的な動きにつながります。

そしてやがてはこれを実施した会社や事業者自身の首を絞めることに繋がっていってしまいます。

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2011年4月26日 (火)

有能・効率であることで名高い国

すでに多くのマスコミで報じられていますが、南相馬市の桜井市長を 「2011年の100人(影響力のある)」 に選んだ米タイム誌の記事は、 『こちら』 です。

記事は、『有能・効率であることで名高い国が、どうしてもっとも弱く傷つきやすい市民に対して機能しなかったのか』

(how a country so celebrated for efficiency had failed its most vulnerable citizens)

と語り、『日本が原子力危機で奮闘するなか、市長の嘆願は斯かる危機を招くことにも繋がった官僚的な傲慢さにも向けられた』

(As Japan continues to struggle with its nuclear crisis, it is finally addressing the bureaucratic hubris that led to it as well)

と結んでいます。

『こちら』がこれまで40万回以上も再生されたYouTubeの動画(約11分)。

南相馬市は、福島県浜通り地方の北部に位置する市(下図)。

Fukushima_2

『こちら』のウェブサイトは、市が発信する震災関連情報の頁で、毎日更新されています。

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2011年4月25日 (月)

パエトーン

パエトーンは、ギリシャ神話に登場する少年。

パエトーンは、エチオピア王の妃である母親から、彼の父は「太陽神へーリオスである」と知らされます。

しかし彼は友人のエパポスたちからは「おまえは太陽神ヘーリオスの子などではない」と馬鹿にされます。

パエトーンは、自分が太陽神の息子であることを証明しようと、父ヘーリオスの館を訪ねます。

そして父に願って日輪の馬車の操縦を試みます。

こうすれば自分が太陽神の息子であると認めてもらえると考えたのです。

    Gustavemoreau04_2

   (パエトーン;Gustave Moreau 画、パリ、ルーブル所蔵)

しかし、御すのが難しい日輪の馬車はたちまち軌道をはずれ、大地を焼き払い始めます。

ギリシャ神話では、エチオピア人の肌が黒くなり、リビアが砂漠になったのはこの時だと言われています。

こうして大地は焼き尽くされ、海の神さえ水が熱くなるのを恐れ始めます。

とうとう大地の女神は、神々の王であるゼウスにこう訴えます。

「ゼウス様。人間のために穀物を実らせ、家畜には草を与え、山には木をはえさせてきた私をこれ以上苦しめるおつもりですか。

いまに地も空も海もとけてしまいます」

大地の女神の訴えを聞き、ゼウスは、太陽神へーリオスを前にこう言います。

「与えてはならない権力をむすこに与えたばかりに、悲しくも、この世の終わりが来ようとしている」

そしてゼウスはパエトーンと日輪の馬車をめがけて稲妻を投げつけます。

稲妻はあたり、馬車は壊れて、遠く粉々に飛び散り、パエトーンは川に落ちて最期を迎えます。

    Photo_4

    (パエトーンの墜落;Johann Liss画)

太陽神へーリオスは息子パエトーンの死を悲しみ、顔をかくしたので、このとき世界はまる一日、まっ暗なまま過ぎたと言われています。

* * * *

さて今回の震災や原発事故では、各界のいろいろな方々が「自分に出来ることは何かないか」、「何かしよう」と考えて、実行に移しています。

たとえば『アラベスク』などの作品で有名な漫画家の山岸凉子さん

彼女が自分の作品の一つを敢えて無料にして、ウェブで公開してしまおうというのも、そういった動きの一つでしょう。

今回無料で公開されたのは、すでに1988年に描かれ発表されていたパエトーンという作品。

実はこの作品は、今でも有料で出版されていて人気の高い「山岸凉子スペシャルセレクションⅥ『夏の寓話』」に収録されている作品でもあるのです。

   Photo_2

しかしこのパエトーンという作品に限っては「無料にしてでも一人でも多くの人に見てほしい」という作者の強い思いがあるのでしょう。

『こちら』をクリックした後に出てくる頁で「パエトーンを読む」というボタンを押すと無料で見れます。

* * * *

出版社である潮出版社のコメントです。

「遠いむかし、神になり代われると思いあがった若者・パエトーンをめぐる悲劇。

ギリシャ神話に描かれたこの物語を現代に展開し、原子力発電の是非について世に問いかけた山岸凉子の短編作品『パエトーン』(1988年作品)を、今回Webにて特別公開させていただくこととなりました。

「原子力発電」の必要性や安全性については賛否様々なご意見があると思いますが、本作品をひとつの問題提起と捉え、将来的なエネルギー問題を議論してゆく上での一助としていただければ幸いです」

そして山岸凉子さんのコメントです。

「作者東北関東大震災で被災された皆様に心よりお見舞い申し上げます。

そして、福島原発の最前線で命を賭して従事している皆様に深い感謝と尊敬の念を禁じえません。

勇気ある彼らのためにも25年ほど前の作品ですが、全国の皆さんに読んでいただき、今一度原発の是非を考えてもらえたらと思っております。

では「パエトーン」をどうぞごらん下さいませ」

* * * *

『こちら』です。

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2011年4月21日 (木)

原発賠償機構

日本の原発は下図のような形で展開されていますが、

西側(関西電力、四国電力、九州電力)の全原子炉は加圧水型原子炉(PWR)となっています(注:ウィキペディアの記事をベース。個々の詳しい検証はしていません)。

北海道電力の全原子炉も加圧水型原子炉(PWR)です。

Photo_2

一方、東北電力の全原子炉は沸騰水型原子炉(BWR)。

東京電力や中部電力も、福島第一、福島第二、柏崎刈羽、浜岡など沸騰水型原子炉(BWR)が中心となっています(詳しくは『こちら』)。

要は本州の西側と九州、四国、北海道は三菱重工、

本州の東側は東芝、日立という線引きです。

昨晩関係者から聞いた話では、ゼネコン(建設会社)も、基本的には、西は大成、東は鹿島、大林と分かれるのだとか・・(注:すべて検証している訳ではないので間違っていたらコメントください)。

このような形で綺麗な線引きが行われている - これにはもちろん戦後の技術導入に関する経緯が関係しているのだと思われます。

しかし同時に、やはり国(政治家・役所)が相当程度細かいところまで関与してきたのかもしれません。

ここ数日の新聞記事にも電力会社と政治家、学者、評論家などとの関係を記すものがかなり出てきました(『こちら』『こちら』。中日新聞は社説を掲載)。

真偽のほどはわかりませんが、もしも仮に競争の原理を取り入れないで原子炉のプラントメーカーを決めたり、評論家を巻き込む目的でテレビCMを放映したとすれば、当然のことながらそのコストは消費者が負担することになっていきます。

では日本の電気料金は国際的にみてどうなのでしょうか。

電気料金の国際比較を行うデータはいろいろありますが、ここでは国際エネルギー機関 (IEA:International Energy Agency) の最新統計データを見てみましょう。

2010 Key World Energy Statistics です。

Iea_2

この42頁をご覧になってください。

単位はUS$/kWh。

まず産業用電気。カッコ内は日本を100とした場合の数値。

日本:0.1578   (100)

米国:0.0684  (43)

英国:0.1350  (86)

フランス:0.1067 (68)

次に家庭用電気。同じくカッコ内は日本を100とした場合の数値。

日本:0.2276   (100)

米国:0.1155   (51)

英国:0.2060   (91)

フランス:0.1592 (70)

やはり我々は高い電気料金を強いられていたということでしょうか・・。

特に産業界は高い電気料金で国際的に競争していかなくてはならないのだとしたら大変です。

* * * *

さて話が二転三転してしまい恐縮ですが、17日の読売、昨日の日経新聞夕刊などでも書かれてきた原発賠償機構について話を進めます。

当然のことながら、これは電力会社としては機関決定したものではなく東京電力は適時開示資料でこれを明確に否定しています(たとえば『こちら』)。

ただ報道されているベースで内容を見ますと、たとえばこんな下りがあります(毎日新聞記事からの引用)。

『負担のあり方は、政府内や金融機関で意見が分かれている。

特に、東電の社債も持つ金融機関は、過大な賠償負担で東電の財務体質が悪化することを懸念しており、年1000億円規模の返済で10~15年、計1兆5000億円程度を賠償の上限にするよう求めた。

しかし、公的負担を抑えたい財務省が反対し、返済総額の上限は設けずに東電を存続させながらできるだけ多くの負担をさせる方向で調整している』

要は正式に決定していなくとも水面下ではいろいろな議論がなされているということでしょう。

かつて水俣病を引き起こしたチッソに対する金融支援策定に、私は興銀時代に関与した経験がありますが、

今回のスキームといい、あるいは上述のような議論といい、当時私たちが役所の方たちと交わした議論を思い出さずにはいられません。

読者の方の中には、チッソと東電とでは企業の大きさ、影響力が全然違うではないかと思われる方も多いかもしれません。

しかしチッソという会社は戦前は、ドイツのI・G・ファルベン、アメリカのデュポンと並び称せられる世界3大化学会社の一つであったと言われています。

チッソは戦前には、興南(現在の北朝鮮にあります)に世界有数の電気化学コンビナートを築きましたが、終戦により、全財産の8割にあたる海外資産を失いました。

さらに財閥解体を受けて、当時の国内の主力であった日窒化学工業が独立して、残された日窒水俣工場としての再出発を余儀なくされ、現在に至っています(ちなみに独立した方の日窒化学工業は現在の旭化成になっています)。

なお余談ですが、もう一方の敗戦国であったドイツのI・G・ファルベン。

こちらも1939年までにドイツの外貨の90%、輸入高の95%を稼ぎ出していた巨大会社でした。

そしてこの会社も、戦後は、アグファ、バイエル、ヘキスト、BASFへと分離されることを余儀なくされました。

終戦後 アメリカ政府高官は 「 I・G・ファルベン社の巨大生産能力、その徹底した調査能力、巨大な国際的つながりがなければ、ドイツの戦争遂行は考えられなかったし、実現することもできなかった 」 と語った、と伝えられています(以上『こちら』など参照)。

このようにチッソはかつては東電と並び称されてもけっして見劣りすることのなかった名門中の名門会社だったのです。

それが今では債務超過額726億円に苦しむ会社となっています(『こちら』。なおチッソは1978年に上場廃止。現在はグリーンシート銘柄)。

ところで水俣病患者の認定基準を巡っては、これまでにいくつもの裁判が起こされてきましたが、患者とされてきた方たちへの補償責任をチッソがはたすことを可能にするため、国と金融機関とは協力しながらチッソを存続させてきました。

言うまでもないことですが、金融機関が行う融資というのは、資金を貸し付けた先が事業を行い、その事業から上がるキャッシュ・フローで貸付金が返済されるという前提で行われています。

補償金のための融資が難しいのは、融資を行う金融機関にとっては返済原資が見えないからです。

今回議論されている原発賠償機構は、こうした水俣病救済のときの議論も踏まえた上で、資本主義の原則、汚染者負担の原則を守りながら、「補償を全うさせるための仕組みづくり」の議論かと思われます。

具体的には:

・東電の徹底的リストラによる資金捻出

・経営陣の責任

・株主責任

という形で議論がなされていくと思います。

最終的には、補償をまっとうさせるためには、「より高い電気料金」あるいは「税金」という形で国民が負担する部分も出てくるかと思います。

国民負担を強いてまで、東電の社債を持っている社債権者を保護するのか、あるいは東電に融資している金融機関を保護するのかといった点についても、場合によっては議論の俎上に上ってくるかもしれません。

いずれにせよ、国際的に見てもおかしくない「仕組み・枠組み」が策定されることを望みます。

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2011年4月20日 (水)

大阪経済大学 (2011)

今年も大阪経済大学で講義を担当します。

2007年から始めたもので、今年で5年目。

「投資戦略論」という講義名で、熊谷亮丸さん(大和総研)、水野和夫さん(内閣府、三菱UFJ証券)、高田創さん(みずほ証券)などとともに担当します。

私は株式投資を中心に話します。

北浜キャンパス(社会人大学院)のコースで春学期土曜日のクラスです(詳しくは『こちら』)。

ご関心のある方は大学の方にコンタクトなさってみてください。

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2011年4月19日 (火)

東京原発

「国連の理念と現実について英語で話してください」

私が興銀に就職する際、最初に面接してくれた先輩のAさん(先輩といってもその時は私にとって試験官ということになります)は開口一番こう質問してきました。

そのAさんはその後興銀で常務までされて、現在では映画専門大学院大学の教授をしています。

Aさんは、職業柄、映画には造詣が深いと思われますが、彼のブログで紹介されていた映画が役所浩司主演の「東京原発」 。2002年制作、2004年公開。

Aさんはブログで次のように紹介しています。

「役所浩司ほかなかなかの出演者であることもさることながら、非常に良く出来たブラック・ヒューモアの傑作であり、現在の状況を考えると恐ろしいほど洞察力に富み、的確な警告を発していた映画である」

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2011年4月17日 (日)

決算承認

東京電力だけでなく電力会社全般の社債発行が滞り始めていると言います。

今年4月に予定される電力債の発行は、4年4カ月ぶりにゼロとなる見通し(『こちら』)。

* * * * *

ところで電力会社の社債で思い出されるのは、その昔(1987年~92年)、私が興銀の審査部にいた時のことです。

当時、社債を発行する電力会社の決算を興銀審査部が「承認」していました。

その頃は企業が社債を発行する際、起債会という、受託銀行と引受幹事証券会社からなる組織で事前に調整することが行われていました。

そして電力債の発行に際し興銀は代表受託として関与することが多かったのです(電力債の50.6%を興銀が代表受託;平成4年度発行分の数字)。

受託銀行の役割にはいろいろなものがありましたが、社債権者(投資家)保護の観点から発行体(たとえば東京電力)の決算を承認することも、その役割の一つでした。

興銀の中でその業務を担っていたのは、電力会社に対して融資などの営業を行う営業部や社債発行を手伝う証券部、資本市場部ではありません。社債権者(投資家)保護の立場に立つことが出来る(中立的な)審査部でした。

ということで、私は毎年決算時になると電力会社の経理部長や経理担当役員から決算の説明を受けていました。

* * * * *

なにゆえそんな昔の話を書いたのかといいますと、今から20年以上前の当時でさえ、福島第一の着工(1967年)、営業運転開始(1971年)からは、すでに20年以上経っていたということです。すなわち福島第一の設計は今から見ると「昔の昔の話」になるのです。

福島第一、1号機の原子炉設置許可申請が提出され、設置許可が取得されたのが、1966年。着工が67年です(『こちら』)。

これは東京オリンピック(1964年)の2~3年後で、インターネットもパソコンもなく、コンピューターの性能も現在とは比べものにならない低水準の時代です。

現在であれば器機の設計によく使われるCADCAMもまだ世に出るか出ないかといった時代でした。

ちなみ大事故を起こしたチェルノブイリ原発の営業運転開始が1977年(『こちら』)。福島はその6年も早くから営業運転が開始されていたことになり、チェルノブイリよりもそれだけ設計が古いということになります。

たとえば東芝の佐々木社長によれば、

「最新の原子炉は外部電源がなくても72時間の冷却が可能な技術が確立されている」

といいます(『こちら』)。

45年ほど前に設計された原発をそのまま使い続けるのであれば、最新の技術に照らして何が劣るのかといった視点からの安全性チェックが必要でした。

九州電力のウェブサイトからの抜粋です(オリジナルは『こちら』)。

原子力発電所の耐用年数はいつまでなのですか。

答え 

原子力発電所の寿命を法令などで定めたものは無く、国及び事業者が実施する定期検査において設備の健全性を確認し、次の定期検査まで運転が認められる仕組みになっています。  

原子力発電所は、運転開始後30年を経過するまでに、高経年化対策として、長期間の運転を仮定して機器などの高経年化に関する技術的な評価を実施し、それ以降10年間に実施する具体的な保全計画をつくり、保守・点検を実施していきます。  

さらに以降、10年を越えない期間ごとに再評価を行い、長期間の運転が可能かどうか確認していきます」

* * * * *

東京電力の有価証券報告書(127頁)を見ると減価償却等明細表が載っています(『こちら』)。

(平成21年4月1日~平成22年3月31日)

機械装置の期末取得価額:13,536 (単位10億円)

このうち原子力発電設備(福島第一だけでなく東電の全ての原発)

  期末取得価額:4,310 (単位10億円)

    当期償却額:        82 (単位10億円)

   償却累計額:     3,839 (単位10億円)

    期末帳簿価額:    471 (単位10億円)

    累計償却率:       89.1%

原子力発電関連の機械設備の9割近くの償却をすでに終えてしまっており、当期の償却額はたったの820億円で取得価額の1.9%。

設備の利用状況という観点からすれば非常に効率の良い運営がなされていたわけですが、やはりここまで古い機械設備を目一杯引っ張って使っていくことで問題ないのかどうか、債権者や投資家の目をもって決算書を見てもやや不安になってくるところです。

* * * * *

なお冒頭お話した起債会はもはや存在せず、受託銀行としての業務も大きく変わりました。すなわち1993年10月の商法改正により、商法に基づく受託業務は、次のものに分離され、すでに「募集の受託会社」は廃止されています『こちら』)。

■当初事務の代行
■期中事務代行
■社債管理会社業務

* * * * *

やはり45年という歳月の長さを実感せざるをません。

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ぐんま観光特使

先日ぐんま観光特使の方にお会いしました(『この方』です)。特使には、県人口1万人分の1の割合である202人が選ばれていると言います。

「特使」のほかに群馬県出身のタレント中山秀征さんと井森美幸さんが「ぐんま大使」に就任しています(『こちら』)。

       Gunma

群馬県は今回の地震と原発事故で少なからず被害を受けました。観光も大変だと思いますが農業も被害を受けたのです。

しかし4月8日、それまで出荷停止となっていた県産ホウレンソウとカキナについて、県は、放射性物質が3週連続で基準値を下回ったとして、出荷停止を解除しました。

大沢正明知事は記者会見で「群馬県の野菜が安全であると報告したい」と発言。なお県は今後も野菜の検査を続けるとしています(『こちら』)。

ところで冒頭の ぐんま特使の方のブログは、群馬県の記事のみならず、食べもの、温泉などの紹介をはじめとして、「最近はメディアの明日や超高齢社会についても考えるブログに・・」との内容になっています。

「高齢社会についても考えるブログ」との切り口から、私の本も紹介して頂いています(『こちら』)。

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日本を代表する原子力学者たちの提言

政府の原子力安全委員会の元委員長(5代目、佐藤氏、6代目松浦氏)を始めとする原子力学会の重鎮の方たち16名が3月30日に緊急建言を行っています(下記に緊急建言の全文を記しています)。 

建言がなされたときは読売新聞が簡単に記事にした程度だったのですが、昨日J-CAST ニュースが再度伝えたものですから、改めて注目を浴びるに至りました(『こちら』)。

16人が提言がまとめた理由について、昨日のJ-CAST ニュースは、記者会見(4月1日)での田中俊一氏(前原子力委員会委員長代理、元日本原子力学会会長)の下記発言を紹介。

「(我々は)余計なことを言わなくてもいい年齢だけれども、黙っていられないと。とにかく早くこの状況を抜け出して頂きたいという思いでまとめた」

さらにJ-CAST ニュース

「16人は東京大学名誉教授、京都大学名誉教授、東京工業大学名誉教授など錚々たるメンバーで、原子力安全委員会や原子力委員会の歴代委員長や委員を務めるなどした日本を代表する原子力の専門家たちだけに、発言には重みがある」

とコメントしています。

以下が提言の全文です。

続きを読む "日本を代表する原子力学者たちの提言"

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2011年4月16日 (土)

MEGAQUAKE

出版社に勤めるA編集長と話していましたら、

「いま書店で売れているのは、原発や地震関係の本。それ以外は動きがにぶくなっています」

とのこと。

本日の朝日新聞「再読」コーナーでも地震関連のもののみが5点紹介されていました。

このうち私が興味を持ったのは下記2点。

(1)『MEGAQUAKE 巨大地震』

Megaquake_3

昨年1~3月にNHKスペシャルで放映された番組の書籍版とのことですが、この時すでに

「東日本沖のプレート境界で起きる巨大地震がマグニチュード9クラスになる可能性も指摘し、千年に1度の大津波がいつ来てもおかしくないと予見」

していたといいます。

朝日新聞「再読」コーナーの記者、坂本さんは、

「『想定外』という言葉を、安易に使うのをためらわずにいられなくなる」

と結んでいます。

(2)『日本沈没(DVD)』

これは下記の「再読」の文章が興味をそそりました。

「国難のときの今、我々は国家の指導者がうろたえ、過ちを繰り返す醜態しか思い浮かべられない。

1973年にベストセラーになった小松左京のSF小説を原作として、国土消滅の危機を描いたこの映画は、丹波哲郎が演じた首相が事実上の主人公だった」

ずいぶんと昔の映画ですのであまり覚えていませんが、「首相が事実上の主人公だった」とは・・・。

原作の小説を読んだのも私が学生の頃です。

その後、何回か引っ越しを繰り返すうちに書棚からは消えてしまいました。

荒唐無稽なストーリーと思われたSFの世界が、「もしかして・・」と思わせるようになってくるとは当時は夢にも思いませんでした。

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2011年4月15日 (金)

危機こそ好機なり

韓国ソウルに出張していて昨日帰りました(下記のブログ参照)。

ご存知のように韓国の李 明博(イ・ミョンバク)大統領は政治家になる前、現代グループの中核会社、現代建設の会長をしていました。

彼の後任の会長も同じく李さんと言います。こちらの李さん(76歳)は現在は同じ現代グループの別の会社の会長をしていますが、今回の出張ではその李さんと会ってきました。

「現代グループの中枢の方と会われるなら、この本を読んでいった方が良いですよ」

と、事前に弊社取引先のA社長に勧められたのが、「危機こそ好機なり」という本です。

          Book

2000年1月に出た本ですので、すでに本屋さんにはありません。

アマゾンの中古本に注文を出していたところ、私が韓国に出発する前日に届きましたので、何とか面談前にこの本を読むことが出来ました。

現代グループの創始者、鄭周永について書かれた本はたくさんありますが、この本の特徴は彼自身が書いたところにあります。

アマゾンには「読んでいて涙が出てしまいながらも、読むのを止められない。そんな本です」との書評が載っていましたが、無一文から出発して「現代グループ」を一代で築き上げた本人が語る物語は読者を惹きつけてやみません。

私は読み終わった本を李会長に差し上げました。すると「日本語に訳されたものは初めて見るが韓国語で書かれた原本は数十冊持っている」とのことでした。

「私は創始者の鄭さんには30数年仕えた。何もかもすべて教えてもらった」―

会長応接室で李さんはこのように語っていました。壁には鄭さんの大きな写真がかけられていました。

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2011年4月14日 (木)

放射能検査

1泊2日でソウル(韓国)に行ってきました。

成田→仁川と違って、羽田→金浦と飛ぶと、ソウルがぐっと身近に感じられます。

金浦空港でも日本からの乗客は日本人であろうと韓国人であろうと全員放射能検査を受けます。

日本のマスコミでは、

「希望者は放射線検査を実施することができます」と空港の掲示板にあると報じられていました。

4月1日付のある旅行者の方のブログでも「希望者のみ検査を受けた」とありましたが、

私が昨日行ったときは、全員が写真のようなゲートをくぐらされました

(下の写真はたまたまネットで見つけたもので、中国の空港のようですが、金浦の放射能測定器も似たような感じの機械です)。

           Rad_2 

測定器の間を通り抜けるとき、測定結果の数値が横に出ます。

それをチラッと横目で見て通り抜けるのですが、どういった「単位」の数値なのかよくわかりません。

私の場合、前の人とほとんど同じ数値だったように見えました。

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武田邦彦さんのブログ (その2)

武田邦彦さんのブログについてはすでに3月19日の私のブログでご紹介しました(『こちら』)。

その時の紹介文をもう一度書きます。

* * * * *

武田邦彦さんは、 内閣府原子力委員会、 内閣府原子力安全委員会などの専門委員を歴任。

東京大学工学博士、芝浦工業大学教授、名古屋大学大学院教授を経て、現在中部大学教授。

一般の方にはベストセラーとなった『偽善エコロジー』『環境問題はなぜウソがまかり通るのか』などの著者としての方が馴染みがあるかもしれません。

武田さんはコントロバーシャル(controversial; 論争を招くような)な説を展開している学者と見られていますられていますが、彼のブログは一読すべきだと思います。

* * * * *

武田さんが昨日書かれたブログは『こちら』

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2011年4月13日 (水)

熱中症

平成23年2月4日に発表された厚生労働省の『人口動態統計月報(概数) (平成22年9月分)』には 、「4.参考」の項目に、

「夏期の熱中症による死亡者数」の表が掲載されています(『こちら』)。

Photo_4

上の図はクリックすると大きくなります。

これを見ると昨年は1,600人強の方が熱中症で亡くなられたことが分かります。

さて問題は今年の夏です。

原発事故の影響で、夏の冷房の使用が抑制される可能性があります。

「昔はエアコンなんか無かった」と言う人もいますが、たとえば東京では昔は今ほど湾岸地帯に高層ビルが乱立しておらず、ヒートアイランド現象もありませんでした。

熱中症はお年寄りなど弱者を襲います。

どうしたらいいか、今から対策を考えておいた方が良いと思います。

たとえば「緑のカーテン」(『こちら』)。

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2011年4月12日 (火)

会話する双子の赤ん坊

『こちら』です。

     Tw

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上杉隆のウェブサイトより

以下は上杉隆さんのウェブサイト(『こちら』)からの抜粋です(全文は『こちら』)。

なおこれは4月6日に行われた勉強会(鳩山由紀夫前首相主催)での講演を文字起ししたものです。お読みになればこの会には鳩山前総理も出席していたことが分かります。

「今も東京電力の記者会見を抜けてきたのですが―、(会見を)24時間やっています。
保安院もそうですが、24時間やってるというのは、朝から晩まで、朝11時、1時、3時、5時、夜中11時、1時半、2時、ときには3時20分にスタートします。 しかもそれが開始1分前に言うので、外にも出れないでずっとみんな泊まり込みで待っているるという状況です。

その中で常に情報を出してくれと言い続けているのが、フリーランスの何人かのメンバーです。基本のテレビ・新聞は、全く質問もしません。東京電力という、電事連のいわゆるスポンサーに気を遣って何一つ質問しないで、結果として半ば大本営発表のように、情報を出てくるのを止める、防衛するような状況です。

どういうことかと言うと、たとえばプルトニウムの問題がありました。ご存知のように3号炉はMOX燃料なのでプルトニウムが発生する可能性が高いと、当初から海外メディア、専門家も含めて指摘されていました。14日の爆発したときにも、セシウムとヨウ素が検出されたときに、当然ながらプルトニウムが検出されるだろうと素人でも分かることですが、なんと2週間、私が質問するまで「プルトニウム」と言う単語を記者会見で訊いた記者は一人もいませんでした。
そして、訊いたところ東電の発表はプルトニウムを計っていないと、さらに計る計器を持っていないと言ったわけです。これは26日のことです。

ところが突然、翌日に枝野官房長官がプルトニウムが検出されたと発表されました。
驚いたことに、検出した時の調査は21日22日の2日間で行い、23日にそれを外部の組織にもっていき28日に発表すると。時系列が全く逆になっているのです。
これから個別のことを全部お話しますが、万事がこのような調子。

まず、最近ですがピットから水が出るということですが、実は23日の段階で日隅一男さんと木野龍逸さんというフリージャーナリストが相当汚染された水が海洋に流れてるのではないか、と朝から晩まで訊いています。

ところが

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レベル7の衝撃

「やっぱり」というのがニュースを聞いた大方の人たちの感想なのかもしれません。

政府は当初、レベル4だとしていました(『こちら』)。

それを先月18日にレベル5へ引き上げ(『こちら』)。

そして今日ついにレベル7へと2段階アップさせました。

IAEAのウェブサイトに行くと、各レベルについての下記のような説明図があります(図はクリックすると大きくなります)。

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レベル7についてはIAEAは

“A major release of radioactive material with widespread health and environmental effects requiring implementation of planned and extended countermeasures”

と説明しています(『こちら』)。

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2011年4月10日 (日)

バークシャー・ハサウェイで起きていること

投資家ウォーレン・バフェットは個人資産4兆円強を有し、世界で3番目の金持ちと言われています(『こちら』)。

   Warren_buffett_2

彼が運営する投資会社バークシャー・ハサウェイはニューヨーク証券取引所にも上場しており、誰でもこの会社の株を買うことができます

(今では1株1000万円以上します(『こちら』)が、バフェットが最初にスタンフォード大学にゲスト・スピーカーとしてやってきた時はたったの60ドルでした(『こちら』))。

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今年81歳になるバフェットの後継者については、これまでおおよそ3名の名前が上がってきました。

1人は天安門事件の際、学生として天安門広場でデモ隊を組織した経験を持つリ・ルー氏

以下は昨年7月のウォールストリート・ジャーナル紙からの抜粋です(全文は『こちら』)。

       Lilu_3

「リ氏は毛沢東元国家主席による文化大革命が始まった1966年に誕生した。

同氏が9カ月の時、技術者だった父親は「再教育」のため炭鉱に、母親は強制労働収容所に送られたという。

両親は、幾つか家族に金を支払い、リ氏の養育を依頼した。

リ氏が両親と2人の兄弟に再会したのは10歳になる頃という。

リ氏はその後、南京大学に進学し、物理学を学んだ。

89年4月、リ氏は北京の天安門に旅立った。

改革推進派とみなされた胡耀邦元総書記の死を悼むために広場に集っていた学生に会うためだ。

学生は天安門で汚職などに対する抗議活動を行っており、リ氏も学生を組織し、ハンストに加わった。

リ氏は天安門事件の後、ほかの学生とともにフランスに逃れた。

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同年、人権活動家らが同氏を英雄と称えたニューヨークのコロンビア大学で講演するため、米国を訪れた」

2人目は今年40歳となったトッド・コームズ氏。

     Todd_combs

昨年10月のウォールストリート・ジャーナル紙によると、

「コームズ氏は、米コネチカット州の小規模ヘッジファンド、キャッスル・ポイント・キャピタルを経営していたが、既に顧客に書簡を送付し、バークシャー移籍のためにファンドを閉鎖する旨を伝えている」

とのことでした(全文は『こちら』)。

そして3人目。デービッド・ソコル氏。

彼は今年3月28日付でバークシャーを辞任すると申し出ており、3人目と言っても、もはや彼が後継となることはありえません。

以下は3月31日付のブルームバーグ・ニュースです(全文は『こちら』)。

「米証券取引委員会(SEC)は、米保険・投資会社バークシャー・ハサウェイの元幹部、デービッド・ソコル氏を調査している。

事情に詳しい関係者1人が明らかにした。

ソコル氏は、潤滑油添加剤最大手の米ルブリゾールの株式を購入していたことを明らかにした後、バークシャーの職を辞任した。・・

SECは、バークシャーがルブリゾール買収を検討しているとの内部情報に基づいて、ソコル氏が株式を購入したかどうか注目している。・・

ソコル氏は米経済ニュース専門局CNBCが31日放送したインタビューで、「間違ったことは何もしていないと思う」と述べた」

     Buffett_sokol

       (バフェットとソコル)

いったい何が起きたのでしょう。

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大津波

パール・バックというと、私は『大地』をたしか小学生か中学生だったときに読んだことを思い出しますが、

『大津波』という本を書いていることは知りませんでした。

      The_big_wave_2

「漁師の息子のジヤは、ある日突然村を襲った大津波によって、

家も、家族も奪われ、独りぼっちになってしまう。

丘の中腹にあった友だちのキノの住む農家に引き取られるが・・」

      Pearl_buck_2               

パール・バックは1892年生まれのノーベル賞作家。

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『大津波』(上のように『つなみ』と訳されているものもあります)は、日本に滞在した経験のあるパール・バックが、日本人の死生観を巧みに描いた作品であるとされています。

なお彼女はこの作品で Children’s Book Award を受賞(『こちら』)。

Jubal Francis さんが投稿したこの『YouTube』、3分54秒ですので是非ご覧になってみてください。

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精魂込めて積み上げてきたもの

明日で震災から1か月になります。

あまりにも多くのことが起こり、気づかなかったニュースもたくさんあります。

3月29日の朝日新聞。

福島の野菜農家が自殺 摂取制限指示に「もうだめだ」(記事の全文は『こちら』。以下は抜粋)

      Fukushima_2

      (写真は上記のAsahi.comの記事より)

「福島県須賀川市で24日朝、野菜農家の男性(64)が自宅の敷地内で首をつり、自ら命を絶った。

福島第一原発の事故の影響で、政府が一部の福島県産野菜について「摂取制限」の指示を出した翌日だった。

震災の被害に落胆しながらも、育てたキャベツの出荷に意欲をみせていたという男性。

遺族は「原発に殺された」と悔しさを募らせる。

男性は30年以上前から有機栽培にこだわり、自作の腐葉土などで土壌改良を重ねてきた。

キャベツは10年近くかけて種のまき方などを工夫し、この地域では育てられなかった高品質の種類の生産にも成功。。

「今まで精魂込めて積み上げてきたものを失ったような気持ちになったのだろう」」

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2011年4月 9日 (土)

全米ビジネススクールランキング

US News & World Report が先月発表したランキング(『こちら』)。

1位:スタンフォード、2位:ハーバードと続きますが、学校ごとに学費やGMATのスコアも出てきます。

高い教育水準の裏には学校同士の熾烈な競争があるように思います。

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シャットダウンの回避

時計は夜中の11時(米国時間)を回っていました。

「米国連邦政府の一時閉鎖(Government Shutdown)まであと1時間を切った」 ―

間一髪、こうした状況の中でようやく合意が成立。

まさにぎりぎりのところでシャットダウンは回避されました(『こちら』『こちら』)。

                      Blue_room_2

日本の計画停電も(やむを得ないとはいえ)かなり強引なやり方でしたが、

米国の「政府の一部閉鎖(シャットダウン)」も、

(今回は回避されたものの)かなり強烈な手法です。

          Washingtondc

対象となった80万人の連邦政府職員にしてみれば、

「なぜ我々が対象となって、航空管制官など他は対象とならないのか」

との気持ちであったと思います。

政府の本源的な機能とは何か、こういった問題についても考えさせられます。

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米国連邦政府の一時閉鎖 (Government Shutdown)

現在日本時間の朝9時を過ぎたところですが、ワシントンD.C.は金曜日夜8時を過ぎたところ。

デッドラインまで後4時間弱。

15年ぶりに米国連邦政府が一時閉鎖されることになるかもしれません(『こちら』『こちら』)。

英語では Government Shutdown と言っています。

米国の株式市場もこのことが原因で下落(『こちら』)。

連邦政府職員のうち対象となる80万人に対して一時的にせよ給与が払われなくなり、国立公園なども閉鎖されます。

もっとも連邦警察、消防、軍、航空管制などは閉鎖の対象外です(『こちら』)。

具体的にどんな影響が出るのか。

事前に米政府が予想される影響について発表しています(『こちら』)。

午前零時(あと3時間半)までに議会が合意に達すれば、連邦政府の一時閉鎖は避けられます。

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2011年4月 8日 (金)

フェイスブック (日本から学ぶ10のこと)

すでにあなたがフェイスブックのアカウント登録をしている場合、

「10 Things to learn from Japan 」と

(フェイスブック上で)検索すると、この題名の公開グループの頁に行きつきます。

すでに100数十名がこの公開グループのメンバーになっていますが、管理人はじめメンバーには、インド(特にバンガロール)の方が多く目につきます。

なおこの「10 Things to learn from Japan 」の中身(10の項目)のところは いろんな方のブログにも引用されていますので、

普通にネット上で検索をかけても、その内容を知ることが出来ます。

10 things to learn from Japan-

日本から学ぶ10のこと

1. THE CALM 

Not a single visual of chest-beating or wild grief. Sorrow itself has been elevated.

1. 冷静さ

どの映像からも大げさな嘆きや狂気のような悲しみは見られない。悲しみというものが昇華されていた。

2. THE DIGNITY

Disciplined queues for water and groceries. Not a rough word or a crude gesture.

2. 品格

水や援助物資を待つ列の規律正しさ。乱暴な言葉や粗暴な態度が見られない。

3. THE ABILITY

The incredible architects, for instance. Buildings swayed but didn’t fall.

3. 技術力

たとえば、信じ難い程の建築技術力の高さ。 建造物は大揺れしても崩落しなかった。

4. THE GRACE

People bought only what they needed for the present, so everybody could get something.

4. 思いやり

人々は今最小限必要な物だけを買ったから、全ての人が何らかの必要品を手に入れることが出来た。

5. THE ORDER

No looting in shops. No honking and no overtaking on the roads. Just understanding.

5. 秩序

店からの略奪は無い。道路では、クラクションを鳴らしたり割り込んだりもしない。 人々はきちんと理解している。

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2011年4月 5日 (火)

東京電力のCDSスプレッド

東京電力については上場来最安値を更新したとか、株価ばかりが話題になりますが、社債や信用リスクについても目を向けた方が良いでしょう。

まずは株価のチャート。

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上図は10年間のチャート。

今日は362円でストップ安を付けています。

一方、CDSスプレッドの方は:

Tepcocds_2

こちらは過去1年間のCDSスプレッドをプロットしたもの。

3月11日以降急騰しています。

ここで、いきなりCDSスプレッドが出てきて何のことかわからないという人も多いかもしれません。

実はこのブログではCDSスプレッドについて何度か取り上げてきています。

最近のものでも『こちら』でCDSスプレッドについて説明し、 『こちら』『こちら』でも触れました。

とくに『こちら』はCDSを使って個人で1兆円強を稼ぎ出したポールソン氏の話。

難しい説明を読むよりも『こちら』の本を読んでしまった方が手っ取り早く理解できるかもしれません。

といっても「そんな時間はない」と言う方に講義風に説明しますとこうなります。

CDSとは:

(例えば)Aの債権1億円分のプロテクションを買った投資家は、Aが債務不履行に陥った場合に(プロテクションの)売り手から、1億円の債権の回収不能相当額を補償してもらう。

売り手はリスクを引き受ける代わりに毎年一定の保証料を買手から受け取る。

ということになります(これは『日経ヴェリタス』による説明です)。

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要は、東電の社債を持つ人が毎年何パーセントの対価(「プレミアム」)を払えば、万が一東電の社債がデフォルト(債務不履行)になった際に、

そのリスクから解放される

(プレミアムを受け取った人が債権の相当額(額面額等)の金銭を支払う)

かを示すものです。

なお上述のグラフ(東電のCDSスプレッド推移)は東京金融取引所のウェブサイトより取ったものです(『こちら』)。

CDSスプレッドは CMA などでも公表しており、本日のブルームバーグは 「CMA prices for credit-default swaps が東電の場合、本日は3.91%、3月31日には 4.47%にもなった」 と報じています(『こちら』)。

毎年4%前後のプレミアムを払うことで、東電の倒産リスクから解放される―

「それならば」と思ってプレミアムを払う社債の保有者がいるかもしれませんし、

「天下の東電がつぶれるはずがない。ばからしい」と思って、そんなプレミアムは払わないという人もいると思います。

あるいは「万が一の場合には社債を持っている他人の面倒を見てやるから、ここはプレミアムだけをまずはもらっておこう」と思う人もいるでしょう。

こういった相対立する考えの人たちが市場で拮抗するポイントが、現状4%前後というプレミアムの水準です。

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2011年4月 4日 (月)

最悪の事態の想定

夜タクシーに乗りましたら、運転手さんいわく、

「1月、2月も売り上げが落ち込んでいたのですが、地震・津波以降、さらに激減。

その前の3分の1の水準になりました。

私は夜中心に営業しているんですが、ひどいときは一晩中走ってもお客さんを乗せるのが2人だけなんていう時もあります。

これでは生活していけません」

   Taxi

このようにいろんなところに余波がきています。

* * * *

さて話を本題に戻して、このブログ記事のタイトルである「最悪の事態の想定」について書きます。

銀行がプロジェクト・ファイナンスの審査をする時。

あるいは投資銀行がM&Aでキャッシュ・フローのバリュエーションを行う時。

金融の世界ではこのような場合に「ノーマル・ケース(通常のシナリオ)」だけでなく、「ベスト・ケース」や「ワースト・ケース・シナリオ(最悪の事態)」を想定して、案件の審査や評価をします。

今回の福島第一でも、政府が「止める、冷やす、封じ込める」と繰り返すものの、

なかなか事態が好転しない中、 起こりうる「最悪の事態」についての議論が頻繁に出てくるようになりました。

たとえば今日発売された「週刊現代」(『こちら』)。

想定される「最悪の事態」とはどんな事態なのか、との特集が組まれ、

元東芝の原子炉格納容器設計者、後藤政志氏や同じく東芝で原子炉の安全性研究にかかわっていた奈良林直・北海道大学大学院教授などの見解を紹介しています。

後藤氏のコメントです。

「すでに炉心はかなり溶融(メルトダウン)していると思いますが、さらにこれが進んで圧力容器の底に落ち、熱い核燃料の塊ができて、それが圧力容器を突き破り、底に抜けた場合です・・・」

実はここのところまでは、専門家の見解はかなりのところ一致しています。

上述の後藤氏も、奈良林氏も、そして日立関連会社のエンジニアの田中三彦氏も、あるいはこのブログで紹介( 『こちら』 )した英国政府の科学顧問、Beddington教授も(もちろんそれぞれ違いはありますが)比較的似たような見解です。

問題は底が抜けた後、どうなるか?

そこから先に想定される事態は、上記4人がそれぞれ違う見解を持っています。

「爆発的事象」が起こる可能性があるとする見解。

あるいは起こらないとする見解。

仮に起きたとした場合のその程度、影響の度合いなど・・それぞれ見解が異なってきます。

大前研一さんも「圧力容器の底に落ち、熱い核燃料の塊ができて、それが圧力容器を突き破り、底に抜けた場合」までは同じシナリオですが、

そこから先は微妙に違うシナリオを示しています(大前さんのこの部分のレクチャーは『こちら』のYouTubeで見ることが出来ます。3分23秒です)。

要は、熱い核燃料の塊ができて、それが圧力容器を突き破り、底に抜けた場合にどうなるか、

「どうなるかは、現段階では誰にも分からないんじゃないですか」

という田中氏の言葉のような状況なのかもしれません。

出来るだけ多くの情報を集めて一人一人が考えろということなのかもしれません。

もちろんこれはあくまでも「最悪の事態」の話です。

冒頭の「審査やバリュエーションの話」に戻りますが、やはり一番高い蓋然性で起きるのは、ノーマル・ケース(通常のシナリオ)です。

* * * * *

なお3月30日に東京電力が行なった記者会見の模様。全文が『こちら』でご覧になれます。

     Zte

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2011年4月 3日 (日)

炉心溶融

ニューヨークタイムスの「この記事」は参考になると思います。

4月2日付のニューヨーク版A6頁です。

米国政府エネルギー省のチュー長官(エネルギー長官)の会見(米国時間4月1日)模様をまとめたものです。

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チュー長官と言えばスタンフォード大学の教授もしていた人で、レーザー冷却により原子を捕捉する技術の研究で知られ、1997年にはノーベル物理学賞を受賞しています(『こちら』)。

ニューヨークタイムスの記事は、

「日本政府当局は『部分的には炉心溶融を起こしている』と言いながらも、完全なメルトダウンにどれくらい近いかを明言してこなかった(Japanese officials have spoken of “partial meltdown” at some of the stricken reactors. But they have been less than specific, especially on the question of how close No. 1 — the most badly damaged reactor — came to a full meltdown. )」

と述べています。

これに対してチュー長官は、

「米国政府が日本の当局から得た情報をベースとすれば」

との前提付きですが、

「1号機は炉心(core of reactor)の7割が激しく損傷し(severe damage)、2号機は33%のメルトダウンに苦しんでいる」

と述べています。

同時に長官は、

「危機の最悪の瞬間からは遠のいている(後退している)ように思える;(the worst moments of the crisis appeared to be receding,)」

と述べているのですが・・。

* * * *

なお、IAEA の Reactor Status レポートを先日ご紹介しました(3月20日、『こちら』)。

この時の状況が下記。

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この時に比べて現在(13時間前に発表されたもの)は改善したところも多いのですが、心配なのは 2号機の原子炉の状況がむしろ赤印となり悪化していることです(下記)。

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2011年4月 2日 (土)

三菱UFJモルガン・スタンレー証券が約800億円の損失

三菱UFJフィナンシャル・グループ(MUFG)傘下の三菱UFJモルガン・スタンレー証券が、自己売買部門での債券業務の不振で約800億円の損失を出したとのことです(『こちら』、あるいは『こちら』)。

この結果、三菱UFJフィナンシャル・グループ(MUFG)の証券持ち株会社「三菱UFJ証券ホールディングス」は11年3月期決算で500億円規模の最終赤字を計上する見通し(『こちら』)。

三菱UFJモルガン・スタンレー証券は60%がMUFGによって所有され、40%は米国のモルガンスタンレーが持っています。

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   (過去1年間の三菱UFJフィナンシャルG株価推移)

800億円(961百万ドル)の損失の4割にあたる385百万ドルの損は、今月に発表される米国モルガンスタンレーの第1四半期決算に反映されるとウォールストリート・ジャーナル紙(WSJ)は報じています(『こちら』)。

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   (過去1年間のモルガンスタンレー株価推移)

なぜ800億円もの損失となってしまったのでしょうか?

上述のWSJ紙はシティー・グループのアナリストのコメントを載せています。

「三菱UFJモルガン・スタンレー証券は海外通貨を使った仕組み債の販売を3月に一部中止したこともあり、これにからんでの損失という見方もあるが、われわれはインフレ・インデックスの国債取引に関係している可能性もあるとみている」

WSJ紙によれば、

「三菱UFJモルガン・スタンレー証券は昨年5月に設立以来、190億円(228百万ドル)の損失を計上(~昨年12月末)。

今年2月には従業員の4%にあたる300人を目標に早期退職プログラムを実施。

モルガンスタンレーからは約100名のインベストメント・バンカーが三菱UFJモルガン・スタンレー証券にジョインしたが、債券のセカンダリー・マーケットのトレーディングは主としてMUFJの人々によって行われていた」

とのことです。

* * * *

話は少しそれますが、同じ日のWSJ紙はゴールドマンのCEOの報酬が前年の1百万ドルから2010年にはその14倍の14百万ドル(11億円)になったと報じています(『こちら』)。

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