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2012年2月26日 (日)

年金保険

昨日の日経ラジオ『集まれ!ほっとエイジ』では、『年金保険』について説明しました。

年金保険とは、保険金を毎月(もしくは2カ月に1回、半年に1回というように)長期にわたって年金のように受け取るタイプの保険のことです。

たとえば毎月10万円を65歳から、終身(死ぬまで)受け取るには、保険料はいくらかかるのでしょうか。

保険会社によって若干数字は違います。

また保険ですので、契約者の性別(男性か女性か)によっても違います。

これは、ある保険会社のケースで、しかも契約者が男性の場合ですが、 2,667万円を払い込めば(2年~5年据え置きの要あり)、65歳から死ぬまで毎月10万円を受け取れます。

かりに105歳まで生きれば、トータルで4,800万円もらえることになります。

逆に75歳で死ぬと、1,200万円しか返ってこないことになります。

ところで、2,000万円とか3,000万円をポンと払ってこの種の保険に入る方が実際にいるか、という疑問を持たれる方もいるかもしれません。

そういう方もたしかにいますが、比較的多くの人は、これまで入っていた保険を使って、この種の保険に入っています。

どういうことでしょうか。

実は、いまから20~30年前まで、生命保険のなかでは、積立式、いわゆる終身保障型の保険が主流を占めていました。

その時代に、保険に加入し、それをそのままキープしている人は比較的楽にこの種の年金保険に入ることができます。

そのころ(1985~1993年)は、保険料の予定利率が5.5%もつけていました。

それがそのまま適用されて現在でも積み立てられているからです。

こうした積み立てタイプの保険を(1)解約しなかった人、(2)掛け捨てタイプに変更しなかった人は、 たとえばこれから先、その人が65歳になった時点で、これを個人年金保険に変更することが出来ます。

つまりこれまで毎月3万円ちょっとの保険料を負担していて、それだけで知らない間に、月10万円の終身タイプの保険が手に入ったという人が結構いるのです。

しかし、「何年か前だったか、保険会社の人がやってきて、掛け捨ての方が安いからと、掛け捨てタイプに替えてしまった」 という人も多いと思います。

そういった人たちは、残念ながら「お宝」保険をみすみす捨ててしまったということになります。

実はこうした切り替えは全国的な規模で行われたのですが、それには、事情があります。

積み立て型保険(終身保険)は、これが盛んに売られていた1970年代から80年代にかけて、いまよりかなり高い利回りで運用されていました。

1990年には長期の金利(長期プライムレート)が8.9%をつけたこともあり、保険会社はこうした高い金利で長期の資金を企業に貸し付けることが出来たのです。

しかし、やがて金利が5%、4%と下がってくると、保険会社にとってツライ状況になってきます。

積み立て型保険(終身保険)は契約者に対して最低運用利回り(予定利率といいます)を契約時に保証しているからです。

たとえば1985年から1993年に契約された保険の予定利率は5.5%でした。

こうしてバブルが崩壊し日本の金利水準が低金利になっていくと、保険会社は「逆ざや」に苦しめられるようになったのです。

そこで考えられたのが、定期保険(掛け捨ての保険)への転換です。

保険会社は、多くの顧客が契約している利回りの高い終身保険を、貯蓄性のない定期保険に切り替えさせようとしたのです。

これにより保険会社は逆ざやの原因となっていた高い予定利率の保険から逃れられるようになります。

しかしこれは別の見方をすると、契約者にとっては、せっかくの高い利回りの貯蓄性保険を解約させられてしまったことを意味したのです。

さてでは昔からの積立保険、いわゆる「お宝」保険を持っていない人はどうしたらいいでしょう。

こういった人がいまから年金保険に入るのは、やはり難しいのでしょうか。

いえ、そんなことはありません。いまからでも積み立て型保険(終身保険)を始めることが出来ます。

ただし金利が安いので昔のような好条件というわけにはいきませんが・・・

具体的には、50歳で終身保険に入る場合、65歳から年金の形で毎月7万円を受け取るためには、毎月どのくらいの払い込みが必要かというと、15年間にわたって 毎月約114,500円払い込まないとなりません。

トータルでの払い込みは、以下のようになります。   

114,500円×12か月×15年=2,061万円

これを65歳から年金の形でもらうと、月額73,300円になります。

73,300円の個人年金の受取のために、 50歳から毎月11万円以上払うのは厳しい、と思われるかもしれません。

しかし、もし90歳まで生きるとすると、65歳から支払われる個人年金保険のトータルは2,199万円になります。

もし100歳まで生きたら 3,078万円、105歳まで生きればトータルで3,518万円もらえます。

番組ではこの辺につきもう少し詳しくご説明したほか、保険会社倒産のリスクなどについても説明しました。

詳しくは是非番組をお聞きになってみてください。

こちら(日経ラジオ)のサイトをクリックすると出てくる下記ボタンの「聴く」を押してください。(下記ボタンをいきなり押してもリンクされていません。必ず『こちら』をまずクリックしてください)

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なお iTunes でも聞けます(無料です)。 『こちら』です。

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