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2012年6月 3日 (日)

1871年以来、最低の水準

1か月前(5月1日)、ダウ平均株価は13,279ドルをつけていました。

リーマンショック前の2007年10月11日につけた史上最高値の 14,279ドルにあと一歩のところ(93%)まで来ていたのです。

しかしこの1ヶ月の間にダウは 1,000ドル以上も下落。

資金は株式から安全資産へと移行し、10年もの米国債の利回りは1.437%と史上最低を記録しました。

10_year_treasury_yield_2
(米10年もの国債利回り推移;98年6月~12年6月)

上図は図の上でクリックすると約2倍に大きくなります。米財務省の『こちら』の頁から取りました。

もう少し長い期間でみるとどうでしょう。

1871年以降のデータは下図のようになります。

10_year_yield_since_1871_2

こちらの図はクリックすると2.5倍になります(『こちら』から取りました)。

1871年というと明治4年(『こちら』)。

このころからのデータをずっと並べてみて、先週金曜日の数値が最低であったということですから、これは米国の人にとってかなりのインパクトのある出来事でした。

30年もの国債はどうでしょう。

30年もの国債は2.508%まで下がりました。

こちらも2008年12月につけた史上最低値 2.505%まであと少しのところまで来ています。

こうしたなかで、金利がここまで低下してくるとバーナンキがQE3(第3次量的緩和)を行ったところで、実態経済にはさほどのプラス作用は期待できないのではないかといった論調も出てきました(『こちら』)。

現在の状況はどう解したらよいのでしょうか。

ここにきて見方は2つに大きく分かれます。

(A)これは歴史的な転換点だ。世界金融危機の第2幕が始まっている。

(B)雇用統計は一時的停滞、足踏みに過ぎない(下図)。ヨーロッパの問題はこれからも続くだろうが、米経済にはこれ以上の大きな影響は及ぼさない。

Um_d
          (米 失業率推移)

Ue_d_2_7

なお上図は米労働省(『こちら』)から取りました。

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コメント

1871年というと、南北戦争が終結して6年後。無借金で戦った北部が、南部の「アメリカ連銀」が発行した国債を全部引き受けて、すでに全額返し終わっているのですね。
その証拠に、67年には余った金でアラスカを買収している。
「戦争債務を着実に完済したという事実はが世界金融市場における米国債の信用を確固たるものとした」ということは、昔、教科書で習いました。
今のアメリカと違って、教科書で「金ピカ時代」と整理されている、国力横溢の時代ですね。
そのころの国債の利回りが低いのはわかるのですが、どうして今、こんなに低いのか。1871年は、国力と国債価格の相関関係がシンプルで、誰もが納得できるものだったのでしょうね。

投稿: 神保町 | 2012年6月 4日 (月) 15時53分

最近ブログを拝見させて頂いております。株にはうとい割に証券会社のお姉さんにすすめられるまま現在 日興証券の・日本低位割安株ファンド12ー01 ・日本割安株オープン ・日興ハイブリッド3分法ファンド毎月分配型を所有しております。 全2件については 勢いづいて下落しており 解約タイミングすらつかめず 途方にくれております↓
リーマン時にも 1000万近くマイナスをし 痛い目にあっております↓
現在の所有銘柄についてどのようにしていくのが得策なのか アドバイス頂けないでしょうか
証券会社のお姉さんは年末まで様子みて頂けないでしょうかとおっしゃいますが このタイミングで私は急な病で働けなくなり 生活資金に当てようと思っていたため途方にくれております↓
突然の文章で 大変失礼いたしますが 許す事ならご回答お願い致します

投稿: よい子 | 2012年6月 5日 (火) 07時04分

(1) 投資信託については詳しくは拙著「マネー大激震」や「自分年金をつくる」でも書いたのですが、買ったとたんに1000万円のものが販売手数料で970万円以下になります。日本低位割安株ファンド12ー01の販売手数料は3.15%、日本割安株オープン も販売手数料3.15%、日興ハイブリッド3分法ファンド毎月分配型は3.675%です。このほかに投資信託を保有している間、信託報酬を取られます。これは基準価額の中に織り込まれ、毎日この分が引かれて基準価額が計算されます。最初の2つのファンドは年1.4175%、3つ目のものは実質年1.995%です。ということで、ファンドマネージャーがよほど敏腕で、これらの手数料を打ち返すだけの能力がないと、買った人は損をします。

(2) それでは今すぐ解約すべきか、ですが、難しいところです。市場がボトムのところで解約すれば後悔します。かと言って、持ち続ければ結局は手数料倒れに終わる可能性が高くなりますので、これから先、2~3年分の手数料はあきらめ(2~3年分の信託報酬くらいは相場の下落や上昇ですぐ動きます)、まずは当面の目標を【A】2~3年のうちに売る、【B】ベストなタイミングで売る、に設定して考えてみてはどうでしょうか。(生活資金に必要な分は相場にかかわらず一部売却していく必要があるでしょうが・・)

(3) とすると、2~3年のうちのいつがベストなタイミングかという問題になります。ブログで書いたように今回の事象を世界金融危機の第2幕が始まっていると捉えれば、これから先、もっと悪くなるでしょうから、いまがベストの売却のタイミング。米雇用統計が少し足踏みしただけと捉えれば、もう少し待って市場が回復してからということになります。

(4) 個人で日経平均やTOPIXの相場をはっている人のなかでは、あともう少し下落するかもしれない、そうしたら大々的な買いを入れるという人もいます。2009年3月の日経平均ボトムのときに大規模な買いを入れ、その後の相場回復でかなり儲けた人もいます。(ただしこの(4)の考え方は資金に余裕がある方向けのもので、投資資金の一部を生活資金に向けようとされている方には、リスクが大きくお勧めできません)。

(5) これから先の相場がどうなるか、結局のところ、これは誰にもわからないことなのですが、私自身も米国株(アップル、マクドナルド、コカコーラなど)や日本株を持つ身であり、自分のことをお話しすると、今月(6月19日~20日)の米FOMC の動きを見てみたいと思っています。もちろん現時点(6月5日)から6月19~20日の間に大きな動きがあれば、その時に対応する必要も出てきますが、FOMC の動きを待って(あるいはその動きがもう少し良く見通せる段階になって)自分のポートフォリオを見直してもよいかと思っています。

投稿: 岩崎 | 2012年6月 5日 (火) 09時21分

お忙しい中 本当にご丁寧にわかりやすく アドバイス頂き有り難うございました。
気持のダメージも かなりあった中 とても心が軽くなりました。
見通しを考えてみていきます。本当にご親切に有り難うございました。

投稿: よい子 | 2012年6月 5日 (火) 11時22分

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