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2014年1月19日 (日)

テンバガーを狙え(その6)

「投資先の株価がじゅうぶんに高くなりすぎて、株価上昇の潜在力をすべて使い果たしてしまった。だからここで売って、もっと安い株に投資することで、今度はその安い株が高くなっていくのに賭けよう」 

この考え方が馬鹿げていることをフィッシャーは3人のクラスメートの話にたとえて説明しています。

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「あなたは大学卒業時に、3人のクラスメートそれぞれと、次の契約を取り交わすものとする。

『あなたは、彼らが最初の1年で稼ぐ給料の10倍の金額を彼らに与える。その代り、彼らは生涯にわたって、彼らが毎年稼ぐ報酬の4分の1をあなたに払い続ける』。 

10年後、3人のうち1人(A君)は素晴らしい成功を収める。大会社でどんどんと昇進を重ね、社長からも一目置かれる存在。

次の10年でA君は社長になるに違いない。

そうなれば報酬もケタ違いになり、ストック・オプションなども手にするだろう。

一方、B君とC君はうだつが上がらず、10年経っても給料はほとんど変わらない。 

さてこの段階で、ある人が当初(10年前)あなたがA君に与えた金額の6倍をあなたに支払うから、A君から毎年報酬の4分の1を受け取る権利を譲ってくれと言われたら、あなたはどうするか。

その権利を売って得たお金で、B君なりC君にさらなる投資をして乗り換えるだろうか」 

株が高くなり過ぎたからと売って、まだ安い株に乗り換えるというのは、A君という有望株を売ってB君、C君に乗り換えるのに等しいとフィッシャーは主張します。

フィッシャーに言わせれば、こうしたことを行う投資家というのは、「もっとも馬鹿げた投資家」ということになります。 

このブログでも書きましたが、1979年スタンフォードの学生たちが3年前(1976年)に60ドルだったバークシャー・ハサウェイの株が約5倍の280ドルになってしまい、

「高くなりすぎて買うのは控えるべきだ」

といった議論をしていました。

現在バークシャーの株は、その時からさらに上がって、280ドルだった当時の600倍以上になっています。 

過去に比べて高くなりすぎたから「買えない」とか「売るべきだ」というのは、フィッシャーによれば「3人のクラスメート」の例から分かるように愚かな考えです。 

それでは株はいつ売るべきか。

フィッシャーはいろいろと考察を深めていき、ひとつの結論に辿り着きました。

「株を買う時にやるべきことをきちんと行ってさえいれば、その株を売るべき時期というのは、ほとんど永遠に来ない(almost never)」

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