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2014年12月13日 (土)

原油価格下落

「原油価格の大幅な下落が、物価の下押し要因とし て働いている」(『こちら』)として、黒田日銀総裁が「量的・質的金融緩和」の拡大に踏み切ったのが10月31日。

このときの油価はWTIが80ドル。

それからあれよあれよという間に原油価格は更なる下落を続け、昨日は57.34ドルをつけました。

Wti6_3

           (半年間の値動き)

たった1ヶ月半で約3割の下落。

半年前に比し44%の下落です。

いったいサウジのヌアイミ石油相は何を考えているのか・・。

Oil_prices_3

上図はBBCの記事(『こちら』)に出ていた図です(もともとの出所はDeutsche Bank and IMF)。

つまり自国の財政構造を変えない限り、サウジとしても原油価格の下落を長期にわたって維持できない・・。

当然のことながら自分たちも傷つく可能性が高い・・。

そんなことは百も承知で、ヌアイミ石油相は12月10日の会見で、減産を改めて否定しました(『こちら』)。

従来の swing producer としての役割を演じる(原油価格をコントロールするためサウジが生産量の調節をする)ことは、当面しないとの意思表示です。

スタンフォード大学の修士課程を修了しているヌアイミ石油相(『こちら』)は、1995年から現職にあります。

約20年間。

ご存知の方も多いと思いますが、サウジの石油相は半世紀の間3人の人が務めただけです(『こちら』)。

ヤマニ:1962~1986(24年間)

ナーゼル:1986~1995(9年間)

ヌアイミ:1995~現在(19年間)

全員米国で教育を受けていて、ナーゼルはカリフォルニア大学(UCLA)の修士、ヤマニは幾つか出ていますが有名なところではオバマ大統領と同じハーバードのロースクールの出。

そしてヌアイミはスタンフォード。

何年か前になりますが、私はジェフリー・ロビンソンの『ヤマニ―石油外交秘録』を読んだことがあります。

記憶に残っているのが、ヤマニは世界のどこの油田であっても埋蔵量や生産量がいくらで、産油コストが幾らくらいかが頭に入っているといった下り。

ヤマニが石油相を務めた時代に原油価格は、2度の石油危機(1973年、1979年)で、3ドル(73年の危機前)から40ドル近く(79年の危機後)にまでなりました。

現在の石油相ヌアイミが何を考えているのか、そして原油価格はどうなっていくのか、ひじょうに興味があるところです。

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