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2016年2月28日 (日)

外国人の日本株売買動向をグラフ化すると

年ごとの売買高は:

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政府が衆参の議院運営委員会理事会に黒田東彦氏を次期日銀総裁候補とする人事案を正式に提示したのが2013年2月28日。

バズーカを予想した外国人が2013年に一気に買いを入れたのが、上のグラフから見て取れます。

この年、日経平均は年初(1月4日)の10,688円から、年末(12月30日)の16,291円まで52%も上昇。

その買いが一転、大きく売りに転じたのが今年。

まだ2カ月しか経っていませんが、2兆6000億円を上回る売り越しです。

月ごとの売買高を見てみましょう。

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去年の11月までは買ってくれていましたが、今年の1月は大きな売り越し。

2月は、2月19日までの数字(それ以降はまだ公表されていません)。

それでも2月の売り越し額は、すでに1月を5割ほど上回っています。

なおこれらのオリジナルデータは東証が発表しています。

私は日経ヴェリタス紙の34頁の表(下記)を使ってグラフ化しました。

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年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)が株の運用比率を増やすと発表したのが2014年10月31日。

黒田バズーカと年金の動向を先読みして外国人投資家が素早く動いた(2013~14年)。

彼らは今年に入って、日本にはそういった美味しいプレゼント(free gift)はもはやないと察知。

さっさと売りに動いたということでしょうか・・。

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2016年2月27日 (土)

芳林堂書店の自己破産

学生時代、学校(早稲田)の帰りによく高田馬場の芳林堂に寄りました。

その芳林堂が自己破産したとのニュース(朝日新聞デジタル:「芳林堂書店」が自己破産)。

思い出の場所がなくなってしまうというのはチョッと寂しい・・。

アマゾンも便利ですが、本屋さんで1時間くらい過ごし、2~3冊の本を買って帰るというのが好きです。

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書店に並びました

赤坂の文教堂(左側)と、恵比寿の有隣堂(右側)。

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投機の裏に実需有り

円高になるたびに「マーケットがリスクオフとなり(リスクを嫌うようになり)、安全資産である円が買われた」との解説が載ります。

これは実は解説であって解説ではない、というのはなぜリスクオフとなったかの説明がないからです。

さて、今年の初め、1月6日付の日経新聞記事。

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ここ(上記記事の左側)で、モルガンの佐々木氏が述べていたのは、一言でいうと、原油がこれだけ安くなっているのだから、日本が必要とするドル(=原油の支払いのために必要となるドル)は減るはず、というものです。

つまり(日本にとって)ドルの需要は減るというもの。

為替は金利差、購買力平価などいろいろな要因で動くのですが、売りと買いによって決まる以上、実需は無視できません。

ところで、一昨年6月から急速に下落してきた原油価格(下記)ですが、これはあくまでも先物価格であったりスポット価格であったりします。

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実際に日本の石油精製会社や電力会社などが支払う原油やLNGの代金は長契の場合、これを前提としたフォーミュラ(算式)で(支払うべき)油価が決められています。

すなわちWTIの急速下落は、時間をおいて貿易収支の改善(赤字縮小)の効果を示すようになります(下記)。

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       (出所:時事ドットコム;『こちら』

ということで、実際に貿易面で必要とされたドルは、2014年をピークに15年に入って減ってきたということが分かります。

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       (出所:時事ドットコム;『こちら』

余談ですが、2月5日の第3四半期決算説明会でトヨタは、「16年1月以降の前提為替レート:米ドル115円」として、2016年3月期見通しを説明しました(『こちら』)。

従来は保守的と考えられていたトヨタの為替前提さえも上回るほどの円高が進み、トヨタの株価は下落。

2月1日には7300円を付けていたものが、現在5900円です。

PERは8倍になっています(日経平均のPERは14倍;『こちら』)。

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2016年2月25日 (木)

もうひとつのショパンコンクール~ピアノ調律師たちの闘い~

昨年12月に放映され、今年になってから2度も再放送されたNHKのBS1スペシャル「もうひとつのショパンコンクール~ピアノ調律師たちの闘い~」

昨年9月には、カンブリア宮殿で、チャイコフスキーコンクールの模様 を放映していました。

『四季報オンライン・近未来を見据えた投資術』第13回目の今回は、こうした国際コンクールでスタインウェイに挑むヤマハについて書きました。

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『こちら』です。

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2016年2月24日 (水)

住宅の資産価値

最近私の周りで住宅に関する話をよく聞きます。

「親が長年住んでいた田舎の家を売ろうとしたが売れなかった」とか、

「子供たちが独立したので住んでいる家を売却し老後に備えようと思ったが、相当の安値を言われたので諦めた」などなど。

今週の日経ビジネスは『家の寿命は20年』と題する特集。

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長年にわたって住宅ローンを苦労して返済し続け、やっとのことで手にした家が20年の寿命しかなかったとしたら悲しい限りですが、一方で欧米に行くと何世代にもわたって同じ家に住み続けている人たちが結構います。

家の長寿化にはどうしたらいいのでしょうか。

最近東芝不祥事の報道で名を上げた日経ビジネスですが、今週号も日本が抱える問題に切り込んでくれたように思います。

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2016年2月23日 (火)

映画「スティーブ・ジョブズ」

アシュトン・カッチャー演じるジョブズも良かったけれど、正直「なんか違うなぁ」との印象を持ったものでした。

今回のマイケル・ファスベンダー演じるジョブズの方がしっくりと入り込めます。

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しかしダニー・ボイル監督のこの映画は秀逸な出来栄えなのですが、ある程度、ジョブズに関する本などを読んだことのある人向き。

拡張性、Ethernet、 NeXT といった言葉が説明もなくどんどん出てきます。

それでも3つの時点に物語を絞り込み、深くジョブズの内面に切り込んでいく手法には感心させられました。

ジョブズがどうして最初の娘、リサを長い間自分の子として認めなかったのか・・。

映画を観終わって、「おそらくは父親になる心の準備が出来ていなかったのではないか」、(と私の勝手な解釈ですが)思いました。

なお(映画には出てきませんが)、リサはその後ハーバード大学を卒業して、現在はライターとして活躍中。

リサが9歳の時、ジョブズは彼女の出生証明書に自分の名字を入れ、Lisa Brennan-Jobs と書き換えました。

そして彼女が33歳の時に彼女に数億円の遺産を残して他界しました(『こちら』)。

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2016年2月22日 (月)

ヘッジファンドマネージャーとスタインウェイ

クラシック音楽好きならば誰もが知っているスタインウェイ(Steinway & Sons)。

少し前の話ですが、この会社は、米著名投資家ジョン・ポールソン氏のファンドに総額約5億ドル(約560億円)で買収されています(『こちら』)。

ポールソンと言えば、リーマンが破綻する方に賭けた投資家として有名。

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その結果、彼が運営するヘッジファンドは 2007、08年の2年間で顧客のために200億ドル(2.3兆円)を稼いだと言われています(『こちら』)。

ポールソンはなぜスタインウェイを買収したのでしょうか。

昨日、たまたまスタインウェイのウェブサイトを見ていましたら、ポールソンが買収前夜にスタインウェイについて語った映像(英語音声のみ)が見つかりました。

たった5分間の映像ですが、面白かったです。『こちら』 です。

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2016年2月17日 (水)

ハリウッド

海外のホテルに予約を入れたところ、何らかの行き違いなのでしょう、本来の部屋がありません。

そのためホテル側が追加料金なくして、部屋をアップグレードしてくれる・・・

こんなことが時としてあります。

ハリウッドの「ウィルシャー・ブルバード」と「ロデオ・ドライブ」が交差するところに位置する「ビバリー・ウィルシャー・ホテル」にその昔、1週間ほど泊まった時にも、そんなラッキーなことが起きました。

このホテルは映画プリティ・ウーマンの舞台にもなったホテル(もっとも映画の撮影は別の場所で行われたようです)。

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       (ビバリー・ウィルシャー・ホテル)   

* * * *

さて今回の日経ヴェリタス「Money Never Sleeps」は、そんなハリウッドで現在展開されつつあるM&Aについて。

先月、中国の不動産大手、大連万達集団が、映画製作会社レジェンダリー・エンターテインメントを4100億円で買収すると発表しました。

レジェンダリーはジュラシック・ワールド、ゴジラなどの製作で知られています。

また「ミッション:インポッシブル/ローグ・ネイション」に出資して注目を浴びたアリババは、マー会長自らが昨年ハリウッドに乗り込み、映画各社に対し資本提携を提案しています。

こうした動きに例えばパラマウント映画を所有するバイアコムはどう対応するのでしょうか。

バイアコムの第1位の株主は同社の名誉会長であるサムナー・レッドストーン。

今年93歳になるレッドストーン名誉会長は、昨年には5年間同棲してきた48歳年下(!)の女性を不貞を理由に自宅から追い出すという、ハリウッドらしい話題も提供しています。

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            (ベル・エア)

* * * *

さて話は冒頭に戻りますが、私がハリウッドのビバリー・ウィルシャー・ホテルに出張で泊まっていたときの話です。

ハリウッドの著名な弁護士を通じて、パラマウント映画のフランク・マンクーゾ会長兼CEO(当時)にアポイントを申し込むと「オフィスよりも自宅で会おう」ということになり、ロスアンゼルス郊外ベル・エアの会長宅を訪れました。

「自分の仕事の中で、最も重要なことは、脚本を読むこと。脚本を読んで、映画化するか否か、幾ら位の予算を付けるかを決めるんだ。それは、大抵このリビングルームでやる。誰にも邪魔されずに一人で脚本を読むには、ここが一番落ち着くからね」

日本から訪れてきたバンカー(銀行員)を前に、熱心に語るマンクーゾ会長の姿が印象的でした。

パラマウント映画がレッドストーン会長率いるバイアコムに買収されてしまうのは、それから3年後のことでした。

日経ヴェリタスの「Money Never Sleeps」、是非ご覧になってみてください。

 

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2016年2月16日 (火)

日経ヴェリタストーク

昨晩(15日)放送の日経ヴェリタストークは、『こちら』 でもご覧になれます。

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2016年2月15日 (月)

リーマンショックのようになるか

先週金曜日のNY市場は反発したものの、「これから先、リーマンショックのようになるのか」を懸念している人も出てきているようです。

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上記は本日発売の日経ヴェリタスの1面に掲載されていたグラフ。

半年間の動きで、灰色がリーマンショック時、赤地に矢印が今回の下落です。

そもそもヨーロッパの銀行(とくにドイツ銀行)で何が起きているのでしょうか。

ことの発端をどこに置くかについては議論が分かれるところですが、遡ろうと思えば、2008年4月16日にウォールストリートジャーナル(WSJ)が報じたLIBOR不正操作まで遡れます(これはリーマンショック前です)。

この問題はだんだんと大きくなり、2012年6月頃には、「一経済紙(WSJ)が報じた疑惑」といった以上に、明らかな問題となりました。

もはや銀行はこれを無視できなくなったのです。

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  (Bank of England; from Wikipedia; Photo by David Iliff)

2015年8月5日付の日経によると欧米の金融機関はこれまでに約90億ドル(1兆円)の罰金を米英の当局等に支払ったとのこと。

ドイツ銀行はこの件で米英当局に25億ドル(約3000億円)の和解金を支払うことで合意したと昨年4月24日報じられています。

しかしこの不正操作事件は何もドイツ銀行だけを襲ったものではありません。

* * * *

では、いったいドイツ銀行に何が起こっているのでしょうか。

昨年6月7日にはドイツ銀行の共同CEOが2人とも辞任することを発表しました。

アンシュー・ジェイン氏(52)とユルゲン・フィッチェン氏(66)の2人です。

フィッチェン氏は2002年のメディア大手キルヒの破たんをめぐり、故レオ・キルヒ氏の相続人との裁判闘争で、偽証したとして告訴されていました(フィッチェン氏は否認)。

一方、インド出身で英国籍のジェイン氏は、ドイツ語を流ちょうに話せないことや年次総会で株主と自由にやり取りができないことで批判されていました。

数千人の雇用削減や多くの支店閉鎖というリストラに対して、ドイツ国内を中心に労組やメディアから批判が高まっていたという事情もあります。

と同時に、2人の辞任の背景には、

①そもそもドイツ銀行がストレス・テストに合格しなかった(『こちら』)といった事情や、

②顧客との訴訟合戦や組織ぐるみの脱税疑惑といったスキャンダルがある

とも報じられました。

* * * *

もう少し詳しく見てみましょう。

今年1月28日に発表になった2015年(1~12月)の決算。

Net Revenue    33.5 Billion Euro 

Noninterest expenses  38.7 Billion Euro 

Income before income taxes  ▲6.1 Billion Euro 

38.7 Billion Euro (4兆9000億円)もの費用項目のうち、

Impairments on goodwill/intangibles 5.8 B Euro (7,400億円)

Litigation charges 5.2 B Euro (6,600億円)

Restructuring/severance 1.0 B Euro (1,270億円)

* * * *

ポイントはこれらは何かということですが、1月28日の発表文を見てもよく分かりません(開示されていません)。

3月以降に発表になる “より詳細な” Annual Reprt を見る必要があるのですが、とりあえず2015年1~9月のInterim Report を見ると、

Impairments on goodwill and other intangible assets 5.8 B Euro (7,400億円)

Litigation-related charges 4.0 B Euro (5,100億円)

と記されています。

このImpairments on goodwill and other intangible assets は、部門ごとにもう少し細かく開示されていて、Corporare Banking & Securities Corporate Division (CB&S)部門に属するものが、2.2 Billion Euro。

この中には、1999年に買収したBankers Trust がらみの「のれん代」などの減損も含まれているというから驚きです。

残りの3.6 Billion Euroは、Private & Business Clients Corporate Division (PBC)に属するとして、

20%を買収した中国のHua Xia Bank の「のれん代」などの減損、

および2008年から2012年にかけて買収したPostbankの「のれん代」などの減損を含むとのこと。

なお中国のHua Xia Bank の20%持ち分については、ドイツ銀行は昨年12月に全額売却する旨を発表しています。

Litigation-related charges についてはレポートの120頁以降にたくさん出てきます。

以下、案件名のみ記しますと、

Credit Default Swap Antitrust Investigations and Litigation

Credit Correlation

Dole Food Company

Esch Funds Litigation

FX Investigations and Litigations

High Frequency Trading/Dark Pool Trading

Interbank Offered Rates Matters(これがいわゆるLIBOR不正操作)

Kaupthing CLN Claims

Kirch

KOSPI Index Unwind Matters

Mortgage-Related and Asset-Backed Securities Matters

Precious Metals Investigations and Litigations

Referral Hiring Practices Investigations

Russia/UK Equities Trading Investigation

U.S. Embargoes-Related Matters

US Treasury Securities Civil Litigations

* * * *

最後から2つ目のところは1999年から2006年にかけてドイツ銀行がイラン、シリア、リビヤなどと取引していたことを米国のNew York State Department of Financial Services (NYDFS)とFederal Reserve Bank of New Yorkに問題視されたもので、ドイツ銀行は $258mの罰金を払うことで決着しました(昨年11月、『こちら』)。

* * * *

ということで、ドイツ銀行の問題は

①過去の買収に絡む「のれん代」などの評価がこれまで甘かった(よって2015年に多額の減損を余儀なくされた)

②コンプライアンスがしっかりしておらず、LIBOR不正操作を初めとして、西側による経済制裁対象国との取引など、多くの訴訟・係争を抱えることとなってしまった

といったところに起因するようです。

ただ既に述べたように、LIBOR不正操作や経済制裁対象国との取引などはドイツ銀行だけの問題ではありません。

したがって欧州の金融機関の決算にはこれから先も注意していく必要がありそうです。

いずれにせよ、以上の問題はリーマンショック時の証券化商品のように次から次へと連鎖して波及していくといった問題とは少し違うようです。

* * * *

ところで、むしろ心配なのは、これから先、資源価格安がローン債権の悪化に結びついていくことの方かもしれません。

これがどのくらいのインパクトがある話なのか、たとえば、みずほの昨年5月26日の会社説明会資料40頁の左半分に次のような図があります。

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これは原油・ガスだけなので、銅、ニッケルなどの非鉄金属はカバーしていませんが、プロファイ分の0.3兆円などは気になるところです。

もっとも三菱UFJフィナンシャルが昨年末に3兆円近く持っていた株式含み益がここ1ヶ月半で1兆円弱も吹き飛んだ(本日付の日経ヴェリタス2頁)といった報道を考え併せると、

資源安の影響は現在の日本のメガバンクの屋台骨を揺らがすようなレベルには至らないような気もします。

いずれにせよ、限られた情報の中で現状を把握していくのは難しい作業ですが、引き続き注視していきたいと思います。

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2016年2月14日 (日)

予約受付中です

『不透明な10年後を見据えて、それでも投資する人が手に入れるもの』

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2016年2月12日 (金)

会長が30億円を投じて自社の株を購入

ブルームバーグのニュースです。

『米銀JPモルガン・チェースのジェイミー・ダイモン最高経営責任者 (CEO)は、同行の株式が過去2年余りで最も安い水準まで値下がりしたタイミングで、2660万ドル(約29億8400万円)を支払い50万株を11日に購入した。

監督当局への届け出によれば、ダイモン氏の保有株数は675万株となった。

詳しい関係者の1人が語ったところでは、世界的な株価急落でJPモルガンの株式が割安になったと考えたため、ダイモン氏は購入に動いたという』

個人でこれだけ買えるだけのお金がある、ということなのでしょうが・・。

モルガンの株価は、NY時間12日午前9時40分現在、前日比5.2%高となっています。

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2016年2月11日 (木)

この時期に経営したいのはウェルズ・ファーゴ銀行だ

『この時期に経営したいのはウェルズ・ファーゴ銀行だ (The bank I would like to run at the moment is Wells Fargo)』

こう語るのはドイツ銀行のジョン・クライアン(John Cryan)co-CEO(『こちら』)。

1月28日に発表した2015年の決算は68億ユーロ(8700億円)の赤字(『こちら』)。

経営陣は賞与をいっさいもらわないことにしました。

株価は昨日まで連日安値を更新していて、昨日のニューヨークでの終値は15ドル38セント。

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2007年5月には123ドルを付けていたので、当時に比して87%も下落。

CDSも252BPまで上昇。

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下記は2月9日のFT記事に掲載されていたCDSのチャートです。

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ドイツ銀行の永久劣後債(junior subordinated perpetual bonds)のイールドは 7.5%(20%の価格下落)となりました(『こちら』)。

この永久劣後債は、ココ(CoCo; contingent convertible bonds、もしくは contingent convertible capital instruments)と呼ばれているもの。

発行者である銀行に課せられた資本規制を満たすために創られた債券のため、銀行の資本が不足した場合には株式に転換されますし、銀行が利払いをしなくてもデフォルトにはなりません(性格上、かなり株式に近い債券)。

問題はこれだけの赤字決算をしたドイツ銀行がココの利払いをしなくなるのではないかといった各種の疑心暗鬼(『こちら』『こちら』)が出てきて、それがCDSの上昇や株価下落に連鎖してしまったことにあります。

もっとも本日のドイツ銀行の株価は6.6%ほど上昇(NY時間11時15分で16ドル38セント)。

ドイツ銀行が自社の発行した社債を自ら市場で買い入れることを検討しているとのニュースが広まったためです。

しかし対象となる債券はCoCoではなくsenior debt のよう。

いずれにせよ、今後の状況を注視していくことが必要です。

 

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2016年2月 9日 (火)

景気は緩やかに回復しているのか?

財務省によると「景気は緩やかに回復している」(16年1月27日の全国財務局長会議;詳しくは『こちら』)。

日銀も同じ判断です(16年1月28日の日銀支店長会議での黒田東彦総裁あいさつ;詳しくは『こちら』)。

しかし企業の決算は良くありません。

日立、パナソニックなど主力電機72社のうち、23社までがここにきて軒並み下方修正を発表(『こちら』)。

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      (出所:日経新聞2月4日)

先週金曜日に発表されたトヨタの決算も営業利益ベースで前年同期比減益(▲5.3%)の決算。

好調なのは米国(北米)だけで、日本を含むその他地域は販売台数減(『こちら』)。

日本では、今では北米の68%の台数しかトヨタ車が売れなくなってしまいました(2015年10-12月期、日本493千台、北米728千台)。

この数字は高級車レクサスで見ると、もっと大きな台数の差となってしまいます。

日本で売れているレクサス車は北米のわずか13%(2015年1~12月の販売台数;詳しくは『こちら』)。

伸び率で見てもレクサス車の北米での伸び率は、前年比112%。

一方、日本は前年比109%;詳しくは『こちら』

* * * *

本日の日経平均の午前の終値は、前日比▲836円。

為替はとうとう114円台に突入しました。

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2016年2月 2日 (火)

雇用のスパイラル

グーグルの決算が好調で、after hours trading で809ドルをつけました(注:このブログを書いているときの数字)。

結果、時価総額でアップルを抜き去り、世界最大の会社となりました。

12年前に上場した時は初値50ドル。

12年間で16倍になったことになります。

以下は 『ザ・サーチ グーグルが世界を変えた』 に出てくる一節です。

「わずか5人ほどで始まったグーグルも(中略)2000年の終わりには従業員数は150人に達していた。 (中略)どういう人物を雇えばいいか(中略)、ペイジとブリンは兄弟や友人の失敗を繰り返さない決意だった。 

なかでも雇用をめぐるスパイラル現象だけは、絶対に避けたかった。 

雇用のスパイラル現象とはなにか。まず経営者がAクラスと判断した人材を雇ったとする。(中略)そこで経営者は彼に、適任と判断する者を雇うよう依頼する。こうして採用された者が、さらに適任と思う者を採用する。 

しかしこれが続くと、雇用のスパイラル現象という大きな問題が発生する。まずAは自分に刃向ったり脅威にならないような人物Bを選ぶだろう(以下略)」(上記書193頁)。 

先日紹介した 東洋経済新報社の記事 ではグーグルの20%ルールについて書きました。

組織が硬直化、官僚化しないようペイジとブリンの2人は初期の段階から何度も2人で話し、工夫を凝らしてきました。

彼らはデータマイニング(ブリン)やウェブの数学的構造(ペイジ)の分野における天才であるだけではなくて、経営者としても有能であることがマーケットにも知れ渡ってきました。

「破壊しなければ創造が生まれない」として、グーグルという組織をいったん内部から壊し、アルファベットにしたのもその一例でした。

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