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2016年4月30日 (土)

電気自動車か燃料電池車か

フォルクスワーゲンに続き、三菱自動車・・。

排出ガス規制や燃費に関するデータ不正などの報道が続きます。

これから先ますます厳しくなる自動車の排出ガス規制にどう対応していくか。

これが自動車会社の将来を決するようになります。

ポイントはカリフォルニア州。

同州の環境規制は世界でもっとも厳しく、他州や他国をリードしてきました。

世界の自動車メーカーが投入する新製品は米国カリフォルニア州で認められることで、やがては世界中に広まっていくと考えられてきたのです。

たとえば今から11年前の05年2月、カリフォルニア州ハリウッドで行われたアカデミー賞授賞式。俳優のレオナルド・ディカプリオが会場にトヨタのプリウスで乗りつけました。

       Dicaprio

        (Picture from Wikipedia)

これを機にハイブリット車が一気に注目を浴び人気化したのは多くの日本人にとっても記憶に新しいところです。

ところがそれから3年後の08年、ディカプリオはプリウスから、発売されたばかりのテスラ・ロードスターに乗り換え、このことも世界中に瞬く間に報じられました。

さてそのカリフォルニア州の「排ガスゼロ車」(ZEV; Zero Emission Vehicle)規制ですが、

来年(2017年)秋以降に販売される「18年モデル」から規制が一段と厳しくなります。

Zev_2

簡単にご説明しましょう。この規制では、電気自動車と燃料電池車のみが「排ガスゼロ車」(ZEV)と認定され、プラグイン・ハイブリット車は「過渡的な(Transitional)排ガスゼロ車」(TZEV)と分類されます。

単なるハイブリット車はどちらの分類からも外れます。

そして「18年モデル」ではGM、フォード、トヨタなどの大手メーカーは、最低でも2%のZEVと最大でも2.5%のTZEVを加えた台数が全販売量の4.5%以上であることが求められるようになるのです。

つまりプラグイン・ハイブリット車という過渡的なクッションが認められはしましたが、自動車メーカーは電気自動車と燃料電池車のどちらかを一定比率販売することで規制をクリアすることが求められるようになります。

規制をクリアできない場合は、自動車メーカーは罰金を払うか、クリアできたメーカーからクレジットを買います。

ハイブリットに強いトヨタはこれまでクレジットの売り手とみなされてきましたが、2015年、公表ベースで初めて「買い手」に回ってしまいました。

なお上の図は2020年までしか記していませんが、2025年には最低でも16%のZEVと最大でも6%のTZEVを加えた台数が全販売量の22%以上であることが求められるようになるのです。

要は全販売量の22%以上が排ガスゼロ適合車でなければならなくなります。そしてこの「22%以上」を達成する上では、プラグイン・ハイブリットは6%までしか使えず、少なくとも16%を電気自動車か燃料電池車を販売することが求められるという厳しい規制になるのです。

Photo_2

それではいったい電気自動車か燃料電池車か、どちらを推進するメーカーが市場を征するようになるのでしょうか。

毎月一回、会社四季報オンラインに掲載している『近未来を見据えた投資術』でその辺を論じました。 『こちら』 をご覧ください。

 

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2016年4月29日 (金)

13日間

日本では 『Thirteen Days』 というと、ケビン・コスナー主演の映画を思い浮かべる方の方が多いかもしれません。

しかしもともとはロバート・ケネディの著作。 『Thirteen Days』 は、ケネディ上院議員の死後1968年にマコール誌上で発表されたものです。

実はこれよりほぼ1年前にケネディ上院議員はニューヨークタイムスから依頼を受けていました。

『キューバ危機の回顧録を書いてくれないか』

そして67年4月、執筆に取り掛かったのですが、68年6月5日、ロサンゼルスで凶弾に倒れてしまいます。

彼の死後に約25,000語の回顧録が完成していたことが判明。『Thirteen Days』は彼の遺稿になりました(これをマコール誌が買い取り、68年10月、同誌上で発表)。

13_days

ソ連がキューバにミサイルを持ち込んでいることが判明、米国の軍部は先制攻撃、すなわち先方に知らせることなく surprise attack をしてミサイル基地を破壊してしまう作戦を主張。

これに対してロバート・ケネディは "it is against everything that the United States stands for"と言って surprise attack に反対します。

Surprise attack というと、我々は往々にして奇襲攻撃と訳してしまい、日本人としてはあまりネガティブに捉えることはないようです。

しかし正々堂々といった意味がなく、臆病者の作戦と捉われがちです。 ロバート・ケネディをして "it is against everything that the United States stands for" と言わしめるのであれば、ニュアンスとしては「だまし討ち」とか「不意打ち」に近いのかもしれません(そういった訳を併記している辞書もあります)。

実際 surprise attack はcowardly surprise attack(卑劣な、卑怯な)のように、ややネガティブに使われることが多いように思います。

* * * * *

話はそれますが、一国の金融政策を決めるうえでは、マーケットとじゅうぶんにコミュニケーションを深める、つまりサプライズを避けることが望ましいのは、言うまでもありません。

FRBのバーナンキ前議長にしてもイエレン現議長にしても、サプライズがないように、時に事前の記者会見で言葉を巧みに操り、その言葉に対するマーケットの反応を見極めるといった形で、マーケットとの間のコミュニケーションを深めることに留意してきました。

もちろん中央銀行はマーケットに媚びる必要は毛頭ありません。

しかし一国の金融政策をsurpriseでやられては国民が不幸です。

マーケットとのコミュニケーションが大切です。

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2016年4月28日 (木)

ネガティブ・インパクト

この時事通信報道(藤本誠之・SBI証券シニアマーケットアナリストの発言)の通りだと思います。

『時事通信(12:30)藤本誠之・SBI証券シニアマーケットアナリスト=日銀の金融政策決定会合で現状維持を決めたが、株式や為替にとってはネガティブ・インパクトになる。事前の観測報道で追加金融緩和に対する期待感が高まっていただけに、ゼロ回答は市場の失望感を誘う。株式市場はショック安になるのは確実で、円高が大幅に進むようなら日経平均株価が1万6000円近辺まで下落する可能性もある。
 次回会合での緩和期待をつないだと言えなくもないが、今回の決定会合に当たっては市場で追加緩和への織り込みが進んでいただけに、現状維持は市場との対話がうまくいかなかった感が強い。決算発表が本格化している中で為替の急変を招く政策決定は良いとは言えない。市場にとっては、あまりにきつい結果と言わざるを得ず、失望感が強い。(了)』

前回のマイナス金利のときと言い、今回の現状維持決定と言い、藤本さんが指摘するように市場とのコミュニケーションが上手くいっていません。FRBのイエレンさんに比べると、その差は歴然、といった感想を持たざるをません。

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2016年4月27日 (水)

信じるもの

お店で買い物したり、ネットで新聞を読んだり、何をするにも自分のメールアドレス提出を求められる時代。

結果、多くの宣伝用メールが舞い込み、パソコンを立ち上げて現れるメールの8~9割が件名だけ見て終わり。

頻繁に来るメールの中にはオバマ大統領(もしくは夫人など)からのメールもあります。

大統領はそれこそ何千万人という人たちにメールを送っているのでしょう。

私は別に米国で投票権があるわけではなく、民主党、共和党のどちらかを支持するという立場でもありません。

いずれにせよ普段はたいして気に留めないでいたのですが、今朝のメールは「My vote for president」というタイトル。

「あと数か月もすれば私も投票場に足を運んで投票する」といった文言で始まります。

「(予備選を見る限り)これまでのところ共和党員にとっては難しい時期だった。彼らは何を主張し支持しようとしているのか(what they stand for)、分からなくなっているのかもしれない」 

「(一方で)我々民主党員の方は何を信じているのかを知っている。 

我々は気候の変化はほんとうだと信じ、これに対して何かをしなければならないと信じている。 

我々は最低賃金を上げるべきだと信じていて、男性と同じ仕事をしている女性は同じ給料を支払われるべきだと信じている。 

我々の国は先祖からずっとそうであったが、移民から成り立っている国であり、我々の法制度はそれを反映したものであるべきだ。こう我々は信じている。 

すべて人は、たとえどのような人種や宗教や性別あるいは性的指向であれ、尊厳と尊敬をもって遇されなければならない。こう我々は信じている」

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2016年4月26日 (火)

取材する側とされる側

アカデミー賞の作品賞と脚本賞をW受賞した映画『スポットライト 世紀のスクープ』を観てきました。

Img_story01_3

     (写真は映画の公式ウェブサイトより)

作品賞受賞の映画は真面目すぎて楽しめないことが多いのですが、この映画は観ていて、ぐいぐいと引き込まれました。

あっと驚くような展開があるわけでもなく、恋愛やアクションがある訳でもありません。

あるのは事実の重みと、登場人物のジャーナリストとしてのプロフェッショナリズム。

*   *    *   *   *

ボストン・グローブ紙に新しい編集長がやってきました。

「読者にとって、もっと読み応えのある記事を書きたい」

こう考える編集長の指揮下で特集記事欄《スポットライト》を手がける4人の記者たち動き出しました。

抵抗や軋轢が予想される「扱いにくい」案件に挑む記者たち、そしてそれをサポートする(映画ではほんのわずかしか出てきませんが)新聞社の上層部たち。

地域(ボストン)には地域のルールがあって、それを乱すことに抵抗する人たちも多いのですが、かといって幼い少年や少女たちの中に犠牲者が出ていることを黙視は出来ません。

少しずつ真実が暴かれていきますが・・・。

*   *    *   *   *

私は外資系投資銀行時代に多くの外国人記者たちと知り合いました。

4月1日のブログで紹介したジリアン・テットは文化人類学の専攻でしたが、多くはジャーナリズム専攻。

彼らは学生時代からきちっとジャーナリストとしての教育を受けています。

映画の中で、デスクのウォルター"ロビー"ロビンソンが、

「おれたちは神父の罪を暴くんじゃない。そんなことをしても再発防止に役立たない。こうしたことが組織的に行われているという “システム” を暴くんだ」

と発言する下りがありますが、まさにジャーナリストとしての真骨頂でしょう。

*   *    *   *   *

そう言えば昔、早稲田大学の政治経済学部に新聞学科という学科がありました。

私が入学した時には新聞学科はすでになくなっていて、政治学科と経済学科だけになっていましたが・・・。

映画を観終わって、思い出したことをもうひとつ。

学生時代、内藤国男さんという人の書いた『新聞記者として』という本を読んで、これは凄い職業だなと思ったことがあります。

私は早稲田で吉村健蔵先生(国際政治学)のゼミに所属していたのですが、ゼミの先輩には新聞記者の方たちがたくさんいました。

先生に(就職先として)「新聞社はどうでしょうか」と聞いたら、先生は一言、

「岩崎君は記者には向かんでしょう」。

その後、先生はすぐさま、

「取材される方が向いているんじゃないか」

とフォローを入れてくれましたが、これは如何にも“フォロー”といった感じで、先生が言いたかったことはただ一つ。

「新聞記者は向かんからやめておけ」

こういうことなんだろうな、と直観したのを覚えています。

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2016年4月25日 (月)

メルマガ4月号

メルマガ4月号を発行しました。

ご関心のある方は『こちら』をクリックし、『登録する』のボタンを押してから、その先にお進みください。

以下は今月号の目次です。

 

… 1. Q&Aコーナー

①【投資】

「今後数ヵ月間の相場はどう展開すると予想しますか」

「今月の日銀金融政策決定会合(27日~28日)に関して20日付でゴールドマンが予想を出しましたが、どう見ますか」
   

②【投資】

「トヨタのPERが8倍とひじょうに低いレベルです。なぜ?」
   

③【キャリア】

「会社の業況が良くなく周りで早期退職する人が増えました。思い切って起業しようと思いますが、どうでしょうか」  
  

… 2. 世界各地からの便り


【羽田】世界でもっとも欧州ブランド製品の値段が安い場所


… 3. 今月の言葉:「企業は金繰りさえついていれば破綻しない」


… 4. お知らせ

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2016年4月24日 (日)

海外要因ではなくて日本要因

最近になって株価が回復してきました。

ところで昨年12月中旬あたりから株価が下落基調を続ける中で、アナリスト、解説者たちによってずっと言われてきた言葉があります。

「海外要因によって日本の株価が冴えない」

Nikkei

         (過去6か月間の日経平均推移)

ほんとうでしょうか。

というのも、主要な米国企業の決算報告書を読んでいると、どうも違う印象を受けてしまうのです。

地域毎の売上高や利益といったセグメント・インフォーメーションが出てくるのですが、日本の数字が(他国、他地域に比し)パッとしないケースが多いのです。

日本の株価がパッとしないのも実は海外要因ではなく、むしろ日本要因ではないか・・・。

今月12日にIMFによって「世界経済見通し(World Economic Outlook)」が発表されました。 

    Imf

この3頁目に各国の経済成長率の実績と見通しが出てきます。

Imf4_3

上記のような表なのですが、日本語にして要点を下記に書き出してみましょう。

まず2014年と15年の実績。

数字はGDPの対前年比成長率(%)です。

           2014    2015 

世界全体      3.4     3.1 

米国         2.4           2.4 

ユーロ圏          0.9           1.6 

新興・途上国        4.6           4.0 

日本                    0.0           0.5

新興国や欧州が世界の足を引っ張っているとか、いろいろ解説する人がいましたが、どうも日本が良くないように思えます。

次に見通し。

           2016    2017

世界全体      3.2     3.5

米国         2.4           2.5

ユーロ圏          1.5           1.6

新興・途上国        4.1           4.6

日本                    0.5       ▲ 0.1

見通しの上でも、日本が一番冴えないように思います。

4月27日~28日の日銀金融政策決定会合、市場は追加緩和を強く期待(先取りして株価が先週上昇)していますが、さて・・・。

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2016年4月23日 (土)

アルファベットが前に付くか後に付くか

日本の輸入車販売台数で2015年にはメルセデス・ベンツがVWを抜いてトップになったといいます。

今のベンツは、Aクラス~Sクラスまで、アルファベットから始まる車種表示になっていますが、昔は逆にアルファベットで終わっていました(例えば320Eといった具合)。

今のようにアルファベットで始まる表記に移行したのは1994年です。

私より年配のオーナー社長の方たちの中には、アルファベットで終わる昔のベンツの方が好きだという人が少なくありません。

たとえば320Eとか500Eの名で親しまれた昔のミディアム・クラス(形式名W124型)。

先週たまたまある方に乗せてもらいましたが、大量生産時代にはない昔の良さが感じられるクルマでした。

W124

  (写真はアイディング社のパンフレットから拝借しました)

それにしても今から4半世紀以上も前の車が今なお愛用されている・・・。

昔のベンツの作り込みの良さには改めて驚かされます。

もっともいざ所有するとなるとメンテナンスに要する費用がけっこうかかってしまいそうですが・・・。

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2016年4月21日 (木)

下流中年

スタートアップ企業への投資の仕事をしている関係上、毎週のようにベンチャー起業家と会います。

半分くらいは私の会社に訪れてくる人たち。

逆にこちらから訪問するケースも多くあります(むしろ訪問したくなるような会社の方が有望な先が多いような気がします)。

なぜ起業することにしたのですか、という定番の質問をすると実にいろいろな答えが返ってきます。

これまでにいちばん印象に残った答えは

「たくさんの人を正規社員で雇って少しでも社会貢献したい」(A社長)。

* * * *

「下流老人」ということが言われて久しいですが、最近では 「下流中年」 がもっと大きな問題なのだとか・・・。

たまたま先日、出版社の方がまさにどんぴしゃりの タイトルの本 を送ってくれました。

              Karyuu

こうした本に対しては必ずと言っていいほど「下流中年になってしまうのは自己責任でしょ」といった批判的な書評が寄せられます。

しかし48歳の正規で働いていた人が老親に介護が必要になり、いったん会社を辞めるというのは自己責任でしょうか。

老親も息子もそれまでじゅうぶんにお金を稼ぎ、結構手厚い保護を受けられる民間の介護付き老人ホームに入れれば、確かに息子の方は会社を辞めて介護にあたる必要はないかもしれません。

しかし、別の例ですが、自分が働いていた会社が不幸にして倒産してしまったら・・・。

あるいは新しくやってきた社長がきわめて理不尽な人で、ブラック企業的にあなたを追い詰めたら・・・。

本書(123頁)にあるようにセクハラ、マタハラなど「いじめによる自主退職が転落の最初の要因になる」ことも少なくありません。

本書の最終章(137~237頁)には12人の人たちの例が出てきますが、これを読んで無縁と言えるかどうか・・。

厚労省が2015年11月に公表した「平成26年就業形態の多様化に関する総合実態調査」によると、全労働者に占める非正規労働者の割合は約40%に達します(本書138頁;オリジナルデータは『こちら』)。

ポイントはこの約40%の非正規で働く人たちの生活が多くの場合、いつ転落してもおかしくないというギリギリの水準にあることです。

40代でいったん会社を辞めたら、次は正規ではなかなか雇ってもらえないというおかしな状況が日本にはあるのです。

また一方で年金をもらう世帯は給与所得者に比べ税制的に優遇されるケースが多いとか、世代間の不公平さの現実もあります。

以下は本書52頁に出てくる萱野稔人氏の発言。

(萱野)

「今の日本では、特別会計も含めれば社会保障費のうち100兆円が高齢者福祉に費やされています。

ところが、同じその日本で、預金総額が毎年30兆円ずつ増加しているという現実もある。

・・なぜこんなに増えているのかといえば、年金を貰っても使わない高齢者がたくさんいるからです。

今の日本には・・老後も毎月40万円以上の年金を貰えるような高齢者がいます。

・・結果的に年金は使われず、貯蓄に回されています」

* * * *

冒頭ご紹介したA社長が経営するような会社が競争社会を勝ち進み、たくさんの正規社員を雇ってくれるようになるのを期待したいところです。

(と同時に何か社会の仕組みを改善しないといけないところまで来ているような気もします)。

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2016年4月20日 (水)

ズートピアか、ジャッグルブックか

アナと雪の女王、スターウォーズとヒット作を続けてきているディズニー映画。

4月23日にはズートピアがいよいよ日本で公開されます。

『こちら』はいくつかあるうちの official trailer  のひとつ。

Zootopia_3

    (写真はウォルト・ディズニー社のサイトより)

すでに米国では3月4日に公開されていて、アナ雪を上回る人気。

日本公開前の段階で興行収入はすでに 8億8000万ドルに達しているのだとか(『こちら』)・・。

しかし、です。

米国でいまもっと凄いと評判なのはジャングル・ブック。

Jb_3 

     (写真はウォルト・ディズニー社のサイトより)

現地時間4月15日に全米公開されたこの映画は、オープニング週末3日間で1億ドルを超える興行収入を記録。

全世界興収でも約2億9000万ドル(約314億円)の記録を打ち立てたのだとか(『こちら』)。

『こちら』はいくつかあるうちのジャングル・ブック official trailer  のひとつ。

日本での公開は8月11日です。

ディズニーの勢いが止まらない・・!?

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2016年4月18日 (月)

一人当たりのGDP

株式投資についての「二つの原則」というのを 最近著 で書きました。

その1 「量的緩和→株高」

その2 「GDP上昇→株高」

ここでのGDPは一国のGDPですが、国民一人ひとりの豊かさという点では、一人当たりのGDPの数字の方が参考になります。

私は世界銀行の 『こちら』 のサイトをよく使っています。

これでみると、中国の1人当たりGDP(2014年)は 7,590ドル。

日本は 36,194ドル(中国の4.8倍)。

時系列の視点で、米国と日本とをこのサイトを使って比較してみましょう(以下100ドル未満は四捨五入)。

1994年から2014年にかけての20年間で、

米国の一人当たりGDPは2万7800ドルから5万4600ドルへと約2倍になりました。

一方で日本は3万8800ドルから3万6200ドルへと逆に7%ほど減らしてしまっています。

日本の一人当たりGDPは、20年前は米国よりも上だったのですが、いまでは米国の3分の2しかありません。

日本は高齢化が進展し、働かない人の構成比が高いから、GDPを全人口で割れば、数字が低く出るようになるといったように、いろいろと理由はあるのでしょう。

と同時に、今や世界の時価総額トップ10社を見ると、

アップル(1位)、グーグル(2位)、マイクロソフト(3位)、アマゾン(6位)、フェイスブック(7位)といった名前が並ぶ時代。

   1

          (野菜の宅配を行うAmazon Fresh)

産業の新陳代謝を活発化させ、IT革命を上手く取り込むことに成功した米国と、必ずしもそうすることが出来なかった日本との差がここに出てきているような気がします。

【補足】

Facebook の私の「最低賃金」の投稿(前回記事です)に K さんが下記のグラフを送ってくれました。

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2016年4月17日 (日)

最低賃金

最低賃金をめぐって、米大統領選に民主党から立候補したヒラリー・クリントン前国務長官とバーニー・サンダース上院議員のディベート(討論)が活発になっています。

この問題を理解するには、米国で展開している The Fight for $15(『こちら』) といった運動のことを知る必要があります。

これは最低賃金を1時間当たり15ドル(約1600円)にしようとする運動のことで、ニューヨークのマックなどのファーストフード・レストランで4年ほど前からスタートしたと言われています。

この運動はカリフォルニア州やニューヨーク州の主要都市を中心に広がり、すでにサンフランシスコでは、2018年7月までに最低賃金を段階的に15ドルに引き上げることを決定、 ロサンゼルスでも 2020年までに15ドルへと引き上げることが決まっています(『こちら』)。

さて、こうした状況下でのサンダース議員とクリントン前長官のスタンスですが、サンダース氏は当初より連邦レベルでも最低賃金を現行の7.25ドルから15ドルに上げるべきだと主張。

これに対してクリントン氏は当初は連邦レベルで12ドルに上げるべきだと主張していましたが、最近では「地方自治体のレベルで15ドルに上げようとしている動きを支持する」と発言。

「州や市のレベルでは15ドルに行けるよう頑張るべきだ」とのスタンスを打ち出してきました(『こちら』)。

ビジネスをしている人たちにとってみれば、15ドルというのは大きな数字であり、クリントン氏としても軽々に認めるわけにはいかない(認めれば中小企業経営者の支持が得られなくなってしまう)とのスタンスだったのでしょうが、最近では徐々にサンダースの主張に近いものへと変化させてきているようにうかがえます。

なお日本の都道府県毎の最低賃金は、『こちら』 にあるように、693円(鳥取、高知、宮崎、沖縄)~907円(東京)。

米国のシアトルや、サンフランシスコ、ロスアンゼルスなどで将来的に実現すると決まった15ドル(約1600円)という数字は、日本のほぼ2倍にあたることになります。

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2016年4月14日 (木)

マイナス金利の影響で赤字

LIXILグループは、従来予想の50億円の黒字を一転して変更。

2016年3月期の連結最終損益が200億円の赤字に転落したと発表しました。

日経新聞報道(『こちら』)によると、最終赤字となる原因は大きく分けて2つ。

そのうちの一つが年金関連の費用増のことです。(もう一つは不採算事業での減損)。

企業は将来支払う退職一時金や年金について、現時点で用意しておくべき金額を退職給付債務として決算上、認識しておく必要があります。

しかしながら丸々全額を現時点で債務として認識する必要はありません。

例えば20年後に300億円の支払いが必要になるケースを想定してみましょう。

もし仮にこれから先20年間、毎年1%で運用することが可能であれば、20年後の300億円を割引率1%で現在価値に割り戻し、これを債務として認識すればいいことになります(すなわちこの場合は、300億円÷1.01^20=246億円を債務として認識すればいい)。

ちょっとややこしいかもしれませんが、逆から見れば簡単です。

いま246億円のお金があって、これを1%で運用できれば20年後には300億円になるから、現時点では246億円を退職給付債務として認識しておけば、20年後に必要な退職一時金や年金に充てることが出来るということになります。

LIXILが赤字転落した要因の一つが、マイナス金利政策の影響で、この割引率が低下してしまったことにあります。

日経報道によると従来は1.6%であった割引率は、(20年物国債などの利回りを参考にして決められるため) 0.6%程度まで下げられたとみられています。

この結果、現時点で用意しておくべき退職給付債務が増えてしまい、赤字転落の一要因となってしまいました。

マイナス金利の影響が企業決算にネガティブに影響した例ですが、LIXIL以外にもこれから先、続いて出てくるようになると思われます。

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2016年4月12日 (火)

パナマ文書

昨日の朝のテレビ番組(テレ朝「モーニングショー」)で、大学の先生が、「(パナマ文書で問題となっている)キャメロン英国首相の亡父の投資ファンドがタックスヘイブンで上げた利益300万円は課税されていない」と説明していました。

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            (パナマ)

これに対して番組のコメンテーターが「この300万円を英国に持ってくるときに税金を取られるのではないか」と質問。

大学の先生は「配当という形で持ってくることも出来るし、税金がかからないような、いろいろな方法をパナマの法律事務所の専門家たちが考えてくれると思うんです」との趣旨を回答。

* * * * * * * * *

パナマ文書問題の本質はまさにこの質疑応答に隠されています。

どういうことでしょうか。

実は、300万円は英国に持ってくる必要がないのです。

「持ってこなければ使えないではないか」という質問が聞こえてきそうですが、そんなことはありません。

富裕層の人たちにしてみれば、せっかくタックスヘイブンに逃がした金です。それを税金が取られるかもしれない自国に戻すことは通常ありえません。

以下、パナマ文書スキャンダルがなぜ大きな問題なのかも含めて、この辺の事情を説明しましょう。

ここでは仮に、ある欧州の国に住む「お金持ちAさん」がケイマン諸島に100億円持っているという想定のもとに話を進めます。

例えばAさんが地中海を行き来する大型クルーザーを持ちたい場合、Aさんはどうするでしょうか。

クルーザーの値段が20億円だとして、自分がケイマン諸島に持っているペーパーカンパニー(もしくはファンド)に買わせればいいのです。

クルーザーの鍵を持つのはAさん。

しかしクルーザーの所有者はケイマン諸島の会社(あるいはファンド)です。

Aさんのガールフレンドが「ドイツのお城が欲しいから買って」と言ってきた場合も同じ。

Aさんとしては、何も自国にお金を持ってきて、Aさん名義で資産を持つ必要はありません(固定資産税などの税金も自分名義にしなければAさんが払う必要はありません)。

ロンドンのハロッズデパートで買い物をしたいときは?

クレジットカードの決済をケイマン諸島の会社の口座で出来れば一番いいのでしょうが、それが難しい場合は、会社の口座からAさんの口座に必要な分だけ送らせます。

昨日のテレビで大学の先生が言っていた「配当」でしょうか?

いえ、そんな税金が発生するかもしれないようなことはしません。

送られてきた金は、Aさんがケイマン諸島の会社から借りた「借金」とするのです。

では借金がどんどん増えてしまうのではないか。

そうです。

だからこそAさんが年を取って亡くなるときには相続税がかかりません。Aさんは借金だらけだからです。

相続税を払うことなくケイマン諸島の会社なりファンドはAさんの息子の手に移っているようにアレンジするのです。

* * * * * * * * *

パナマ文書スキャンダルの本質は、こうした「出し入れ自由」の「ドラえもんのポケット」のような「財布」を一部の富裕者が、その子孫に至るまで永遠に持ち続けることが出来ることにあるのです。

自分には100億円という自由に出来るお金があるのに、見せかけ上はたとえば借金をしているので税金はかからない―こうした不公平な状況が露呈したのが今回の国際的スキャンダルです。

行きつく先は、社会の不安定化と政治体制の脆弱化でしょう。

ウィキリークスはパナマ文書の流出には米国国際開発庁と米投資家のジョージ・ソロスが関わっており、プーチン弱体化を狙ったものだとツイッター上で発表しています(『こちら』及び『こちら』を参照)。

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2016年4月11日 (月)

ブラックマンデー(29年前)以来の巨額売り越し

『2015年度に外国人投資家が日本株を売り越した金額は5兆円を超え、ブラックマンデー暴落のあった1987年度以来、28年ぶりの多さを記録した。(以下中略)

東京証券取引所が7日発表した投資主体別売買動向によれば、15年度に外国人が日本株を売った金額は買った金額より5兆1025億円多かった』

以上は4月8日付の日経新聞報道(『こちら』)。

    51

          (写真はドバイの空港)

これはその通りなのですが、しかし中身をよく見てみると、この売り越しは全て今年の1~3月に集中しています。

2015年4~12月の9カ月は売り買いはほぼ同額(わずか899億円の売り越し)。

それが、2016年1~3月のたった3か月間で5兆126億円の売り越しといった具合。

12月以降の売り越し(▲で示す)、買い越し(+で示す)は下記のようになります(単位億円)。

12月   +330

1月   ▲10,555

2月   ▲19,982

3月   ▲19,588

詳細は今週の日経ヴェリタス紙32頁をご覧ください。

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2016年4月10日 (日)

土曜日夕刻の渋谷

かつて盛んに報道された年越し派遣村。

2008年末のことですから、あれから大よそ7年半になります。

昨日(土曜日)夕方の6時半過ぎ、たまたま渋谷区の仮庁舎の前(以前の美竹公園)を歩いていましたら、どこからともなく人がたくさん集まってきました。

後で調べて分かったのですが、ここが、この付近の路上生活者への炊き出しの基地になっているようです。

* * * * *

先月29日に発表されたデータ(『こちら』)では、就業者数は前年同月比29万人増で、6,351万人。

これは15か月連続の増加。

一方で雇用者数は前年同月比89万人増で、5,684万人。

これは38か月連続の増加。

(注)「雇用者」は、「就業者」に含まれる。別言すれば、「就業者」は、「自営業主」、「家族従業者」、「雇用者」に分かれる。

完全失業者数は213万人。

前年同月比13万人の減少で、これは69か月連続の減少。

* * * * *

このように雇用は改善してきているのですが、人が路上生活者になるのは必ずしも職が無いことだけが原因ではないようです。

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           (バルセロナのメイン通り)

そう言えば昨年バルセロナに行った際、東京でいえば銀座の中央通りのようなメイン通りに、100メートルおきくらいに物乞いの人が立ったり座ったりしていたのが印象的でした。

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2016年4月 9日 (土)

好調だったのはジーユーだけ

一昨日発表されたユニクロの決算(『こちら』)。

上半期(9月~2月)実績は前年比▲55%の減益。

通期予想も▲46%の減益。

なかみを良く見ると(『こちら』)、好調だったのはジーユーのみ。

ほかは国内も海外もかなり苦戦を強いられています。

株価も昨年夏には61,000円を超えていました(7/30、61,930円)が、昨日は 26,610円まで下落(▲57%安)。

フリース、ヒートテック、エアリズムといった、「違いが分かる」、「分かりやすい」機能の新規製品を打ち出せなくなってきているのが原因ではないでしょうか。

昨年秋に宣伝していた「ヒートテック素材のズボン」は履いてみると意外と暖かくない・・。

この値段を出せばウールのズボンを買えてしまうし、ウールの方がやはり暖かい・・。

となれば、消費者の心はつかめません。

一昨日の決算説明では、「暖冬に対応できていなかった」との会社説明でしたが、外部環境のせいだけではないように思います。

従来のユニクロのように、「これはいい」と消費者に思ってもらえる商品を開発し提供する、そうすれば、消費者は戻ってくると思います。

それが出来ないと、店舗展開にしても何にしても、戦線をあまりに急拡大してしまっただけに、苦戦が続くことになりそうです。

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2016年4月 6日 (水)

『不動産 いつか来た道 ~ マイナス金利の副作用』

今週月曜日の日経CNBCテレビ『日経ヴェリタストーク』ですが、『こちら』 をクリックすることでご覧になれます。

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昨晩アップしたブログ記事の内容とはダブっていません。

13分30秒です。

なおケーブルTV等、再放送での形でご覧になりたい方は、4月6日(水) 21:15~です。

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2016年4月 5日 (火)

3年前の4月4日

昨晩は日経CNBCテレビの「日経ヴェリタストーク」に出演しました。

トピックスは『不動産 いつか来た道 ~ マイナス金利の副作用』について。

       Photo

ちょうど3年前の昨日(2013年4月4日)、日銀は「量的・質的金融緩和」の導入を発表しました。

当時、日銀副総裁は、国会での所信聴取(13年3月5日)で、2%の物価目標の達成について日銀が全面的に責任を持つ必要があるとした上で、今後2年間で目標を達成できない場合は辞職する意向を示しました。

その心意気に人々は共感し、日銀の本気度を信じました。

こんどこそ物価は2%程度上がるに違いない、デフレは脱却できると信じたのです。

そしてバズーカとの名で親しまれた政策は当初は上手くいきました。

物価が(少しですが)上がり始めたのです。

しかし翌年の消費税増税(14年4月1日)が予想以上に人々の消費マインドを冷やしてしまったのかもしれません。

物価の2%上昇はついに果たせぬまま、あれから3年を経過してしまいました。

最近では株価も冴えない動きを見せています。

『これはひとえに海外要因のためだ(国内はいいのだけれど)』と解説する人がいますが、本当にそうでしょうか。

たとえば日経平均は昨年末比▲15%下落(19,033→16,123)しています。

新興国などの海外要因がこの原因であるとすれば、米ダウ平均株価はもっと下げてもよかったかもしれません(ダウ30銘柄の平均の方が海外売上高比率が高いと考えられています)。

しかしダウ平均株価は昨年末比 2%上昇(17,425→17,792)。

「日経平均が▲15%下落しているにもかかわらず」です。

こうしてみると日経平均の下げは海外要因ではなく、実は日本要因なのかもしれません。

次に日銀によるマイナス金利政策を見てみましょう。

日銀がマイナス金利導入を発表したのが今年の1月29日。

日銀総裁はマイナス金利政策は「効果をあげるのに時間がかかる」と語っていましたが、いったいいつまで待てば期待していた効果が出てくるのでしょうか。

すでに発表後2ヵ月以上を経過しました。

たしかに金利は下がりましたが、肝心の景気や物価上昇率はどうでしょうか。

この間、株価は▲5%下落しました(1/28 終値 17,041→4/4 終値 16,123円)。

同じ期間、米ダウ平均株価は16,069→17,792と11%上昇。

為替も118円から111円へと7円ほど円高になってしまいました。

とくに打撃を受けたのが日本の銀行株。

以下、左側が1/28の終値、右側が4/4の終値です。

みずほ 209 → 160 (▲23%)

三菱UFJ 627 → 509 (▲19%)

三井住友 4050 → 3300 (▲19%)

「市場のことは市場に聞け」 と言います。

こうしてみると、市場に聞く限り、株価にしても為替にしても、マイナス金利政策は上手くいっていないように思えるのですが・・。

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2016年4月 3日 (日)

24時間強で23万台の予約が殺到

テスラのモデル3。

価格は3万5000ドルなので、レクサスのIS 350 (米国カリフォルニアで3万8000ドル)より安い・・。

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気になる走行距離は1回の充電で最低345キロメートル。

東名で東京から名古屋よりも少し先に行ける距離です。

電気自動車だけに加速は良くて、6秒で時速100キロに到達するのだとか・・。

天井は全面ガラス。

15インチの大型パネルで操作をする形式。

予約には1000ドルのデポジットが必要ですが、受け付け開始後24時間強で23万台の予約が殺到したと言います(『こちら』)。

1分16秒の『こちら』の動画で全容を知れます。

なお日本でテスラに乗っている人の話では、走行距離当たりの燃費(電気代)はガソリン車の約10分の1とのことでした。

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2016年4月 1日 (金)

ノルウェーでは現在毎月10万円を国民に配る制度が開始されようとしている

最近読んだ本から幾つかを選び感想を載せてみました。

今回の表題は、昨日読んだ『City Journal』の記事の内容をコンパクトにまとめたもの。下記(4)の本の感想を書く際に思い出しました。

表題に関心ある方は途中を飛ばして一気に(4)まで進んでください。

(1)『サイロ・エフェクト』     

著者のジリアン・テットが東京駐在だったときに何度か取材を受けました。

投資銀行、とくにM&Aを担当する部署はマスコミを極端に警戒します。

したがってマスコミの取材に応じることは基本的にあり得なかったのですが、私の上司が英国人で、Financial Times 東京駐在員だったジリアン(同じく英国出身)とは仲が良く、上司から頼まれ、やむなく取材に応じるというケースが多かったのです。

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聡明で、パワー溢れるジリアンが文化人類学者としての視点から、縦割りの会社経営の問題に切り込んだのが本書。

ソニー、ニューヨーク市庁、UBS銀行など、いろいろな組織が登場しますが、どれも示唆に富む内容で興味深く、あっという間に読めてしまいます。

(2)『人生一度きり!50歳からの転身力』

本書の編集に携わった方から送って頂きました。

50歳、60歳から起業する人が少しずつ増えています(少なくとも私の周りでは)。

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本書ではシニア起業をした人たちの事例が豊富に取り上げられていています。

「森林インストラクター」など、この本で初めて知る職業がたくさんありました。

気楽に、どのページからでも読めるといった構成になっています。

(3)『東芝不正会計』

東芝事件をコンパクトにまとめています。

何が起きたのか、五月雨式のマスコミ報道ではなく、まとまった形で読んで理解するには便利な本です。

別の見方からすると、新聞や雑誌を丹念に読んできた方は、本書に特に新たな情報があるわけでなく不満に思うかもしれません。

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せっかく本にするんでしたら、不正会計「前」の財務諸表と、「後」のそれを各年ごとにどう違ってくるのか、表にしてまとめて分析しても面白かったかもしれません。

(4)『自分の半径5mから日本の未来と働き方を考えてみよう会議』

編集者から送って頂きました。

図や表、データ類が豊富な本です。

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こうした本を読んで、ファクト(事実関係)を幾つか押さえておくと、接待などの席上で、

「これは、こういうことなんですよ」

と説得力ある議論を展開できるかもしれません。

対談形式の本ですが、個人的には真っ向から違う意見の人が論じる本の方が(論点が鮮明になって)好きです。

年金の世代間格差のところはやや切り込み不足。政治の問題だと指摘しつつも、時代が変わったのだからどうしようもないと論じてみたり・・。これでは若い世代は納得しないように思いました。

もっと抜本的な解決策を論じて欲しかったというのが正直な感想。

例えば現在の「賦課方式」から「積み立て方式」に移行するとか、あるいはノルウェーでは現在毎月10万円を国民に配る制度が開始されようとしています(詳しくは『こちら』)。

ベーシックインカムの考えを実際に実現しようという試みなのですが、ノルウェーではこれにより社会福祉に関する官僚主義的な無駄を排したい(shut down its welfare bureaucracy)としています。

(5)『浜松ピアノ物語』 

ピアノの製造に関する話がたくさん出てきます。

明治の時代、国産ピアノを作るのが如何にたいへんだったのか、なぜ浜松にピアノメーカーが集まったのか・・。

1985年のショパンコンクールでヤマハと河合が公式採用されたときの新聞記事なども掲載されていて、ピアノ好きには面白い本となっています。

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ただし70頁~129頁は浜松地域のピアノ関連メーカーを50音順に列挙しただけなので、(浜松とは関係ない)一般の読者にとっては、あまり意味の無い頁が続く形になっています(その分、本書の値段は476円と安いので、まぁ良しとしようといった感じでしょうか・・)。

それにしてもヤマハの株価。

今年に入って日経平均(下図の赤線)が約1割下落する中、逆に2割も上げています(下図の青線)。

Photo

関心ある方は『こちら』の記事をどうぞ。

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