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2016年6月18日 (土)

アートの世界を極める投資家の眼力

日経ヴェリタスにほぼ月1回のペースで連載している「Money Never Sleeps」。

第13回が 明日発売の同紙に掲載されます。

ほぼ月1回のペースで連載しているものです。

こんな感じで始まります。

*  *  *  *

単なる偶然なのかもしれない。 

ファッション通販「ゾゾタウン」の前澤友作スタートトゥデイ社長(40)の財団が、クリスティーズのオークションでバスキアの絵画を落札した。 

このニュースが全世界を駆け巡った、まさにその時、私はクリスティーズ出身のアレクサンドレ・カレル氏(32)と六本木のグランドハイアットでコーヒーを飲みながら会話を楽しんでいた。 

「日本の投資家は現代アートの世界でも注目の的だ」  

スマホに送信されてきたこのニュースを私に見せながらアレクサンドレは投資家から見た現代アートの世界を語り始めた。  

彼は母国フランスで17歳のころから絵画の売買に携わり始めた。 

最初は100ドルといった少額のものが中心だった。 

絵画の売買をしていくうちに彼の名は次第に知れ渡るようになり、22歳の時にオークションハウスのクリスティーズに入社。 

現代アートのスペシャリストとして活躍し、クリスティーズ社内では、フランス現代美術部門のトップにまで昇りつめた。  

そして6年間クリスティーズで現代アートのオークション、買付け、プライベートセールスなどに携わった後で、2012年、スタンフォード大学のビジネススクールにやってきた。 

28歳の時だ。  

ビジネススクール卒業後、彼は起業し、今度は自分の事業として現代美術作品の買付けや販売を行なうようになった。 

得意分野は日本の現代美術、それも海外でGUTAI(具体)と呼ばれる吉原治良、白髪一雄、田中敦子らの作品だ。  

切っ掛けは今から11年前、2005年に東京で開かれたエスト・ウェストオークションズだった。 

21歳の若さでアレクサンドレはこのオークションに参加。 

彼がまだクリスティーズに入社する前のことだ。 

オークションには白髪一雄の「Ouka」と題する1988年の作品が出品されていた。 

アレクサンドレが70万円でビッドしてみたところ、なんと、ほかに誰もビッドする人がいない。 

幸運にも彼は現代日本美術を代表する著名作家の作品を破格の値段で落札することが出来た。 

ちなみに白髪のこの作品は、今では2億円は下らないだろうと言われている。

*  *  *  *

続きはヴェリタス紙面でお楽しみください。

それにしてもこのところ海外からの来客と会うことが多いのですが、若いにも係らず、みんな多彩な経験を積んでいて、頼もしく、かつ羨ましく思います。

アレクサンドレにしてもビジネススクールに入る前に6年間クリスティーズに勤務し、社内ではフランス現代美術部門のトップにまで昇りつめていました。

これだけの経歴を持っていると大学院入学選定過程における Admissions Officer へのアピール度も高いと思います。 

これに比べると、入社してから階段を一つ一つ登ることになる日本の大企業では、20代というと「若手社員」と一括りで形容されてしまいます。

人は大きな権限と責任を与えられることで成長していくことを考えると、はたして日本のシステムは若い才能が開花するのに適しているのかどうか。

才気溢れるアレクサンドレと話していてそんなことを考えてしまいました。

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