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2020年5月11日 (月)

七面鳥の千と1日の歴史

今晩は日経CNBCテレビ『日経ヴェリタストーク』に出演しました。

FRBや日銀、ECBなど先進国の中央銀行は大胆な金融政策を展開。

コロナ危機で傷ついた経済を少しでも修復しようと努めています。

とくにFRBはこの2か月間で資産規模を約6割も増加させました。

2兆ドルにも及ぶ米連邦政府のCARES Act(Coronavirus Aid, Relief, and Economic Security Act)と相俟って、

市場にはポジティブな空気が行きかうようになりました。

結果、先週のナスダック指数は昨年末を上回る水準に・・。

PERで見ても27倍とかなりの高値圏に位置するようになりました。

マーケットが一時恐れていた2番底は、

もはや「遠い過去の心配ごと」となってしまったのでしょうか。

ちなみにダウ平均で見ると、

2月12日の29,551ドルをピークに下落が始まり、

マーケットは3月23日には18,591ドルを付けます(▲37%)。

これがいちばん底。

その後、基調としては上昇に転じ、

現在は概ね底値(18,591ドル)から「半値戻し」(24,071ドル)に近い水準(24,331ドル)にあります。

もはやマーケットのセンティメントとしては「2番底、どこ吹く風」ですが、

私は必ずしも楽観していません。

* * *

ニコラス・タレブの「ブラック・スワン」に感謝祭前後の七面鳥の話が出てきます。

Photo_20200511210501

毎日、エサをくれる人間。

七面鳥にとっては有り難い存在です。

「昨日のエサは、その前よりも少し多かった。だから今日のエサの量は、このくらいかもしれない」

七面鳥はそんな予測をしていたのかもしれません。

そして1000日と1日目が感謝祭前日の水曜日でした。

1000日にわたる過程の積み重ねも、次の1日についてはまったく何も教えてくれません。

タレブは「私は七面鳥になりたくない」と綴っていましたが、

七面鳥にはどんな運命が待ち受けているか、自分では分からないのです。

これから先の株式市場。

2番底が来なければ、それに越したことはありません。

しかし来るかもしれない・・。

たとえ頭の片隅であってもその可能性を意識しながら、マーケットと接していきたいと思います。

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