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2020年5月10日 (日)

619兆円 vs. 717兆円

ここ2ヶ月間のFRBと日銀の資産増加の状況を比べてみました(統計の関係で日にちが僅かにずれます。どちらの日も106円60銭でドルを円に換算しています)。

【1】日銀

2月29日 585兆円

4月30日 619兆円

2ヶ月間で5.8%の増加

データは『こちら』及び『こちら』

【2】FRB

3月2日 452兆円

5月4日 717兆円

2ヶ月間で58.6%の増加

データは『こちら』

FRBの資産増加ペースが凄いのはグラフにしてみるとよく分かります。

Frb

上は2007年以降の図なのですが、右端がほぼ垂直のように跳ね上がっています。

結果、FRBの資産残高は、この2ヶ月間で日銀をあっという間に抜き去ってしまいました(2ヶ月前はFRBは日銀の77%、2か月経った最近時では日銀の116%)。

最近時の米国株価は比較的堅調(ダウのPER21倍)です。

米国の失業率が14.7%になっても、比較的堅調な株価になっているのにはこうした要因も作用しているものと考えられます。

もちろん為替が円高に振れてきている背景にもFRBのアグレッシブな資産増加があります。

* * * 

そもそも何故FRBはそこまで大胆に積極果敢な金融政策を展開するのでしょうか。

FRBと日銀の間ではその設立に際して与えられた目的に差があります。

FRBの目的は(1)雇用の極大化、(2)物価の安定、(3)穏やかな(適度な)長期金利の3つ。

(to promote effectively the goals of maximum employment, stable prices, and moderate long-term interest rates)

詳しくは『こちら』および『こちら』

 12 USC 225a. As added by act of November 16, 1977 (91 Stat. 1387) and amended by acts of October 27, 1978 (92 Stat. 1897); Aug. 23, 1988 (102 Stat. 1375); and Dec. 27, 2000 (114 Stat. 3028)

一方、日銀の場合は、物価の安定です(日本銀行法第2条;『こちら』)。

つまりFRBにとっては雇用の極大化が大きな使命であり、コロナ禍で失業者が増大している際には大胆な政策を取ることが要請されるのです。

もう一つ。

FRBと日銀、この両者の資産を絶対レベルで比較してもあまり意味ないかもしれません。

GDPに対する比率で見れば、日銀の資産の方がはるかに巨大だからです。

別の角度から見ると、日銀の資産はすでにじゅうぶんストレッチしてしまっている・・。

だからFRBのように思い切った政策を取りにくいといった側面もあるのかもしれません。

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