2013年5月11日 (土)

インテリジェンス

文藝春秋 の今月号(6月号)、半藤一利(作家)と船橋洋一(ジャーナリスト)の対談「原発事故と太平洋戦争 日本型リーダーはなぜ敗れるのか」 。

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全体の3分の1くらいは『こちら』のウェブサイトでも(無料で)読めます。

しかし読むべきは残りの3分の2なので、これは書店で買う か図書館にでも行かざるをえません。

福島第一の事故の時の状況。

アメリカは無人偵察機グローバル・ホークを使い高度1万8千メートルの上空から「あの炉は何度で放射線量はどれほどか」といった点について把握。

こうした何千というモニタリングのデータを日本側に逐一知らせてきたとのこと。

一方で日本側の対応は?

のちに有名となった「ルース・枝野の喧嘩」とは?

こういった点を含む諸々について半藤・船橋の両氏が議論を交わしているのですが、実は両者の立場や見解はかなり違うところもあります。

にもかかわらず、そういった違いを突っ込まずに大人の議論を交わすところが、さすがというか、やはり日本的。

今回の事故に関してこの2人の対談者は、日本独特の思考様式に言及。

「誰かに恥をかかせてはいけないという配慮が絶えずはたらいている」

とか

「独立した視点を煙たく思う」

といった指摘をしているのですが・・・。

ややシニカルな見方で恐縮ですが、それにしてもこれは一読の価値ある対談だと思いました。

とくに日本のインテリジェンスの特色として船橋氏が

「(情報が)上がらない、回らない、漏れる」

とし、これに対して半藤氏が第二次世界大戦時の日本のインテリジェンスの扱いにまで言及。

せっかく掴んだ貴重なインテリジェンスも、不都合な真実を覆い隠したいとする組織の都合の前に握りつぶされてしまう・・・。

こういったことを如何に防ぐのか。

対談が我々の前に(解決の糸口すら示さずに)提示した宿題はけっこう難題です。

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2013年5月 6日 (月)

国会審議中継

日ごろ忙しくされている方はなかなか国会中継を聞く暇はないと思います。

新聞やテレビのニュースで流れるのはほんの一部。

ご存知の方も多いと思いますが、『こちら』 をクリックすると、希望する日時の国会審議のビデオライブラリーを見ることが出来ます。

2月7日や12日の予算委員会、4月17日の国家基本政策委員会合同審査会(党首討論)などは今から見てもけっこう面白いと思います。

経済や金融に興味ある方は7日の予算員会での物価指数の議論やハイパーインフレに関する議論も興味深いかもしれません。

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2013年4月22日 (月)

絶対的貧困

先週水曜日(4月17日)、世銀がレポートを発表しました(『こちら』)。

世界の貧困に関するもので、以下のように始まります(岩崎が抄訳、注記は岩崎が付けたもの)。

「一日1.25ドル(124円)未満で暮らす絶対的貧困(『こちら』)の層。

1981年には発展途上国の人口の52%を占めていました。

しかし2010年には21%にまで低減してきました。

この間、途上国の人口は全体として59%増加。

にもかかわらず一日1.25ドル(124円)未満で暮らす人たちの数は19億人から12億人へと減少したのです。

といっても、12億人とはまだまだ大きな数。

これから先もこの減少に取り組むためには

我々はこれらの貧困層についてもっとよく知る必要があります(we need to know who are the poor, where do they live, and where poverty is deepest)」

彼らがどの地域に住むかについてもこの30年間に大きく変わってきました。

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(上図はクリックすると大きくなって読めるようになります)

オリジナルのレポートは『こちら』。長くはない(4頁)ので、ぜひご覧になってみてください。

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2013年2月17日 (日)

AuthaGraph

以前アルゼンチンに行ったとき、私はアトランタ経由で行きました。

しかし、なかにはドーハ(カタール)経由もしくはシドニー経由で行く人もいるようです。

ドーハ経由とかシドニー経由といった行き方は平面の世界地図だけ見ているとなかなか思いつきにくいかもしれません。

もうひとつ。

次のうち大きいのはどちらでしょう。

第1問 オーストラリア vs. グリーンランド

第2問 インド vs. アラスカ

長いこと、私たちはメルカトル図法の地図に慣れ親しんできましたが、実際にはインドはアラスカの2倍近くあります。

オーストラリアもグリーンランドより大きく、

それも単にちょっと大きいだけでなく実は3.5倍以上もあるのです。

この地図を見ていると、とてもそんなふうに見えませんが・・。

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ということで、メルカトル図法の地図の欠点を克服しようとして作られたのが、AuthaGraph(オーサグラフ)です。

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       [AuthaGraph(オーサグラフ)]

従来の地図では歪んでいた南極大陸なども含めて極力正しく表記され、

すべての陸と海が分断されずに長方形に収まる世界地図として注目されています。

ところで、これを開発したのは実は日本の建築家。

鳴川肇さんです。

先日お会いしましたら、

「球体の地球を平面に完璧な形で表すことは理論的に不可能です。

しかしオーサグラフでは極力面積の歪みを抑えました」

と話しておられました。

ご興味のある方は『こちら』『こちら』のサイトをご覧ください。

なお日本科学未来館(館長は宇宙飛行士の毛利 衛さん)では、400年以上もの間使われてきたメルカトル図法にかわる “世界地図の新スタンダード”として、オーサグラフ世界地図の採用を決定。

日本科学未来館「つながり」プロジェクトでは、Geo-PaletteとGeo-Scopeでこの地図を使用しています(詳しくは『こちら』のサイト)。

今から444年前。

1569年にフランドル(現ベルギー)出身の地理学者ゲラルドゥス・メルカトルがデュイスブルク(現ドイツ)で発表したのが、メルカトル地図。

以来世界標準として使われてきたこの地図を日本の建築家が開発したオーサグラフが塗り替えるかどうか、興味深いものがあります。

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2013年1月25日 (金)

日経新聞電子版

本日の日経新聞電子版に載ったインタビュー記事です(『こちら』)。

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2013年1月12日 (土)

団塊 医師とシニア市民の会

2011年10月から半年間にわたって放送されたラジオ日経「集まれ!ほっとエイジ」の中の「岩崎日出俊の生涯現役」というコーナーで、毎週土曜日、プロデューサーの相川さんとキャスターの大宮さんを相手に年金や定年後のマネーなど、いろいろな話をさせて頂きました。

そのとき大宮さんから、

「『団塊  ― 医師とシニア市民の会』というボランティア組織を作っているのでいずれ手伝ってください」

と依頼されました。

ということで、本日。

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上記の会が開催されました(写真の上でクリックすると2倍に大きくなり、読めるようになります)。

開会は11時でしたが、9時に会場入りして、私もポスターの貼り付けなどをお手伝い(もっとも私は実質的には突っ立ているだけで戦力外でしたが・・)。

大宮さんはじめ、認定NPO法人「世界の子どもにワクチンを日本委員会」の皆さん、桜東京パイロットクラブの皆さんは、慣れたものでテキパキと準備を進めていきます(以下、準備をしている様子やポスターなど)。

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11時、きっかりに大宮さんの司会で会が始まりました。

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ところで本日の会は「神谷齊先生からの宿題にこたえる」との副題のもとに行われました。

国立病院機構三重病院名誉院長の神谷齊先生は肝移植を乗り越えられましたが、一昨年敗血症で71歳の若さで亡くなられました(『こちら』)。

会の開催にあたっては、庵原俊昭国立病院機構三重病院院長が次のように述べられていました。

「3回忌になる本年、神谷先生が多くの共同研究者に依頼した宿題がこの2年間どのように実ったか、報告する会を計画しました」

ということで、本会では、ワクチンに関する報告が次から次へとなされ(と言っても私には医学の専門知識がなく、3割くらいしか分かりませんでした)、最後にまとめの言葉を述べられた岡部信彦川崎市衛生研究所所長が、

「どの学会でもこれだけの濃厚な話は聞けない」

とコメント。

髙久史麿日本医学会長による閉会の挨拶で終わりました。

金融とはまったく違った医学の分野。 私はまったくの門外漢でしたが、どの発表もひじょうに興味深いものでした。

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2013年1月11日 (金)

埼玉大学教養学部 グローバルビジネス論

メリルリンチ時代に一緒に仕事をしたことのある浦出さんが、埼玉大学の客員教授となり「グローバル・ビジネス論」 を教えています。

昨日は浦出さんのお誘いで、北与野の新都心ビジネス交流プラザで行われている同大学「グローバル・ビジネス論」 の講義に参加してきました。

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これまでにもこの講座では、世界銀行東京事務所の谷口和繁駐日特別代表などが話をされています。

事前に浦出さんからは「投資銀行ビジネス」について話をしてほしいとの依頼がありました。そこで、この線にそってパワーポイントのスライドを用意したのですが、通り一遍の話では面白くありません。

かといって、M&Aなどの話には守秘性の高いものも含まれます。

悩んだあげく、学生の方には資料をプリントアウトして配るのをやめ、パワポのスライドも「ケータイなどで写真に撮るのは勘弁してください」とお願いして講義を進めました。

【反省点】

使用した約20枚のパワポのスライドのうち、外に出回って困る(別に守秘義務に違反している訳ではないのですが、業界慣行として外に出さない)ものは、約半分。

残り半分は歴史の話などですので、出回ったとしても問題のないものでした。

したがって、こちらについてはプリントアウトしてお渡ししておけばよかったと後悔しました(必死でノートを取ってくださっている方の姿が見えたので・・)。

以下ご参考までに、特に公開して問題のないスライドを載せます(クリックすると大きくなります)。なお授業の時にご案内させて頂いた本ですが、中古品であれば、アマゾンでも購入できます。『こちら』です。

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2012年12月 9日 (日)

今年の漢字

今年の漢字は、今週水曜日、清水寺で発表されます(『こちら』)。

ネット上では、以下の字になるのではないかといった予想が目立ちます。

国、島、争 ・・ (領土問題絡みで)

空 ・・(金環日食、星出さん宇宙)

輪 ・・(五輪、金環日食)

ちなみに2011年は、絆

2010年は、暑

2009年は、新

以下、下記の通り(『こちら』

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ところで、今年の漢字は日本漢字能力検定協会のキャンペーンとして、毎年発表されているもの(『こちら』)。

漢字検定ですが、すでに2010年度の段階で累積志願者数が、3000万人を超えたとか(『こちら』)。

漢字学の白川静先生によると、

「古代の人々は、神々とともに生きていた。そして、神とともにある言葉を形にするために漢字が生まれた」

といいます(『こちら』)。

最近読んだ本は、『楽しい漢字』『こちら』)。

「間違えやすい漢字」から「白川文字学」まで、「漢字ワールドを味わいつくす」

と表紙に書かれていますが、まさにそんな内容。

テレビのクイズ番組で興味をもったお子さんに、そっと渡してみるのもいいかもしれません。

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2012年12月 7日 (金)

ハウツーもの

新聞、雑誌などマスコミ関係の方による取材を時おり受けます。

先日訪れてきた週刊誌記者によると、その週刊誌の読者層は年齢がかなり上がってきたとのこと。

通勤帰りに週刊誌を買ってくれていた団塊の世代が、今や自宅近くのコンビニで週刊誌を買うようになったのだとか・・・。

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なるほど。確かに電車の中で週刊誌を読む人が減ってきたように思います。キオスクなどの駅の売店も閉店になるところが増え、絶対値としての数が減ってきました。

週刊誌の記事の方も、名医特集とか、ここの病院が評判良いといった、シニア向けのものが増えました。

グラビアも、団塊の世代が若い頃にアイドルだった女性たちが今また登場したりするようになってきています。

しかしこのまま団塊の世代に照準を合わせて週刊誌を作り続けていくと、これから10年、15年先はどうなるのか、ひとごとながら気になってきます。

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一昨日、事務所に来られた別の雑誌社の方は、20~40代の層に向けた記事を考えていました。

ビジネス社会の先端にたつこれらの層は競争も厳しく、上昇志向も高いとのこと。

彼らのなかにはハウツーものを扱った本や雑誌を積極的に読む人たちがいるとのことです。

「年収が少しでも高くなるにはどうした良いか。転職や副業についてどう思うか」― こういった質問が記者の方から飛んできました。

私が20代や30代だったころは、「年収」の概念が社会全体にあまり浸透していなかったように思います。

もちろん当時でも給料とか月給の額はそれなりに意識されていたと思いますが、「年収」といった概念はさほどありませんでした。

ここ10数年の間に、社会全体が少しずつ欧米化してきたということなのでしょうか・・。

取引先の社長の人たちと話してみました。

彼らは一様に

「20代、30代のころ、年収が少しでも高くなるにはどうした良いかなどと考えたことなどない」

と言います。

「ただ単に目の前の仕事を一所懸命やっただけ、お金はあとからついてくる」

といった意見が多かったのですが、こういう話は今の20代~40代には受けないのかもしれません・・・

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2012年12月 2日 (日)

プレゼンテーション

前回のブログ記事でプレゼン資料について書きました。

前回83枚のスライドと書きましたが、当然のことながらプレゼンに使う資料は、時と場合によって、これよりも大幅に多いことも、また逆にぐんと少ないこともあります。

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今までの私のキャリアの中で、一番良かったと思われるプレゼンはどういったものだったでしょうか。

プレゼンは結果を求めて行うものです。

したがってどんなに説得力あるプレゼンをしたとしても、結果を産みだせなかったものは残念ながら評価されないでしょう。

私が外資系投資銀行に勤めていたとき。

競争相手にほぼ決まりかけていたマンデートを、一回のプレゼンでひっくり返したことがあります。

このときはたった一枚の紙を使いました。

事前に若手のAさんと打ち合わせをした際に、こう話しました。

「今度の相手のBさんは最高意思決定者。

プレゼンは一枚の紙だけにしよう。

それも文字は一切いれずに絵だけにしよう」

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さてプレゼンの日。

絵を前にして、私は15分ほど話したでしょうか・・

黙って聞いていた最高意思決定者のBさんは、一言。

「分かりました・・・。ありがとうございます」

これを機にBさんは大胆な軌道修正を断行。

会社が良くなっていきました。

たった一枚の絵でしたが、私にとっては思い出に残るプレゼンとなりました。

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