2020年9月23日 (水)

フィリップ・フィッシャーの本

本日は日経CNBCテレビ『日経ヴェリタストーク』に出演しました。

番組の終わりの方で、フィッシャー先生の本について紹介することが出来ました。

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『こちら』で番組をご覧いただけます(13分間の動画です)。

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2020年7月24日 (金)

エコエティカ(Eco-ethica, 生圏倫理学)

きょうは本来ならばオリンピックの開会式が催されていたはずでした。

残念なことに新型コロナウイルスは収束の気配を見せていません。

ただヨーロッパ諸国の新規感染者数(1日あたり)は、ドイツ569名、イタリア280名、英国560名といった具合に、日本を下回るようになってきています(『こちら』)。

またニューヨーク市が「ようやく死者ゼロの日を迎えた」といったニュース(『こちら』)も報じられ始めています。

さて、本日は、多摩大学の紺野先生にお招き頂き、エコシスラボ「構想力の倫理」研究会(第5回)に参加しました。

ちなみに2月に開催された第3回のテーマは、 伊東俊太郎先生による『創造の論理はあるか』。

この時の講義内容についてはかなり詳しくこのブログに記しましたので、ご関心のある方は『こちら』をご参照ください。

第5回にあたる今回のテーマは、橋本典子先生による『エコエティカ』。

エコエティカ(Eco-ethica)とは、哲学者『今道友信(1922-2012)』によって唱えられた概念です。

『生圏倫理学』と訳されるもので、FISP(国際哲学連合)において、哲学の最重要課題の一つとして採択されています。

「人類の生息圏の規模で考える倫理」ということで、

科学技術の連関から成る社会という新しい環境の中で、

人間の直面するさまざまな新しい問題を含めて、

人間の生き方を考え直そうとするものです。

1981年に第1回「エコエティカ国際シンポジム」が開催され、以来、毎年1回、エコエティカの国際シンポジウムが開催されてきています。

いま何故エコエティカの考えが注目されているのでしょうか。

橋本先生の話を聞きながら、私が感じたことを一つ、二つ。

(1)混迷の時代だからこそ思想の原点とも言うべき哲学に立ち返る必要がある

投資家ジョージ・ソロスは哲学者としても有名です。

ロシアの著名なファンド・マネージャー、グレブ・シェスタコフもオックスフォード大学哲学科博士課程の出身。

話はそれますが下の写真はシェスタコフを訪ねて5年前キプロスを訪問した時の写真(『こちら』)。左側がシェスタコフです。

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ソロスにせよ、シェスタコフにせよ、ロディッティにせよ、

金融の世界の成功者に共通しているのは、考えが深いということ。

自分自身の思索を深めるうえでも、哲学を学ぶというスタンスは重要だと思います。

実践の学問、ハウ・ツーものだけでは、欧米(とくにヨーロッパ)の知識人たちと接していると限界を感じるかもしれません。

(2)エコエティカの根底にあるのは、実践に繋がる哲学、未来志向の哲学である

橋本先生が話されていたエピソードですが、

1945年5月22日、東京大学哲学科の学生であった今道友信は西田幾多郎を鎌倉姥ケ谷の自宅に訪ねます。

西田幾多郎が逝去する16日前でした。

このとき西田幾多郎は今道友信にこう言い残します。

 「君は予言的哲学者になりなさい」。

今道友信は生前の西田幾多郎に会った最後の学生となりました。

そして西田の言葉に導かれるが如く、今道は予言的哲学者を目指します。

今道は生前

「私が常に未来に向けて考えるのはこの影響でしょうか」

と語っていたとのことです。

アリストテレス、プラトン、デカルトなど過去の哲人を学ぶのはもちろん重要ですが、

いまの時代であるからこそ、実践に繋がる哲学、未来志向の哲学が求められるのだと思います。

なおエコエティカについてもう少し学びたいという方には、今道友信の『こちら』の本がお勧めです。

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2020年7月12日 (日)

三行の献辞

久しぶりに一気に読み終えた本だった。

『デヴィ・スカルノ回想記』

ご存知のように筆者は波乱万丈の人生を歩んできた人。

それを知るだけでも読者は引き込まれてしまうのだが、それだけではない。

この本には幾つものメッセージが隠されているように思った。

物語は、青山墓地の防空壕に避難するところから始まる。

4歳の筆者は、障害を持つ母と小さな弟をつれて逃げ回る。

『母や弟は、4歳の自分が守らなければならない』。

こう子供心に感じていたようだ。

そもそもこうした恐怖の体験は戦争によって引き起こされたもの。

そしてこの戦争はというと、日本が各国から経済制裁を受け存立の危機に瀕し、

政治家と軍人たちが自存自衛のために踏み切らざるを得なかった・・・

とサラリと書いている。

やがて福島県の浪江に疎開。

敗戦後に東京に戻ってくる。

小学校のときには、保健所からマスクをかけ白い上着を着た人たちがやってきて、頭からDDTを振りかけられたり・・といった幾つかの嫌な思い出が語られている。

19歳になって、スカルノ大統領と仕組まれたように出会わされ、

その後の日本政府による戦争賠償金の事業に利用されたり、

そしてそのスカルノがクーデターによって失脚したり・・。

筆者の人生は時代によって翻弄され続けるのだが、

その陰には、ときに日本政府や政商たち、そしてCIAの影などがチラつく。

280頁を超える本書には一般人の想像を超える数多くの体験談が綴られているのだが、

私は、筆者がいちばん語りたかったのは、実は最初の3行の献辞に凝縮されていると思った。

『この本を、愛する亡き母、弟、

そして、敬愛する亡きスカルノ大統領に

捧ぐ』

この本は今から10年前、筆者が70歳のときに著されたものだ。

70年間、東京、浪江、インドネシア、パリ、ジュネーブ、ロンドン、再びインドネシア、ニューヨーク、東京と舞台は変われど、

筆者の原点は変わらない。

障害を持つ母と小さな弟をつれて逃げ回った4歳の気丈な少女なのだ。

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やっぱり新聞は紙で読みたいという方に

一昨日ご紹介した日経電子版への寄稿記事。

日経ヴェリタス紙に連載しているシリーズの4回目にあたるものです。

本日発売の同紙第48頁ですので、

「新聞は紙で読みたい」

という方はぜひご覧になってみてください。

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写真は、従来同様、出版権などの権利関係に配慮し、敢えて読めないように縮小して掲載しています。

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2020年7月10日 (金)

効率的市場仮説

ビジネススクールに留学してファイナンスの授業を取ると、

まず最初に学ぶのが「効率的市場仮説」。

それ自体はどうということのない内容なのですが、実は奥行きがかなり深い・・。

効率的市場仮説の行きつく先は、銘柄選びなどせずに、指数に投資しなさいということになります。

しかし例えば、下記のグラフはどうでしょう。

今年の1月1日からの株価の変化。

Share-prices

指数に投資した人は

ダウ ▲9.98%

日経平均 ▲5.39%

S&P500  ▲3.20%

一方で、GAFAに投資した人は

グーグル +6.42%

アップル +23.17%

フェイスブック +12.00%

アマゾン +67.41%

さらに、このブログで何回か取り上げてきた

NVIDIAは +72.97%

マイクロソフトは +32.22%

日本でも視聴者が増えているという

ネットフリックスは +51.27%

GAFAやNVIDIA、ネットフリックスなどの technology companies は、新型コロナで経済が停滞・下落したにもかかわらず(あるいはコロナで人々の行動様式が変わったがゆえに)、値を上げてきています。

指数とかマーケット全体といった言葉に注目し過ぎてしまうと、かえって全体が見えにくくなってしまう・・。

効率的市場仮説やCAPM(現代ポートフォリオ理論)が唱えられた1950年代、60年代とは違った視点が求められているのかもしれません。

と、そんな問題意識を抱えながら、効率的市場仮説について、出来るだけ平易に書いてみようと思いました。

本日付の日経新聞電子版に掲載された私の寄稿記事です。

『こちら』(←クリック)です。

(注)電子版のメンバーでなくとも、登録すれば無料でご覧になれます

(1ヶ月間に見ることが出来る記事数に制約ありますが・・)。

なお自分で書いた記事に対する反論をここで書くと、S&P500という最も一般的に利用されている指数に投資しないで、GAFAに投資するというのは、多くの人が行っている投資手法。

超人でも何でもなくて、一握りでもありません。

もちろんGAFAも今後落ちるときは落ちるのでしょうが、少し前のCAPMなどの「一般理論」が正しいとは限りません。

一つだけ言えることは、マクドナルド教授(記事の中に出てきます)の言葉。

「投資の世界は結果がすべて。それに行きつく先はいろいろあっていい」。

* * *

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2020年6月 7日 (日)

日経ヴェリタス紙への連載(3回目)

第3回は「株価の変動幅は正規分布である」との現代ポートフォリオ理論の仮定について。

本日発売の日経ヴェリタス紙48面です。

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従来同様、出版権などの権利関係に配慮し、敢えて読めないように縮小して掲載しています。

またこれも従来同様なのですが、日経さんの方針で、同内容の記事が日経新聞電子版に一足先に掲載されています(一昨日すでにご案内しましたが『こちら』です)。

* * *

ところで紙面の上の方、左側のグラフですが、正規分布図です。

これをエクセルで作り(散布図の作成)、しかもグラフの中で、±1×標準偏差などに区切りの線を入れたり、

といった具合に、

今回は、グラフの作成がけっこう大変でした。

苦労して作ることで、出来なかったことが少しずつ出来るようになります。まだまだですが・・。

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2020年6月 5日 (金)

現代ポートフォリオ理論の限界

日経新聞電子版に私の寄稿記事が掲載されています。

『こちら』(←クリック)です。

(注)電子版のメンバーでなくとも、登録すれば無料でご覧になれます

(1ヶ月間に見ることが出来る記事数に制約ありますが・・)。

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2020年5月 6日 (水)

お詫びと訂正

3月29日付「日経ヴェリタス」紙に掲載された記事ですが、2ヶ所につき誤りがありました。

お詫びして訂正いたします。

(1)左から1段目の12行目

正しくは「1929年10月に暴落してから2年と9ヵ月かけて底根にたどり着いた」

(「2年と」が抜けていました)。

(2)左から3段目の17行目

正しくは「32年7月にはその9分の1にまで下落」

((1)で間違ってしまった為、「32年」を「翌年」と誤記してしまいました)

なおグラフの方はすべて正確です。

申し訳ありませんでした。

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2020年5月 3日 (日)

日経ヴェリタス紙への連載(2回目)

第2回は投資家ケインズに学ぶ極意。

本日発売の日経ヴェリタス紙48面です。

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前回同様、出版権などの権利関係に配慮し、敢えて読めないように縮小して掲載しています。

またこれも前回同様なのですが、日経さんの方針で、同内容の記事が日経新聞電子版に一足先に掲載されています(一昨日すでにご案内しましたが『こちら』です)。

* * *

ところで紙面の上の方にあるグラフですが、Y=α/SQRT(X) をグラフ化したもの(記事の中では便宜上α=10としています)。

宮沢准教授(京大ウイルス学)が「ものに付着したウイルスが何時間くらい死滅(不活性化)せずに残るのか」を問われて、

『最初の落ちがど~んとあって、その後はなだらかになって、最後は結構ダラダラ続く』

と説明していました。

これを聞き、私は勝手にこのグラフのような形状〔Y=α/SQRT(X)〕 をイメージしていました。

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あくまでも私の勝手なイメージです。

ただ自然界の動きと経済の動きは意外と似ていると言われています。

1828年、イギリスの植物学者ブラウンは、花粉の粒子を水に入れた時に得られる運動を研究。

この現象はブラウン運動と呼ばれるようになりました。

1900年、フランスの数学者バシェリエは、ブラウンの発見とは無関係に、株式や債券の価格の変動を確率的に説明しようとしました。

この両者の考えを発展させて、1952年ハリー・マーコビッツは分散効果理論に行きつきます。

ものに付着した新型コロナウイルスが時間と共に不活性(死滅)化する程度をグラフ化するとどんな風になるのか、すごく興味があります。

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2020年5月 1日 (金)

投資家・ケインズに学ぶ極意

日経新聞電子版に私の寄稿記事が掲載されています。

『こちら』(←クリック)です。

(注)電子版のメンバーでなくとも、登録すれば無料でご覧になれます

(1ヶ月間に見れる記事数に制約ありますが・・)。

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