2018年4月15日 (日)

日本が学ぶべきシリコンバレーの精神

昨年の3月ですが、『日本が学ぶべきシリコンバレーの精神』と題するコラムを日経ヴェリタス紙のコラムに載せました。

以下、その一部を再掲します。

* * *

『シリコンバレーで起業 する日本人が増えてきている。

そんな起業家の先駆けとも言える坂本明男 さん(70)が日本に帰国 した際に東京で会った。

坂本さんは1968年にNECに入社後、 96年に退社して、シリコンバレーでホロ ンテック社(ネットワーク負荷分散装置 の開発)を設立。

この会社はすぐに世界 9ヶ国に拠点を有し、従業員数も200名 を超えるようになった。

その後、2001年にはネットマーケティング・ツールの開発を手掛けるオーラライン社を、そして 2002年にはデータベース・セキュリティ開発のアイピーロックス社を立ち上げるといった具合に、20年間にわたって次から 次へと会社を創業し、成長させて、大企業などに売却してきた。

現在は日米双方の複数の会社の役員を務め、シリコンバレーから車で40分ほどのところの海辺の町、アプトスと東京の双方に自宅を持つ。

1年の半分は日本、残り半分は米国といった生活を送る』

『シリコンバレーの人たちは、これから先、2年から5年間で成功が見えない会社はさっさと諦めて、新しい会社を起こしたり、別な会社に入社したりする。

「自分がいま勤めている会社は成功できない」(持っているストックオプシ ョンの価値がなくなる)──こう判断し た場合には、新しい職場に移ることが当 たり前で、それができない人はいない。  

もちろん逆に会社が突然破産すると か、会社を首になることもある。

このため多くの人が必死に就職活動をするといった経験をしているが、「みんなそれをたいしたリスクとは思わない」と言う』

『坂本さんによれば起業家に必要なのは、自分のアイデアは絶対に世界を動かせるという強い信念と、何があっても前に進めるという強固な意志だという。

「それにしても日本の大企業経営者は 捨てることができない。顕著な例が、機能が多すぎて不要なボタンがたくさんあ る製品群。

顧客候補へのアプローチも同様でB to Bのビジネスで1、2回セー ルスに行けば買ってくれる客かどうか分 かるはず。

私は2回ミーティングを持って、脈なしとあれば、アプローチをやめてきた。

会社経営には拾うことよりも捨てることのほうが重要です」

捨てることでスピードが加速される。

働く人が成功の見込みのない会社を諦め、

他に移ったり自ら起業したりするのも、ある種、捨てることに通じる。

日本がシリコンバレーから学べることはたくさんあるように思えてきた』

* * *

さてそんな坂本さんが本を出しました。

『カッコよく生きてあなたの給料を3倍にする法』

シリコンバレー流の仕事術が書かれていて、面白くてあっという間に読めてしまう本です。

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2018年3月13日 (火)

日本と韓国、どっちが好き?

Quora のサイトに載った『日本と韓国、どっちが好き?』という質問。

ロンドンとパリ、どっちが好き?

とか、

ドイツとフランス、住むならどちら?

と同じような、たわいもない話で、目くじらを立てて語るような話ではありません。

オーストラリア出身のIainさん。

韓国に2年半住み、日本には14年も住んでいるけど、日本の方が好き。

その理由が:

「日本の方がサーファーのコミュニティが出来ている」(へー、そうなんだ!)

バーバラさんの答えは:

It’s six of one, half dozen of the other.

というもの。

五十歩百歩、大差ないという意味の英語なんですが、

1が6個なのと、1ダース(12)の半分は、ともに6。

面白い表現ですね。

全部で12人の人が答えを寄せています。

ちょっと想像もしなかったような答えが出てくるので、読んでいて、結構興味深かったです。

こちら』です。

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2018年3月12日 (月)

candid opinion (率直な意見)

観光庁の資料(『こちら』)を読んでみました。

これによると、

『我が国において、いわゆる五つ星ホテルのような高級なホテルは、海外諸国と比較する と数が少ない』(上記資料7頁)

として、政府として、「これを何とか改善したい」、そして「欧米からの観光客を増やしたい」との立場であることが読み取れます。

欧米からの富裕層があまり来ないから五つ星ホテルが少ないのか、

あるいは逆に

五つ星ホテルが少ないから欧米からの富裕層があまり日本にやって来ないのか―

この辺はニワトリが先か、卵が先か、のような議論です。

昨日も書きましたが、欧米の富裕層が期待する『おもてなし』は、我々が考える『おもてなし』と、時として、微妙なズレがある・・・。

これはTripAdviserの米国版サイトやQuoraなどを見ていると気づかされます。

例えば、以下は、Quoraのサイトから(航空会社のファーストクラスに関するものです):

『Service in first class is generally more attentive, but can also get annoying in some airlines - particularly JAL and Singapore - when attendants, in order to be polite,  become almost obsequious.』(『こちら』)。

一所懸命やっているつもりでも、obsequious (こびへつらう)と思われてしまうのであれば、ちょっと悲しい・・そう思われないようにしたいものです。

日本の五つ星高級ホテルのルームサービスでオレンジジュースを頼んだら、

「絞りたてのジュースではなかった」

との指摘も(以下は、TripAdviserの米国版サイト;『こちら』の頁の最下部まで進んで、国の表記を日本から米国に変えると出てきます)・・・。

『Regarding the room service the Orange juice not fresh squeezed. Coffee stale and pancakes rubber. Both arrived cold. Yuk!』

もちろん両者のサイトとも、ポジティブな評価の方が多いのですが・・

いずれにせよ、観光庁、ホテル、エアラインの方々はこうしたサイトに投稿される『candid opinion(率直な意見)』に目を通されることをお勧めします。

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2018年3月11日 (日)

インバウンド

インバウンド関連の本を立て続けに3冊ほど読みました。

この中ではアトキンソンさんの本がいちばん面白かったです。

私は2年半ほど前のブログで、彼の書いた「新・観光立国論」を紹介したことがあります(『こちら』)。

今度の本はその続編との位置づけ。

日本を訪れる外国人の数は2869万人(17年)。

順調に増加してきていますが、下記の通り、

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世界で16位。

アジアでも6位。

訪日客が落とすお金、すなわち国際観光収入は、250億ドル(15年)で、タイ(446億ドル)の56%、中国(1141ドル)の22%。

これは一つには訪日客の85%がアジアからで、結果、滞在期間が短いことが影響しています。

また富裕層へのアプローチも必ずしもうまくいっておらず、Five Star Alliance の5つ星ホテルの数は、日本全体で29。

一方、タイは110もの5つ星ホテルを擁しています。

ということで、アトキンソンさんのこの本には前作に続き観光立国になるためのヒントが満載。

これは要するにそれだけ伸びしろがあるということだと思います。

私の個人的感想は、(アトキンソンさんの本にも出てきますが)、日本のおもてなしは外国人に通用しにくいケースも多いということ。

たとえば日本の航空会社による過剰とも思える接客。

先日ネットで、『ファーストクラスに乗ったところ、誕生日を祝ってもらえなくて嘆いた男性の話』が載っていました(『こちら』)が、ファーストクラスに乗るからこそ、出来るだけ静かに放っておいて欲しいという人も多いと思います。

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2017年12月29日 (金)

読んで気分が楽になった本

吉野源三郎さんの『君たちはどう生きるか』

最近『コミック版』が出て、かなり売れているといったニュースを耳にしていました。

実際に書店で平積みになっているのを見て、「そう言えば小学生の頃か、中学生だったか、この本を読んだな」と思いながら、ページをめくってみると、コペル君だとかおじさんだとか、懐かしい言葉が目に入り、昔の記憶が蘇ってきました。

昔読んで強く印象に残ったけれども、そのくせ内容についてはかなり忘れてしまっている―そういった本は結構あるものです。

『君たちはどう生きるか』も私にとってそんな1冊で、おじさんがコペル君に生きていく上でのヒントになるようなことをいろいろと教える本、といった程度の記憶しか残っていませんでした。

だからコミック本は新鮮な気持ちでもう一度読むことが出来ました。

正しく生きること、勇気を持って正しいと思う道をいくことは結構難しい。しかしそういった道を歩もうと努める人の人生は素晴らしい―この本はこういった点を教えてくれているように思います。

言ってみれば、どんなに貧しい境遇に生まれようとも、誰もが幸せになれる。

社会的地位だとか、貧富だとか、そんなことは人間の価値にはまったく関係ない。

そんな当たり前のことに読者は気づかされるのです。

しかし・・

私を含めて、かつてこの本を読んだ多くの少年少女たちは、高校や大学を出て社会人として巣立っていきました。

社会人になって競争社会に放り出されると、その「当たり前」のことを、ともすると忘れてしまう・・。

会社の中では誰もが上の地位を目指していますから、社会的地位とか経済的な豊かさといった別の価値が重要なのではないか、そんな錯覚をしてしまうのです。

毎日の仕事に追われてしまい、夜空を見上げて星が輝くのに気がつくこともなくなり、道端の小さな植物の葉に赤いテントウムシが息づいているのも見逃してしまいます。

そしてかつてはとても重要に思えたことを忘れかけてしまっていることに気がつかされます。

人間にとってほんとうに重要なのは何か。

自分は正しい道を勇気をもって歩んでいるか。

相手を思いやれる心をもっているか。

少年の頃、コペル君を通じて、私は、「どんなに貧しい境遇に生まれようとも、誰もが幸せになれる」、「社会的地位だとか、貧富だとか、そんなことは人間の価値にはまったく関係ない」ことを学びました。そしてそのことでずいぶんと心が楽になったことを思い出しました。

心がけ次第で誰もが(わたしも!)価値ある人生を送れると気がついたからです。

いま半世紀を経て再びコペル君に接し、そのことを思い出しました。

そしてコミック版だけでなく文庫版ももう一度読んでみようとネットで注文しました。

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2017年12月26日 (火)

ハッとさせられた言葉

Aさんがオランダ・アムステルダムのアンネフランクの家を訪問した時の写真をSNSにアップしていました。

    Amsterdammuseumannefrank5

     (写真はamsterdam.infoのサイト(『こちら』)より)

そのとき写真と一緒に載せられていたアンネの言葉を読んで思わずハッとしました。

  *  *  *

It’s really a wonder that I haven’t dropped all my ideals, because they seem so absurd and impossible to carry out. Yet I keep them, because in spite of everything I still believe that people are really good at heart.

自分でも不思議なのは私がいまだに理想のすべてを捨ててはいないということです。だって、どれもあまりに現実離れして到底実現しそうもないから。にもかかわらず私はそれを持ち続けています。なぜなら今でも信じているからです。いろんなことがあっても人間の本性はやっぱり善なのだと。

  *  *  *

たった64 ㎡のスペースにアンネやその両親、姉を含む計8人のユダヤ人が、ドイツ人の目を逃れて隠れ住んでいました(広さは屋根裏を除く各部屋の合計、詳しくは『こちら』)。

その期間は2年と1ヶ月にもわたります。

8人は最後にはナチス親衛隊(SS)に隠れ家を見つけられ、全員が強制収容所へ送られてしまいます。

アンネが上の文章を書いたのは最後の日記が書かれる1週間前のこと。

どんなに苛酷な、そして理不尽な運命に見舞われても、けっして希望を捨てなかった15歳の少女のひたむきな言葉に思わずハッとさせられました。

 

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2017年12月23日 (土)

読者が選ぶビジネス書コンテスト

『読者が選ぶビジネス書コンテスト』というのがあるんだそうです。

このコンテストのビジネススキル部門に拙著『文系が20年後も生き残るためにいますべきこと』がノミネートされました。

22冊ノミネートされた本のなかの1冊です。

ノミネートされた本の中から「どれがグランプリ候補に相応しいか」を選ぶのは一般読者の方々。

『こちら』からサイトに入り、読者投票の欄をクリックして投票することで選びます。

1人で3票まで投票することができ、たとえばビジネススキル部門の22冊のなかから3冊選んで1票づつ投票することも、いちばん気に入った本に3票を集中させて投票することも可能。

ビジネススキル部門、マネジメント部門など全部で6部門ありますが、関心のない部門では投票せずに無選択とすることもできます。

なお投票に際しては氏名とメアドを事前に記入することを求められます。

よろしかったらぜひ1票ご投票ください!

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2017年12月10日 (日)

40代でやっておくべき11のこと

昨日発売になったPHPのビジネス誌、『The 21』(2018年1月号)。

特集記事は「40代でやっておくべき11のこと」。

     21

私自身の40代をふり返ってみると、40歳の誕生日を興銀の営業第3部課長として迎えました。

そしてその8ヶ月後、村山富市さんが内閣総理大臣になり水俣病問題が政治決着に向けて大きく動き出します。

当時私は水俣病を引き起こしたチッソを担当していました。

水俣病問題の解決のためには患者の方々への補償金の支払いをどうするかがポイントとなります。

すでに当時チッソの債務超過額は1400億円を超しており、実質的に破綻していました。

チッソに対して金融支援を行い、患者に補償金が行くようにしなければなりません。

この支援策策定のために、霞が関(環境庁、大蔵省)や熊本県が中心となって動き、チッソのメイン銀行であった興銀も国や県との協議、他の民間金融機関の意向集約などに忙殺されました。

そして約1年後、「水俣病対策について」の閣議了解、閣議決定となって、この問題が解決に向けて一歩前進します。

この結果を見た後、ほどなくして私は興銀を辞めて、JPモルガンに移り、さらにモルガンからメリルリンチ、リーマン・ブラザーズへと転職し、49歳で独立。いまの会社「インフィニティ」を設立しました。

これが私の40代。

いま思い返すと、職場だけでも5つにもなり、かなりあわただしく動きました。

さて40代をどう過ごすかについて、この雑誌の中で識者の方たちがいろんなアドバイスをしています。

・「40代になったら定年後を視野にモードチェンジをしよう」(楠木新氏)

・「40代になったら社外の人脈を意識して増やす」(柴田励司氏)

しかしどうでしょうか。40代から定年後を視野に入れるというのは私にはチョット違和感があります。

自分自身のことをふり返ってみても、現実に水俣病で苦しんでいる患者の方たちがいる。しかも社会党出身の人が総理になりこの問題の解決の為になんとかしたいと頑張っている。一方で、民間金融機関として出来ることと出来ないことがある(補償金をチッソに貸したって返済原資はありません)。40代の前半はそんなことで悩み続け、また外資に移ってからは企業価値向上のためにどうすべきかを取引先企業に訴え続けました。

常に目の前にあることを解決しようと悩んでいただけで、定年後を視野に入れるとか、あるいは自分の為に人脈を増やすなどという時間もありませんでした。

つまり私の場合はどちらかというと、こうしたアドバイスとはまったく無縁の40代を過ごしていました。

失敗もたくさんしました。

詳しくは 『リーマン恐慌』 という本に書きました(同書29頁)が、メリルリンチへの転職が失敗の最たる例。

しかしそもそも転職自体がリスクを伴うもの。

リスクを取る以上、失敗はつきものです。

ということで、私の40代は失敗もたくさんあり、識者の方々のアドバイスとも無縁のものでした。

* * * * *

ところでこの特集の第3部には私のインタビュー記事も掲載されています。

『40代の未来予想図―これから10年で起きること』

とのタイトル。

   212  

これからの10年。日本の未来は明るくなる・・と言いたいところですが、

興銀の審査部で長いこと未来予測をしていた(プロジェクトファイナンスの審査はときに20年後くらいまでキャッシュフローを引きます)立場からすると、必ずしもそうではありません。

未来を予測する第一歩は過去を知ることです。

未来が変化するためには、なにか明確な要因がなくてはなりません。それがない場合には、未来は過去の延長戦上にあると考えざるをえません。

過去10年で日本はさほど成長せず、産業構造の新陳代謝もあまり進みませんでした。 

たとえばこの10年間で、日経平均株価は48%の上昇に留まったのに対し、米国のダウ平均株価は76%も上昇しました。

GDPも、日本は過去10年間でわずかプラス8%の成長でしたが、米国はプラス34%。

こういった数字を見れば、日本が米国に比べていかに低成長だったかわかります。

さらに大きな問題は、日本は産業構造にも変化が見られないこと。

たとえば、2007年と2017年の「企業の時価総額ランキング」を比較すると、

トップ10の顔ぶれはほぼ変わっていません。

トヨタ自動車、NTTなど、10社のうち6社は10年前と同じ名前が並びます。

加えて、トップのトヨタ自動車の時価総額は、どちらの年も22~23兆円で横ばい。

一方、米国の時価総額ランキングは、ここ10年間で激変。

2006年はエクソンモービルやGE、シティグループなど、製造業やエネルギー、金融が上位でしたが、

2016年はアップル、グーグル、マイクロソフト、アマゾン、フェイスブックと、上位5社すべてがインターネット企業で、うち2社は設立後20年もたっていません。

しかも、第1位のアップルはこの10年間で株価が8倍になり、現在の時価総額は約102兆円。

これはトヨタ自動車の4.4倍に相当します。

米国では経済を牽引する企業が次々と台頭し、世界全体に大きなインパクトを与えました。

いまや世界中の人々がiPhoneを持ち、グーグルで検索し、アマゾンで買い物をしています。

こうした変化の潮流は、今後10年間でガラリと変わることはありません。

ゲームチェンジャーとなるような要因がないからです。

米国では今後も新しい企業が出現し、経済を成長させ、世界で変化を創出するでしょう。

それに対し、日本は残念ながら経済はあまり成長せず、世界で変化を創出することも米国に比べれば見劣りしてしまう。

過去を踏まえると、残念ながらそう予測するしかありません。

とインタビューではややネガティブなことを正直に言いましたが、それがほぼそのまま記事になっています。

しかし変化の芽がないわけではありません。

10年前と違って今では日本の多くの若い優秀な人材が起業し、価値の創出にチャレンジしています。

Preferred Networks、メルカリなど世界的に注目される企業も増えてきました。

残念ながらシリコンバレーに比べれば、裾野の広さなどの点でまだまだ見劣りしますが、変化の萌芽は確実に存在するように思います。

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2017年12月 8日 (金)

同級生交歓

本日発売の『文藝春秋』(新年特別号;2018年1月号)。

この雑誌の「同級生交歓」ページに高校時代のクラスメートと共に写真が載りました。

写真のいちばん左が私です。

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早稲田大学高等学院は入学してから卒業までクラスがずっと同じで変わらないシステム。

私が入学したときのクラスはD組で、上記の写真はD組のメンバーです。

余談ですが、私は高校3年の1学期を終えてから1年間AFS留学したものですから、帰国後は1年下のクラスに編入(このときはF組)。

つまり入学はD組、卒業は1年下のF組と、2つの学年、クラスにまたがっていて、同窓会も両方に出席しています。

「今度はF組のメンバーと一緒に同級生交歓ページに出てください」

と文藝春秋の編集者の方に言って頂きましたが、まぁ、たぶんリップサービス。

ところで今月の『文藝春秋』は創刊95周年記念号。

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菊池寛が34歳のとき、1923年(大正12年)1月に私費で創刊した雑誌が『文藝春秋』ですから、来月でちょうど95周年になるというわけです。

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2017年11月20日 (月)

定年バカ

定年本ブームだそうです。

「定年」という言葉がタイトルにつくだけで、本が売れるのだとか。

22万部を超えるヒットとなった『定年後』(楠木新著)。

どうやらこの本がブームの着火点となったようなのですが・・。

お蔭で私が6年前に書いた『本』にも何度か増刷がかかり累計3万部超えに。

こういうのを「おこぼれ頂戴」とでも言うでしょうか。

更に、別の出版社からは「定年後のお金」について何か書いてほしいといった誘いも頂戴するに至りました(とくに新しく書くこともなかったので、お断りしましたが)。

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そんな中、本日ある版元から送られてきた本が『定年バカ』という本。

またかーと思って頁をめくってみたのですが・・。

いやー、この本は面白い!

ついつい夢中になって(実は明日講演があって結構忙しかったのですが)、あっという間に最後まで読んでしまいました。

なんと言ったって、この本、数多くある定年本をバッサ、バッサと痛快に切りまくっています。

タイトルだけ並べてみても想像つくと思います(タイトルの横の括弧内は著者の言っていることを一言でまとめてみたもの)。

  • 定年バカに惑わされるな
  • 定年からがおもしろいという輩 (「定年からがおもしろい」なんて、んな訳ないだろう)
  • 市民講座などにつられない (30歳の大学の先生の「定年」に関する講義を聞いてどうする)
  • 「ライフシフト」なんかどうでもいい (「100年ライフになるから長寿化の恩恵を手にする」って、現在の人生80年でも困難続出なんだが)
  • 退職金や年金の平均額を知っても無意味
  • 「生き生き」定年バカ
  • 社交バカ
  • 「ひとり」がそんなに寂しいか (「昔の友人を探して」というが、なぜいまさら音信不通だった人をわざわざ探すのか)
  • 社会と「つながり」たがるバカ
  • 定年不安バカ
  • 定年の準備などできるわけがない
そして極めつきが、
  • 「地域デビュー」なんかしない方が互いの幸せ

「それまでは挨拶程度だったのに、定年になったからといって、いきなり賑やかな顔と声に変えるのかね。・・・相手がいることだしね。それになんだか功利的な気分もして、気持ちもよくない」

いやー、実に爽快でした。

世に出回る定年本を、バッサ、バッサと、ほぼ全否定。

定年関係の本を何冊か読んで、なんとなくムラムラ感が溜まってしまった・・。そんな人にお勧めの1冊に見事に仕上がりました。

こういった本が出るということは、書籍の分野での定年ブームもそろそろ終わりなのでは・・(たぶんこの本がトドメを刺す?)。

個人的には出版社の誘い(ありがたいことですが)にのらずに「良かった」と思っています。

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