2017年6月20日 (火)

定年後 年金前

2011年2月に出した『定年後 年金前』という本。

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発売後1ヶ月ほどで4刷まで刷られました。

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そして3月11日、東日本大震災が発生。

製紙工場も稼働停止になりました。

いずれにしても日本中がたいへんで本どころではありませんでした。

最近になって、どういうわけか、この本がまた売れ始めたとのことで、6年ぶりになりますが下記の通り本日の朝日新聞(2面)に広告が出ました。

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実は最近定年後に関する本がいろいろと出版され、現在チョットしたトレンドになっているといった事情もあるようです。

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2017年6月14日 (水)

誰にも悪気はなかった話

上杉周作さんの今年2月22日付のブログ、『シリコンバレーのエンジニアが語る、誰にも悪気はなかった話』

いきなり目次から始まります。

第一章: ヒーロー童貞

第二章: 1億ドルのご褒美

第三章: 10億ドルのご褒美

第四章: 民主党と共和党

第五章: 住民の集会と金持ちの集会

第六章: エイボン校

第七章: セントラル校

第八章: 学区長

第九章: 最終兵器

第十章: チャータースクールの光

第十一章: チャータースクールの闇

第十二章: 四面楚歌

第十三章: 反省会

第十四章: 地に足がついている取り組み

おわりに: 議論の質を上げよう

* * *

著者自身が

『有料にすることも考えたのですが、そうするとお金のない若い人ほど読まなくなってしまうので無料にしました』

と書いている(『こちら』)ように、これは有料であってもおかしくないし、1冊の本として出版されても買う人は結構いるように思います。

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       (Photo from Mr. Shu Uesugi's Blog)

読むのに1~2時間はかかりますが、

(1)アメリカの社会が抱える問題、

(2)アメリカでの教育改革への取り組み、

(3)寄附(効果的な寄附の方法)、

(4)日本の社会が抱える問題

などについて、関心ある方は、是非読んでみると良いと思います(『こちら』で全文をお読み頂けます)。

* * *

ブログの冒頭、East Palo Alto のことが出てきます。

スタンフォード大学のあるPalo Altoに隣接するこの町は、シリコンバレーに住んだことがある人なら恐らくは誰でも知っているであろう、「やや問題を抱えた」地区。

平均住宅価格(ZILLOW HOME VALUE INDEX)を見てみると Palo Alto は、2.5百万ドル(2億8000万円;『こちら』)。

対する East Palo Alto は、いまは0.76百万ドル(8300万円;『こちら』)ですが、5年ほど前は0.27百万ドル(3000万円;『こちら』)。

数年前までは East Palo Alto は治安もあまり良くない地区だったのです。

(上杉さんのブログにも出てきますが、2005年、フェイスブックの創業者マーク・ザッカーバーグはEast Palo Alto のガソリンスタンドで酔っ払いに銃を突きつけられたのだとか・・)。

* * *

さて、このブログでは、マーク・ザッカーバーグが、East Palo Alto に1.2億ドル(132億円)の寄附をする話から始まります。

そして実はその数年前にザッカーバーグは東海岸ニュージャージー州Newark市に1億ドル(110億円)を寄附していたと、話が続いていきます。

そして、読むのに1時間以上はかかるであろう「このブログ」の主題(第2章~第13章)は、ザッカーバーグによる寄附をきっかけとして推進されることとなったNewark市での教育改革の話です。

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ブログの表題である『誰にも悪気はなかった話』とは、

(1)ザッカーバーグは110億円を投じ、Newark市に教育改革をもたらそう努力した、

(2)これに応えて、市長や州知事たちも、恵まれない子どもたちがきちんとした教育を受けられるようにと熱意を持って教育改革に取り組んだ

(3)にもかかわらず、結果として上手く行かずに(どちらかと言うと)失敗してしまった

という話です。

詳しく読んでいくと、どこに失敗の要因があったのか、なんとなく分かる気がするのですが、これ以上ここで述べるのは控えますので、是非ブログを読んでみてください(『こちら』)。

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ところで話は変わりますが、2005年のことです。

スタンフォード大学のビジネス・スクール卒業後25周年の同窓会が開かれました。

卒業後5年ごとに大きな同窓会を開いてきているのですが、25周年はとくに大きなイベント。

28~30歳位で卒業した人が53~55歳になり、なかには引退する人も出てくるからです。

このときの同窓会のテーマは Giving Back。

そろそろ自分たちも社会に対して何か恩返しをしようと、出席者全員で話しました。

そして出来たのが、Project Redwood(『こちら』)。

同窓会で全員が一堂に会して話し合い、そのままその会がプロジェクト(日本流に言えばNPO法人)の発起人集会(設立総会)となりました。

そしてその会でクラスメートのなかから理事を決めて、プロジェクト(事業)がスタートしました。

それから5年後の2010年。

卒業30周年の同窓会の際に理事たちによる事業報告会が実施されました。

感心したのは、Project Redwoodが設立されるや否や、実際にお金を使い始める前に、理事たち(全員がクラスメートです)が手分けして、類似のNPO法人、財団(たしかカーネギー財団も含まれていたと記憶しています)などを訪問。

NPO法人運営に際しての留意点などのヒヤリングをかけたとのことです。

ビジネス・スクールの卒業生たちが辿ってきたそれまでのキャリアは、 For Profit の組織運営(経営)。

それとは全く違った For Non-profit の組織となると、どうやって運営したらいいか分からないことだらけになります。

だとしたら、すでにこの分野で実績のある組織を運営している人たちを訪ねて徹底的にヒヤリングをかけようとの発想でした。

その甲斐もあって、Project Redwoodは10年以上を経過しても順調に運営され続け、結果も出しているように思います(『こちら』)。

上杉さんのブログを読みながら、そんなことに思いを馳せました。

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2017年6月11日 (日)

空飛ぶドクター

昨晩は、AFS時代の同期坂本医師と一緒に食事をしました。

坂本医師は先々週からイタリアに行っていたとのこと。

帰国後、地元福岡には帰らずに、そのまま東京で学会に出席。

地元に帰る前の晩に私との食事に付き合ってくれました。

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坂本医師については、日経電子版「日経BizGate」の「私の道しるべ」が特集記事を組んでいますのでご覧になってみてください(『こちら』)。

以下は「日経BizGate」に載っていた坂本さんのコメント。

『「空気を読む」という言葉が嫌いです。

周りに迎合することが美徳とされているのは日本だけで、海外に出ると本当に多様な考えや感じ方があることに気がつきます。

若い人にはとにかく一度海外へ出てみてほしいですね。

いろんなギャップに驚きますが、それが楽しみでもあるんです』

なお坂本さんは、『医師と行く 諦めていた夢が叶う旅』という本の著者でもあります。

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「今年はほぼ毎月海外に出かけていくスケジュールになっている」という坂本さん。

イタリアにはとくに足繁く出かけているようで、すでに24回目になるとのことでした。

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ところで先週は私もパリに行っていました。

行っている間に、ノートルダム大聖堂付近で警官襲撃事件が起きましたが、その前の週(3日)にもロンドンでテロが起きる(6人が死亡)など、ヨーロッパではいつ事件に巻き込まれても不思議でないような状況。

また今回パリに行って、改めて「移民が増えたな」と実感。

中心部はそれほどでもないのですが、帰国日、空港に向う際に通った地区ではヨーロッパというよりも、むしろ中東やアジアの街角といった感じのところもありました。

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2017年5月27日 (土)

日経新聞の書評サイト『ひらめきブックレビュー』

日本経済新聞社の書評サイト『ひらめきブックレビュー』

これは毎月1回、更新されているものです。

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昨日6月号が公開されましたが、このトップ記事、「今月の『視野を広げる必読書2選』」に拙著が取り上げられました。

『こちら』でご覧になれます。

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2017年5月26日 (金)

本の感想

最近読んだ本の感想、というか「寸評」です。

【1】『超一極集中社会アメリカの暴走』

中身の濃い1冊。

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1回読むだけでは勿体ないので、もう一度読みかえすことになりそう・・。

著者の前回作『超・格差社会アメリカの真実』も読みごたえがありました。

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ところで今回(赤い表紙の方)の『超一極集中社会アメリカの暴走』については池上彰さんが雑誌「波」の4月号に書評を書いています。

『こちら』でご覧になれます。

本書の著者の小林さんの名前を私が最初に知ったのは、著者がまだ「ペインウェバー」(懐かしい名前!)に勤めていた頃。

日経新聞『経済学』に著者が寄せた文章が目を引きました。

印象に残ったので、切り抜いて保存していました(下図;クリックすると大きくなります)。

今から33年前。1984年のことです。

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【2】捨てられる銀行

派手に新聞で広告されていたので買って読んでみました。

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広告によれば(シリーズ合計で)22万部だとか、かなり売れているとのこと。

本書は一言で言うと、最近の金融庁が何を考えているかを書いた本。

それだけ邦銀(とくに地銀?)は、金融庁の意向を「忖度」しようとしている・・・ということなのかもしれません。

読み終えての感想ですが、銀行は金融庁の方を向かずに、もっと顧客の方を向いて欲しいと思いました(それこそが森信親金融庁長官が目指しているものに違いないのですが・・・)。

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【3】日本と中国、もし戦わば

版元(出版社)から献本してもらった本。

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読む人の政治的立場によって、本書の内容に賛成するか反対するか、いろいろだと思います。

本書には昨年1月の『Foreign Policy』誌の「日中尖閣戦争」というシミュレーション記事が紹介されています。

ちなみに帯にある「わずか5日間で日本が敗戦する!?」とは、このシミュレーション記事のことです。

それはともかくとしても、本書は、習近平が推進する「一帯一路」など、中国が何をしようとしているのかを理解する上でも役立つと思います。

同じような意味で、マイケル・ピルズベリー著の『China 2049』も読んでおきたい1冊です。

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【4】駅格差

この本も版元(出版社)から献本してもらったもの。

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前作『沿線格差』が売れたのでしょう。

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第2弾として 駅格差 を取り上げていますが、第1弾よりも、こちらの方が流行るかもしれません(たんなる私の勘ですが)。

私が中学生だった頃、クラスメートたちと「西荻窪駅がいいか、吉祥寺駅か、三鷹駅か」を競ったことがあります。

武蔵野三中という中学だったのですが、それぞれ住んでいるところが西荻に近い子、吉祥寺に近い生徒、三鷹に近いクラスメートがいたのです。

西荻勢の言い分:なんてったって23区。電話番号も03。

吉祥寺:井の頭線が乗り入れている。

三鷹:特別快速が止まる。

といった具合に、マツコ・デラックスが聞いたら喜びそうな会話。

昔(もう50年も前!)から、こんな感じですから、この種のたわいもない話は、いつの時代にもけっこう好かれるんですね、おそらく・・。

突っ込みどころ満載の本ですが、宴会や最近ハヤリの「意見交換会」の席での話のネタになるかもしれません。

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【5】プレ・シンギュラリティ

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2年半前に出た同じ著者の話題作『エクサスケールの衝撃』の抜粋版。

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『エクサスケールの衝撃』は分厚くて値段も高かったので、まずはこちらのプレ・シンギュラリティを読んでみるという読み方も有りだと思います。(こちらの方は半年前に出たもの)。

それにしても著者の齊藤元章さんの博識ぶりには驚かされます。

この本の通りになれば、人類の未来は明るいし、何よりも日本の未来が相当明るい・・・。

たとえ疑心を抱いて読み進んだとしても、「たった3割でもこの本に書いてあることが実現すれば、それだけでも凄い」と思えてきます。

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2017年5月13日 (土)

角砂糖

今週火曜日のダ・ヴィンチニュースで拙著が取り上げられました(『こちら』です)。

『【AI:人工知能】「シンギュラリティ」後、私たちはどう生きるのか? 生活や仕事はどう変わるのか?』

と題する記事で、拙著のほかに冨山和彦さん、落合陽一さんの本の合計3冊が紹介されています。

冨山さんとはお互いスタンフォードのビジネススクール同窓生ということもあって、何度かお会いしたことがあるのですが、落合陽一さんとはまだお会いしたことがありません。

しかし落合さんの話は最近よく耳にします。

現在29歳。東京大学で博士の学位を取得し、筑波大学と自身の企業であるPixie Dust Technologiesにて、メディア芸術及びメディア技術に関する研究や制作に従事するメディアアーティスト。筑波大学の学長補佐、筑波大学助教、大阪芸術大学客員教授なども兼務・・・

とご紹介しただけでは、よくお分かりにならないかもしれません。

そんな方は『こちら』をどうぞ。

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ところで今週、六本木でAさんと会ってお話ししました。

Aさんも29歳で、今年3月東京大学で博士の学位を取得。落合さんとはよく会って、いろいろと喋り込む仲のようです。

そんなAさんによると、落合さんは今までの社会は「角砂糖を出荷する作業」のようだと語っていたのだとか・・・。

全てが白くて、きちんと立方体になっていなくてはならず、角が取れて丸くなっているものは駄目。

しかしそういった角砂糖が社会の上層部を形造っていた時代というのは、急速に終焉しかけているのかもしれません。

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日本がバブルのピークにさしかかろうとしていた頃、アサヒ・スーパードライのCMがテレビで盛んに流れました。

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ヘリコプターに乗った国際ジャーナリストの落合信彦氏が、海底油田の掘削現場近くにおりてきて、さっそうとビールを飲むシーン(『こちら』です)。

ご存知の方も多いと思いますが、落合陽一さんは落合信彦さんの息子さんです。

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2017年5月11日 (木)

書店員のイチ押し

宣伝みたいになってしまって恐縮ですが、昨日発表となった「2017年 honto 4月月間ランキング」

この中の「書店員イチ押しコーナー」で、文教堂書店さん推奨の5冊のうちの1冊に拙著が選ばれました。

プロの目利きに選んで頂いて光栄です。

それと、もうひとつ。

拙著が「キャリアサプリ」の記事で紹介されました。

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2017年5月10日 (水)

THE 21

本日発売の月刊誌「THE 21」(PHP研究所)6月号にインタビュー記事が掲載されています(84-85頁)。

タイトルは『結局、老後に必要なお金はどれくらいなのか』。

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詳しくは記事をご覧になって頂きたいのですが、この問題は「老後」をどう定義するかによります。

働かなくなって給料を貰えなくなるのが老後だとすれば、そこから死ぬまで何年あるか。

65歳で働くのを止めて93歳まで生きると、この間28年。

夫婦2人で月25万円使う(総務省家計調査)とすると、公的年金では足らないところが出てきます。

この部分が老後に必要な資金ということになります。

人によって年金額も違います(国民年金の方が厚生年金よりも圧倒的に少ない)。

また退職金や企業年金を貰える人もいるので、まさに人それぞれですが、これからの時代、重要になってくるのは何歳まで働けるかということだと思います。

それも勤め先に面倒をみてもらって嫌々働くのではなくて、自分なりに価値を創造して稼いでいくやりかたです。

それが70歳であったり75歳であれば、老後の計画がずいぶん楽になります。

もちろん年を取ってまで働くのはまっぴらごめんだという人もいます。

確かに人に命令されて働くのは苦痛です。

しかし本来自分なりに価値を創造して、その見返りにお金をもらうというのは楽しいもの。

年を取ってからも「稼げる力」を若いうちから鍛えていくのが、これからの時代、老後のお金の不安を解消する第一歩のように思います。

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2017年5月 8日 (月)

「アップル株と世界経済」

本日発売の週刊エコノミスト5月16日号の巻頭特集は「アップル株と世界経済」。

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この中で「アップル株の基礎知識」と題して、アップル株に関する7つのポイントを述べさせていただきました。

26-27頁です。

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2017年5月 5日 (金)

もしドラ

大ヒットした『もしドラ』(もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの『マネジメント』を読んだら)。

何を今さら、と思われる方も多いかもしれません。

しかし改めて読み返してみると、ヒットするだけのことはあって、いいことがたくさん書いてありました。

(実は7~8年前に買って読んだときには、パラパラと急ぎ読みしただけで、そのまま本棚に置いてしまっていました)。

以下、本書からの引用。

『イノベーションの戦略の一歩は、古いもの、死につつあるもの、陳腐化したものを計画的かつ体系的に捨てることである。

イノベーションを行う組織は、昨日を守るために時間と資源を使わない。

昨日を捨ててこそ、資源、特に人材という貴重な資源を新しいもののために解放できる』(本書144頁)

* * *

『古代の偉大な科学者アルキメデスは、「立つ場所を与えてくれれば世界を持ち上げてみせる」と言った。

アルキメデスの言う「立つ場所」が、集中すべき分野である。

集中することによって、初めて世界を持ち上げることができる。

したがって集中の目標は、基本中の基本というべき重大な意思決定である』(本書184頁)

* * *

『自らの事業は何かを知ることほど、簡単でわかりきったことはないと思われるかもしれない。

鉄鋼会社は鉄をつくり、鉄道会社は貨物と乗客を運び、保険会社は火災の危険を引き受け、銀行は金を貸す。

しかし実際には、「われわれの事業は何か」との問いは、ほとんどの場合、答えることが難しい問題である。

わかりきった答えが正しいことはほとんどない』(本書25頁)

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20世紀最高の知性の一人と言われるドラッカーの著作は含蓄ある言葉が多く、1冊を読むのにとても時間がかかります。

『もしドラ』の引用として上げた上記の文書は、いずれもオリジナルはドラッカーのものですが、どれも重要な意味合いを持つもの。

たとえば「自らの事業は何かを知ること」。

これを東芝や日本郵政の経営陣が突き詰めて考えていたとすれば、現状とはもっと違った状況になっていたのかもしれません。

7~8年前に『もしドラ』を読んだときには、正直とくに大した印象を持たなかったのですが、不思議なことに、本というのは読むタイミングによって、時に全く違ったものを読者に与えてくれます。

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