臨界点到達
これは、1時間で80億円増加したというペースです。
私は、興銀で海外資源開発のプロジェクト・ファイナンスの審査を約5年間担当しました。プロジェクトがキャッシュを生み出す力(収益力)に対して、当初借入金の額が大きすぎますと、ある一定の段階以降、借入金が急速に拡大していきます。
借入金の金利にも金利がつく(複利)為、一定レベル以降になりますと、借金が自己増殖的に急拡大していくのです。
我々はこれを『キャッシュフローが破綻する(あるいは拡散する)』とか『臨界点に到達する』と言っていました。
次のグラフは、画像処理した為、やや見にくいのですが (その下のファイルをダウンロードすればより詳しい数値とグラフが見れます) 、 1986年3月末から、2005年3月末までの国債残高をグラフ化したものです。
2002年3月末以降のグラフが、アズキ色に上乗せされた形になっているのは、普通国債に加えて、財投債も発行されるようになったからです。
これは、リニアーで直線的なグラフではなく、放物線的なグラフであることが、ご覧になって、お分かり頂けると思います。
このままでは何れ臨界点に到達し、借金の棒グラフが、ある年度でほぼ垂直的に暴騰してしまうことが危惧されます。そうならないうちに、一刻も早く抜本的な解決策が取られないといけません。
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