村上ファンドをはるかに凌ぐスーパーファンド
村上ファンドは、週刊誌には「1兆円を動かすファンド」などと記されていますが、ホームページを見る限りでは、正確な規模はなかなか把握できません。
ところで、先月14日、アメリカのKKRが『来春にも日本に進出する』旨を発表しました。
1976年に設立されたKKRは、RJR ナビスコの買収(1989年;ディールサイズは1ドル114円換算で、3.6兆円)などを手がけてきました。 これまでに complete(完了)させた買収は、件数ベースで130件を超え、金額ベースでは18兆円を上回るとのことです(KKRのホームページに詳細が記されています)。
村上ファンドと違って、KKRは株式を買収した後、経営者を送り込むなどして、自らが経営に関与します。 そして、経営の質を高め、会社の価値を向上させて行きます。 この『価値の向上ないし創造(Value Creation)』こそが、KKRが誇りとするもので、これまでに、『6兆円を上回る価値の創造』を行ってきたとしています。
『KKRが日本に来れば、日本経済は一気に活性化するかもしれない。』 もう10年近く前の話ですが、私の興銀時代のある先輩は、このように考えて、ニューヨークにHenry Kravisを訪ねました。その時の彼の答えは『日本はまだreadyではない』というものだったそうです。
既にフランスでは、同国最大のLBO(2002年Legrand社、6,800億円のディール)を手がけ、カナダでも最大のBuyoutsは、1位も2位もKKRによるものでした。
これから、日本の市場は、どんどん変わって行きます。
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コメント
トラックバックまことにありがとうございます。金融や車の知られざる世界を垣間見ることができて、クールな記事、楽しみにしております。またお会いできることを楽しみにしております。
投稿: ドクターレポリス/大和田潔 | 2005年10月16日 (日) 17時53分