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2005年11月 9日 (水)

投資銀行に勤める人のボーナス

投資銀行に勤めていてこのブログをご覧になっている皆さんへ:

今年のボーナスは期待できそうです!

昨日のウォールストリート・ジャーナル紙(と言っても時差の関係でホンノ数時間前に出たばかりですが)によりますと、去年に比べ2割くらいアップするとのこと。

情報の早い皆さんですから、数時間前といっても、もう既にウォールストリート・ジャーナルの記事を目にされているかもしれませんが、一年間の年収換算で、アソシエイトの1年目(の年収)が、105,000ドルから125,000ドル。

投資銀行部門のマネージング・ダイレクターになると、2.2百万ドルから、3.3百万ドル。

ウォールストリート・ジャーナル紙は以上のように報じています。

投資銀行にお勤めでない皆さんへ:

この数字をそのまま鵜呑みにして就職先を選んだり、投資銀行に勤めている友人に「飲みに連れて行け」と脅迫してはいけません。

投資銀行の年収(特にマネージング・ダイレクターなどの幹部の年収)は結構、誤解されています。

一つは年によってぜんぜん違います。

会社の業績が余り良くない時には、個人の実績がどんなに良くても結構厳しくなります。

ゴールドマンがパートナー制を敷いていたとき、会社が赤字になり、パートナーは、全員がボーナスをもらうどころか、自分の個人資産から、現金を会社に差し出したこともあったと、ゴールドマンのパートナーだった方から聞いたこともあります。

さらに、幹部の年収には、リストリクトされた株やオプション(業界ではペーパーマネーと呼ばれることもあります)が含まれていたり、実は相当複雑なものです。

したがって新聞に載った数字だけで判断すると(実態とかなり違いますので)、間違ってしまいます。

まあ、今年の賞与が良いのだけは確かでしょうから、一回位は「飲みに連れてって」とタカレルかもしれませんが。。。!

なお投資銀行に勤めている方たちの賞与や年収、その他、仕事の内容、実態などのついて、この度、PHP研究所より本を出版します。

「投資銀行家の一日」と題するセクションや、投資銀行が求める人材、ヘッドハンターによる引き抜きなどについても詳しく記しています。

詳細については、私のホームページもしくは2006年5月3日付けブログをご覧下さい。

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