バルジブラケット
最近出版された小説『バルジブラケット(巨大投資銀行)』(ダイヤモンド社)を読みました。
私は、実際に投資銀行に勤めていただけに、どうしても違和感をあちこちに感じてしまいます。
例えば、『天井のあちらこちらに薄緑色の透明なプラスチックのプレートが下がっており、「Mergers and Acquisitions」・・・といった座席位置を示している』との投資銀行のオフィス内部の様子を書いたくだり。
『まさか、日本の市役所じゃあるまいし』といった感想を持ってしまいます。
でも確かに投資銀行を訪問しても、会議室や応接室には通されても、みんなが執務しているところには通してもらえません。(買収などの機密情報が漏れてしまうから当然です。)
したがって、私が知っているのも、(実際に私が勤務した経験がある)モルガン、メリル、リーマンだけであり、ゴールドマンなどは、入ったのは会議室、応接室、それと社内の来客用食堂までです。(ので、ひょっとしたら、日本の市役所形式のオフィスがあるかもしれません。でもやはり天井からのプレートは多分ないと思います。。。)
そのほかにも、実際に投資銀行で働いている(あるいは働いていた)人からすると、かなり違和感がありますが、投資銀行を舞台にした本が余り無いので、小説として割り切って読むことをお勧めします。
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