« 戦う倫理 | トップページ | 使命感 »

2006年2月 1日 (水)

コマーシャル

コマーシャルです。

宝島社から『間違いだらけの株えらび』という本を出しました。(http://tkj.jp/book/book_20126601.html)

明日より全国の本屋さんでお買い求め頂けます(一部遅れる地域があるかもしれません)。

本と雑誌の中間の『ムック』と言われる書籍ですが、分かりやすく2色刷りになっていて、図やグラフ、漫画が満載の親しみやすい仕上がりになっています。

先般、このブログでご紹介したトヨタの理論株価の出し方などを、思いっきりやさしく書いてあります。

これから買おうとする株の理論株価をまず自分で出してみる。そうすることで、『ライブドアの株を高値でつかんで失敗した』などということが無くなります。

株価は市場の需給で決まるものですが、何れは理論株価に収斂されます。そして、理論株価を出す作業は、実はそんなに難しいものではありません。

一人でも多くの人がチョットした金融の知識をベースに株式投資を行うことで、市場を通じて資金が効率的に配分されるようになり、経済が発展していきます。

投資をして利益を上げようとすることは悪いことでも何でもありません。

価値あるものやサービスを提供するからこそ、企業は利益を上げることが出来るのです。投資をするということは、価値の創造を手伝うことにほかなりません。

我々は北朝鮮ではないのですから、一部の特権階級や官僚、マスコミ関係者だけが富の創造や配分に関与するような社会にするわけにはいきません。

ヒト、モノ、カネをどこにどう配分していくか。これを決めるのは、どの『もの』なり『サービス』を価値あると考えるか― 『市場』という場に参加している消費者や投資家の声です。

そのためにも、一人ひとりの投資家の方たちに価値を見極めるうえでの『道具』を身につけて欲しい。そんな思いでまとめた本です。

是非手にとってみて、これだと思う株に投資してみてください。

繰り返しますが、きちんとしたロジックのもとで、一人ひとりが儲けようとすることで、資源が効率的に配分され経済が発展していきます。

利益を上げていない会社は価値を創造していない会社であり、そういった会社の株を買ってはいけません。

価値を創造している会社を選ぶことで、あなた自身も裕福になるし、経済全体もよくなるのです。

|

« 戦う倫理 | トップページ | 使命感 »

コメント

はじめまして
先日、岩崎先生の『間違いだらけの株えらび』を購入させて頂きました
その中で一つお伺いさせて頂きたいのですが
P53の魔法の数式シート内の前提条件の中にある
【事業に必要な現金】518億はどこから出したのでしょうか?
お忙しいとは存知ますが、お手透きの時にでも教えて頂けますと幸いです。

投稿: レイ | 2006年2月 7日 (火) 08時24分

レイ様

コメントありがとうございます。事業に必要な現金は、同業他社がどの位の現金(対売り上げ比)で事業を行っているかを参考に査定していきます。

本書の51頁に書きましたように、日産自動車などの例を調べ、『同業他社が売り上げの2.5%くらいの現金でやっていけるのであれば、トヨタもそのくらいの現金でも事業継続可能だろう』と考えます。

ということで、売り上げに2.5%をかけて算出してあります。

なお本書の53頁の6行目の前提部分の単位『億円』というのは誤植で、本来は『10億円』です。

謹んでお詫びの上、訂正いたします。

出版社には増刷の時、変更するよう指示しました。

実はレイさんのご質問でたった今、誤植に気付き、出版社に電話を入れたところです。

誠に申し訳ございませんでした。

なお、本件については、今日中に、別途ブログで訂正の記事を書き、読者の皆さんに注意を喚起します。(本当にすみません。)

誤植はありましたが、コンピューターでの計算は全て10億円単位で正しく行っていますので計算結果には全く問題ありません。

私のホームページよりダウンロードしていただけるエクセルシートも正しくそのままお使いいただけます。

投稿: 岩崎 | 2006年2月 7日 (火) 12時25分

岩崎先生
お忙しい中、早速のご回答ありがとうございます。
日産自動車など同業他社を比較し推定した金額である事は了解いたしました。

そこで
>同業他社がどの位の現金(対売り上げ比)<とありますが
この売上と対比する現金は、キャッシュフロー計算書から求めるのでしょうか?

まったくの素人な質問ばかりで恐縮なのですが
本当にお手透きの時で結構ですので
お手数お掛けいたしますが教えて下さい。

投稿: レイ | 2006年2月 7日 (火) 18時33分

レイ様

【A】有価証券報告書の連結貸借対照表から『現金及び預金』の額を拾います(日産の場合:平17.3.31 300,274百万円; 平16.3.31 191,742百万円)

【B】次に有価証券報告書の連結損益計算書から対応する年度の売り上げを見ます(日産の場合:平17年度 8,576,277百万円; 平16年度 7,429,219百万円)

【A】÷【B】で比率が出ます

日産の場合:平16年度 2.5%
        平17年度 3.5%

売り上げの2.5%の現金・預金でもやっていけることがわかります。

投稿: 岩崎 | 2006年2月 7日 (火) 21時06分

岩崎先生
ど素人の質問に誠意あるご回答いたみいります。
お陰様で疑問解決致しました。
お忙しい中、本当にありがとうございました。

投稿: レイ | 2006年2月 9日 (木) 18時33分

岩崎先生へ
早速の回答ありがとうございました。
小生の着眼の先もご指導戴き、重ねて感謝申し上げます。先生の活躍をお祈り申し上げます。

投稿: 仲 徳治 | 2006年2月13日 (月) 22時44分

   岩崎 日出俊 様

思い入れの強い企業である、ソニーを応援し

ようと、初めて購入した株に関する本が岩崎

先生の「間違いだらけの株えらび」です。

今のソニーの株価を、どのように判断すれば

よいのか知りたくて購入したのですが、他社

(シャープ、パナソニック)との比較で、余剰

現金がマイナスになってしまう私の計算は、

根本的に間違っているのでしょうか?

御多忙のところ大変申し訳御座いませんが

岩崎先生のソニーに対するお考え共々御聞か

せ頂ければ幸いです。 

投稿: 田中 雅宏 | 2006年3月19日 (日) 00時41分

ソニーについては詳しく研究したことがないので何とも言えませんが:

(1)ソニーの余剰現金がシャープ、松下との比較で計算すると、マイナスと計算されてしまうのは、あり得ると思います。(その場合は余剰現金ゼロとして計算してください。)

シャープ、松下が余剰現金を持って経営しているのに比し、ソニーは極めて現金効率の良い経営をしているということだろうと思います。

(2)ソニーに対する見方ですが、最近のソニーの薄型テレビが売れ行き好調で、決算も良くなるなど、基本的な体力はあるのだろうと思います。

気になるのは、会社として、ややイメージ先行、マーケティング先行のきらいがないかどうかと言う点です。

薄型テレビの基幹となっている液晶パネルなどは、自社単独で製造しているのかどうか。

次世代DVDの覇権争いはどうなるのか。

PS-3の販売遅延の影響はどうか。

そもそもPS-2の時も、DVDを組み込ませて販売していましたが、(PS-3も次世代DVDを組み入れて販売するわけですが、)そういったセット販売的なマーケティングは、どうなんでしょうか?

詳しくは分かりませんが、今、DVDをPS-2で見ている人って、どの位いるんでしょうか?

製品に自信があれば、セット販売的に、PS-3に次世代DVDを組み入れて売り出す必要はないようにも思えます。

(すみません、先ほどお話したように、ソニーについては、きちんと勉強しているわけではないので、ピント外れなことを言っているのかもしれません。)

何れにせよ、井深、盛田、大賀の間で生まれた遺伝子が、どう新時代にマッチした形で成長し、新しい経営者に受け継がれていくかがポイントだと思います。

投稿: 岩崎 | 2006年3月19日 (日) 11時04分

岩崎 日出俊 様

ご回答頂きまして誠に有難う御座い

ます。さらに熟考し、長期保有を前提

に購入致します。

投稿: 田中 雅宏 | 2006年3月19日 (日) 14時05分

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: コマーシャル:

« 戦う倫理 | トップページ | 使命感 »