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2006年7月11日 (火)

二つの世界

仕事の合間に、といっても、要するに、土曜や日曜日が中心ですが、本を書くことを始めて、もう1年半位になります。

本の世界は、私が長い間、経験してきたビジネスの世界とは、全く異なる世界ですので、毎回、いろいろなことを勉強させられます。

たとえば、ビジネスの世界では、結論をまず言います。

特に、私がいま仕事として行っている経営コンサルタントの世界では、相手は会社の社長であるケースがほとんどです。

『子会社を上場した方が良いだろうか。』

『新しく、こういった分野に進出しようと思うが、どうだろうか。』

いろいろな問いかけに対して、結論を直ぐに言うことから始めないと、なかなか系統立てて、相手の頭の中に、こちらの言いたいことが伝わっていきません。

ところが、本の世界で、編集者の方たちとお話していますと、時として結論はなかなか出さない、要は、もったいぶる、とか、伏線を張るといったことが、重要になることも多いようです。

そう言えば、一読者としての自分を振り返ってみても、『いったいこの先、どうなっていくんだろう』と思いながら、本のページをめくっていくことがよくあります。

なるほど、結論を先に言ってしまうと、読書の世界の「ハラハラ、ドキドキ感」は味わいにくくなってしまいます。

「ビジネスの世界」と「本の世界」-二つの世界はいろいろと違うだけに、勉強になることがたくさんあります。

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コメント

岩崎さん、こんばんわ。
「サバイバルとしての金融」、「投資銀行」も購入しました。
「サバイバルとしての金融」は通勤途中、「投資銀行」は自宅でゆっくりと読んでいます。
企業の価値を正しく算出して、その通りに株式を買い増していけば、カンタンにお金持ちになれそうですが、経済の動きは予想するのが難しいですよね。
理論株価とは、様々な考え方があるようで、出版時期は同じですが、ある本にはA社の理論株価は365円だが、別の本では650円となっていたりして、どちらが本当の理論株価かな?と悩むことが往々にしてあります。
ですから、僕の場合は「一株株主資本」を目安にして、一時的な業績不振などで、東証一部の有力企業の株価がこの近辺まで落ちてきて、自分にも投資資金が有る時に買っていましたが、何とか、自分でも理論株価を導出できるようなレベルになりたいと思っています。
これからも、岩崎さんの新刊が出るのを楽しみにしています。

投稿: まさくん | 2006年7月13日 (木) 22時12分

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