美しくないものは罪である
一昨日放映された『カーデザイナー奥山さんの番組』、見逃された方は、これから先にも再放送が計画されているようなので、録画でもされてご覧になられては如何でしょう。(詳しくは『こちら』をご覧になってみてください。)
番組で奥山さんが言っていた言葉で印象に残ったものを一つ、二つ。。
『美しくないものは罪である』
『ただの美しさ、これは見かけの美しさであり、機能性のある美しさは説得力のある美しさである』
『(クルマのデザインの)すべての線には意味がある』
これらの言葉は、クルマのデザインを超え、ヒトの生き方、全てに通用するように思えます。
美しく生きたい。醜く生きたくない。見せかけの美しさではなく、ナカミを伴った意味ある美しさでありたいと思います。
ところで番組のキャスター住吉美紀さんがコラムを書いていました。
(注) 私の『投資銀行』という本にも(奥山さんから聞いた)似たような話を載せています。投資銀行とカーデザイナーの世界は一見したところ全く違うようですが、実は非常に似たようなところもあります(詳しくは本の方をご覧になってください)。
例えば奥山さんが和気藹々の職場をつくり、その結果、実績が上がらず、ある日、会社のトップから『部下のクビを7人切れ』と言われた話などは、投資銀行の世界にもそのまま当てはまります。
以下は住吉キャスターのコラムからの引用です。
奥山さんは、世界的な名車であるエンツォ・○○ラーリを、自分がいちデザイナーだったときにデザインした。男子はその車の名前を出すと表情が変わる(キラ★)。その位、かっこいいスポーツカーを生み出したのだ。
「すごい物を作る、すごい仕事をする。そのために、大切なことは?」と伺うと・・・
「運です。」
え?運、ですか?!
さらに聞くと、実は、その名車のデザイン・スケッチは、たったの15分で描いたものなのだという!
プレゼンテーションの直前に大幅な変更があり、デザインを変えざるを得なくなった。上司に「書き直せ」と言われた奥山さんは、昼休みに昼食を抜いて、15分でスケッチを上げた。無事プレゼンテーションに間に合わせ、結果、名車が産まれたのだ!今は1億5千万円以上するであろう名車が、たったの15分で・・・!
「つまり、人生において、いいタイミングで、いい仕事に出会えるかどうかです。
自分の体力、気力、実力が充実している時期って、人生の中で意外と限られているんですよ。
その時期と、すごいプロジェクトに関われるチャンスが合うかどうか。
それが大事なんです。
運よくそのタイミングがぴったり合うと、本当にすごい仕事ができる。」
時間をかければいいってもんじゃない。「その時」にフルパワーを発揮できるか・・・そして、その一瞬で、人生は変わる。
わっ。鳥肌立ちました・・・。人生は一度!ですものね。人生を変える15分に、ちゃんと踏ん張れたかどうか。それが、かっこよさの秘密だわ・・・!そう確信した。
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コメント
岩崎さん、こんばんわ。
ハンドル名を「まさくん」と申します。
初めてコメントを投稿いたします。
岩崎さんを知ったきっかけは、「間違いだらけの株えらび」です。
ところで、本日のブログを読んでアタマに浮かんだのは、アナクロ発想で恐縮なのですが、「命は一代、名は末代」です。
例えば、真田幸村は大阪の陣で武名を大いに上げ、そして今日まで至っていますが、存命中に大名になることはありませんでした。
「人生において、いいタイミングで、いい仕事に出会えるかどうか」とは、運に加えて、何らかの執念も必要な気がします。
投稿: まさくん | 2006年7月 8日 (土) 19時16分