日産(その2)
7月21日のブログに続く、日産自動車に関する第2回目の記事です。
最近の日産自動車に対して、『しっかりして欲しい』と思っているファンの方は多いと思います。
大前研一さんも今週の週刊ポストに日産の現状を憂う『コラム』を書いていました。
ところで、何年か前の話ですが、カーデザイナーの奥山清行さんが、雑誌に『OFFを彩るクルマの形』と題して連載記事を書いていました。
日産の2001年型スカイラインが出た際に奥山さんが書いた記事のことが思い出されます。
以下抜粋です。
『スカイライン元来のデザインテーマだったサーフィンラインや、丸型テールランプ・・・
今、それを捨てるのは後悔を残すことになりはしないか・・・
グローバルなスタイリングを志向するよりも、自分たちだけが信じる伝統に根ざした衣を着せてあげたほうが、逆に世界では勝負しやすいと、僕は思う・・・
僕は予言してもいい。次期スカイラインは再び丸型テールや吊り目に戻るのではないかと。
だがその頃には既に、他社のデザイナーがこれらのモチーフを使いまくっているはずだ。「これはしめた」とばかりに・・・』
次期スカイラインはまだ出ていませんが、街を走るクルマを見ますと、何年か前に奥山さんが予言したとおり丸型テールランプのクルマが随分と増えました。
これ(↓)はホンダ、シビックのテールランプです。
ゴーン社長が来て、日産のマーチ(猿渡義市さんのデザイン)が世に出た時、私は『日産も変わるかな』と期待したのですが、その期待は長くは続きませんでした。
最近の日産車はどれもみな同じように見えてしまいます。
日産には、消費者が『欲しい』と思うようなクルマを是非とも出して欲しいと思います。
自動車産業は裾野が広いだけに、GMを追いかけるあまり、万が一にも、日産自動車がGMのようになってしまえば、日本経済に与えうるマイナスのインパクトは計り知れないものがあります。
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コメント
>日産自動車がGMのようになってしまえば、日本経済に与えうるマイナスのインパクトは計り知れないものがあります。
そういえば、10年ほど前に出た、(株)アシスト社長ビル・トッテンさんの「日本人はアメリカにだまされている」という本に、「日産が生き延びるためには、日本社会などどうなってもいいということである。」という一文がありました。
この一文は、日産の座間工場閉鎖を批判し、そして、日本の産業空洞化と失業者の増大を懸念したものです。
カルロス・ゴーン氏は、日産のリストラを大々的に推し進め、日産を立て直したヒーローになり、株価も上がりました。
でも、リストラの対象になった人からは、ゴーン氏はそのようには見えないですよね。
そして、今、また、日産の業績が思わしくありません。
大企業が安易にリストラをしないような、国民経済的な視点にたった政策運営を、政府が主導して行って欲しいと思います。
投稿: まさくん | 2006年8月 1日 (火) 00時01分