価値を見抜く目
ミクシィなどのSNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)の最大手の一つにマイスペースというサイトがあります。
会員数が1億人なので、ミクシィの5.7百万人の18倍です。
マイスペースが昨年7月にNews Corporation に買収された時の価格が580百万ドル(680億円)。
この時のマイスペース(正確には親会社Intermix Media) の “Unique Monthly Users” の数が27百万人。
ミクシィの言う『会員数』が必ずしも全て、“Unique Monthly Users”になってくれるとは限りません。(一般的には、『会員数』 > “Unique Monthly Users”)
一方で、買収当時のIntermix Media の “Unique Monthly Users” には、SNS以外の利用者が含まれていたかもしれません。
ただ仮に両者が等しいと仮定した場合、“Unique Monthly User”一人当たりの企業の価値は、マイスペースの場合、2,516円。
これをベースにミクシィの価値を評価すれば、
2,516円/人 × 5,700,000人=14,341百万円
よって株価は、約20万円ということになり、現在(昨日の終値)の15分の1ということになります。
投資家の皆さんとしては、ミクシィの株を買わないで、すでにその15分の1の値段(“Unique Monthly User”一人当たり)で、世界最大規模のSNSを取り込んだNews Corporation の株(ニューヨーク市場に上場されていて誰でも買えます)を買うという選択肢もあり得ます。
(もっともNews Corporation はメディアのコングロマリットなので、News Corporation を買うと、20世紀フォックスとかいろいろな会社もついてきてしまいますが。。)
もちろん、SNS会社の価値を評価するに際して、会員数やUnique Monthly Users数だけで、評価するというのは正しい手法ではありません。
しかしながら、それが、一つの重要な指標であることは間違いありません。(しかもマイスペースの方は、米国だけでなく、英国、フランス、ドイツ、豪州など世界各地で幅広く事業展開しています。)
それにしても最近思うことですが、日本の経済誌や新聞は、SNSとか、Web 2.0 とかについて、このところ、やや煽り過ぎではないでしょうか。
昨年の今頃、マスコミは、ヒルズ族とか、ホリエモンとか、さんざん煽り、それにつられてライブドアや楽天の株を買った個人投資家も多かったと思います。彼らがその後、どうなったか。
マスコミの煽動にのせられずに、価値を見極める目を養うことが必要です。
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コメント
マスコミの煽動って、侮れないと思うことが、たびたび有りますよね。
例えば、以前に、「日本板硝子がピルキントン社と合併したら、旭硝子と同じ1400円まで株価が上がる!」と日経のラジオで放送されて、480円→780円まで株価が上がりました。
そして、つい最近、これも同じく日経から「板硝子、MSCBの転換急ピッチ」と報道があった時は、株価が下がりました。
(今日もタイのクーデター等の影響で、下がりましたが…)
マスコミのチカラというのは、ぶっちゃけ、「市場を歩き回る巨象のようなもの」で、「個人がその巨大な圧力に抗ってみたところで、まったく無意味」ですよね!(^○^)
ところで、「価値を見抜く眼」は、他の人はどうやって養っているのだろう…と思います。
そこで、僕が思い出すのは、歴史上の人物なのですが、豊臣秀吉の正室の北政所(通称;ねね)です。
若い時は、物凄い貧乏暮らしだったそうですが、天下人の奥方になりました。けれども、秀吉の没後は、淀殿と秀頼に大阪城を譲って、自分は京都の東山・高台寺に隠棲しました。
そして、北政所の親友の芳春院(通称;おまつ)も、貧乏暮らしから百万石の大名の奥方、そして、利家亡き後は家を守るために、体面を捨てて、人質として江戸に赴きました。
この二人は、高度な学問を受けていないのですが、戦国の世で、後世に伝えられるような生き方をしました。
当時としては、稀有な常識家であり、それに加えて強運が味方したということでしょうか。
「のぼせあがって、常識的な考えから遠のいてきたかな?」と感じた時が、自分では要注意だと思っています。
投稿: まさくん | 2006年9月20日 (水) 23時20分