ユビキタス時代の覇者は?
『スーツの内ポケットに iPod と ケータイ』 という時代は過去のものになりつつあります。
『iPod は iPhone へ』と、そして他方 『ケータイは iPod の機能を取り入れよう』 と、両者は、それぞれ両サイドからアプローチを進めています。
しばらくすれば、進化したケータイなり iPod で、video-on-deman 形式のようなやり方で、好きなハリウッドの映画を見るのが一般的になっていくでしょう。(一部については既に始まっていますね。)
ケータイや iPod (のメモリ末端など)を、テレビやスピーカーに差し込めば、大画面や音響効果の優れた環境で、ケータイや iPod に取り込んだ映画や音楽を楽しむことも出来るようになるでしょう。(これも一部については既に始まっていますね。)
フェラーリのデザインをしていた奥山さんの著書 「フェラーリと鉄瓶」 には、現在カーデザイナーが開発に係っているクルマでダッシュボードにCDを搭載しているものは(奥山さんが係った50以上のプロジェクトでは)一つもないといった記述が出てきます。
代わりにMP3プレーヤーなどを接続する部分があるだけだとのことです。
「今度の 904i はすごい」といったキャッチ・コピーのように、今まではドコモなどの電話会社が中心となってケータイ機器の仕様を決めてきていますが、こういうビジネス・モデルはやがて終焉していくのではないかと思います。
消費者が一番気に入ったケータイ機器を買えば、その機器の画面上で、その時々に ドコモ、au、ソフトバンクなどの各電話会社を選ぶことが出来る ― 例えば A さんが この機器を使って B さんに電話をかける時は、ドコモの通信網を使い、C さんにかける時は au の通信ルートを使う。
その時に電話をする相手の状況によって最も安い料金の電波をケータイ機器の方で勝手に選んでくれる。
そんな時代が消費者には望ましいのではないでしょうか。
その時マーケットにいる企業で存在感を示しているのはどこでしょうか。
アップルでしょうか、それとも任天堂でしょうか。
ユビキタス時代の覇者は消費者であるべきだ。
この、『あたり前』 のことを忘れた企業は脱落していくでしょう。
ところで、私事で恐縮ですが、明日から(短い日程ですが)、米国シリコンバレーに行ってきます。
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コメント
岩崎先生、こんばんわ。
映画鑑賞には画面が小さすぎて、字幕を読むのは難があるかもしれ
ませんが、ケータイひとつ持てば、かなりのことが出来る世の中に
なりました。
ですが、僕自身はケータイにさして魅力を感じず、持っていないの
ですが、人のを見ていると、どうもケーターイをペットを飼ってい
るような感じで使っているようです。
昔、バンダイの”たまごっち”が電子ペットとして大人気になり
ましたが、ケータイが電子ペットの座を不動のものとしている
ようです。
ケータイは、これからも進化していくのでしょうが、だからこそ、
ウッカリ紛失してしまったら、大変なことになりますよね。
生体認証技術が発達して、ケータイに覚えさせたデータが、面倒な
操作無しに解読不可能になれば、僕もケータイを持とうかな?とい
う気持ちに傾いていきます。
ところで、岩崎先生は明日からシリコンバレーに行かれるのですね。
旅のご無事を、心よりお祈りしております。
投稿: まさくん | 2007年5月15日 (火) 20時28分