個人投資家と新興市場
一昨日10月19日は、ダウ平均株価が 367ドルの大幅下落。
率にして 2.6 %の下落でした。
アメリカのテレビ・ニュースでは、『20th anniversary of the Black Monday crash (20年前のブラック・マンデーを記念するような下落)』などと報じていました。
しかし 20年前、1987年10月19日のブラック・マンデーはこんなものではありません。
508ドルの下落でしたが、率にすれば、なんと 22.6 %の下落だったのです。
* * *
ところで、『一日で』 というのとは根本的に違いますが、日本のマザーズやジャスダックなどの新興市場は、ここ1~2年のタームで改めて眺めてみますと、まさに凄まじいばかりの下落ぶりです。
(東証マザーズ指数)
(ジャスダック指数)
こういったグラフを提示しますと、『2006年1月のライブドアに対する強制捜査とその後のホリエモンの逮捕、更には同年6月の村上ファンドの村上氏逮捕などの影響で下落したのであり、この種のグラフはあまり意味をなさない』 とのコメントも多く寄せられます。
『それでは』 ということで、この種の大事件の影響が一応落着したと考えられる1年前の2006年10月と現在とで比較してみます。
仮にあなたが1年前に1万円を投資したとして、1年後の『今』に、いくらになっているか。
(為替の影響は抜きにして考えます。また『今』とは、日米ともに一昨日の大幅下落の後の水準で考えています。)
ニュヨーク・ダウ 11,257 円
米ナスダック 11,641 円
日経平均 10,159 円
東証マザーズ 7,161 円
ジャスダック 8,763 円
同じように20年前のブラックマンデーの直前(高い時)に1万円を投資した人は、暴落を経験し、その1年後の1988年10月、どうなっていたでしょう。
ニューヨークダウ(87年10月-88年10月) 9,578円
こうして見てみますと、日本の新興市場の低迷振りが際立ちます。(ちなみにマザーズ指数のピーク時に投資していた1万円は、現在3,221円になってしまっています。)
そればかりではありません。
こういった新興市場の銘柄の中には株価をピーク時の 0.6 % にまで下落させている銘柄も散見されます。
1万円をピーク時に投資していたとして、
現在のA社の株 59円 (ピーク時の 0.59%)
現在のB社の株 73円 (ピーク時の 0.73%)
A社がどこか、B社はどこかは、ここではあえて書きませんが、問題は、こうした新興市場に投資していた個人投資家の方がたが、まさに未曾有の下落を経験したことにあります。
『貯蓄から投資へ』ということが言われて久しいわけですが、『新興市場で個人投資家が食い物にされている』といった状況が改善されない限り、個人投資家の資金は本格的には日本の株式市場には向かってきません。
では、いったいどのような仕組みで1万円の株価が59円になるというようなことが起こり得るのでしょうか。
幾つかの要因があるのでしょうが、そのうちの一つに『MSオプション』を利用した資金調達があります。
これは実は、米国や欧州ではここ数年利用されておらず、日本だけが野放しになっているといってもよい状況下にあります(韓国や台湾でも一部散見されたとの情報もありますが。)
『MSオプション』を利用した資金調達とは何か。どうして株価下落につながりうるのか。MSオプションの健全な利用とは。
この辺は次回書きます。
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