脳の構造
脳科学者と言われる方々をテレビや雑誌などでよく見かけますが、時折人間の頭の構造はどうなっているのだろうと思うことがあります。
例えば音について。
私は耳で聞いた音に関してはかなり正確にこれを把握し、かつなかなか忘れないのですが、
一方でこれを自分の声で再生することに関しては、どこか回路がずれってしまっています(メチャメチャ不得手です)。
したがってカラオケで自分で歌いながら、自分の耳と脳は、音程を外しまくっている自分自身に呆れるという悲しい状況に陥ります。
ものを書くというのも同様な気がします。
ビジネスの場面で書く文章。
22年間、興銀でサラリーマンをしてきましたが、求められるのは正確性、論理性です。
『重要な結論を先に書く』というのがポイントです。
一方で、小説を書くというのは、頭の中でも、全く違う部分を使うのだと思うのです(詳しくは知りませんが、右脳と左脳ぐらいの違いはあるように思えます。)
これまで何十年間か生きてきて、ほとんど使うことの無かった脳の『ある部分』を使う。
私の経験からすると、日常のビジネスの局面とは隔離された空間・環境に自分自身を置き、エンジンをウォームアップするがごとく、テンションを高め気分をハイに持っていく(コーヒーを沢山飲みました)。
そして集中力を高めて一気に書く。
『プロジェクト・コード』という小説は 36 の章から成り立っていますが、その1つ1つの章がこうやって苦労して、恐らくは今まであまり使うことのなかった脳の『ある部分』を使って書き上げたものです。
『PHP研究所のサイト』では以下のように紹介されています。
最先端の経済エンターテインメント! 日本に衝撃を与える合併や、買収劇の裏側には必ず『投資銀行』というプロ集団の存在がある。
この投資銀行に、「リストラ候補生」として採用された二流私大出の新米・工藤大助は、尊敬する敏腕マネージング・ダイレクターとともに、崩壊しかけた上場企業を再建するプロジェクトを託されたのだが……。
ライバル投資銀行によるオプション取引の誘惑、株価操作、優越的地位を濫用するメインバンクの揺さぶり、意外な人物が仕組んだ社長交代劇など、次々と危機が襲いかかってくる!
本当は誰が会社を食い物にする「鬼」なのか、誰が会社を救い出す「ヒーロー」になるのか? 最先端のビジネス知識にもとづいた経済小説の登場である!
装丁は鈴木正道さん。宮部みゆきさんの『楽園』を装丁された方です。
書店でお手にとってご覧頂ければ幸いです。
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コメント
本屋で発見し思わず買ってしまいました。一気に読む気はなかったのですが思わず時間を忘れ全部読んでしまいました。とても面白かったです。
投稿: プロジェクトコード | 2007年11月 9日 (金) 19時56分