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2008年2月 7日 (木)

自立を助ける

JPモルガン証券のチーフエコノミストの菅野さんが昨日の日経新聞夕刊9面の十字路というコラムに、『日本株は本当に割安か』との表題で記事を書いていました。

以下エッセンスを少し引用しますと・・

『・・昨年夏は、まさに日本の改革路線が後退し始めた時期でもあった。外国人投資家が日本経済の将来に失望したのが日本株大幅下落の背景だ。

・・一方、・・何故日本人投資家が日本株を買わないのか。それは、基本的に日本人が日本の将来に希望を見だせないからだ。日本人が買えない日本株の購入を外国人投資家に期待するほうがそもそも無理だ。』

ところで私は昨日、静岡に出張してきました。東京から新幹線で1時間ですが、静岡では現在国際空港の建設が進められており、建設予定地の近くの道路はどんどん拡張整備されています。

一方で農家の方とお話しする機会もありました。例えば農家で出荷するお茶の葉の値段がここ数年下落し続けているとのこと。

都会の人々が値段の高いお茶を敬遠し始めている(高いお茶が以前に比べて売れなくなっている)といった事情が背景にあるのでしょうが、農業を営む上での環境が年々厳しくなっているといった現実を目の当たりにしました。

旧来の建設主導型の再生モデルが本当に地方の再生に役立っているのかどうか。

日本のお茶文化は世界に誇れるものです。そして欧米で注目され始めてもいます。(『オーシャンズ13』という映画でアメリカ人たちが『センチャ』とか『マッチャ』といった英語を話していたのを耳にした方も多いと思います。)

同じ予算を使うのであれば、日本のお茶を世界に輸出しやすくする為のノウハウの提供やインフラ整備(①海外でのトレードショーの開催、②お湯の温度に気をつけるといった正しいお茶の入れ方に関する教育など)に使うといった方法もあると思います。

従来と同じ発想ではなく新しい発想で将来の絵を描いていく。

そうしないことには、『日本人が日本の将来に希望を見だせない』といった状況が続いてしまうようにも思えてきます。

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