Chartist
株価の過去の動きのパターン(チャート)を分析して将来を予測する手法は経済学者たちの間ではあまり賛同を得ていません(2006年5月7日付けブログほかを参照)。
もう20年以上も前になりますが、シカゴで駐在員をしていた時に、シカゴの先物取引所の方たちとよく意見を交換する機会がありました。
その中で、当時は非常に著名だった『ある米国人トレーダー』の言葉です。
『チャーティストの言うことが理論的でないことは分かっている。同じチャートを見て、これから先、上がると結論づけることも出来るし、下がると理論付けすることも出来る。どうにでも読み取れるということだ。
しかし重要なのは、多くのトレーダーたちが今なおチャートを参考にしているという事実。
そういった現実がある限り、マーケットはチャートとは無縁ではいられないだろう。』
今年初め、日経平均が15,000円を切った後(年初の始値は15,155円でした)、あるチャーティスト(日本の機関投資家に勤める方です)は、
『チャート的には、5月が底で11,000円を切るかもしれない』
と話をしていました。
そのときはあまり気にもかけていなかったのですが、今日のニューヨークも今のところ下げています。
『マーケットは生き物だ。しかし株価は会社の価値を現したものであり、何れは正当とされる理論株価に収斂していく。』
言わずもがなですが、これが(Chartist とは相対峙する)ファンダメンダリストたちの考え方です。
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