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2008年4月17日 (木)

大きな潮流の変化と日本の対応

(1)サブプライム問題の嵐が吹き荒れていますが、同時にいくつか潮流の変化が起きていることも見逃せません。

 ● 世界各地の人々の『もっと豊かになりたい』との切望

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 ● 中国、インド、ロシア、ブラジルなどの台頭 

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 ● これら諸国での需要に牽引されて原油・一次産品価格上昇 

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 ● 原油、一次産品を産出する国への富の移転

昨日ドイツ証券が三菱商事(現在の株価:3500円前後)の目標株価を6000円と発表して話題を呼びましたが、

『世界的な富の分布の変化』といった視点でいま起きている経済情勢を眺めてみることも必要かと思います。

(2)さて来月から米国では1,170億ドルにのぼる戻し税還付が始まります。

これは(単純に米国の人口3億で割れば)米国の国民1人あたり約4万円。

戻し税還付は第2四半期と第3四半期の米国の個人消費の伸びを各々1~2%(年率)押し上げると言われています。

FRBも幾度となく政策金利を引き下げてきました。

これに比べて、日本は何をしてきたのでしょうか。

いま金利を引き下げれば、急激な円高ドル安はある程度緩和され、かつ景気の低下にも歯止めがかかると思うのですが・・(この辺の議論は1月23日のブログ1月27日のブログにも載せていますのでご関心のあるかたはどうぞ)。

日銀内部には政策金利がある程度のレベルにないと、必要な時に金利の引き下げが出来ず中央銀行としての対応力が一部欠けることになるといった議論があるのでしょうか。。

だからこそ先般来、利上げのタイミングを窺い続け福井前総裁のリーダーシップの下で、昨年やっと利上げが出来た・・

でも『今日のような時に利下げが行なえること』こそが日銀が望んでいた対応力であり、『今こそが金利の引き下げが必要な時』なのではないでしょうか。

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