大恐慌の記憶(その3)
デジャヴとは既視感のことだと言いますが、仮に今回の金融恐慌が1929年の大恐慌と同じ動きを示すと仮定しますと、今後どのような動きになっていくのでしょうか。
取りあえず株価に絞って見て行きましょう。
まず1928年10月1日から10年間のダウ平均株価です。
(グラフはクリックすると大きくなります。)
【A】 1929年9月3日 $381.17
【B】 10月24日(暗黒の木曜日) $299.47
【C】 11月13日(この辺のボトム) $198.69
【D】 1930年4月17日(5ヶ月にわたる再上昇後) $294.07
【E】 1932年7月8日(本当のボトム) $41.22
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これと今回の日経平均の動きを比べると
【A】 2008年8月29日 13,072円
【B】 9月16日(リーマン破綻) 11,609円
【C】 10月27日(この辺のボトム) 7,163円
となります(あくまで仮定です)。
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そして今後です。
79年前と同じように今回も5ヶ月にわたる再上昇があると仮定すると
【D】 2009年3月27日(79年前と同じ率だけ上がると仮定) 10,602円
その後、本当のボトムがあるとすると
【E】 2011年6月18日(79年前と同じ率だけ下がると仮定) 1,486円
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根拠の無い仮定の話とはいえ日経平均 1,486円というのは想像するだけでも怖いですね。
しかし今から76~79年前のアメリカでは現実のこととして起きたわけです。
もちろん時の大統領フーバーが健全財政に固執し、均衡予算を成立させたりするなど、今日では考えられないような政策が実行に移されました。
こういったことも、76~79年前のアメリカが想像を絶する事態に陥っていったことの原因の一つになっています。
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今から17年前の映画、ターミネーター2。
この映画に出てくる文言です。
The future is not set.(未来は運命が決めるものではない)。
There is no fate but what we make for ourselves. (自分の手で切り開くのだ)。
幸い79年前に起きたことを知っている我々は、これを回避することが出来るはずです。
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