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2009年1月 3日 (土)

あなたのクレジットカードは拒否されました

オバマの書いた本を読むと、彼の目線が普通の人の目線であることを実感します。

政治家や役人・経済人にありがちな 『上から目線』 ではないのです。

オバマが脚光を浴びたのは4年前の大統領選挙でケリー候補を応援した時のスピーチ(2004年7月27日)。

このスピーチで彼が訴えたのは、The Audacity of Hope。

大いなる希望と訳されることが多いようですが、直訳すれば 『大胆不敵な、ずぶとい希望』。

逆境や挫折があったとしても、そして、失業や家族の病気、貧困があったとしても、運命を信じ、希望を持ち続ける 『ずぶとさ、不敵さ、大胆さ』。

困難であることをものともしない希望、不確かであることをものともしない希望 ― それをオバマは The Audacity of Hope と表現したのです。

2004年の民主党大会でこのスピーチを行う前。オバマの緊張する様が彼の著書(合衆国再生)に出てきます。

不安と緊張の中、オバマがステージの黒いカーテンの裏で最後に思ったこと。それは

『主よ、彼らの物語をしっかり語らせたまえ』(注:彼らとはオバマの周りの人々、支持者、ボランティア)

この祈りとともに、オバマは黒山のような聴衆と数々のテレビカメラが待つステージに足を踏み出したのでした。

そのオバマがそれより4年前の2000年の民主党大会に出席しようとした時の描写が上記の彼の著書(合衆国再生)に出てきます。

当時オバマは民主党大会が催されたロサンゼルスに飛行機で到着した後、空港のレンタカー窓口でクルマを借りようとしました。党大会会場にレンタカーで行く為です。

窓口の係りの人はオバマにこう言います。

『オバマさん、あなたのクレジットカードは拒否されました(従ってクルマはお貸しできません)。』

その後、何とかしてオバマは民主党大会に駆けつけたのですが、結局会場に入ることさえ許されませんでした。。。

会場に入ることが許されなかった民主党員がその8年後には大統領になってしまう。。。

まさに The Audacity of Hope の世界ですが、大統領になった後でも初心を忘れることなく我々と同じ目線で世界をリードしていって欲しいと願います。

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