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2009年3月27日 (金)

放射線ホルミシス

秋田県田沢湖玉川温泉のホームページ(『こちら』)を覘きますと下記のような記述があります。

Q:癌や難病に効くと評判ですが、本当に効果があるのでしょうか?

A:ご湯治の結果、「快方に向かわれた」「延命効果があった」とのお話は良く伺いますが、医学的に解明されている部分は少なく、効果があるとは断言いたしかねます。

玉川温泉での湯治は、泉質や環境などの刺激により、本来持っている治癒力を蘇らせ、自身の力で体を健康な状態へ戻すというものです。

強酸性の特殊な温泉のため、肌や体への負担も大きく、その効果にも個人差がありますし、温泉療養はある程度の期間を継続して初めて効果を得ることをご承知下さい。

鳥取県三朝温泉のホームページ(『こちら』)はもう少し突っ込んで記述しています(下記青字部分)。

三朝温泉は世界屈指のラドン泉として有名です。

ラジウムおよびラジウムがアルファ崩壊したラドンが含まれており、世界でも有数の放射能泉です。

また一部の旅館には高濃度のトロンを含む温泉もあります。

源泉中のラドン量については683.3マッヘの記録が残っています。

以上により、高いホルミシス効果が認められ、観光のお客様だけでなく療養目的でこられる湯治のお客様などあらゆる方々に愛されています。

効能的には 疲労回復、糖尿病、痛風、神経痛等などがあり、 また無色透明の三朝温泉のお湯は飲むことができて、慢性消化器疾患、慢性気管支炎、胃腸病などにも効きます。

また、最近ではラジウムが気化し発生するラドンガス(湯気)が呼吸器系統に良いとの事で注目され、まさに浸かって良し・飲んで良し・吸って良しの温泉です。

そのため日本全国から治療と保養をする人が訪れています。

ラジウム・ラドン泉=放射能泉:三朝温泉の湯は微量の放射能を含んでおります。

これが人間の体細胞を活性化し、自然治癒力を高めます。

これを『ホルミシス効果』と言います。

弱い放射線(自然放射線の100倍から10万倍程度)を浴びることでガンや糖尿病を治すという治療・健康法が、健康産業で注目されています。

* * *

ラジウムを発見したキューリー夫人は1903年に夫と共にノーベル物理学賞を受賞(放射能の研究)、

1911年には単独でノーベル化学賞を受賞しています(ラジウムおよびポロニウムの発見とラジウムの性質およびその化合物の研究)。

そして1934年、研究の影響で、白血病になり、66歳の若さで逝去しています。

これまで放射線科学の常識では、放射線は「たとえ微量でも危険」とされていました。

しかし1980年代に入り、低線量の放射線照射が生物の成長・発育を促進させ、繁殖力の増進や寿命の延長などにも効果をもたらすこともあるとする研究(放射線ホルミシス研究)が一部でなされてきました。

ホルミシス効果は、「生物に対して通常有害な作用を示すものが、微量であれば逆に良い作用を示す生理的刺激作用」のことだそうです。

ウィキペディア(Wikipedia)によると、ホルミシス効果は『理論的には有害作用に対する生物の適応現象と考えられるが、必ずしも再現性が得られず、まだ確立されたものとはいえない』とのこと(太字、下線は筆者による)。

私は、先週『医師のすすめる低放射線ホルミシス』という本の編集に携わった方が勉強会で講演するのを聞き、興味を持ったのですが、世の中まだまだ分からないことがたくさんありますね。

ところでネットで調べてみるとラジウム療法とかに関する記事がたくさんあります。

先ほどの講師の方の話では、かなり『いかがわしい』もの(たとえば殆どラジウムが出ない)もあるので注意が必要とのことでした。

いずれにせよ、この辺の分野での科学的な解明が、早くなされることを期待したいところです。

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