« 2009年6月 | トップページ | 2009年8月 »

2009年7月31日 (金)

猫のYouTube

以前、NHKでやっていましたけど・・。

29秒です(↓)。

http://www.youtube.com/watch?v=rHZUPJji6w8&feature=channel

| | コメント (0)

2009年7月30日 (木)

渋谷の街

今日も熱い一日でした。私は用事があって昼間、渋谷の街を歩いていたのですが、たくさんの人でごった返していて、より一層熱く感じました。

ところで渋谷と言えば、昨日ある方から「こんなブログ記事がある」との紹介を受けました。

ブログ記事は2004年のもので、当時はテレビの報道ステーションで取り上げられるなど、結構話題になったらしいのですが、私は全然知りませんでした。

話題となった記事というのは『こちら』です。

| | コメント (0)

2009年7月28日 (火)

湯嶋山安養院 正春寺

新宿や代々木の高層ビルに囲まれた、湯嶋山安養院 正春寺。

右側の石柱には、浄土真宗『正春寺』とあります。

           Photo_2

 Photo_5

Photo_6

お寺の前を通りましたら、こんな張り紙(↓)が・・・。

Photo_3

| | コメント (0)

2009年7月26日 (日)

私の履歴書

日本経済新聞の『私の履歴書』。

ウィキペディアをクリック(『こちら』)してみると、初回からこれを書いた方たちのリストを見ることができます。

リストに無いのが興銀の頭取であった中山素平さん(『こちら』)。中山さんは勲章だけでなく、「私の履歴書」も断り続けていたことで有名(『こちら』)。

近年読んだ中で異色だったのが、渡辺恒雄さん

「私の履歴書」は通常「私は○○年に生れた。私の父親は・・」といった出だしで始まることが多いのですが、渡辺さんの「履歴書」は、いきなり「学校から帰ると姉たちがうろたえ取り乱している。父平吉が玄関で洗面器いっぱいの血を吐き、病院に担ぎ込まれたのだという」との出だしで始まります。

さすがプロの文章家。

長嶋茂雄さんの「私の履歴書」も印象に残っています。

『プロの選手は格好いい辞め時なんか選べない』といった趣旨のことを書かれていました。

プロであるがゆえに、どういうタイミングで辞めるのか、長嶋さんは常に考えておられたと思うのですが、天才、長嶋さんの結論は、『格好いい辞め時なんか選べない』といったものだったのですね。

そして、今、執筆中の加山雄三さんの「私の履歴書」も面白い!(若大将の加山さんも72歳なんですね。)

年に1ヶ月か2ヶ月、「私の履歴書」が面白い時は、日経新聞を朝開く時、少しだけ胸がわくわくします。

| | コメント (0)

2009年7月22日 (水)

世界で進むM&A

昨日の『日経ヴェリタストーク』でもお話させて頂きましたが、多くの業界で世界的規模のM&Aが進行しており、「気がつくと業界地図はかなり変わっていた」ということが起きています。

例えばビール。

キリンとサントリーの経営統合は、日本では勝ち組同士の大型M&Aと報じられています。

しかし、世界のビール業界は、今まさに激変の最中にあり、日本で最大手のキリンといえども、こういった世界の情勢を勘案すれば、安穏としてはいられないのです。

アメリカのビールの業界を見てみましょう。

アメリカ市場のビール消費量は日本の4倍もあると言われています。

この巨大市場で、いまやアメリカの大手ビール会社はすべて外資に買収されてしまっています。

バッドワイザーの名前を聞いたことのある読者もおられるかもしれません。

アメリカで最も売れているビールのバッドワイザー。

このビールを製造・販売するアンハイザー・ブッシュ社はアメリカを代表する企業でした(私も興銀シカゴ時代に何度か足を運び、当時IBJ Internationalが当社のユーロ債を主幹事として引受けました)。

アンハイザー・ブッシュ社の創業は1852年。明治維新前に設立された老舗の企業です。

この会社は今やベルギーのインベブ社の傘下にあります。

インベブというのは、世界第3位のインターブリュー社(ベルギー)が第5位のアムベブ社(ブラジル)を2004年に買収して出来た会社。この時点(2004年)で、インベブは世界最大のビール会社となりましたが、これが更に昨年(2008年)、全米最大のアンハイザー・ブッシュ社を5兆2000億円で買収し、世界シェア25%を握る巨大ビール会社となったのです。

全米2位のミラー。こちらは既に2002年に南アフリカのSAB社に買収されています。

全米3位のクアーズも昨年SABグループの傘下に入りました。

アメリカ人にとってはGMが破綻するのは大きなニュースでしたが、それと同様にふだん飲んでいるビールの主な会社が全て外資に買収されてしまったのも大きな出来事だったのです。

アメリカで起きたことが日本で起きても不思議ではありません。

もしもインベブ(世界1位)やSAB(2位)が日本の他のビール会社にアプローチしてきたら・・・。

それだけではありません。

今後、世界の業界再編は株式交換によるM&Aが主流となって進められていきます。

その際、買収される側の企業にとって重要なのは、買収する側の企業の株式が、「どれだけ魅力的か」ということです。

仮にA国のビール会社が買収のターゲットとなって、その対価が株で払われる場合、同じ価格であればキリンよりインベブの株が選ばれてしまう可能性が高いのです。

インベブの時価総額はキリンの4倍以上。

株式の流通性や換金性も高いのです。

世界的なレベルで規模の利益の拡大を享受し、国際的な原料調達や物流ネットワークを効率化させる。と同時に、M&Aを視野に入れ、買収カレンシーとしての株式の魅力を高めていく ―

そういった世界戦略のもとに、世界の競合相手がますます大きくなっていくのを見たとき、キリンとサントリーの経営陣が統合を決断したのは、まさに必然であるように私には思えるのですが・・。

今後、公正取引委員会による審査(独占禁止法の関係)などが行われると思いますが、是非とも国際的な視野にたって審査されることを期待したいと思います。

なお冒頭お話した『日経ヴェリタストーク』

7月21日(火) 24:00~、26:03~、7月22日(水) 17:15~、19:06~の時間帯で再放送されますので、宜しかったらご覧になってみてください。

| | コメント (3)

2009年7月19日 (日)

タイムカプセル

昨日(土曜日)は三連休の初日なので、朝の東京駅は行楽に行く人たちでごった返していました。

そんな中、私はブリーフケース片手にスーツ姿で大阪に向かいました。

大阪経済大学での講義です。

三連休にも係わらず受講に来て下さる方々(昨日は全員出席でした)のことを思うと、『こちらもがんばらなくては』と身が引き締まります。。

さて、話は変わりますが、先週放映の『ルビコンの決断』を見ていましたら、ワコールの創業者、塚本さんが1970年にタイムカプセルを埋めた話が出てきました。

30年後の2000年にそのタイムカプセルは開けられます。

中から出てきた塚本さんの当時の手紙。30年後の未来のワコールに向けた手紙でした。

『このカプセルを開ける事前に私が既に他界している時は、よく創業の精神を研究理解して・・再び強力な相互信頼関係を振興されんことを望む』と、会社への思いが託されています。

これを書いた時、塚本さんは50歳。このタイムカプセルが開かれる30年後、彼は80歳。

もしかすると自分はもう居ないと考え、遺言のような文章を残したのでしょう。(塚本さんはカプセルが開けられる2年前の1998年、78歳で他界されました。)

1970年当時の塚本さんは、今の私よりも若かったにもかかわらず、既に将来の世代に自分の思いを伝え、繋げる準備をしていたことが分かります。(ある意味、50歳の時点で既に遺言状を書いていたとも解釈できます。)

そして私は、今、仮に自分が30年後に開けられるタイムカプセルに何を書くのだろうと思うと、改めて自分に残された時間の短いことに気づかされます。

自分に残された有限な時間。

この意識が塚本さんをして、ワコールを更に大きな会社へと急成長させたのでしょうね。

今から10数年前になりますが、私は、東南アジア、タイでワコールの工場を見せて頂いたことがあります。タイの女性にフィットするような製品を作るということで、製品開発の部門もしっかり現地に持ち、体育館の数倍もあるような工場で生産が行われていました。

ところで、タイムカプセルと言えば、私が幼稚園の時だったか小学生の低学年の時だったか、何かを紙に書いて、その紙をビンに入れて、家の庭に埋めたのを思い出しました。

その家は小学校4年の時に越してしまったので、今はどうなったのか・・。

| | コメント (0)

2009年7月17日 (金)

サマーインターンシップ

先日、ビジネススクールの1年生を終えたばかりの学生に対する、学長のレターの記事を書きました。

ビジネススクールでの2年間の中で、1年生を終え、2年生になるまでの期間。この間は結構長いのです。人によって違いますが、長い人で5月の末から9月下旬まで、約4ヶ月間もあります。

私の場合、企業派遣でしたので、この間、世界のあちこちを見聞していましたが、卒業後、就職することを考えている人たちは、この間、サマーインターンと称して、就職希望先と関連のある企業で研修を積みます。(サマーで研修を受けた先に卒業後もそのまま就職してしまう学生もいます)。

で、その結果、どうなるのでしょうか。

9月末くらいから、2年生としての授業が始まるのですが、私はびっくりしました。

アメリカ人たちがレベルアップしていて、すごくできるようになっているのです。

ビジネススクールでの1年生の最初の学期(秋学期)は、一般に日本人は英語に不慣れなこともあり、かなり緊張します。しかし、1年生の冬学期や春学期になると、ビジネススクールといっても、それほど大したことはないと思えてきます。

それが、2年生になると、これまで「それほど大したことはない」と思えていたアメリカ人の学友たちが、別人のように賢いことを話し始めるのにビックリするのです。

夏の3~4ヶ月の間、コンサルティングや投資銀行などでサマーインターンシップの研修を受けてきた成果が出てきているのです。(一方、私は、遊んでいたものですから・・)。

それから20年近く経ち、自分自身が、日本の銀行から米国系の投資銀行に移って納得しました。

若い人たちが連日連夜、午前3時、4時まで働いているからです(興銀の時も審査部などでは結構遅くまで働いていましたが、外資の投資銀行の比ではありませんでした)。

鉄は熱いうちに打つと、どんどんレベルアップしていきます。これからの若い人たちは欧米だけでなく、中国やインドの若い人たちとも、ある意味で競争し、切磋琢磨してかなければならないのですから大変です。

| | コメント (2)

2009年7月15日 (水)

Deanの最後の教え

スタンフォードのビジネススクールのDean (学長)が今度変わります。10年間Deanを務めたJossが、今年1年を終えた学生(9月から2年目に入る2010年卒業見込みの学生たち)に送った手紙がこれ。

将来を担う世代に対する期待と愛情に溢れた手紙になっています。

「it’s not about power or fame or fortune, but about the immense satisfaction that comes from moving an organization in the right direction」といったところは、まさにそうだと思わず納得させられます。

JossがFinancial Timesに寄稿した一文も非常に勉強になります(下記のarticleと下線を付されたところをクリックするとリンク先に飛びます。)

As your first year at the GSB draws to a close, I want to express my appreciation. You have been wonderful partners in the classroom, in leadership roles and as sources of invaluable feedback. For all of your effort and support to help maintain our amazing community, I am grateful.

Over the summer, I encourage you to take a few hours to reflect on what you have learned during your first year at the GSB. You have had the privilege of a wealth of resources and a breadth of learning. Having reached your half-way point, now is a great time to take stock:  not only to recognize all you have learned, but to set goals for what you wish to learn and accomplish next year. If you articulate educational goals and specific plans to achieve them, you will be much more likely to realize your aims and potential.   

Also, take some time to think about what it means to be a leader. You’ll manage other people at some point in your careers, and you’ll learn that it’s not about power or fame or fortune, but about the immense satisfaction that comes from moving an organization in the right direction. You’ll have to take responsibility, assess the onslaught of data and opinions available to you, set a strategy, and keep your organization on course. You’ll also have to earn the respect and trust of your employees so that they follow your lead. And, you’ll have to work to retain your humility, your ethical vigilance, and your sense of purpose. As you prepare for your second year at the GSB, think about what more you can learn in order to better prepare yourselves for this exciting and significant challenge.

I hope your summer jobs are enriching, meaningful, and enjoyable. For those of you who are undertaking GMIX assignments, I wish you a wonderful and transformative experience. For those who will return from summer a week early to participate in September Sessions, I know you will find this one of your best educational experiences at the GSB.  And, for all of you, I hope you return with enthusiasm and a sense of purpose about how best to use the precious resource of your remaining year at the GSB.

Last but not least, thank you for helping make my 10 years as dean so rewarding. As I pass the baton to Professor (and soon to be Dean) Saloner, I feel exceedingly confident about the future of the GSB. The school is blessed with outstanding and dedicated faculty. It will be led by a capable and inspiring leader. And, it will continue to attract students like you, who are truly capable of changing lives, changing organizations, and changing the world.

Best,

Bob Joss

P.S. I thought you might enjoy reading an article I wrote for the Financial Times. It’s about some of my fondest childhood experiences and how they taught me important lessons about business management and leadership.

| | コメント (0)

2009年7月10日 (金)

カリフォルニアIOUs

昨日の続きですが、銀行側の考え方は下記のビデオが参考になります。番組(最初にCMが20秒ほど入ります)は59分間と長いのですが、23分頃まで目盛(針)を一気に飛ばして、そこから10分間ほど見ると、IOUsのほか、PPIPの現状も分かります。

http://cosmos.bcst.yahoo.com/up/player/popup/?rn=289004&cl=14417977&src=finance&ch=1316259

| | コメント (0)

投資経済

『投資経済』という 1933年創刊の経済誌があります。

雑誌のオンライン書店『Fujisan.co.jp』によると、『丹念な取材に基いた情報で、長年の信頼を得てきました。 投資情報とともに、産業・企業の分析記事に定評があり、読者は投資家・企業経営者・アナリストなどが中心です』とのこと。

                 1281679610

この雑誌の8月号(7月10日発売)[詳しくは『こちら』]に、『投資に欠かせない「経営者を見抜く目」』と題する文を寄稿させて頂きました(10~13頁)。

このような出だしで始まる文章です。

『100年に1度の大不況で、多くの投資家が傷ついた。日本全体で上場企業の約3割が最終損益で赤字を計上したのだから、これは致し方ないのかもしれない。

しかし一方で、同じく上場企業の約1割にあたる企業は、過去最高益を達成したという。数にしておおよそ360社だ。

いったい何が3割の「赤字組」と、1割の「最高益組」とを分けたのだろうか。』

宜しかったら本屋さんで手にとってご覧になってみてください(アマゾンや前述のFujisan.co.jpでも買えます)。

| | コメント (0)

2009年7月 9日 (木)

Judgment Day

Judgment Day とは映画ターミネーターに出てくる言葉(Terminator 2 の副題)ですが、Financial Times 紙のMatthew Garrahan がこの言葉を使って締めくくっている記事(コラム)が、『これ』

英語はチョッと、という方には『こちら』に訳文が出ています。

アメリカの大手銀行がカリフォルニア州政府発行の借用書受け取りを停止する(『こちら』『こちら』)とのことで、Judgment Day が近づきつつあるとの上記コラムが現実味を帯びてきました。 

カリフォルニア州は、1つの国と考えれば、世界第8位の規模になると言われているだけあって影響は計り知れません。

| | コメント (0)

2009年7月 7日 (火)

Best and Brightest

アメリカの元国防長官のマクナマラ氏が亡くなられました(享年93歳)。

ケネディ、ジョンソン両大統領のもとで国防長官を務めたマクナマラ氏は、私がスタンフォードに留学(1978-1980年)中に、大学にやってきて学生を前にスピーチをしました。

当時の彼は世銀総裁。

『ハーバードやスタンフォードのビジネススクール卒業生は投資銀行やコンサルタント会社へ行ってしまい、なかなか世銀を就職先として選んでくれない。国際機関を就職候補先として考えて欲しい』

多くの学生が集まった会場で彼はこう訴えました。総裁自ら、リクルートの為に西海岸までやってきたのでした。

しかし学生からはかなり辛らつな質問や発言が寄せられました。

『国際機関といっても官僚主義がはびこっていると聞く』

『そもそもあなたはベトナム戦争に関する政策立案で大きな間違いを犯した。その為に何人もの尊い命が犠牲になった』

後者の質問に対しては、マクナマラ氏がこう答えていたのを私は今でも鮮明に覚えています。

『今振り返れば、当然そのような批判もあるだろう。ただ当時の状況の中で、全知全能をかけて判断したら、やはりあのような結論にならざるを得なかった』

マクナマラ氏といえば、若い頃から非常に頭脳明晰との評判で、国防長官就任当時から『Best and brightest』と言われていた人物。

晩年、取材に訪れた記者に対して『人間とは過ちを犯すものなんだ。政策決定者も例外ではない』と述べたといいます(7日付け読売新聞)。Best and brightest と持てはやされ続けていた頃の彼に、この謙虚さがあったとすれば、歴史の評価もまた違ったものになっていたのかもしれません。

| | コメント (0)

2009年7月 6日 (月)

7%

AFSで高校時代、アメリカに留学していた時の友人の一人にクレッグがいます。

彼とはその後一度も会っていませんが、今でも年に2~3回、メールをやり取りしています。

先日彼から『7%』と題するメールが送られてきました。

次のように始まります。

Life's Lessons

Written By Regina Brett, 90 years old, of The Plain Dealer, Cleveland, Ohio

"To celebrate growing older, I once wrote the 45 lessons life taught me.

It is the most-requested column I've ever written."

My odometer rolled over to 90 in August, so here is the column once more:

1. Life isn't fair, but it's still good.

2. When in doubt, just take the next small step.

3. Life is too short to waste time hating anyone.

4. Your job won't take care of you when you are sick. Your friends and parents will. Stay in touch.

5. Pay off your credit cards every month.

6. You don't have to win every argument. Agree to disagree.

7. Cry with someone. It's more healing than crying alone.

クレジットカードが出てきたりする(5番)のが、アメリカ的ですね。

実はこの後、8番から45番までこの種の文章が続きます。

例えば16番と31番は:

16.Take a deep breath. It calms the mind.

31.However good or bad a situation is, it will change.

そして最後にメールはこう終わっていました。

It’s estimated 93% won't forward this. If you are one of the 7% who will, forward this with the title '7%'.

I'm in the 7%.

Remember that I will always share my spoon with you!

Friends are the family that we choose for ourselves.

ところでクレッグからは昨年の感謝祭にもメールが送られてきました。

その時のメールは和訳してこのブログでも紹介させて頂いています(『こちら』です。)

| | コメント (1)

2009年7月 4日 (土)

マーケットとの対話

クルマを選択する場合。

私の場合、テレビのコマーシャルよりも、あるいは雑誌の広告よりも、街を走る実際のクルマを見て、そのクルマを買おうかどうか考えることが多い。

つまり街を走る実際のクルマが一番の広告塔になっているのだ。

実際、カー・オブ・ザ・イヤー賞に選ばれようと、何だろうと、実物を見なければ、買う気にならないし、テレビや雑誌の広告だけで、ディーラーに向かおうとも思わない。

こんなことを書いたのは、2008-2009年の日本カー・オブ・ザ・イヤー賞に選ばれたクルマを東京の街で一度も見かけたことがないからだ。

トヨタのiQ。

新車登録台数を調べたら、昨年12月 2371台、今年1月 3455台。それ以外の月は30位以内に入っていないので、台数は分からないが、それなりに売れているのか、あるいは、売れていないのか・・

とにかく東京の街ではスマートKやMINIや、Miniは見かけるものの iQ を見ない。(名古屋を走っているのかな。)

1000ccで140万円~160万円という価格設定に無理があったのか・・?

日本カー・オブ・ザ・イヤー賞の審査委員と消費者の嗜好がかけ離れてしまった、ということなのか。

以前も書いたが(『こちら』『こちら』)、どうもここ数年のトヨタはマーケットとの対話を忘れて社内ロジックを優先させてしまってきたように感じる。

新社長には変革を期待したいところだ。

| | コメント (2)

2009年7月 1日 (水)

選挙の季節

選挙の季節だ。

東京都議会議員の選挙は7月12日(日)。

一方、衆議院議員は今年9月10日には任期満了となるので、たとえ解散が無くとも、衆議院議員を選ぶ総選挙も比較的すぐに行われる。

そのような中で関係者に衝撃が走ったという。

横須賀市長選挙だ。

現職の蒲谷亮一氏(64)は自民、民主、公明の支援を受けた。

公明の組織票に加えて、本来なら対立するはずの自民と民主がここでは相乗りして支援。

支援の対象となった現職市長の経歴も一見したところ文句のつけようがない。

栄光学園中学校・高等学校(当時横須賀市)に学び、東京大学法学部入学に入学。

卒業後は自治省(現総務省)に 入省。以降、札幌市助役、宮城県副知事等を歴任。

平成13年には横須賀市助役(副市長)に就任。

平成17年に横須賀市長に当選。

それだけではない。

念には念を入れろということなのだろう。

現職知事は小泉元首相にも応援の依頼をした。

5月から4回にわたり小泉元首相は蒲谷氏の応援で地元入り。

14日には01年の首相就任以来一度もなかった市内での街頭演説をし、「厳しい時こそ、まじめな人に横須賀市政をしてもらいたい」と呼びかけていたという(詳しくは『こちら』)。

そもそも横須賀市は36年間も官僚出身市長が続き「天領」と呼ばれていた。

マスコミ報道では直前まで現職の楽勝という予想だったらしい。また、ある衆議院議員の秘書が人脈で集めた情報でも1日前まで現職圧勝で固まっていたという。

それがなぜか蓋を開けたら、33歳の若者、吉田雄人氏に負けてしまった。

新聞の解説記事には、『無党派層を取り込んだ』とあるが、解説になっていない。

なぜ彼は無党派層を『取り込めた』のかが書かれていないのだ。

今後、マスコミによる更なる取材・分析・解説が試みられるだろう。

私は学生時代に『政治学』を専攻したが(注:これでも早稲田の政治学科卒業です)、今回の横須賀市長選は学問的にも興味深いテーマとなるだろう。

オバマを当選させたような草の根活動、それもインターネットを使った支援活動が奏功したということだろうか。

確かにボランティアで働いた支援者たちの中には、ネットに長けた者たち(長けたというよりも、むしろ『スーパープロ』の人たち)が何人かいたようだ。

吉田氏のウェブサイト(→『こちら』)を見れば、それは一目瞭然だ。

デザイン性にも優れ、次のページを覘いてみたくなる。各所で効果的にYouTubeが使われ、Google Mapなども上手く使われている。

自民党の国会議員などの古いタイプの政治家(恐らくは多額なカネをかけて大手広告代理店に頼んでいるのだろうが・・)のホームページと比べてみると、その違いが良く分かる。

例えば麻生首相のウェブサイトで動画を見ようとすると、「太郎ちゃんねる」の読者登録を求められるのだ・・

吉田氏のウェブサイトは著しく低いバウンスレート(直帰率)を記録し、ビューアーの平均滞在時間も長かったという。

もちろんウェブページだけではない。吉田氏の活動状況(→『こちら』)を見ると、たとえば6月17日、彼は朝6時30分から夜11時30分まで、駅立ち演説をしていたことが分かる。

その昔、選挙は魔物だと言った政治家がいた。そして横須賀では若者が山を動かした。

156年前、ペリーが浦賀沖にきて日本は変わった。今回の横須賀市長選も日本を変える起爆剤となるのだろうか。

今日から7月。

選挙の季節に入った。

| | コメント (2)

« 2009年6月 | トップページ | 2009年8月 »