トヨタの借入金(3)
トヨタの借入金については、これまで2度にわたって書いてきました。
第1回は、6月12日 『借入金を10兆円も抱えている会社』 (トヨタの借入金 その1)
第2回は、6月16日 『リグリー球場』 (トヨタの借入金 その2)
少し時間が空きましたが、今日が第3回目です。
トヨタの連結ベースの借金はいつの間にか膨れ上がっていました。
(トヨタ:連結ベース『借入金残高推移』)
7年前は5兆7000億円だった借入金が、今ではその2倍以上、12兆6000億円にも達しています。
売上高に対する借入金の比率(借入金を売上高で割ったもの)で見ても、7年前は0.38だったのですが、今では0.61という高水準にあります。
同業他社と比べても、トヨタの借金の多さは群を抜きます。
(各社:売上高に対する借入金の比率)
2009年3月期はリーマン・ショックが起きて異常な期でした。そのためこの期だけで比較するのは片手落ちでしょう。
念のために、その前年の2008年3月期の数字も拾ってます。
どちらの期の数字もトヨタは他社に比べて借金依存体質にあることを示しています。
この状況下で、もし仮に世界的な金融危機が再燃したらどうなるのでしょうか。
マネーの流れが凍結し、トヨタとしても借金の借り換えが出来なくなったら、いったいトヨタはどうなってしまうのでしょうか。
金融事業は自動車を売る上で必要な部分(自動車ローン、自動車リース)にとどめるべきです。
それ以外は銀行や証券会社に任せた方がいいのです。
本業に専念しないことには、トヨタはGMの二の舞を踏むことになりかねません。
このことについては、GMとGEの例を参考にしながら、次回にもう少し詳しく見てみることにしましょう。
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