« コマーシャル | トップページ | M&Aと株式投資(その1) »

2009年10月26日 (月)

日産自動車

ブログを読んでいる知り合いの方から『岩崎さんが株を買おうかどうか迷っている段階でブログ記事を書いて欲しい』と言われることがあります。

迷っている段階というのは、(1)持っている情報が正確でない可能性がある、あるいは(2)引っかかりがあって決断できないなど、いろいろな状況があって迷っているということです。

従って、書きにくいのですが、以下、現在迷っていることを書いてみます。(必ずしも情報が正確でない可能性もありますので注意して読んでください)。

* * *

いま考えているのは、日産自動車の株を買うかどうかという点です。

まず各社の時価総額を並べてみます。

Photo_2

ハイブリットで遅れた日産の株はトヨタやホンダに比べてずいぶん安くなっています。

それともうひとつ。昨日のNHKスペシャルを見て朝日新聞の批評家の方が『お付きの人に傘をささせて歩くなんてセレブなんでしょうが・・』と皮肉って記事を書いていました(昨日付け朝日新聞)が、

ホンダやスズキの企業文化に比べると日産の企業文化には、『社内の偉い人がお付きの人に傘をささせて歩く』ようなところがあり、その分、損をしているのかもしれません。

しかし、トヨタのプラグイン・ハイブリット(これから先に次のプリウスに搭載されて出て来ます)がもしも『壮大な回り道』だとしたら・・?

リケンや他のピストンリング関係の会社など、エンジンやエンジンの部品メーカーと親しいトヨタは、もしかすると、日産や三菱自のようにドライにエンジンを止めて一気に電気自動車に行くとは決断しにくいのかもしれません。

いずれにせよ、プラグイン・ハイブリットが回り道だったとしたら、電気自動車で先頭を走っているメーカーが一気に自動車業界で覇権を取ることもあり得るのではないでしょうか。

ところで、電気自動車については懸念も報じられています。

そのひとつ。

携帯電話に積まれているリチウム・イオン電池は2年くらいで劣化してしまいます。

電気自動車に積まれるリチウム・イオン電池(5月15日付けブログ参照)も、同じような問題を抱えているのではないかと、電気自動車の信頼性に疑問を投げかけていたテレビのコメンテーターがいました。

しかし私の調べたところ(あくまでも伝聞で信憑性は保証できません)では、三菱のi MiEV(5月17日付けブログ参照)の電池は20年くらい持つらしい。逆に三菱はオーバースペックになっているから、あんなに小さいクルマであるのに値段が高い。

同じ電気自動車でもテスラー(5月13日付けブログ参照)ならもっと安く出来る。

そもそも昨日のNHKスペシャルでは、中国では一台13万円の電気自動車が売られていると言います(高速道路は走れない)。

話はそれましたが、日産の電気自動車は三菱のIMIEVよりも車体も大きく、かつ値段も買いやすいものに設定されてマーケットに出てくるでしょう。

そもそも日産は電池部分はリースにして電気自動車を売るらしい。

消費者としては電池部分がリースになっていようとあまり抵抗はない。

かりに自動車に搭載される電池が20年は持たずに10年で寿命になるとしたら、その時(10年後)には、もっと優れた電池が市場に出ている可能性も高いからその段階で買い替えればいい。

電気自動車の懸念、その2。

パソコンのリチウムイオン電池は時折火をふくといった事件が報道されたことがあります。

そんなものをクルマに積んで衝突したらどうなるのでしょうか?

しかしエンジンを動かすガソリンは同じように発火しやすく、現在のクルマはそのガソリンを積んで走っているわけですから・・・

電気自動車の懸念、その3。

電気自動車の一回の充電で走る走行可能距離はクルマの中を冷暖房することでガクンと落ちることはどう考えればよいのでしょうか?

これも何人かの方に聞きましたが、一説によると走行可能距離は約半分に落ちることもあると言います。

逆に言えば『そんなもんだ』とわり切って途中で充電するということでしょう(高速道路のサービスステーションで一幅しているうちに充電するとか・・)

以上このように考えていくと、日産の電気自動車は意外といけるかもしれない。

だとすると株価が安い今がチャンスなのかもしれません。

  (日産自動車 5年の株価推移)

Photo

  (日産自動車 1年の株価推移)

Photo_2

と、こんな風に今考えているのですが、上記の話は識者と称される方々から聞いた伝聞によるところが多く、必ずしも正確ではないかもしれませんので、どうかそういった前提でお読みになってください。

|

« コマーシャル | トップページ | M&Aと株式投資(その1) »

コメント

こんにちは、岩崎先生。いつもブログを拝見しております。今回の記事は、とても面白いですね。
 私も電気自動車にはとても興味があります。実は、特に最近考えているのは、おなじ電池でも電動自転車に大きな可能性があるのでは、ということです。
 アイミーブなどの電池を自転車に応用すれば、時速20キロ、航続距離100キロ、自重10キロちょっとの自転車が作れそうだ、と思ってます。これが普及すれば、駅のそばまでこの自転車で通勤できるので、駅から離れた場所の価値もあがり、首都圏の土地が有効利用できるのでは、というのが素人の胸算用です。
 なので、自転車メーカーなどは有望なのではないか、と勝手に想像している次第です。
 あれこれ未来に思いをはせると、楽しいですね。これからも、ブログを楽しみにしております。では!

投稿: TM | 2009年10月26日 (月) 22時47分

TM様、おっしゃる通りですね。
更に、雨の日にも乗れるよう屋根付きにして、車体も安定度を高める為、後輪は2輪にするとか、電気自転車と自動車の中間的なものも出てきそうです。
エンジン(内燃機関)ではなくモーターを動力源とすると、ピストンの上下の動きを回転の動きに変換する必要もなくなり、モーターの回転の動きをそのまま利用出来ます。よって自動車などの構造は簡便化するようです。

投稿: 岩崎 | 2009年10月27日 (火) 07時44分

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



« コマーシャル | トップページ | M&Aと株式投資(その1) »