ニュースの裏側
『株式市場、米、英、仏で年初来高値更新』とのニュースが12月25日の日経新聞夕刊第一面に載りました。
ということで、ダウ平均株価のグラフを見てみます。
『なんだ・・』と思われた方も多いかもしれません。
年初来高値と言っても、2007年10月9日の 14,164ドルに比べれば、先週末24日の株価10,520ドルは当時の74%でしかありません。
ところで、ダウ平均株価は米国の優良会社30社の株価で構成されています。
この中にはリーマンショックで傷ついている金融株も多く含まれています。
具体的には、Bank of America、JP Morgan Chase、Travelers、American Express、General Electric(傘下にGE Capital を抱える)などです。
もしや、これらが足を引っ張っているのでは・・と思って、
金融とはあまり関係のない、例えば、日用生活品(洗剤、衛生用品、家庭用品)のP&G(Procter and Gamble)の株価を見てみると:
2007年12月12日の高値74.67ドルに比して、先週末の 61.28ドルは82%のところまで来ています。
更にダウには採用されていないアマゾンやグーグルの株価を見てみましょう。
アマゾンは史上(年初来どころではありません)最高値を更新中(↓)。
アップルも史上最高値(↓)。
グーグルも結構いいところまで来ています(↓)。
以上、『株式市場、米、英、仏で年初来高値更新』とのニュースはこう読むべきなのかもしれません。
『2009年1年間をかけて欧米では株式市場が回復してきた。日本では年初来高値(8月31日の10,767円)を抜けきれないでいるが、欧米では12月24日に米、英、仏で年初来高値更新。
ただ米国を例にとるとダウ平均株価は過去の最高値の74%のレベル。
また業種によりバラツキがあり、リーマンショックで傷ついた金融株の中にはなかなか回復しない銘柄もあり、一方アマゾンのように年初来高値どころか史上最高値を更新している株価もある。』
| 固定リンク
コメント