危機を封じ込めることが出来るか
昨日のニューヨークではユーロが値を戻し、ダウも 10,000 を回復しました。
さて、今週の 日経ヴェリタス・トーク では、日経ヴェリタス編集部長がユーロを巡る今後について、次の 3つの見通しを挙げていました。
(1)危機を何とか封じ込めることに成功する
(2)ユーロという共通通貨のシステムから弱い国が抜けていく
(3)逆に各国の独立性を弱める形で欧州統合がより強化される
これに対して、ゲストの三菱UFJリサーチ&コンサルティングの五十嵐さんは、
(2)も(3)も難しく、結局は(1)で対応せざるをえないのではないか、先般EUが発表した 90兆円の緊急支援枠 もこの流れに沿うものだ、
と話していました。
野村のポール・シアード氏(私はリーマン在籍時にご一緒していました)は新聞紙上で、(3)に近いようなニュアンスの発言をしていました。
(1)の処方箋が効けば、それが当面の世界経済にとっては望ましいのでしょうが、マーケットは懐疑的に見ているように思えます。
ベルリンの壁崩壊やユーロ誕生時のように、ドイツという国に経済的余裕があれば、ドイツの負担の元に弱者に手を差し伸べることも出来るのでしょうが、
リーマン危機により、そんな余裕も無くなってしまった。そういった時に起きている危機だけにより一層深刻です。
| 固定リンク
コメント