獅子のごとく
黒木亮の『獅子のごとく』を読みました(『こちら』)。
面白かったです。
主人公の逢坂丹は学生時代はラグビーの選手として活躍し、東立銀行に就職。事業を営む実家の会社が銀行に破綻処理され、逢坂は『銀行のやり方には納得できない』との思いを抱きます。
やがて逢坂は留学後、米国の投資銀行に転職。適法か違法か、すれすれの線の上を歩くようなことをしながらディールを獲得していきます・・・。
この小説自体が一歩間違えれば「キワモノ」小説になりかねない、まさに「線の上を歩く」ような小説なのですが、黒木亮の「迫真の筆致」で、読み応えのあるものに仕上がっています。
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コメント
小説自体が「キワモノ」「線の上を歩く」に同感です。投資銀行、金融関係の仕事を
携わっている(いた)人達には登場人物の
モデルが容易に推測されそうです。
著者自身が元金融マンなのでリスク
覚悟の力作なのでしょう。
私も黒木さんの小説はトップレフト
から面白く読んでいます。
私は時代が数年古いですがトルコの
案件や航空機のファイナンスのアレンジ
業務を色々としていたので彼の作品は
リアルさがあり愛読書です。
投稿: シギー | 2010年12月 7日 (火) 14時07分
たしか黒木亮は最初は兼業作家だったと思います。小説家として独立してからの作品は、より一層面白く、かつレベルも高くなっていると感じました。
投稿: サトル | 2010年12月 7日 (火) 21時35分