海外投融資
『海外投融資』という隔月発行の機関誌があります(『こちら』)。
この機関誌には『Book Review』と称する書評のコーナーがあります。
上記2010年11月号では関東学院大学経済学部教授の清 晌一郎さんが、小林英夫著『アジア自動車市場の変化と日本企業の課題』の書評を載せています。
実はかつて私もこの書評コーナーへの執筆を依頼されたことがあります。
もう13年も前のことで、このとき私は日本興業銀行の企業投資情報部の副部長を務めていました。
当時の私は今以上に KY (空気が読めない)タイプだったので、何を勘違いしたのか、
『新版 アインシュタインを超える―宇宙の統一理論を求めて―』(ミチオ・カク/ジェファニ―・トンプソン共著)
の書評の原稿を書いて発行者の海外投融資情報財団に送ってしまいました。
およそ機関誌の性格にそぐわない本の書評・・・。
依頼してきた海外投融資情報財団も原稿を頼んでしまった以上、載せないわけにはいかない・・・内部でどのような議論が行われたのか、行われなかったのか、よくわかりません。
寛容に私の原稿を受け入れてくれて、1997年9月号の『Book Review』欄には宇宙の統一理論の本の書評が載りました。
その後、私は商社や外銀のプロジェクト・ファイナンス部に勤める知人たちから「普段とは変わった書評ですね」との電話をもらいましたが・・。
* * * * *
さて何でこんな昔の話を思い出したかと言うと、最近読んだ『宇宙は何でできているか』が面白かったからです。
この本は何度も大きく新聞広告に出ているのでもう読んでしまった方も多いと思います。
私が『海外投融資』に『Book Review』を書いて13年になりますが、村山さんのこの本を読むとこの間に物理学がもの凄い進歩を遂げてきたことがわかります。
「・・宇宙の誕生はいまから137億年前と考えられています。
そして、誕生してから2億年間の宇宙は、まだ星ができていない時代でした。
そこにあったのは、バラバラの原子と暗黒物質だけ。
したがって、そこには「光」というものが一切ありません。」
村山先生のやさしい語り口は我々を時空を超えた世界へと導いてくれます。
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