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2010年12月18日 (土)

イルミネーション

クリスマス前のイルミネーションが街を彩るようになりました。

東京のミッドタウンガーデン前では夜になると車が列をなしてしまいます。

タクシーの運転手さんによるとイルミネーションを見に来る人たちで外苑東通りへと抜ける道が渋滞してしまうのだとか・・。

  Midtown_garden_2

さて、リーマンショックから2年3か月。

すでに米国の株価(ダウ平均)はリーマンショック前の水準(11,421ドル;2008年9月12日終値)を上回り、昨日は11,491ドルで引けています。

一方の日本はリーマンショック前(12,214円;2008年9月12日終値)の84%の水準(10,303円)。

いったいサブプライムで傷ついたのはどっちの国だ? という気もしますが、実は米国も欧州も株価に現れる以上に実体経済は疲弊しているように私には思えます。

欧州も米国も失業率は依然高止まりしています。

アイルランド、スペイン、ギリシャなどユーロ圏の一部の国々の問題も根本的解決を見るには至らず、時限爆弾を抱えたような状況が続いています。

* * * * *

ところで、最近村上龍が「逃げる中高年、欲望のない若者たち」と題するエッセイ集を出し、時代の断面を切り取ってみせています。

この「逃げる中高年、欲望のない若者たち」という状況は、日本だけの現象ではなく欧米にも多かれ少なかれ当てはまるような気がします。

世代間の格差は欧米でも深刻で、たとえば米国では全体の失業率は9%台ですが若者の失業率は19%台(『こちら』)。

欧米でも中高年の多くはこれまで貯めてきた資産があり何とか年金に逃げ込めそうですし、現に「逃げる」、「守りに入る」スタンスの中高年が多くなってきたと聞きます。

これに対して若い世代では職も無く将来に希望を見い出せなくなっている人が少なくありません。

鬱積した不満に耐えかねて、行動に打って出る若者たちも出現するようになってきました。

たとえばイギリスでは学費値上げに反対する学生たちが大規模なデモを行いニュースになっています(『こちら』)。

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はたしてこれから先、先進国の若者の間では1960年代後半の学生運動のようなエネルギーが沸き起こり世界的に連鎖していくのでしょうか、それとも・・。

冷気の中で静かにイルミネーションを見ている日本の若い人たちを見ていて、ふとそんな疑問がよぎりました。

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コメント

私も人の事は言えないですが、若者の覇気の無さにはビックリしてしまいます。
終身雇用がほとんど無くなった今は、年齢に関わらずがんばり続けるしか無いと考えています。仕事がコストの安い所に流れていくのが多い状況では一生この場所で同じ仕事を続けるのはかなり難しいのにすがっているように思います。
欧米では年齢・性別差別はしないと聞きましたが本当ですかね?
私は30代でも学校に行くつもりですが・・・

投稿: 名前が茄子 | 2010年12月20日 (月) 11時05分

お言葉ですが、覇気が無いわけではなく、若者が覇気を出せないような環境を構築したからではないでしょうか。政治家に限らず、会社に巣くう既得権益の権化のような社内政治に明け暮れる老人達が一掃されれば自然と若者の覇気が表面化すると思いますが。

投稿: anonymous | 2010年12月21日 (火) 09時45分

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