the social network
フェイスブックについては、このブログでも下記の通り何回かに分けて紹介してきました。
ということで、きょうはフェイスブック誕生の話をあつかった映画ソーシャルネットワークについて。
この映画はアカデミー賞の作品賞、監督賞、主演男優賞、脚本賞、撮影賞、録音賞、作曲賞、編集賞の8部門でノミネートされています(あと10日、米国時間2月27日にアカデミー賞が最終決定となります)。
これだけのノミネーションを得たことからも明らかなように、この映画は非常に優秀な作品に仕上がっていると思います。
マーク・ザッカ―バーグのプログラマーとしての天才ぶりも余すことなく伝わり、一人一人の登場人物をフェア(公平)に描こうとする脚本家アーロン・ソーキンの姿勢にも好感が持てます。
「巧みにフラッシュバックを使い、2つの時間軸を行き来し進行する立体的な構成」
と誰かが書いていましたが、それを観客にあまり意識させないほど見事なまでに脚本が練られています。
この映画の脚本は原作と同時進行で書かれていったといいます。
すなわち、『The Accidental Billionaire (偶然に、億万長者になった人)』の原作者メズリックが1章書き終えるごとに、
原稿を脚本家ソーキンに渡していった、とのことです。
「マーク、これは何よりも君の友人のためなんだ。君はエドゥアルドに対し、無価値のものの30%をあげたいか?それとも10億ドルの価値を持つであろうもののコンマ何%をあげたいか?」
マーク・ザッカ―バーグはプログラマーとして天才であっただけでなく、「本能的に」自分の会社を大きく成長させる道を嗅ぎわけてきたのだと思います。
エドゥアルドが広告を載せようと主張したり、ショーン・パーカーと付き合うなと助言したことなども拒否してきた ―
そこにプログラマーとして天才であっただけでなく、起業家としても天才であったマーク・ザッカ―バーグの姿を見る気がします。
更に加えるならば、マークは起業して会社が大きなって金持ちになることには、実はさほどの関心がなかったのかもしれません。
彼は、自分が産み落とした「クールな」フェイスブック、
これが一つの生命体のごとく、大きく成長していって、世界中の人たちの間に広まっていく、
あたかも子供を育て上げる親のような気持ちで「本能的に」フェイスブックと接していたのだと思います。
そこが並みの起業家とは違う天才起業家の本性なのかもしれません。
そしてそれを描き切ったこの作品も見事だと思いました。
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