チャイナ・シンドローム
チャイナ・シンドロームとは原子炉事故の炉心溶融のことです。
米国で発生すれば、地球の地殻を突き抜け、反対側の中国にまで及ぶという意味(注:そんなことはありません)で、
1971年ころから原子力学者の間で使われてきた言葉です(詳しくは『こちら』)。
この言葉を題名に使った映画が1979年に製作されていて、通常この言葉を聞くと映画の方を思い浮かべることと思います。
もっとも映画の方は、当初はチャイナ・シンドロームでは一般の人に分かりづらいので、
ウィットネス(目撃、証人)といったような別の題名を使うことが考えられていたといいます。
低予算で作られたにもかかわらず、この映画は当時大ヒットしました。
ジェーン・フォンダ、マイケル・ダグラス、ジャック・レモンが主演しています。
映画『チャイナ・シンドローム』は、米国の電力会社やプラント建設会社のずさんな管理体制、利益至上主義、隠蔽体質にメスを入れたものです。
ということで、福島第一と比較したり、対比したりして、見るべきものではありません。
映画の中ではジャック・レモン演じる技術者が、文字通り死を賭して大惨事を防ぎます。
なおこの映画が米国で公開されたのは、1979年3月16日。
このわずか12日後の1979年3月28日に
米国でスリーマイル島原子力発電所事故が起きました。
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コメント
良い記事をありがとうございます。
今回の事故で、メディアを中心に市民が煽られる。
私はもういたたまれない気持ちです。
中でも、アメリカの過剰な報道を日本のメディアが
「輸入」して、増幅するという図はいけません。
アメリカ(人)にとって原発事故というこのチャイナシンドロームの
「地獄図」があるわけです。それを日本側で分かってる人は少ない。
私の見解、お目に留まれば嬉しいです。
http://www.eigokyoikunews.com/columns/global_business/2011/03/29bbb.html
投稿: 浜地道雄 | 2011年3月23日 (水) 10時41分
この映画は十分福島の事件に当てはめることが出来ると思いますよ
現在の状況は、ずさんな管理の結果なのですから。日本の状況はむしろもっと悲惨でしょう。
日本人は今こそこの映画を観るべきですね。
投稿: もち | 2011年3月29日 (火) 15時11分